日本を代表するメガバンクである三井住友銀行(以下、SMBC)。やりたいビジネスや、いかしたいスキルが既に決まっている新卒学生向けに、初期配属から専門的な業務に就けることを確約する「コース別採用」を提供。理系のバックグラウンドを活かせる業務も多く、多様なフィールドの中から自分に最も合ったキャリアを選べることも特長。 自身も理系学部出身で、現在は人事部で新卒採用や各種「コース別採用」を担当する行員に、求める人材像やSMBCで実現できるキャリアについて話を伺いました。
企業紹介
SMBCグループの中核を担うメガバンク。「最高の信頼を通じて、お客さま・社会とともに発展するグローバルソリューションプロバイダー」をビジョンに掲げ、ダイナミックな金融ビジネスはもちろん、デジタルやサステナビリティなど金融の枠に留まらない先進的な取り組みで、新たな未来を切り開いています。
人物紹介
株式会社三井住友銀行
人事部 採用グループ部長代理
横山 智也
学生時代は理学部に所属し、重力をテーマに研究。理系の素養を発揮できる銀行の多様な選択肢に惹かれて就職を決意し、2017年に入行。 法人営業を約2年間担当した後、リスク統括部でバーゼル規制に対応するリスク管理業務に従事。 2024年7月より、人事部で新卒の理系採用に携わる。
理系のバックグラウンドを活かせる銀行ビジネスとは?(コース別採用について)
―――SMBCがコース別採用に注力している背景を教えていただけますか?
SMBCでは2019年にコース別採用を導入し、その選択肢は年々拡充しています。銀行のビジネス自体が非金融領域にも広がり、業務が多様化・複雑化していることも背景の一つです。また、近年では学生のスペシャリスト志向が強まっていることもあり、そうしたニーズに応えていきたいという思いも込められています。この2~3年でコースはさらに増えており、26卒の採用では11のコースで募集をしています。
―――SMBCのコース別採用について簡単に紹介していただけますか?
銀行ビジネスの多彩なフィールドから、ご自身が挑戦したい領域を選んで入行いただく採用スタイルです。早い段階から希望する専門分野で知識や経験を身に付けていただけるよう、入行後の初期配属を確約します。多くの選択肢があり、それぞれに特徴があるので、コースのことをしっかりご理解いただき、ご自身に合ったコースにエントリーしていただきたいですね。
―――今回は、理系出身者としてキャリアを積まれている横山さんに、理系学生におすすめのコースについて詳しくお聞きしていきたいと思います。どのようなコースがありますか?
特に理系の方の志望が多いコースは4つあります。 ●高度な数学的手法を駆使して金融商品の価格やリスクを計測し、適切なリスク管理や収益増大に貢献する「クオンツコース」 ●保有する膨大なデータの分析や利活用を通じて、課題解決や新規施策立案をリードする「データサイエンスコース」 ●サイバー脅威に対応し、金融ビジネスに必要なセキュリティ強化に携わる「サイバーセキュリティコース」 ●銀行全体のあらゆるリスクを特定・評価・コントロールし、経営を支える「リスクアナリストコース」 どれも、理系の素養を生かして活躍できるコースとなっています。
―――理系学生しかエントリーできないのでしょうか?
そういうわけではありません。業務内容として数学的な能力やプログラミングなど、理系の素養を活かすことができる環境だということで、文系の方もエントリーは可能です。実際に、これら銀行の専門分野を学生時代に学んでいる方はほとんどいないので、業務をするにあたってはご自身のスキルも生かしながら新しい知識も身に付けていただくことになります。経験やスキルよりも、意欲を重視するコースもあるので、興味があれば臆することなく挑戦してほしいです。 ※「クオンツコース」だけは、高度な専門知識が必要な業務を想定しているため、修士・博士課程卒のみエントリー可能です。
―――上記4コースに比べ、もう少しジェネラルなコースもあるんですね?
理系の方も多いですが、文系の方からも多くエントリーのあるコースは2つあります。 ●IT・デジタル領域でお客さまや社会に対してソリューションと新たな価値を提供する「IT・デジタルコース」 ●国内外の市場営業部門でトレーディングやセールス業務などを担うディーラーを目指す「グローバルマーケッツコース」 これらは今現在スキルを持っているかどうかよりも、どちらかというと各領域を究めていきたいという想いや志向を重視しているコースですね。文理問わず、意欲のある方を求めています。
(その他にも様々なコースをご用意しています)
メガバンクの大きなビジネスに貢献できるやりがい
―――御行で活躍できる理系学生は、具体的にどんな方でしょうか。
SMBCは多くの領域で理系が非常に活躍できる環境ではありますが、研究職ではないということを理解してほしいと思っています。 あくまで銀行の総合職として、専門的な領域を担っていただきます。特定の領域にだけ視野を狭めることなく、銀行ビジネス全体を理解した上で、自分の専門スキルをいかしてどうすればお客さま・社会により高い価値を提供できるか考えられるビジネス視点を持った人、そういうベクトルで成長したいという方には向いていますね。
―――実際にSMBCで活躍されている理系の方は、どんな人ですか?
理系で金融業界、なかなかイメージがつかないですよね。私も就活時には、銀行は経済学部の人ばかりなんじゃないかと思っていたんです。 ですが、実際に理系出身者はすごく多いですよ。私のような理学部もいれば、工学部、農学部、薬学部、医学部・・・出身学部も様々で、専攻は問われません。研究内容をそのまま生かしたいという人には難しいかもしれないですが、理系の特性を活かした論理的思考力や多様なスキルを生かせる場はたくさんある。ぜひ銀行も選択肢の一つに入れてほしいと思います。
―――理系学生に向けて、SMBCで働く魅力を紹介してください。
私も感じてきたことですが、業務の幅広さは本当に魅力ですね。銀行の中には実に様々な業務が存在していて、多様なバックグラウンドを持つ人がそれぞれの場所で活躍しています。その中でも理系的な素養を生かせる場は多いです。 多様なフィールドが広がっているため、入行してから様々な経験をしたい方にはオープン採用がおすすめですが、既に興味のある分野が決まっている方には、自分で活躍するフィールドをあらかじめ選べる「コース別採用」がおすすめです。特定のフィールドへの初期配属が確約されるので、早いうちからご自身の興味のある分野でスキルを極めていけるのです。
―――ご自身の経験から、実際にSMBCが理系にとって魅力だと感じるポイントはどんなところですか?
メガバンクと言われるだけあって、とにかく規模が大きい。企業基盤だけでなく、ネットワークや人材などのアセットも豊富で、展開するビジネスの幅が広いのも特徴です。私自身、人事部に来る前はリスク統括部で、銀行全体のリスク管理の仕事をしていたのですが、そこでは経営を左右するような多くの場面に携わることができました。もともとは理系で数字が好きということからはじまったキャリアでしたが、こうして大きな役割を担えたことは、刺激的でやりがいがありましたね。
採用担当からのメッセージ
―――理系学生にとっては、そもそも就職をするかどうかで迷う人も多いと思います。ご自身の就職活動はいかがでしたか?
私も正直、大学院に行くか、就職するか、どっちもいいなと思いながら就活をしていました。研究はもちろん好きだったのですが、それを一生の仕事としてやっていくのかと聞かれたらちょっと違うなと感じたんです。決めたのは、まさに面接しているときですね。興味のある会社に出会って、早いうちから社会に出て働いてみたいと考えるようになったのが、就職をすると決めたきっかけです。
―――銀行に惹かれた理由は何だったのでしょうか。
銀行はあらゆる業種のお客さまと取引があります。多様な業界のお客さまと関われるということが、知的好奇心を刺激してくれると感じました。また銀行には本当に幅広い業務があるので、新しい挑戦をし続けられることも魅力。私自身も、営業からリスク管理、人事とまるで転職しているかのようなキャリアを歩んでいますが、それぞれにやりがいがあり、自分の幅を広げられているなと実感します。それぞれの違った環境を楽しみながら、飽きることなく仕事ができています。
―――SMBCへの入行の決め手はどんなところでしたか?
メガバンクはすべて受けましたが、正直なところ、事業内容はほとんど変わらないなと思っていました。その中でSMBCに惹かれたのは、社風や行員の人柄。出会った人が皆、自分の仕事の話をするときにとても楽しそうにいきいきとしていたんです。自分もそんな環境で働きたいと思ったのが決め手になりました。
―――これから就職活動をする学生に向けて、アドバイスはありますか?
就活生のメリットは、企業側が自社のことをとても親切に話してくれるところです。社会人になると、そんな機会は絶対にありません。世の中には実に色々な業界、企業があります。文系理系問わず、幅広い企業の話を聞いてほしいです。特に理系学生にとっては、研究室が推薦する業界や、先輩の入社した企業など、目の前に指標があって迷うことも多いと思います。必ずしもそれを切り捨てる必要はないですが、そこだけに捉われないような就職活動をしてもらえたら、きっと新しい興味も生まれるはずです。幅広い領域にチャレンジするのも面白いですよ。
―――ありがとうございます。では最後に、学生の皆さんにメッセージがあればお願いします。
今、新卒採用を担当している中で矛盾をするようなことを言いますが、あまり就職活動ばかりに気を取られてほしくないなと思います。大学はとても恵まれた環境です。著名な方の講義が聞けるのも貴重ですし、好きなことに時間を使える。就活はもちろん大事ではありますが、それ以上にちゃんと学生生活を満喫ほしいですね。勉強も遊びも、しっかりやり切ってから社会人になってほしい、と内定者にもよく話しています。皆さんの就職活動を心から応援しています。
―――たしかに、学生生活を思いきり楽しむことで得られるものはたくさんありますよね。やりたいことや特化したい専門分野がはっきりしている理系学生にこそ、SMBCのコース別採用はおすすめなのだと伝わりました。本日はありがとうございました!
専門領域で活躍する社員紹介(経歴・コース紹介)
各コースの専門領域で活躍するSMBC行員をご紹介します(経歴・メッセージ)。 気になるフィールドをよりよく知るためにも、是非お読みください!
クオンツ
市場テクノロジー部 河井 博紀さん
総合文化研究科 広域科学専攻 博士課程修了。市場部門にてクオンツ業務に従事。
学生時代は理論物理学を専攻し、自然現象の背景にある数理的構造を研究していました。
今は金融市場の舞台で、金利や為替等の原資産の数理モデリング、そこから派生するデリバティブ取引の評価手法の構築と実装にチームで挑戦しています。
公正な価格を提示するためには、本質を捉えたモデル構築が不可欠です。
様々な現象を数理的記述に落し込み検証してきたこれまでの経験が、そのまま活かせる業務です。
私達と一緒にこの挑戦に取り組んでみませんか。
リスクアナリスト
投融資企画部 二見 俊介さん
工学研究科卒。リスク管理部門の投融資企画部に在籍。投融資企画部は、融資に関するリスクを分析・コントロールし、適正な収益を確保するための中枢部署で、会社全体を動かす大きな企画ができます。
数学や統計学、分析力、ロジカルシンキングを活かせる仕事が多く、また、最近ではAIを導入する企画業務もあり、理系出身者が活躍できるフィールドが広がっています。
理系の皆さん、一緒に融資業務を変革しましょう!
データサイエンス
データマネジメント部 前田 寿満さん
情報科学研究科卒、コーポレートスタッフ部門でデータサイエンティストとして行内のデータ利活用を推進しています。
銀行が保有する膨大なデータを整理・分析・活用し、ビジネス部門の課題解決や新規施策立案をサポートできる点にやりがいを感じており、理系で培ったモデリングやプログラミングスキルを活かして、日々業務に取り組んでいます。
また、最新のAI技術を取り入れた高度な分析や施策提案が可能であることも魅力の一つです。
サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティ統括部 武笠 雄介さん
理工学部卒、サイバーセキュリティ部門でセキュリティログや外部情報の分析を通し、セキュリティ上のリスクとなり得る脅威情報の特定と、各システムの早期対策に努めています。
変化の激しいこの分野は常に挑戦の連続ですが、サイバー空間をより安全にするための強い意志と不屈の精神で会社や社会の成長につなげることが私のミッションです。
“金融“という枠を超えて、サイバーセキュリティ分野で活躍したい熱意ある皆さんの挑戦を私たちは待っています!
IT・デジタル
システム統括部 御園 亮介さん
理工学部卒。情報システム部門で、IT・デジタル人材の採用・育成、システム投資予算管理の業務に従事。SMBCグループ全体のIT戦略を企画・推進し、幅広い銀行の業務をIT・デジタルでリードしていくことにやりがいを感じています。また法人のお客さまの課題に応じたデジタルサービス創出や、世の中のトレンドやお客さまニーズを基にしたプロモーションの企画・推進を通じて、新たな価値をお客さまや社会に提供できることが、IT・デジタル業務の醍醐味です。
グローバルマーケッツ
市場テクノロジー部 村岡 佑亮さん
基礎工学研究科を卒業し、市場事業部門で数学的手法を駆使したトレーディングの業務を担っています。
市場分析を活かして、自らの判断で戦略をすぐに実践できることに、大きなやりがいを感じています。
分析には時系列分析、金融工学、さらには機械学習といった幅広い手法を駆使しながら、持続可能な戦略を追求することが重要です。
このような挑戦をチームメンバーと共に進める過程、そして、何よりも実際に大きな収益がでた時の充実感が、
私の業務の醍醐味です。
▼興味を持った方はこちらから!
インターンシップサイト