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就活生が語る

OB/OG訪問から見えてきた「理想像」。内定のカギは接点づくりにあり

大手証券会社から内定をもらったT・Aさん(23歳)。周囲の様子に焦りを感じて就活を始めるも、自分が何をしたいのか、どうなりたいのか、将来のビジョンはぼんやりしたままだった。転機が訪れたのは仕事についてキラキラと楽しそうに話すOB/OGとの出会い。スロースタートで苦しい思いをしながらも、自分と向き合い、さまざまなインターンなどを通して経験を積み、結果を出した就活ストーリーについて聞いた。

総合商社、外資コンサル、外資銀行、ベンチャー企業など、学生が憧れる企業に内定した先輩たちは、どのように就活を乗り越えたのか。リアルな就活体験談には、みなさんがこれからぶつかる壁の話や役立つヒントが盛りだくさん。就活の悩みは、人それぞれ違います。数多くの就活体験談を読めば、きっと自分と似たような不安や失敗の話が見つかるはずです。就活の手助けになること間違いなしの就活体験シリーズです。
※この記事は、個人の感想であり、業界・各社の事実と異なる可能性があります。

<プロフィール>
T・A 男性
慶應義塾大学 法学部法律学科
就職予定先:証券会社
参加したインターン:15社
OB/OG訪問人数:20名
ES提出企業数:30社
面接社数:8社
内定社数:5社

(前編)右も左もわからなかった就活。インターンを体験しながら業界を知る

https://br-campus.jp/articles/report/763


自分の仕事を熱心に語るビジネスパーソンとの出会い

――OB/OG訪問ではどういった企業を訪問しましたか?

インターンに参加できなかったけど興味がある業界については、どんなビジネスをしているのか、選考はどうやって進むのかなど自分なりにネットやアプリ、新聞等で調べていました。そうしていると、不動産のビジネスモデルが面白いと感じて、1月の頭くらいから5月の前半まで不動産を中心に、金融、商社のOB/OGの方を訪ねました。会社のビジネスとご自身の業務については必ず聞くようにしていて、一人一人会社を見る目は違うだろうと考えて、1社で10人くらい会った企業もあります。

――1社で10人! 実際にOB/OGの方と会って心境に変化は起きましたか?

これまでは正直ミーハーで名前を知っている会社を見ているだけで、自分がどうなりたいかもぼんやりしていました。けれど不動産のOB/OG訪問で、自分はこうしたい、こうなるのが目標とイキイキと話す社員の方にたくさんお会いして、その時の表情や声のトーンが本当に楽しそうだったんです。また、それを不動産業界の知識が全くない学生にわかりやすく説明してくれる姿もかっこよかった。そういった先輩方との出会いがあって、改めて不動産が楽しそうだと思ったし、自分が積極的に取り組みたいもの、なりたい姿が固まっていきました。

――人との出会いを通して理想像も固まっていったのですね。

ざっくり言うとかっこいいビジネスパーソン、周りから「あの人仕事できるな」と言われるような人になりたいと思っていました。人と会うのも好きなので、現場に出てたくさん交流して何かを成し遂げるような仕事ができるところを考えるようになりました。

――デベロッパーを志望されたのも、Tさんがなりたい姿と通じるものを感じます。

デベロッパーのメインの仕事は土地や建物の売買ですが、その根底には人の交流という目的があって自分もやってみたいと感じました。例えば所属するバンドサークルではギターとボーカルだったんですが、ライブ会場という自分が作った1つの空間でみんなが盛り上がっているとうれしい。そういった経験がデベロッパーの空間づくりと結びついて魅力を感じました。課題解決では発想力、近隣住民や地権者との交渉では対人能力と、自分の得意分野を生かせるのではないかとも考えていました。

――なるほど、人々が交流する、居心地の良い空間を作ることに引かれたんですね。金融は夏も秋もインターンを経験していますが、この頃には企業の志望順位も固まっていったのでしょうか?

接点が多かったのは金融でしたが、優先順位は高くありませんでした。取引先の課題をコンサルするのは面白そうと思っていましたが、不動産の方が魅力的でした。金融の営業は新卒が数百人いますが、不動産は新卒同期が20~30人なので自分の市場価値が高められるのではないかとも考えました。話を聞くなどして業界研究を進めるにつれて、自分でどういう街を作りたい、どういう空間を作りたいというのも明確になっていったので、そういった面でもデべロッパーで働きたいという思いが募りました。

対策をするも立ちはだかった本番の壁

――OB/OG訪問以外にイベントなども参加しましたか?

OB/OG訪問と並行する形で2月に企業が催すイベントにも参加していました。解禁と同時に様々な会社の説明会に繰り返し参加して、ESを書いてテストも受けに行って、早いところは4月の中頃から面接に行ってというような生活でした。

――ESはサマーインターンで書いたものをどんどんブラッシュアップしていったのですか?

この頃には書き方のコツというか、どういうことを書いたら目に留まるかが徐々にわかるようになっていました。結論から記載するとよいと言われますが、最初に「私は○○をしました、ところで……」といったように、先を読みたくなるフレーズを使うようにしました。僕が学生生活でしていたことは、人がすごいと思うようなことではないので、普通のことを普通に話すのではなく、面白いと思わせるようなフレーズを使用するなど工夫しました。あとは「成長しました」とか「身に付きました」などの一般的な言い回しは使わずに、もっと細かく具体的な言葉を使って、自分がそこで何を学んだのかが伝わるESを心がけました。

――ESの対策は面接の練習でも生きてきましたか?

外資を含めて秋口ぐらいから色々な会社を受ける中で、面接は回数を重ねるにつれてうまくなっていきました。結論から話すことはもちろん、声のトーンや話しやすさ、スピード感、「えっと」や「あの」などの言葉はなるべくなくして、簡潔に、論理的に話すことを意識しました。背筋を伸ばして絶対動かさず、話す時も顎の角度だけは固定する、それぐらい姿勢もこだわっていました。

――実践を繰り返して面接力を磨いていったんですね。

面接を誰かに見てもらったことはなくて、一回だけ無料の面接練習が就活相談室であったので参加したくらいですね。実際の面接で言いたいフレーズが思い出せなかったり、冷ややかな面接官に対して緊張して言葉が出なくなったこともあって、そういった経験を自分なりに参考にしていました。

――自己PRは具体的にどんな内容を話していましたか?

学生時代に頑張ったことについては3つくらい用意していて、一番話していたのは予備校でのアルバイトの話でした。生徒の悩みに寄り添って不安を取り除くことで、共感力や課題を見つける視野を養ったという内容です。不動産の面接で聞かれた時は、予備校で生徒が安心して勉強できる環境作りと不動産に興味を持ったきっかけの空間づくりを結びつけて話すようにしていました。例えば実際に、面接でも話したことなんですが、僕は現代文の担当で現代文を読むのが苦手な生徒のために勉強会を開いたことがあって、そういった授業のサポートや企画を通して予備校を生徒が勉強しやすく居心地の良い空間にする努力をしていました。参加した生徒から合格の報告を受けた時はうれしかったです。

――志望動機とご自身の経験が明確にリンクしていますね。不動産と金融で実際の選考は違いましたか?

リクルーター面談が何回もある金融は人柄よりは会社への関心度を見ているイメージが強かったので、ひたすら関心の高さをアピールしました。

不動産はまずESで苦労しました。金融のESはどの企業に対しても業界を志望した理由と学生時代に頑張ったことを伝えれば大丈夫でしたが、不動産は自分が何をアピールすればいいのかが会社ごとに違う。ほとんど1次面接とESで落ちてしまい、最終面接まで残った2社も不合格でした。自己PRや志望動機、強み弱みといったよく聞かれる点に関しては、過去の面接で練習して、ノートにも書いて何を聞かれても答えられるようにしていました。それでも1社は、理詰めの面接でうまくレスポンスできず、もう一方は面接官のフランクさに気が緩んで適切な言葉を選べずと対策不足でした。

情報の大切さ、接点づくり、これから就活を迎える学生に伝えたいこと

――最終的に金融2社から内定が出ていますが、その中でX社に決めた理由を教えてください。

別の1社はリクルータールートで早い段階で内定をもらえて、そのおかげで金融はX社以外全て辞退していました。X社は業界の中でも商社のようなビジネスをやっているグループ会社があるなど、金融でありながら、金融以外のことができると感じたことが決め手の一つです。あとは金融業界の中で最も福利厚生が整っていて働きやすく、業界上位だったというのも理由ですね。

――早くから内定があると余裕を持って動けますね。就活の中で一番大変だったことや、苦労したことは何ですか?

3月に解禁されて、朝早くから夜遅くまで色んな会社を回るのは、短い時間での移動だったり、ご飯を食べる時間が少なかったりと物理的に大変でした。それに限られた時間の中でESを書いて、適性検査の勉強や面接の練習もしなければならなかったので。あとは解禁後に忙しくなると知っていたら、それを踏まえたうえで2月までにOB/OG訪問やWebテストをある程度終わらせられたはずなので、情報収集が遅かったことでも苦労しました。

――そういった経験を踏まえて、これから就活をする学生にアドバイスをお願いします!

就活はいわば「情報戦」で、企業が内定を出すタイミングやインターンからつながるルートなど、ネットに載っていない情報もあると思うんです。そういった情報は社員の方や、面接を受けた人から聞かないとわからない。だからネットで調べるよりはOB/OG訪問だったり、知っている先輩に話を聞いたり、実際に人と会って情報収集した方がいいと思います。

あとは参加する説明会が何を意図しているのか考えてから行くことですね。僕は説明会で会社を知ればいいというスタンスでしたが、最前列に座ってバンバン質問して、終わった後も人事に話を聞きに行く人たちを見て驚きました。説明会で前に座っている人は顔を覚えてもらえるし、そういうところを人事は見ているかもしれない。僕が早期に内定をいただいた会社も、たまたま別のイベントで会った社員の方の名前を覚えていて、その方と社内ですれ違った時に「~さんこの前はありがとうございます」と話をしたら、その直後に電話が来たんです。何かしら接点を作って会社に名前を知ってもらうのは大事ですね。

――今日は貴重なお話をありがとうございました! 就活に役立つポイントをたくさん伺うことができました。

この記事を読んで、内容についてさらに深く知りたいと思った方や、就活の相談をしたいと思った方は、下記リンクからぜひお気軽に内定者訪問をご依頼ください。私たちキャンパスに登録した内定者が皆さんの就活をサポートさせていただきます。