<企業紹介>
株式会社野村総合研究所(NRI)
1965年の創業以来、常に時代を先取りした企業戦略の提案や政策提言、システム開発・運用を行ってきた。業界やお客様との長期にわたる取引関係の中で蓄積した経験やノウハウに基づいた洞察力を持つコンサルタントと、実用性まで考慮して最新のテクノロジーを駆使できるシステムエンジニアが一つのチームとなりお客様を支援する「コンソリューション」モデルを武器に、お客様のDXを強力に支援している。
<人物紹介>
高田絵美(写真:一番左)
アプリケーションエンジニア
2013年入社
お茶の水女子大学卒業。証券業界向けの業務改善やシステム開発を手掛けている。
和田倫和(写真:一番右)
テクニカルエンジニア
2012年入社
奈良先端科学技術大学院大学卒業。
流通業向けシステム基盤の構築や運用を手掛けてきた。昨年より社内クラウドシステム業務に異動。
木村匠(写真:中央)
セキュリティスペシャリスト
2017年入社
東京大学大学院卒業。グループ会社「NRIセキュアテクノロジーズ(以下NRIセキュア)」でセキュリティ関連のプロジェクトを手掛ける。
※タイトル等の情報は2020年12月時点のものです
仕事、人、働き方。どれも自分に合っていた。
———本日はお時間をいただき、ありがとうございます。まずは皆様が就職活動をしていたときの考えや、活動の軸を教えてください。
木村匠さん(以下:木村):私は専門性を身につけられる職種や業界であること、そして社会貢献できる公共性の高い仕事を軸に就活をしていました。IT業界やコンサルティング、シンクタンク、官公庁などを見ていましたが、最終的には専門性が高くて手に職をつけられるという観点で絞り込み、NRIを選びました。
———セキュリティコンサルタントとして入社されていますが、もともとセキュリティに興味があったのですか?
木村:はい。私はNRIにセキュリティスペシャリストという職種で入社しました。その職種で入社すると、グループ会社であるNRIセキュアに出向という形で勤務することになります。もともとNRIの社内ベンチャーが起源となっていることもあり社長もフランクですし、技術者として自分で手を動かすことを重視している人が多いことも魅力的でした。特に覚えているのが、面接で音楽が趣味だという話をすると、終わってからエレベーターに向かう途中で「このスピーカーのメーカーは知ってる?」など、すごく専門的な話をされて、本当にものづくりが好きなんだなと。そういう職人気質なところも自分に合っていると思いました。
———ありがとうございます。高田様の就職活動は、いかがでしたか?
高田絵美さん(以下:高田):私は大学院に行くか、就職するかを決めかねている状態で就活を始めました。だから「絶対にこれがやりたい」ということがなくて、まずは自分自身の軸として何をしているときが楽しいか、何にやりがいを感じるかを突き詰めていきました。その結果「目標に向かってチームで何かを成し遂げること」という答えに行き着いたのです。そこからは、社員と話せるイベントやOBOG訪問に参加して仕事の進め方について聞き、色々な人を巻き込みながら、ものをつくっていく仕事ができる会社を探していました。
———その中で、NRI様に興味を持ったのですね?
高田:はい。最初はIT業界に全く興味がなかったですし、プログラミングを1人で黙々と書いていくようなイメージを勝手に持っていました。でも、NRIの社員に話を聞いたとき「ITの仕事は1人じゃできなくて、何百人の人と仕事をするんです」と教えてくれて。色々な専門家がいて、みんなの知恵を集結しながら仕事をすると知りました。
———入社の決め手になったのは、どんなことですか?
高田:決め手は人です。何人かの社員と話をしたのですが、みんな歩み寄ってくれる感じがして魅力的でした。私の質問の背景までを考えて気にしている部分を導き出してくれて、短い時間の中で痒い所に手が届くように知りたいことを聞けたんです。入社後にわかったのですが、NRIはITでお客様の困りごとを解消していくことが仕事なので、日々何に困っているのかを掘り下げているから、相手に歩み寄れる人が多いのだと思います。
———なるほど、確かにそうですね。和田様の就職活動はいかがでしたか?
和田倫和さん(以下:和田):何か新しい価値をつくったり、提供したりする仕事に携わりたいと思っていました。ITに興味を持ったのは、当時クラウドの技術が出始めた頃で、情報通信の分野なら新しいものに触れられそうだと思ったからです。その中でも、将来やりたいことを見つけたとき実現できるように、幅広いビジネスパートナーを持っている会社で働きたいと思い、SIer系を中心に就職活動をしていました。
———その中で、御社に決めた理由は何ですか?
和田:高田と同じで、OBOG訪問で会った社員に魅力を感じたことです。論理的かつ情熱的な人が多い印象でした。熱く語るけれども語る内容はロジカルで、私の拙い質問にも要点を整理して的確に答えてくれ、仕事に対しての思いも熱く語って頂き凄く面白かったです。新しい気付きが多く自分の思考の幅が広がっていくのを感じました。また、クライアントからの難しい要望に応えるために要件を詰めて違う方向でアプローチをするとか、人員が足りないときは社内に掛け合うとかリアルな話を聞くことで、自分がNRIで働き、成長していくイメージを強く持てました。
社会を支え、動かしていくプロジェクト。
———では、現在のお仕事についてお聞きかせください。木村さんはセキュリティコンサルタントとしてどのようなことをしているのですか?
木村:入社後しばらくはクレジットカードのセキュリティに携わっていまして、クレジットカードの国際基準に則って、適切なセキュリティを構築するためのコンサルティングをしていました。現在所属しているのは経営層や国に対してセキュリティ対策や制度設計を提案する部署で、私は医療分野を中心に担当しています。最近では、政府が発行している医療に関するガイドラインを改定するプロジェクトを手掛けました。それぞれの省庁から話を聞いたり、有識者である大学教授などが集まる検討会を開催したりしながら、私を含めて4人ほどでガイドラインを作成。国民から声を聞くためにパブリックコメントで意見を集め、改良していくという作業を1年間くらいかけて行いました。自分が手掛けたガイドラインが医療機関や電子カルテをつくっているベンダーなど無数の事業者に読まれていると思うと、感慨深いですね。
———それは大きなプロジェクトですね。
木村:そうですね。現在はそのガイドラインに基づいたコンサルティングサービスも始めていて、幅広く世の中の役に立てていると実感しています。
———和田様はテクニカルエンジニアとして、どのような仕事をされているのですか?
和田:昨年からクラウド系の部署に異動して、主にNRI社内で使用するクラウドのシステムに携わっています。以前いた部署では大手小売りチェーンを担当し、基盤構築プロジェクトを手掛けていました。プロジェクトには様々なものがあり、例えば店舗の発注数を決めるためにAIで需要予測をするシステム構築といったものが挙げられます。お客様の業務を踏まえてどのようなロジックで処理を行うべきかをアプリケーションエンジニアが設計するのと並行し、テクニカルエンジニアが適切な技術選定をしたり、故障時でも止まらないように設計したりなど、システムを支える基盤を作ります。
———高田様はどのような仕事をされているのですか?
高田:プロジェクトマネージャーとして、現在は証券会社向けのシステムをつくっています。法律や税制が変わったときに、それをどうシステムに落としていくかを考えながら開発するのですが、最近はシステムだけではなく証券業務の制度そのものについて検討段階で携わる機会もありました。様々な関係者とコミュニケーションを取りながら制度をつくっていくのですが、証券会社の担当者から「NRIの意見を聞かせてほしい」と言っていただけるのは、大きな信頼があるからだと思います。それはNRIがこれまでずっとシステムをつくり、安定稼働させ、愚直に制度を改正してシステムに落としてきた歴史があるから。だからこそ、新しい法律や制度が決まるときに、私たちに意見を聞いてくれるというのは、非常にやりがいが大きいです。
個人の想いが叶う、チームがある。
———みなさまそれぞれのフィールドで活躍されているのですね。では、御社で働く魅力はどのようなことでしょうか?
木村:何故か学生からは堅い会社だと思われがちなのですが、上司や先輩も本当にフランクで、コロナ禍の以前はよく飲みに行きましたし、社内チャットでも最新の技術について活発に意見交換をしています。また自分にわからないことがあっても必ずグループに専門の人がいて、助け合いながら仕事ができているので、それこそが組織で働く意義だと思いますし、NRIの魅力でもあります。
和田:ほとんど木村と同じ意見ですが、ほかに魅力を感じるのは、社内R&Dなど現場の声をビジネスにつなげる仕組みや制度が整っていることです。例えばAIの画像認識を使った新しいビジネスを考えたら、会社として予算をかけて事業化できる可能性がある。何か興味があることに手を挙げれば、実現させてくれる環境があることはNRIで働く醍醐味の1つだと思います。
高田:2人が話したように、助けてくれる人がいるし、手を挙げたら任せてくれる環境だからこそ、自分から発信したりチャレンジしたいと思える会社です。私がプロジェクトマネージャーをやりたいと言ったのは2年目でしたが、全く否定されませんでした。社歴や性別に関係なく意見を言えて、それを認めてくれる職場です。ほかには、社会的影響力のある仕事に携われることも魅力的です。手掛けた仕事が新聞に載ったりと社会のため、人のためになっていることを実感できます。
自分の可能性を、追求して欲しい。
———OB・OG訪問を受ける先輩として、学生に聞いて欲しいことやアドバイスはありますか?
木村:自分の意見を積極的に言ってくれると、こちらもありきたりではない議論ができて嬉しいです。いわゆる客観的な情報はネットや説明会で全部発信されています。だから「あなたはどう思うのか」という主観的なことを聞くと、複数人に同じ質問をしても違う答えが返ってきてパーソナリティを知ることができる。もし同じような答えが返ってきたなら、その会社の傾向がわかります。僕であればセキュリティをやっているので「対策しているのに、なぜ攻撃されるのですか?」とか「自分はこう考えるのですが、木村さんはどう思いますか?」という風に聞いてくれると、こちらも対話ができて楽しい時間を過ごせるし、学生にとっても有意義な時間になるのではないでしょうか。
高田:入社後にどうなっていくかをイメージできる質問すると実りのある時間になりやすいです。そのためには、どんなときに嬉しくて、どんなときに楽しくて、どんなことが大変だったのかなど、気持ちが揺れ動いた経験を聞くといいと思います。そこに共感できれば会社とマッチしていると思えますし、それが志望動機や自己PRにもつながっていきます。入社後に「こういう楽しいことができる」と思えることを擦り合わせる機会として、OBOG訪問をぜひ使って欲しいです。
和田:OBOG訪問は、その会社で働くイメージを具体的に持つためにするものだと思います。だから「こんな事を聞いちゃっていいのかな?」という質問もとりあえず聞いて欲しいです。平日の仕事終わりは何をしているかとか、休日はどう過ごしているかとか、ボーナスは何に使っているかとか、プライベートなことも気後れせずにどんどん質問してください。
———それでは最後に、就活している学生へメッセージをお願いします。
木村:こういう状況下だと説明会のようなリアルな場に行きにくくなってしまい、志望している業界だけを気にしがちです。でもオンライン説明会などを上手く活用して、色々な業界を見た方がいいと思います。幅広い業界のビジネスに触れておくと、その知識をNRIの仕事で活かせる機会もあり、その後の伸びしろにつながっていきます。僕の場合も様々な業界の人達と仕事をしていますし、就活していた頃にほかの業界でやりたかったことを今できていたりします。実際に何ができるのかは入ってみないとわからないですし、視野を広げることは本当に大切です。
高田:私も業界や職種を絞らなかったからこそNRIに出会えたので、木村の意見に賛成です。あと、就活は自分がどんな人間なのかを突き詰めて考えるいい機会なので、そこはぜひ追求して欲しいです。私がチームでの仕事に喜びを感じると気づけたのも、自己分析をしたから。そのためにOBOG訪問で自分自身のことを相談してみるのもよくて、私も先輩に自分のことを話して「あなたはこうじゃない?」と言われて気づけることもありました。
和田:就職活動に正解はなくて、自分がどれだけ納得できるかが最も大事だと思います。そのためにどんどんイメージを具体化していくことが大切で、そのツールとしてOBOG訪問を使って欲しいです。今はオンライン化でOBOG訪問のハードルが下がっているので「ここで働けば大丈夫だ!」というイメージを持てるように積極的に動いてみてください。