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OB/OGが語る

東京海上日動火災保険 人事企画部長が語る、人生100年時代のキャリア選択とは

健康寿命が延び、これからは人生100年時代が来ると言われる。働き方も多様化し、人生そのものも多様化している現代において、“最初の就職先”を選ぶ時に考えるべきこととは。東京海上日動火災保険株式会社で営業部から商品開発部まで様々な部署を経験し、現在は人事企画部部長を務める北澤氏にお話を伺った。

<企業紹介>
1879年8月に日本初の保険会社として創業。挑戦の「インフラ」としてリスクコンサルティングビジネスを展開し、様々な産業の発展そして日本の近代化に寄与し、時代の変遷に対応した保険商品を次々と開発し、業界を牽引し続けている。さらに、グローバル展開も積極的に行い、現在38の国と地域に670の海外拠点を設けている。今後より一層複雑化・多様化する社会において、グローバルに「インフラビジネス」を展開する東京海上日動の存在意義は益々高まりを見せている。

<人物紹介>
北澤 健一
理事 人事企画部 部長
1988年入社
入社後、埼玉エリアの営業を5年、本店営業推進部に6年在籍し、商品開発部で9年勤める。その後は官公庁関係の営業を4年、役員スタッフを2年、神奈川支店長を2年、グループ会社「東京海上日動あんしん生命保険」経営企画部長を歴任し、2017年4月より現職。

「労働福祉」より「成長戦略」としての「働き方改革」。

——本日はよろしくお願いします。現職の人事職のお仕事についてお話を聞かせていただけますか?

業務は「HR」と呼ばれる部門全般になります。採用・能力開発・異動・考課・健康管理・給与厚生・人権啓発などですね。部署は総勢100名ほどです。 損害保険業というものは「目に見えない商品」を扱うため、我々社員と販売代理店さんがお客様とつくる信用・信頼が最も重要になります。そのため、人事部門の仕事は特に大きな役割を求められると感じています。

——今、人事部として注力していることはどんなことになりますか?

一つは、どの会社もそうだと思うのですが、働き方変革ですね。当社における働き方の変革は、単に残業時間を短くしようということではなく、どうやって従業員のワークエンゲージメントを高めて、企業と従業員がともに成長していける姿を描けるかということを念頭に置いています。つまり、当社では「働き方改革」は「成長戦略」の一つと位置付けて力を入れています。 もう一つは「グループ一体経営」と呼んでいるのですが、私が入社した80年代とは異なり、今は事業別利益の45%が海外になっています。この海外のグループ会社を含めたグループシナジーをどうやって高めていくのがということが全社的な課題になっています。人事の観点からもプラスになる施策をどんどん打ち出していかなくてはと思っています。

——具体的にどんな構想がありますか?

分かりやすく言いますと、国内外を問わず「共有できるスキル」を整理して、社員のパフォーマンス向上につなげようと取り組んでいます。 たとえば資産運用では海外のグループ会社で得意なところがありますので、そちらに委託することによって国内で考えているよりもよいパフォーマンスを出していたり、あるいは海外で提供している保険プログラムを日本に持って来て、よいところを活かして新たな商品開発につなげるといった相乗効果が生まれています。 グローバル化が進展したのは、2008年以降の10年間くらいですので、急激に進んでいるところがあります。もっとそれを支える人材を育てていかなければいけませんし、まだまだできることがたくさんあると思っています。

30年のキャリアで、最も大きな失敗。

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————「人生100年時代」に向けて、世の中がどう変わり、それに伴いご自身の仕事やキャリアはどのように変わっていくとお考えですか?

むずかしいお話ですね(笑)。100年時代ということは、70歳や80歳になって働く時代がもうそこまで来ているわけですね。つまり、50歳を過ぎたら「隠居モード」に入るのではなく、自分でありたい姿を描き、日々、専門性を高める努力を全うすることが重要です。 医療技術の進歩とともに寿命は延びていて、働かなければならない年齢が延びていることは以前より明らかでしたので、私自身はそのことに意外感はありません。私は今、53歳になりますが、元気で仕事ができていますので、もっともっと働きたいというのが素直な感想です。

————ご自身の10年後のビジョンはありますか?

10年後ももちろん働いていたいと考えているのですが、そのときの立場や役割が変わってくるのは当然だと捉えています。これまでの会社生活の中で得てきた専門性が活かせるような場所で、少しでも会社や社会に貢献できるような役割を一生懸命やっていく。今は、人事の仕事をしていますので、採用・人材育成のノウハウを社外でも通用するレベルまで高めておきたいと考えています。 私の社歴の中ではじつは商品開発部門の仕事が長くなっています。とりわけ「人ひと保険」と呼ばれる人の病気や怪我に関する保険にずっと関わってきましたので、この経験や知識が活かせるとよいかなと思います。

————ご自身のキャリアでターニングポイントとなった思い出深い仕事はありますか?

ターニングポイントとは違うかもしれませんが、私の一番の失敗談のお話をしたいと思います。 商品開発部にいたときのことなのですが、業界で「第三分野」と呼ばれる病気や怪我に関する保険商品担当の課長をしていました。このとき、行政から「不適切な不払い」があると指摘され、業務改善命令と3ヶ月の業務停止命令を下されたことがあります。本来支払われなければならなかった保険金のうち不払いがあり、皆様に非常にご迷惑をおかけしました。 商品の責任者として、お客様に提供している品質についてお客様寄りに考えを改めていくという、私にとって大きな転機になりました。お客様が保険商品に対してどんなことを求めているのか、どんな期待があるのかということを今一度深く考え、自分の中で「お客様視点」が真の意味で腹落ちし、中心に据えられたきっかけとなりました。

————どのように変わられたのでしょうか?

それまでは、お客様の細かいニーズに合わせて商品が多品種化・複雑化していました。お客様のご要望に沿っていましたので、それがよいことだと思っていたのです。でも、不払いになった原因の一つに「商品の複雑さ」がありました。たしかに当時の商品ラインナップは個人分野だけでも300種類あり、保険料を払い込む方法だけで50種類ありました。今にして思えば、この複雑さは業務品質上大きな問題でした。 その後、商品ラインアップを大きく絞り、払い込み特約もシンプルにし、「なくす・減らす」ことで分かりやすくして、業務ミスも起きにくくするように改善しました。これは私だけでなく、会社全体として大きく変わっていく契機でもありました。

————会社としても「お客様視点」に変わる転機だったのですね。

今であればそうとも思えるのですが、当時そんな余裕はなかったですね。「業務停止命令」というのは当社が始まって以来、初めての重い行政処分でした。その責任者でしたので、どうやって信頼を回復していくのか、そのために何が最も本質的な問題なのかということを仲間と真剣に議論し、経営陣に話を持っていきました。今は、大事な気づきを与えてくれた「失敗」だったと捉えられています。

「期待し、鍛え、活躍する場を提供する」という「3K」。

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————ご自身の学生時代を振り返っていただくと、どのようなことを考えて就職活動をされていましたか?

最近はそんなことを誰も聞いてくれないので(笑)、どうもありがとうございます。 月並みなのですが、人の魅力なんですよね。大学時代の先輩が当社に入社していまして、私は先輩のことを本当に魅力的だと思っていましたので、OB訪問をしました。その方が「大変やりがいがある仕事だ」と熱く語ってくださいまして、他部門の社員の方々も紹介してくれて。その皆さんも大変魅力的でしたので、ぜひこういう人たちの「仲間になりたい」と思ったのが、入社の動機になります。

————仕事内容や業種ではなく、「人」だったのですね。

当時は仕事内容についても考えているつもりだったのですが、今振り返ってみて、一番の要因を挙げるとすれば「人」ということになるのだと思います。業界で言うと、金融以外にもいろいろ見てはいたのですが。

————入社から30年を経て、改めて御社の魅力を聞かれたとすれば、どんなことを挙げますか?

冒頭に申し上げたことと重なるのですが、保険という商売は「人がつくる信頼・信用」ということに尽きるのですね。ですので、今も変わらず「人」の魅力だと思います。そうあってほしいという思いもあります。

————「人が魅力」であるために、部下の指導で心がけていることはありますか?

当社の人材育成のポリシーに「3K」というものがあります。「期待し、鍛え、活躍する場を提供する」の頭文字をとったものです。 また、当社が大事にする企業風土の一つに「自由闊達」というテーマがあります。私の理解では、自由闊達であるためには、「期待」して仕事を任され、そこで上司から「鍛えてもらう」というフェーズが重要だと捉えています。これには上司の度量が求められるところがあるのですが、「人を育てる組織文化」はそうして育まれていくのだと思います。

これまでのビジネスモデルの延長線上では厳しい。

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————これから社会に出る人たちにはどんなことを期待していますか?

世の中はどんどん変わってきていますので、変化をチャンスと捉えることですかね。 変革を起こせる社員を目指してほしいと思います。 かつての常識は通用しなくなっています。経済は右肩上がり、人口は増える、金利はプラスが当たり前、車は人間が運転するもの、保険は保険会社が扱うもの、これは今やどれも常識ではありません。そこでどうやって我々のビジネスチャンスを見つけていけるかというためには、変化に関心を持って敏感になり、次を考えられるマインドが必要です。そういうマインドをもって入ってきてほしいと思います。

————今の学生を見て、思うことはありますか。

やっぱりデジタルネイティブですよね。その知見や活用度合いは我々とは比べものになりません。あと、グローバルを意識していて、海外滞在経験があったり、語学が堪能だったり、私たちの時代とは大きく変わっていると感じています。 当社としましても、入社して幅広い視点で仕事をしてもらえるようにデジタルのリテラシーは教育体系に組み込んでいますし、グローバルに触れるチャンスは極力100%に近いくらい与えたいと考えています。当社には「グローバルコース」と「エリアコース」という2つのコースを準備しています。グローバルコースでは入社後10年以内に必ず1回は海外勤務をするように取り組み始めています。

————保険会社がグローバルというのは一見分かりづらいかもしれませんね。

そうですよね。保険というと“生命保険”が最も身近なこともあり、学生の方々は保険会社に「グローバル」のイメージを持ちにくいみたいですね。 でも、入社をされると本当にグローバル対応は必須ですので、自己研鑽をしてほしいですし、活躍する場も与えたいと思っています。 私自身は海外勤務の経験はないのですが、商品開発や経営企画部門では海外のグループ会社を含めた視点が必要ですので、出張やテレビ会議の機会でグローバルに働く機会があります。

————若手に求める能力はどんなものですか?

「変化をチャンスと捉える」と先ほど言ったのですが、少し補足すると、これまでのビジネスモデルの延長線上では厳しいという認識がまずあるわけですね。 我々のマーケットも含め、経済環境がソフト化しているためです。たとえば、従来はモノを中心に「自動車保険」や「火災保険」という形で商品展開をしていましたが、今は知識や情報や技術にシフトしていて、これをどうやって保険と結びつけるかが課題になっています。若手の皆さんに求めたいのはまさにここで、変化に敏感だからこその発想がほしいと期待しています。

————最後に、就職活動へのアドバイスをお願いします。

アドバイスなんておこがましいですが、変にテクニックに走らず、学生時代に何を考え、何をやってきたのかを真摯に語ってもらえればいいと思っています。 「こういうことを言わないとダメ」とか「こういうことを言ってはダメ」ということではないのですが、今は情報が多いため「答え」をネットで求める習慣がありますよね。そういう情報を見てしまうと、本来の自分がどうであるかより、模範解答に寄せてしまう傾向があると感じています。我々面接官は逆に「そうではない答え」をどうやって引き出すかがポイントになってくるとも思います。 偽りの自分を受け入れてもらうより、ありのまま自分を受け入れてもらうほうが絶対にいいですから。ぜひ悔いのないよう頑張ってほしいと思います。

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