<5つの時期とは>
01:就活スタート(準備)期
02:夏インターンシップ期
03:秋冬インターンシップ期
04:本選考期(秋冬IS以降)
05:意思決定期
<プロフィール>
Sさん/男性
東北大学/学卒
工学部機械知能航空工学科
ガクチカ:体育会, 部活動, 学外での活動/プロジェクト
就活開始:学部3年生の6月
初内定 :学部3年生の2月
内定先業界:鉄道, 航空, 海運
入社予定先:運輸・交通・物流(海運)
01:就活スタート(準備)期
ーーいつから就活を開始したか?
学部3年生の6月。
インターンシップ募集のネットニュースを見て、日系大手の募集開始から始めた。周囲の多くの人は院に進学するが、就活を始めてみようと考えてスタート。興味のある職種を受けようと考えて、航空系なら技術か搭乗員、鉄道は総合職、海運は海上職(船に乗って操船やメンテナンスを行う職種)。インターンシップは宿泊交通費が出て社会科見学できるっていいなと思って始めた。
ーー何からスタート・準備したか?
企業にエントリーとWEBテストの練習。
メルカリで買ったテキストを使ってWEBテスト(主にSPI)の対策をした。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
陸海空運。
もともと大学も航空系を学びたいという思いがあり進学し、乗り物が好きなこともあって目指すようになった。
ーー応募までの過ごし方や意識した準備は?
普段通り、部活とバイトと授業をしながら、時より対策に時間を使った。
小手先の就活テクニックより自分のやってきたことの積み上げのほうが役立つと考えていたから。同じ業界を受けていた先輩や同期は少なかったので、アドバイスを受けてはいないが、航空部に所属しており、面接で話す種にもなるので、自分で続けていた。
応募直前にES1時間くらいずつとWEBテスト対策2時間くらいに時間を割いていた。
ーー応募までに困っていたことは?
特になし。
もともと楽観的に考えていたこともあり、あまり悩むことはなかった。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
とても楽しみ。
航空会社では格納庫の見学や、エンジン室の見学など自分の興味がある部分を見学できる点や、自分の好きな企業の裏側に潜入することができ、同じ志を持つ仲間に出会えることにワクワクしていた。
ーー応募までに「やっておいてよかった」は?
WEBテスト勉強。
テストセンターは結果を本選考でも使いまわせるので、早く完成させると良い。もっとも、自分は満足のいく結果を出したのは本選考の時期なので、この時期から完成させていたわけではない。
ーー応募までに「やってけばよかった」は?
自己分析は半年程度もっと早くやっておけばよかった。
自己分析は非常に時間がかかるし、早くやっておくほど良いものができると実感したため。自分のやりたいことは自分の中にあったが、やってきたことや、これからやりたいことを言語化して整理する作業は行っていなかったので、この時期から始めておけばよかったと思うこともある。
02:夏インターンシップ期
ーーいつから夏インターンに応募したか?
学部3年生の6月から。9月ごろまで参加。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
以前から就職するつもりだったので、陸海空運を受けようと考えていた。
ーー何社に応募したか?
8社。陸海空運にエントリーした。
行ってみたくて日程が合って交通費の出る企業は全部応募した。情報は企業のインターンシップHPから情報を得ていた。6社通過。陸海空運にまんべんなく通過した。
ーー夏インターンで体験/知れたことは?
航空会社のインターンシップが印象的。
747-8Fのコックピットに入れたことと職種の業務領域を深く理解できた。会社名は知っていたが、どの職種の人が何をしているかはインターンシップの現場見学や体験ワーク、講義などを経験して知った。好みが合う人が多かったので、人脈も広がった。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
①インターンシップで疑問があったら躊躇なく質問するようにしていた。
せっかく行くんだから疑問は解消しときたい、社員さんにアピールするタイミングだと思って、インターンシップ中の質疑応答や社員の皆様との昼食などで質問した。
②インターンシップ対策としてESは自己添削した。
他にも集団面接やGDがあったが、志望動機やガクチカなどの定番質問については準備していたものの、正味ぶっつけ本番でも上手くいった。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
自分と似た性質の就活生や社員さんに多く会えたので、現場見学や社員の皆様とのお話でワクワクしていた。加えて、この業界で働く未来を想像して胸が熱くなった。
ーーこの時期に「やっておいてよかった」は?
気になっている企業は大体行けたこと。
自分がその会社に入ったらどんな人生を歩むのかが企業ごとに想像できるようになった。例えば、航空会社でも採用項目が違い、採用された場合にどのような働き方をするのかも違うので、細かな違いまで理解できてよかった。
ーーこの時期に「やっておけばよかった」は?
WEBテスト勉強、他業界のインターンシップ参加。
どちらも選考が進むほど行うのが難しくなるので、余裕のあるうちにやっておくべきである。
03:秋冬インターンシップ期
ーーいつから秋冬インターンに応募したか?
学部3年生の10月。翌年2月くらいまでがインターンシップの時期。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
陸海空運。
夏インターンシップを通してより興味が深まり、志望度が高まったので引き続き応募した。
ーー何社に応募したか?
10社。
夏行かなかった会社に参加したうえで、秋冬で応用編といった形で開催していた企業にも参加した。行きたい企業のイベントは全部行っとけば間違いないと考えて、参加した。東京のインターンシップを理由に帰省できるので、参加していた。名古屋のインターンシップの際は、ついでに観光したりもした。インターンシップ情報は企業HP、マイナビなどのインターンシップ検索で調べた。マイナビは秋冬インターンシップを探す際に、交通費支給の企業を探すために使った。
8社通過。陸海空運のインターンシップに幅広く参加した。
ーー秋冬インターンで体験/知れたことは?
インターンシップが楽しかった。
航空会社のインターンシップではこの会社で働くことの誇りと責任を突き付けられた。昔大事故があったこともあり、新人社員研修同様に社員の考えていること、意識を共有してもらったワークショップが印象に残っている。表面上のきれいな面だけ示すのではなく、本質まで話している点で、印象的だった。インターンシップ参加後に早期選考がる会社もあったが、何もない会社もあった。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
面接対策。
主にエージェントを利用して面接対策をしていた。想定質問を考えたり、受け答えの練習をしたりしていた。面接対策を始めた理由としては、鉄道会社の面接で落ちてしまったことがきっかけ。面接は得意だと楽観的に考えていたが、落ちてしまった結果を踏まえてまじめに対策することを決めた。
ーー当時困っていたことは?
大学に学部就職への理解がないため、大学との兼ね合いで困った。
大学との交渉だったり、研究室との交渉で、何とかインターンシップ参加を許してもらい、課題なども優遇してもらえた。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
社員さんとの話を聞いて、大学生活と同等以上に仕事が楽しそうだし、お金ももらえるから、院進学と就職を比べた時に、出来れば就職したいと思うようになった。
ーーこの時期に「やっておいてよかった」は?
面接対策。
インターンシップ応募時に書いた志望動機などを本選考時にも使えるので、自己分析も志望理由も早めに仕上げることで、本選考前にはさらに深いところを詰めることができるから。
ーーこの時期に「やっておけばよかった」は?
WEBテスト。
この時期でも完璧な結果を出せていたわけではないから。
04:本選考期(秋冬IS以降)
ーーいつから本選考に応募したか?
学部3年生の2月から学部4年の4月。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
陸海空運。
インターンシップでの経験を通じて、さらに志望度が高まり、このまま就職したいと考えていた。
ーー何社に応募したか?
6社。
就職してもよいと思った企業に出していた。院進学というオルタナティブがあるので、抑えは考えずに、第1志望群の業界だけ受けていた。選考に向けた情報はインターンシップで得た情報をまとめたり、企業HPを見たり、有価証券報告書等を活用した。書類は4社通過。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
①面接想定問答集の作成
自己分析に基づくパーソナル質問の回答はどの企業でも聞かれるから使いまわせるので、作成しておくのが良い。
②IR情報、プレスリリース等の調査
選考体験記を読むと、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みや、最近のニュースに関する質問があったりして、対策しておくべきと感じたので調べることにした。あまり得意じゃない企業はWord15ページ分くらい企業情報をまとめるようにしていた。航空業界はベースの知識があったので、あまり対策はいらなかったが、就活で知識をつけて受けた企業については、より深く知るために何ページもWordにまとめた。
ーー当時困っていたことは?
WEBテストで落とされたこと。
海運で書類通過しなかったときは、WEBテストが原因だと考えた。SPIしか受けたことがなく、玉手箱を知らなかったので、うまくいかなかった。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
ワクワクとドキドキがあった。
人生がかかってるから、悔いのないようにしたかったからこそ楽しみに感じる瞬間もあった。
ーーこの時期に「やっておいてよかった」は?
しっかり面接対策をすること。
模擬面接等は行わずに、想定質問などを作った。少し詰まったからと言って減点するようなことはないと考えていたので、中身重視で考えていた。特に自分は技術系の職種中心で出したので、話し方よりも内容で評価されることが多かった。
05:意思決定期
ーー意思決定の時期は?
学部4年生の4月。
ーー最終的に何社から内定を得たか?
4社。海運、鉄道、航空2社。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
昔から就職するつもりの業界に内定出来たため、嬉しかった。
ーー最後は「どこ」と「どこ」で迷ったか?
迷わなかったが航空会社1社に未練はあった。
憧れの会社だったし、運航技術職は一生をかけて取り組みたいと思える職だったし、航空会社の中ではかなり採用の少ない部署で、1番やりたい仕事だったこともあり、部署確定で採用されたにもかかわらず辞退することには少し未練は残った。
ーー最後の「決め手」は?どうやって決めた?
金、時間。
元々パイロット志望だったが、身体検査で落ちてしまい、その夢は一度挫折した。しかし、海上職は働き方が特殊で、6か月海上で過ごしたら3か月お休みをもらえるという特殊な働き方を採用しており、休暇の間に海外でライセンスを取得して、ゆくゆくは海外でフライトするという夢を叶えたいと考えたため。ライセンスを取るにはまとまった時間と金が必要だが、海運ならその2つとも満たすので、文句なしの内定先だった。
ーー意思決定で困ったこと/悩んだことは?
特になし。
ーー就活全体を振り返ると?アドバイスなど
自分のライフスタイルについても考えること。
キャリアは仕事だけではなく、プライベートも踏まえて考える必要があるため、自身がプライベートではどのようなことを叶えたいのかを含めて、考えると良いと感じた。