<プロフィール>
Y・Y 女性
慶應義塾大学 経済学部
就職予定先:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
インターン参加社数:7社
OB/OG訪問人数:15名
ES提出社数:9社
面接社数:9社
内定社数:6社
左脳派で論理型の自分に適しているのはシステムベンダーやSIerよりもコンサルタント
――業界を絞る前は、どういった業種に携わりたいと考えていましたか?
業種もまったく決まっていなかったです。あまりクリエイティブな方ではないので、右脳を使う仕事というよりは左脳を使う仕事の方がいいのかなと思っていました。
――なるほど、業界も業種も絞ってはいなかったけれど、とりあえず就活は満遍なく見ていたんですね。就職予定であるコンサルティング業界はいつごろに意識し始めたんですか?
夏に受けた大手SIerのインターン以外は、主に新規事業の立案をするにあって、どの企業でもIT技術を使って考えてみましょうというのが多かったんです。なので、どの企業でも新しいことをやりたいとか、何か変革を起こしたいというのであれば、IT技術に対する知見や、実際にそれを使えるノウハウが重要になってくるというのを感じました。そのため、企業の経営企画部を目指すよりも、SIerやシステムベンダーやコンサルティングとかの方がそういうことに携われる機会が多いのではないかと思い、秋・冬のインターンにたくさん申し込みました。それこそ9月には内定先のデロイト トーマツ コンサルティングの1dayインターンに参加しましたね。
――他には商社とかは見たりはしなかったんですか?
商社は、合同説明会に一度参加し、商社で働いている先輩に話を聞きました。私は雰囲気が絶対に合わないと感じました。コミュニケーション力や、人間力が大切で、ガツガツしている人の方が向いているのかなと思いました。人の懐にどんどん入っていくような仕事というのは、自分の強みではないような気がしました。
――なるほど、ではご自身で就活をしていく上での軸はどのように考えていましたか?
一つぼんやりと抱いていた気持ちは、社会変革の中枢でありたいという気持ちでした。私は日系のシンクタンク2社ともSE職でインターンに行ったので、コンサルティング業界に対するイメージはインターンを通しては変わりませんでした。ただSIerやシステムベンダーへの印象でいうと、SE職のインターンを通して志望度はあまり上がりませんでした。
――デロイト トーマツ コンサルティングの1dayのインターンはどういう形で行われたんですか?
ワークショップでした。いわゆるコンサルティングの業務をやって最後に発表という流れです。その業務自体はとても面白かったです。システムを作るフローで言いますと、このシステムが誰のために使われるのかという目標を決めて、実際に企画や設計書を作って、テストをします。
――そこがけっこう楽しいと感じたんですか?
そうですね。技術力で勝負というよりは、論理力で勝負するというか……。
――なるほど、論理力で勝負するというところが自分には合っているなと感じたんですか?
そうですね。私は、コミュニケーション力や営業力という面ではどうしても負けてしまうんですけど、論理力という面では自分にも勝ち目があるのかなという風に思っていました。
目の前の一つ一つの枠が決まった仕事をどれだけ精度を上げられるか、どれだけミスなくこなせるかを考え、現状を分析して自分の未来を描いて、自分の頭を使って、周りを説得して進める。最終的にはお客様のためになって、人のためになっているという実感も生まれやすいというのが、自分にとってはやりがいになっていました。
――そういうところが楽しいな、やりがいがあるなと思うようになった原体験が過去にあったんですか?
人って想像以上のことをされるとびっくりすると思います。その顔を見るのがすごく好きで、びっくりさせたり意表をついたり、人の考えていることを上回ることがすごく好きなんです。アルバイトでも社員に求められるよりも、自分が高いパフォーマンスをすると、びっくりしていました。そういう顔を見られるとすごくうれしかったんです。仕事でも同じように、お客様から依頼されたことに対して、想像を上回れれば、うれしいのかなと思いました。
――相手の期待を超えたものを出し続けるのが楽しいと思うところがあるんですね。そこからどうコンサルティング業界につながっていったんですか?
コンサルティングって、サービスを持っているわけではないので、その分自由だと思うんです。自分が今までやっていたことから変わっても大丈夫ですし、身一つの仕事なので、その意味で自分のやりたいことを満遍なくやれそうかなと思いました。それこそシステムの会社であれば、もともと作っているシステムの保守を絶対にしなければならないので、そこのチームに入ったら自分はあんまりやりがいが感じられないのかなと思いました。
――なるほど、仕事の内容も一つに絞るよりは、幅広くいろんなお仕事にかかわれる方が自分としてはいいのかなと思ったんですね。
変化に追いつく、変化をつくるという意味では、ものを持っていないフットワークが軽い会社の方がついていけるだろうなという思いはありました。自分もその方が社会を作っている感覚、社会に貢献している感覚が得られるだろうと思います。
面接官の女性が魅力的で一気に第1希望になったディベロッパー
――大手不動産ディベロッパーの2社も希望していたとのことですが、ディベロッパーも選択肢にあったんですか?
秋に一度、インターンの選考を受けました。その時に興味を持ちました。面接官の方が人事部長で女性の方だったんですが、その方と1対1で30分ほど面接をしました。それまでは名前も聞いたことがあるし、大企業だしとりあえず出してみようという気持ちでした。本当に何も対策も研究もしないまま足を運んだのですが、そこでお話ししてくださる内容や面接官の方の人間性が素晴らしいなと思って。こういう人がこの会社に入るんだという驚きで興味を持ちました。カリスマ性を感じるといいますか、ついていきたいと思える方で、私が業界研究をしていないのも伝わったと思うんですけど、それでも自分の会社のことを丁寧に教えていただきました。会社とかかわる人を大切にするんだなというのを感じました。社員であればなおさらあたたかな環境で仕事ができるのではないだろうかと思いました。
――そこだけが特別だったんですね。その選考を受けて興味を持って、春のインターン参加されたんですか?
いえ、インターンは行っていなくて、OB/OG訪問を8人くらいにしました。
――学生の間でOB/OG訪問はマストで行っているんですか?
いえ、業界によってマストかどうかかという共通認識があると思います。商社やディベロッパーといった業界はマストでしますし、IT系や金融系はあまりしていないという印象があります。コンサルティングとかもあんまりしていないようです。
――OB/OG訪問を15人くらいされているんですね?
そうですね。今の内定先も、内定をもらった後、内定を承諾するかどうかを決めるためのOB/OG訪問があり、内定を承諾した後にはバディ社員がつくんですよ。そのバディ社員に仕事のことを聞いてくださいということでご飯に行く機会がありました。
――OB/OG訪問では、ESも見てもらいましたか?
はい。OB/OG訪問の最後にESを見てもらえませんかと言って、添削してもらいました。また、面接練習などもお願いして実施してもらいました。
――すごいですね。IT方面を考えていた人が、人に影響を受けて第1希望になるっていうのがあるんですね。他の銀行や損保はどうだったんでしょうか?
銀行も同じく人が良いなと感じました。私がディベロッパーを希望していますと素直に話したところ、不動産関連の仕事をしている部署の人を連れてくるから話を聞きませんかと、2人くらい紹介をしてくれました。私のやりたいことがここでもできるよというのを示してくださって、その場で、就活の悩みなども聞いていただきました。ここまでしてくれるんだと純粋に魅力を感じました。丁寧に接していただき、本当にいい会社なんだろうなと思い、最後まで悩みました。
――最初の希望はITだったけれど、最後には人に惹かれる部分が大きかったのですか?
そうですね。自分のやりたい仕事内容ではない会社でも人に惹かれると頭に残るというのはありました。
コンサルティング業界で歩きだすことを決意
――最終的にはディベロッパーの業界ではなく、デロイト トーマツ コンサルティングに行くということを決めたのですね。どういった心境の変化があったのですか?
ディベロッパーの仕事は、ゼネコンや地権者の方と調整をする仕事で、コミュニケーション力が必要で、そこではないところに強みがある自分にはあっていなかったんだと思いました。プライベートも充実させるためにはそうではない業界の方が楽しくやれるのかなと思ったことも大きいです。1dayインターンに参加していたこともありますし、デロイト トーマツ コンサルティングにご縁を感じていたので、就活に心残りはなく、入社を決められました。
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