＜プロフィール＞
Rさん／男性
早稲田大学／院卒
先進理工学研究科 電気・情報生命専攻
ガクチカ：部活動, ボランティア, 大学での活動/プロジェクト, 学外での活動/プロジェクト
内定取得先：ITコンサル, 通信・キャリア, インフラ
入社予定先：エネルギー（インフラ）
01：就活スタート（準備）期
ーーいつから就活を開始したか？
修士1年生の6月。
所属する研究室にOBの方が企業説明会に来て、インターンシップ等の情報をもらったことがきっかけ。電気・エネルギー系の企業に就職している先輩が多く、卒業後に研究室に来て企業を紹介してくださる機会が多かった。
その説明会に参加していた研究室の同期と話す中でみんなも既に就活を始めていたことがわかり、自分も始めようと思った。
ーー何からスタート・準備したか？
研究室のOB/OGによる企業説明会への参加。
その後は就活では、いつ何をやればいいのか、といった就活の流れを研究室の同期（学部時代にも就活していた）に聞いた。
どんな企業があるか、インターンシップではいつまでに何をすればよいか等は自分でネットで検索して調べた。この始めたての頃は、「就活サイト」というものがよくわからず登録していなかった。リクナビ、マイナビ、ワンキャリア、ビズリーチ・キャンパスなどは夏頃に登録した。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は？
電力・エネルギー業界。
職種は定めておらず、総合職と技術職両方見ていた（最後まで迷っていたが入社先は技術職）。
昔からテレビで温暖化などのニュースを見ていたのがきっかけでエネルギー・環境問題に興味があり、貢献したいという想いがあった。その当時から2050年問題も話題になっていて、「その問題に取り組まなきゃだめだな、貢献しないとこの先生きていくのが難しいんじゃないか」と漠然と思っていた。
何より、研究している内容、分野の知識を活かしたいと思っていた。
ーー応募までの過ごし方や意識した準備は？
就活の流れを調べていく中で、適性検査など色んな選考があることを知り、それぞれどういった対策が必要か調べた。
夏インターンシップ（研究室のOBによる企業説明会で紹介された企業）では適性検査が必要だと知り、大学の図書館で問題集を借りたりしてちょちょこ勉強していた。
ーー応募までに困っていたことは？
就活に関する情報を調べていく中で1つのことを調べても色んなことを言っている人がいて、情報の取捨選択していくことが大変だった。
「自分自身に生かすためには」と考えて調べていくことが難しかった。
例えば、SPIは十分な対策が必要と言っている人が多かったが、実際はそんなに対策しなくても最低限の対策でよかったと今振り返ると感じていて、面接など他の対策の方が必要だったと思う（ただ自分の周りに話を聞くと適性検査の対策が重要な業界もあるようで、業界によりけりだとは思うが）。
ーーこの期間はどんな心境だったか？
研究室の同期（ITや商社志望）が既に企業研究等を進めていたこともあり、就職活動がうまくいくかどうかということに対する焦りや不安が大きかった。
ーー応募までに「やっておいてよかった」は？
うまくできていたかわからないが、就活に関して「自分で」調べてみたことはある意味よかったと思う。
人によっては他の人に聞きまくる人もいると思うが、志望業界によって対策や流れが変わってくるから。
ーー応募までに「やっておけばよかった」は？
今振り返ると研究室の1つ上の先輩に同じ業界に内定をもらっていた人がいたから、対策について聞けばよかったと思う。
02：夏インターンシップ期
ーーいつから夏インターンに応募したか？
修士1年生の6月。9月まで参加。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は？
電力・エネルギー業界。
ーー何社に応募したか？
5社応募、うち3社通過。
日程は1day、3days、5daysがあった。自分で調べたり、研究室のOB/OGの企業説明会で紹介された企業や研究室の教授経由の企業など。
研究活動や学内のイベントへの参加などで非常に忙しく、5社が限界だと感じていた。電気系の他大学と関わる活動の運営を担当していたこともあり、多忙だった。
ーー夏インターンで体験／知れたことは？
電力会社の施設見学や業務体験をした。
3daysインターンシップは総合職で、国の政策の観点からどのようにプロジェクトを進めるかなどを考えた。
5daysインターンシップは技術職で、電力会社の見学や体験をした。この時期はまだ総合職と技術職のどちらがいいかまではわからなかった（就活最後まで決まることはなく、技術職と総合職両者とも同じ志望度合いの企業があった）が、3daysインターンシップの方が、自分がやりたいことや貢献したいことに合っているかなと思った。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は？
就職活動において無理をしないこと。
夏からがっつり就活している人など色んな人がいるけど、自分としては修士1年生の時期は就活ばかりでなくて、研究やその他研究に関わる活動など学業に専念した方がいいと思う。年明けからが就職活動の本番だと思っていたし、この時期に取り組んだことを面接でも話せるから。
ーー当時困っていたことは？
時間がなさ過ぎたこと。
学会発表や、研究室の合宿、研究室に関わる運営などやることがたくさんあり、行事がひとつ終わって1日空いたらまたひとつ、、、というスケジュールが続いた。
お盆休みは家でゆっくりできたが、8月下旬から9月上旬まではかなり忙しく、かつかつだった。研究室業務の方は、場合に応じて周りの人に頼るなどメリハリをつけた。
ーーこの期間はどんな心境だったか？
インターンシップを通して企業の方と交流することができて楽しかった。
3daysも5daysインターンシップも対面で、これまで説明会などオンラインばかりで、実際に働いている人とリアルで話すことは今までできなかった経験だったから楽しく感じた。
ーーこの期間の内定は？
無し。
ーーこの期間に「やっておいてよかった」は？
夏インターンシップに申し込む前に「何社までなら選考に集中できる（あるいは参加できる）か」をはっきりさせておくこと。
就職活動以外にもやるべきことがたくさんあったから。
ーーこの期間に「やっておけばよかった」は？
①「お試しインターンシップ」への応募
他業界のインターンシップで楽しかったという話を友人からよく聞いたし、面接練習の面で面接選考がある企業を調べて応募すればよかったなと思うから。
②志望業界以外の業界の企業の研究
自分は最初からやりたいことが定まっていて志望業界がぶれることはなかったが、本選考の時期が近づくにつれて幅広い業界みることは難しくなってくるから調べるだけでもやっていて損はなかったと思う。
03：秋冬インターンシップ期
ーーいつから秋冬インターンに応募したか？
修士1年生の10月。12月まで参加。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は？
電力・エネルギー業界。
ーー何社に応募したか？
2社応募。2社通過、参加。
日程は1day、3daysがあった。うち1社は調べていく中で面接選考があると知り受けてみようと思ったのがきっかけ。もう1社は夏に1dayインターンシップに参加した企業。
既に志望業界は絞っていたため、そんなに多く申し込む必要はないと思った。この時期は時間がなく面接練習はせず（本選考の時期に始めた）、初面接はぶっつけ本番だった。手応えはなかったが通過した。
ーー秋冬インターンで体験／知れたことは？
最終的に入社を決めた企業の1day。
火力発電所の見学と座談会があった。設備見学ができたうえ、実際に働いている人の話を聞いて面白いと思い、志望度アップに直接的に繋がった。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は？
志望企業の選別、順位付けを重視した。
7社ほど志望企業がある中で、仕事内容を特に重視しながら志望度をつけていった。順位付けによって、志望度が低いところに手を抜くわけではなかったが、本選考の時に対策にかける時間を企業によって変えることができた。
昔から優先順位をつけずに全部やってしまう性格だったが、時間の使い方を考えたのはよかったと思う。
ーー当時困っていたことは？
就職活動について話をする相手があまりいなかったこと。
研究室の同期も見ている業界は違かったり博士課程に行く人などがほとんどだったし、学部時代の友人もIT企業に就職している人が多く、話せる人がいなかった。キャリアセンターを利用し、本選考の時期にはESの添削や面接練習してもらった。かなりよかった。
ーーこの期間はどんな心境だったか？
本選考の時期に向けて不安が大きかった。
研究室の同期で、年内に内々定（シンクタンク系）をもらっている人がいたから。でも今振り返ると、その同期が早すぎただけだから焦ることはなかったと思う。
ーーこの期間の内定は？
無し。
ーーこの期間に「やっておいてよかった」は？
面接練習を主な目的としたインターンシップへの申し込み。
本選考を通して「面接は数をこなすことが重要である」と感じたから。本選考の中で面接の自信はついたもののその感覚は早ければ早いほどいいから、（「やっておけばよかったこと」にはなるが）夏インターンシップから面接練習を目的として応募すればよかったなとも思う。
ーーこの期間に「やっておけばよかった」は？
グループディスカッション（以下、GD）の対策。
たまたま自分が行きたい企業ではGD選考がなく、結果的に問題なかったものの、それは結果論。もし行きたい企業にGD選考があったら正直やりたくなかったから、志望業界や企業の幅を狭めることになってしまっていたと思う。
04：本選考期（秋冬IS以降）
ーーいつから本選考に応募したか？
修士1年生の3月から修士2年生の6月。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は？
電力・エネルギー業界。
ーー何社に応募したか？
7社応募、7社通過。
うち1社は夏インターンシップの早期選考で、そこで落ちても通常選考に参加できた。その他に秋冬インターンシップ経由の早期選考も含まれる。
研究と両立するために10社が限度だと思った。志望度上位3社はキャリアセンターで添削してもらった。企業別のESとは別で一般的なガクチカも見てもらい、多少企業によって修正は加えながらも全ての企業に適用した。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は？
面接をやるごとに内容の復習やまとめを行った。
面接で聞かれたことを思い出して書き出して、「ここはもっとこうできたかな」と考えた。結果的にこの方法が一番効果的だったと思う。1社につき1、2時間程度時間をかけた。キャリアセンターでの面接練習は合計10回ほど行った。
ーー当時困っていたことは？
研究等、学業に対する意識が薄れてしまったこと。
就職活動に費やす時間が増えたから。研究室の先輩と話す中で、「ずっと研究と就活を両立するのは難しい。時期によっては就活に振り切る必要もある」という話を聞いて、今は仕方ないと割り切ることにした。
ーーこの期間はどんな心境だったか？
最初の1社から内々定が得られるまでは不安の気持ちが強かった。
内々定という目に見える結果が出るまで、自分の取り組みが正しいかどうかがよくわからなかったから。受験の時と似たような気持ちだった。
一方で就活をやりたくないという感情はなく、年末でやる気が起きない、といったようなこともなかった。
ーーこの期間に「やっておいてよかった」は？
就活以外のことはうまく進められないと割り切ること。
自分は性格的に目の前のことを全て全力でやってしまいがちだが、割り切ることは必要だったなと思う。考えすぎるあまり就活も学業もどっちつかずになるのが一番よくないから。
ーーこの期間に「やっておけばよかった」は？
就職活動について他の人に相談すること。
自分1人で進めがちで不安に思うことが多かったから。
05：意思決定期
ーー意思決定の時期は？
修士2年生の6月
ーー最終的に何社から内定を得たか？
3社。ITコンサル、 通信・キャリア、エネルギー。
ーーこの期間はどんな心境だったか？
無事、内々定を得ることができ、ほっとした。
ーー最後は「どこ」と「どこ」で迷ったか？
エネルギーを扱う2社で迷ったが、志望度としては差が歴然だったため正直あまり迷わなかった。
ただ内々定先の企業（志望度が低い方）の社員の方から、色々調べたうえで決めてほしいと言われ、一概に決めつけずに内々定後に色々調べた。ただ何も調べずに今までの自分の中の志望度合いだけで決めことが正解とは限らないと思ったから。
ーー最後の「決め手」は（どうやって決めた）？
キャリアプランの選択に自由度があるか、またそれを自発的に決定することができそうかどうか。
仕事で何をするかはもちろん大事だが、仕事の選択肢やどういうキャリアを描くかがもっと重要だと思ったから。
ーー意思決定で困ったこと／悩んだことは？
特に無し。
2社あった第1志望群の中で最終的には1社からしか内々定をもらえなかったから。
ーー就活全体を振り返ると（またはアドバイス）？
夏インターンシップにもう少し多く申し込んで、面接等の選考の練習をしておくべきだった。
結果的に面接の手応えは最終選考に行く前にはあったものの、自信を掴むタイミングは早いことに越したことはない。理想としては年内に練習を重ねて自信が付いた状態で本選考に臨むことが心の余裕の面でも大事だったと思う。これから就活する後輩にはぜひ意識してほしい。
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