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業界研究

【総合商社】業界研究「あなたは商社で何したい?」10個に分けて理解する!総合商社のビジネス領域

ありとあらゆる業界をまたぎ、ビジネスを創造する総合商社。今回は総合商社の広範なビジネス領域を10個に区分し、具体的な業務内容のイメージをつかんでいきましょう。

こんにちは。ビズリーチ・キャンパス編集部です。

「通信衛星からミネラルウォーターまで」と言われるほど、広範なビジネス領域を抱えている総合商社。
ビズリーチ・キャンパスでは、これまで2回にわたって総合商社のビジネスモデル「トレーディング」と「事業投資」について解説してまいりました。
総合商社は「トレーディング」と「事業投資」の組み合わせによってビジネスを創造していく、ということでしたね。

【総合商社】業界研究シリーズ
「仕事内容を解説!まずは”トレーディング”から知ろう」
「総合商社の本質とは?”事業投資”を理解しよう」

これら2つの記事でビジネスモデルを理解いただけたならば、次に浮かぶ疑問は「”トレーディング×事業投資”のビジネスモデルによって、総合商社はどんなビジネス領域で事業を展開しているのか」でしょう。
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総合商社の選考では、「どの部署・部門への配属を希望するか」「総合商社でどのようなビジネスを担当したいか」を問われます。
しかし、“なんでもやる”総合商社だからこそ、こうした問いに対して明確な答えを出せずにいる就活生が多いのが事実です。

本記事では「入社後のイメージがつかない」という、皆さんの悩みを解消すべく、総合商社のビジネスを10コのビジネス領域にわかりやすく区分します。
さらに、この10コの領域と各総合商社の社内部門の構成を照らし合わせ、その担当領域をまとめておきます。

総合商社を志望するにあたって、どのようなビジネス領域を希望するかを考えるためのヒントにしてください。

総合商社、10コのビジネス領域を見てみよう

ありとあらゆる商材を扱っている総合商社のビジネス領域について、大枠を理解しやすいように簡略化してまとめたものが以下、10領域のリストです。
(総合商社の幅広いビジネス領域を網羅的に理解することは非常に難しいため、本記事では主要なビジネスを取り上げています。)

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【1】 食料品・リテール
コメや小麦などの食糧原料、食肉や水産物などの生鮮食品から、ジュースやお菓子などの加工食品など、さまざまな食料品が扱われています。
また、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなど、これらの商品を消費者の手元に届けるためのリテール事業も連携して行われています。

【2】 生活消費産業
「衣・食・住」の「衣」や「住」に関わる領域です。
衣服などの繊維製品やその製造に用いられる繊維原料、建築物や工業製品に用いられる建材や紙パルプ、天然ゴムなどが代表的な商材です。

【3】 化学原料・化学製品
化学品も総合商社の主要事業のひとつ。
エタノールなどの基礎原料、合成樹脂などの化学素材から、農薬や肥料、医薬品、電子機器や半導体の材料に至るまで幅広く事業展開しています。

【4】 機械製品
自動車や船舶、航空機をはじめ、建設機器・産業機器、電子部品・電子機器、医療機器などありとあらゆる機械製品の取扱いがあります。
各総合商社は単純な売り買いだけでなく、リース事業や中古車流通、ヘルスケアなどの派生事業まで幅広く展開しています。

【5】 インフラ・プラント
石油やガス、電力などの大型プラントへの投資や、港湾・空港・道路などの物流・交通インフラから、太陽光発電のようなクリーンエネルギー事業、上下水道の整備事業など、人々の生活を支える大規模ビジネスも総合商社の強みのひとつです。

【6】 不動産・物流
住宅や商業施設などの不動産開発・運営事業や、陸・海・空の物流サービスの運営なども行なっています。マンションオフィスビルなど単体の不動産事業はもちろん、主に海外では複合的かつ大規模な都市開発にまで着手する総合商社もあります。

【7】 ICT
企業向けのITソリューション事業や通信ネットワーク事業など、情報通信ビジネス(ICT:Information and Communication Technology)にも進出しています。
今後の成長が期待されるITビジネスのほか、一部の総合商社ではテレビチャンネルの運営など消費者向けエンタメ事業も見られます。

【8】 金融
企業向け・消費者向けのファイナンス事業やファンド運用、保険事業などさまざまな金融ビジネスを展開しています。
近年は電子決済などのFinTech領域に積極的に進出する動きもみられます。

【9】 金属資源・金属製品
鉄鉱石や石炭をはじめ、さまざまな金属原料を扱う部隊です。金属原料のトレーディング、鉱山掘削事業への投資などが主要なビジネスです。
なお、薄板などの鉄鋼製品の取扱いに関してはメタルワン(三菱商事・双日)や伊藤忠丸紅鉄鋼(伊藤忠商事・丸紅)のように、グループ傘下の専門商社として独立させているケースも見られます。

【10】 エネルギー
石油や天然ガスなどのエネルギー資源、ガソリンなどの石油製品を扱うセグメントです。
エネルギー資源の掘削・開発のための事業投資や、石油・ガスのトレーディングなどを通じてトータルなエネルギー供給網を構築しています。


総合商社の社内セグメンテーションを比較してみた

総合商社各社は、これらのビジネス領域をそれぞれ異なる切り分け方で5〜7つの事業グループに編成し、社内組織のフレームとしています。
各社の社内組織の担当領域を簡単に図式化したものが以下になります。
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非資源分野を強みにする伊藤忠商事が生活消費分野を「繊維カンパニー」「食料カンパニー」「住生活カンパニー」に細分化している点や、
ケーブルテレビチャンネルのジュピターテレコム(J:COM)を保有する住友商事が生活消費分野を「メディア・生活関連事業部」としている点など、
各社の社内セグメンテーションにもそれぞれの特徴が垣間みえます。

各社の選考対策を行ううえでの参考にしてみてください。

とくに三菱商事や伊藤忠商事では「背番号制」と呼ばれる文化が定着しており、最初に配属された部門から別の部門への異動は基本的にありません。
各社員は配属された部門の人間として(背番号をつけられるように)ラベリングされ、退職するまでその部門のなかでキャリアを歩むことになります。
そうした意味でも、各社の組織構造をおおまかにつかんでおくとよいでしょう。

最後に

総合商社の仕事が理解しにくい理由は、「2つの総合性」にあります。
すなわち、「事業領域の総合性」「アプローチ方法の総合性」です。ビジネス領域も幅広ければ、仕事の内容も幅広いということです。
後者については、これまでの記事で「トレーディング」「事業投資」それぞれのメカニズムとこれらの組み合わせによる事業創造の仕組みについて解説してきました。

【総合商社】業界研究シリーズ

「仕事内容を解説!まずは”トレーディング”から知ろう」
「総合商社の本質とは?”事業投資”を理解しよう」

本記事では前者の「事業領域の総合性」について、総合商社のビジネス領域を簡略化して10コの領域にまとめてみました。こうした大枠を用いて総合商社の全体像を俯瞰することで、あなた自身がどのビジネス領域への配属を希望するか検討し、より説得力のある志望動機に繋げることができると良いでしょう。

また、総合商社のビジネスモデルを理解し、自分の興味があるビジネス領域がなんとなく見えてきたならば、次にすべきはOB訪問です。
とりわけ、あなたが興味をもった部署で活躍されている社員の方のお話を聞くことは、総合商社とそのビジネス領域への理解を深めることに直結します。躊躇せず、まずは行動してみましょう。

一次情報を得て、自分の未来を見つけに行こう

採用ホームページやニュースなどのメディアを読んで、業界・企業研究に励むことはとても大事なことです。 しかし、それらの多くは二次情報に過ぎません。何かしらのバイアスがかかっており、正しい情報であるかどうかは自身で選択していかなければなりません。

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