<5つの時期とは>
01:就活スタート(準備)期
02:夏インターンシップ期
03:秋冬インターンシップ期
04:本選考期(秋冬IS以降)
05:意思決定期
<プロフィール>
Mさん/男性
一橋大学/学卒
商学部
ガクチカ:学業/ゼミ/研究, 体育会
就活開始:学部3年生の6月
初内定 :学部4年生の6月
OB/OG訪問:20〜30人
内定先業界:総合コンサル, 総合商社
入社予定先:商社(総合商社)
01:就活スタート(準備)期
ーーいつから就活を開始したか?
学部3年生の6月から。
部活の先輩がこの時期から就活を始めたことを知って、先輩と同じ時期にスタートした。
就活用アプリをインストールしたところ、夏インターンシップの応募を行っていたため。
ーー何からスタート・準備したか?
ベンチャーの面接や行きたい企業の説明会などに参加して、スタートした。
部活の先輩にまずはメガベンチャーなどで選考の機会を積むといいよと言われたため、人材やDX関連のメガベンチャーを中心に受けていた。業界は絞らず、幅広く受けていた。
外資就活やワンキャリアを利用して情報を得た。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
ベンチャーやデベロッパー(大手に興味あった)。
20年以上上の世代のデベロッパーに勤めるOBの方を知っていたため、そこでデベロッパーに興味を持った。
とりあえず右も左もわからないので、就活をしてみようと思ったから。就活の全体像を把握したいと考え、就活の大まかなスケジュール感を調べたりした。
ーー応募までの過ごし方や意識した準備は?
特になし。
準備はせずにぶっつけ本番。特に何をすればいいかよくわからなかった時期なので、特に面接はとにかく受けてみるスタンスだった。
そもそも就活は面接がメインだと思っていたので、準備など必要ないと思っていた。当時受けたメガベンチャーの所感から、面接に自信があった上に、面接メインであれば大丈夫だと考えていたため。
就活用アプリと部活の先輩からの情報。アプリから選考に参加し、面接の機会を得ていた。
週一回くらい先輩と就活のは話をする程度、アプリは一応毎日開くくらい。
ーー応募までに困っていたことは?
何から手を付けていいかわからなかったこと。
ESの書き方が特にわからなかったので、この時期は苦労した。
就活の全体的なプロセスというものを把握していなかったので、とにかくあらゆるメディア(デジタルもアナログも)を使って自力で情報を集めた。デジタルではSNS、就活アプリなど。アナログだと先輩や同期から話を伺っていた。
Twitterや就活アプリ、就活エージェント(就活の流れを知るために利用。イロダス)を利用。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
とりあえず始めたという事実に満足しており、自分なら行きたいところに行けるだろうと慢心していた。
部活の名簿を見て、どのOBもかなり大企業に進んでいたので、普通に就活をすればうまくいくと考えていた。
ダニング・クルーガー曲線(経験が浅いと自信が出て、一度挫折すると自信がなくなり、そこからどんどん復活していく事の例え。この時点では序盤の自信)、あまりに就活の解像度が低かったため、なんとなく根拠のない自信を持っていた。
ーー応募までに「やっておいてよかった」は?
とにかく自力で就活とは何なのか、どんなことをやるのかをトライ&エラーを繰り返しながら、解釈したこと。
選考を受けて、受かったらどこがよかったか、落ちたら原因を考えていたところ。
就活熟やエージェントを利用しないと決めていたので、自分で調べるしかなかった。少人数の部活の中で先輩が自力で進めており、それを倣って独自で進めることを決めるスタイルが良いと考え、エージェントは自分の軸とずれてしまうことを想定して使わなかった。
ーー応募までに「やってけばよかった」は?
もっと人の話を聞きに行くこと。
SNSやアプリだけでは情報が煩雑としており、1つのモデルケースみたいなものを掴みにくい。始めたばかりの時は、実態がつかめず、点と点の状態だった。先輩に就活の流れみたいなところをもう少し聞いておくべきだった。
02:夏インターンシップ期
ーーいつから夏インターンに応募したか?
学部3年生の6月から(日系大手の応募開始時期)。
7~9月の選考を受けて、9~12月に実際のインターンがある印象だった。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
ベンチャー、コンサル、デベロッパー、商社、インフラ、金融(銀行・保険)、IT。
とりあえず様々な業界を見た方が良いと考えたため受けた。デベロッパーが第1志望だったが、レベルの高さから、様々な企業を受けてみようと考えて、幅広く受けていた。
ーー何社に応募したか?
30社。
大手病(業界のトップ5までを受ける)であったため、少ない数出しても受かると考えていた。周りもレベル高いところだけ出していた。先輩の就職先がプライム上場などレベルの高いところばかりだったのもあった。
就活アプリやSNS、就活サイトなどを利用。
通過は11社(デベロッパー、生命保険、鉄道、銀行など)。
ーー夏インターンで体験/知れたことは?
夏ISに通過するためには、ES力が必要な事、そしてそれは過去のものを参考にしてウケるものを真似したほうが良いこと。
ワンキャリアで過去の通過ESを見たところ、ほとんど似ているものばかりだったため、そう考えた。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
自分でISのスケジュール管理や〆切管理を行い、それに向けてサイトなどを参考にして計画的にESを書いたりテストを受ける。
締め切りをエクセルでまとめて、わかりやすくしておいた。参考にしたサイトは新卒就活サイト(ワンキャリアや外資就活など)、企業のHPも参考にしていた。
とにかく就活の全体像を掴んだり、試行回数を増やすことが大事だと考えていたため。
就活サイト、YouTubeを利用。1週間で3社くらいのESを書いたり、テストを解いていた。
ーー当時困っていたことは?
大手企業の書類選考を通過するような良いESの書き方。
形式で特に困った。過去の事例に沿って書いていても、落ちてしまうことがあったので、型にはまった中でオリジナリティを出すことに難しさがあった。
コツをつかんだと思いきや普通にESで落とされることや、ここは「いけるだろう」と思った企業でも落ちたりしたから。通過の基準や、本当にいいESとは何かについて、まだあまりわかっていなかったため。
ひたすら、サイトを参考にして、ESを書く。添削などは行わなかった。添削すると添削者の好みに寄ってしまい、客観的な評価を受けたところ、当たり障りのないものになることを恐れて、受けなかった。
サイト、SNS、アプリを利用。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
入院していたこともあり、やはりまだ就活というものを完全にはつかめておらずあまりやる気になれない気持ち。
結果が伴わない上に、自分自身もあまり満足に活動できる状況ではなかったため。
ーーこの時期に「やっておいてよかった」は?
ひたすらにESを書き、夏ISにおけるデファクトスタンダードを若干知れたこと。
ーーこの時期に「やっておけばよかった」は?
①学部4年生6月までのスケジュール感をつかむこと
就活終わった後に、夏インターンシップはあまり重要ではなく、むしろ夏からだらだらやるよりも、全体感をつかむことでより効率よくできると考えたため。
②興味のない業界もたくさん見ておくこと。
03:秋冬インターンシップ期
ーーいつから秋冬インターンに応募したか?
学部3年生の10月から。
学部3年生の1月から2月(10、11、12月に選考を受けて、1月2月に実際のインターンに参加)。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
デベロッパー、商社、インフラ。
デベロッパー、商社、インフラをやりたいという意思が固まってきたため。軸の共通点があった。本音のところでも、建前でも共通点があった。
ーー何社に応募したか?
17社(デベロッパー2割、商社(総合専門両方)6割、インフラ2割)。
業界を絞ったため、夏よりは少なめに出した。
5社(総合商社、専門商社、デベロッパーなど)。
ーー秋冬インターンで体験/知れたことは?
自分と同じ業界を志す非常に優秀な学生たちとたくさん知り合うことが出来た。
特にレベルの高い学生が集まるので、インターンシップ内で交友関係も広まった。それにより自らの視座が高まった。
優秀な学生の多くは就職活動を人生における自己実現の手段として捉えていることが多く、刺激になったため。総合商社のインターンシップで、全員打ち上げの中で大手に内定しているにもかかわらず、自分のやりたいことなど、ビジョンのために内定先を選択しようと考えている学生を目の当たりにした。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
OB/OG訪問、SNS、サイトなどを活用しES記入、面接対策(YouTubeで情報収集や、回答集の作成)、成績の良いテストの作成。
ES、テスト、面接(GD,ケース、人物)など就活でやるべきことが凡そわかってきたのでそれらを一つずつ解決すれば良いと考えたため。
ES→ガクチカ、志望動機の作成、テスト→書籍やサイトで練習、人物面接→問答集の作成開始、OB/OG訪問、ケース→東大本を少しやる、GD→基本的な考え方や立ち回りをサイトで知る。
OB/OG訪問(週1回程度)情報収集を中心に行っていたため。商社、デベロッパーはOB/OG訪問が重要だったので、そこに力を入れていた。
ーー当時困っていたことは?
業界最大手のインターンにより多く参加し、優遇を得られるのか(就活の早期化による囲い込み)への懸念。
囲い込まれないと本選考での内定は難しいものだと、当時は考えていたから。就活生ならではの悩みだった。
最大手のインターンに参加することを精神安定材料とすること。
インターンに参加すること。OB/OG訪問で情報収集もしていた。評価されるOB/OG訪問の存在を知り、質問や回答に力を入れていた。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
様々な大学からの内定実績と現実生活の友人や先輩の内定実績の乖離に一喜一憂しており、自分が内定できるか不安だった。
周りのレベルが高い場合や、逆に大学の実績が高いが、周りの感覚とは少し違う感じがしたりと、数値と実感の間に乖離があったため。
ーーこの時期に「やっておいてよかった」は?
OB/OG訪問(すべての会社合わせて20名~30名程度)と、面接問答集の作成。
会社に対する理解を深められる(OB/OG訪問)。
よりケース問題に対する対策、GD対策。
ーーこの時期に「やっておけばよかった」は?
よりケース問題に対する対策、GD対策。
コンサル業界以外にも、ケースやGDは多く出題されるため。商社やデベロッパーでもケースの出題はある。
04:本選考期(秋冬IS以降)
ーーいつから本選考に応募したか?
学部3年生の3月から6月。
ーーこの時期に志望していた業界・企業は?
デベロッパー、商社、海運、広告海運、広告は安全策。
海運は商社に似ているからこそ受けていた。広告は少し興味があった。(金融コンサル(3月ごろに内定))が候補にあったので、コンサルは受けていなかった。
よく考えた結果、やりたいことが具体的には定まっていなかったため、当初の志望業界であるデベロッパーと商社を主軸にして、そこから派生した海運業界も視野に入れて3つに絞り本選考は受けた。
ーー何社に応募したか?
15社。
業界を絞りさらにその中でもトップ企業しか受けなかったため(5大商社+専門商社、財閥系デベロッパー、ビル管理、海運2社、広告、外資コンサル、損保(損保は早期選考))。
企業HP(インターン参加者向け、説明会的なものも含む)、座談会、IR、SNS、就活サイトなどを経由して応募。
14社に書類通過。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
3月→模擬面接(インターンで知り合った人とキャリアセンターの紹介するOB)、問答集作成 6月→座談会やOB/OG訪問、特に面接への準備はしない。
確りとした準備をして固めた3月はうまくいかなかったので修正し、6月には限りなく準備をせずに自然体で臨んだ。セリフを読む感じで話していた感じがよくなかった。模擬面接でビジョンをはっきりさせすぎると、本番でうまくいかなかったときにペースを崩してしまうので、あえて自然体でいることで、6月に結果を残すことができた。
企業HP,座談会、IR、SNS、就活サイトを利用。
3月→模擬面接(1週間に2回ほど)、面接問答集25000字くらい。随時更新していき、YouTubeなどで質問を調べて、作った。2か月ほど完成までかかった。
ーー当時困っていたことは?
想定外の質問や、自らの話したいことが話せなかった時にインパクトが残せないのではないかという不安。自分の用意していた回答が聞かれなかったり、深堀されなかったときに不安になった。
自分の話したいことを話せば合格すると確信していたため。
3月に、模擬面接のように型にはまった面接スタイルをしたり、セリフを読むような面接の受け答えをしたところ失敗したので、良くなかったと考え方法を改め、6月からは自然体を意識した。
いったん就活から離れたこと。4~5月上旬はあえて就活から身を置いた。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
1社内定を持っていたものの大量採用だった会社であったため、周囲と比較して多少の劣等感があった。このままではまずいという焦りから、6月再スタート。
まだ納得できる内定先がなかったため。
ーーこの時期に「やっておいてよかった」は?
ある程度の面接問答集の作成、アウトプットの機会。
自然体といえど、最低限の準備は必要であることに間違いはないから。
ーーこの時期に「やっておけばよかった」は?
やっておけばよかったことは無いが、やらないほうがいいことは、がちがちに固め過ぎたガクチカと志望動機、本番チックな模擬面接。
シチュエーション想定の面接で3月に失敗してしまったので、6月はあえて自然体かつ会話のように面接を受けることを意識して、面接を突破していった。
模擬面接と本番の面接を比較してしまったり、模擬面接の再現大会のように本番の面接がなってしまうため。生身の声を届けられず、発表会のようになってしまって失敗する。
05:意思決定期
ーー意思決定の時期は?
学部4年生の6月。
ーー最終的に何社から内定を得たか?
2社。
ーーこの時期はどんな心境だったか?
就活が無事終了し安心するとともに、第一志望群の企業から内定を頂け、嬉しい。
ーー最後は「どこ」と「どこ」で迷ったか?
特に迷わなかった。
第1志望群であったため。
ーー最後の「決め手」は?どうやって決めた?
社会的プレゼンス、業務内容、給与、福利厚生。
もともとの就活の軸がそのようなものだったため。
ーー意思決定で困ったこと/悩んだことは?
特になし。
ーー就活全体を振り返ると?アドバイスなど
運と属人的な人間の魅力、それを言語化する力が非常に重要視される(個人的にあまり準備は必要なかった)。
ただコンサル就活においては準備がすべてなのでしっかりと準備すべきである。自らの経験からそう感じた。