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OB/OGが語る

脱”繊維”専門商社。その新たなビジネスとは。

専門商社をわかりやすく紹介する「3分でわかる専門商社の魅力」シリーズ。今回は、繊維専門商社の田村駒。今や繊維の枠を超えて、幅広い事業を展開しているという。繊維のモノづくりで培ったノウハウをもとに、積極的に事業拡大を進める同社の仕事について、営業担当のお二人に話を聞いた。

企業紹介
1894年創業の、歴史ある繊維専門商社。
事業領域はファッション衣料の分野でOEM/ODM生産の実績を持つ「アパレル事業」のほか、寝装寝具・リビング雑貨をはじめとした「ライフスタイル事業」、繊維のモノづくり力を産業用資材・住宅関連資材向けに拡大させた「マテリアル事業」がある。それ以外にも介護・ヘルスケア製品やワイヤーハーネス(※)の取り扱いをするなど、新規事業も積極的に展開。変化の激しいマーケットの中で、失敗を恐れず、取り扱い商材の幅をどんどん広げていく。「ノーアタック、ノーチャンス」が田村駒の精神だ。
※ワイヤーハーネスとは:電機・電子部品に用いられる電線の集合体

人物紹介
田村駒株式会社
第3事業部 第1部
大島 郁彦(おおしま ふみひこ)(写真右)
2009年入社。国内大手家電メーカーの営業担当として、エアコンフィルターなどの産業用資材を取り扱う業務に従事。

田村駒株式会社
第3事業部 第1部
渡口 夕也(わたりぐち ゆうや)(写真左)
2018年入社。大島とともに、営業担当として国内大手家電メーカー向けに産業用資材を販売する。

家電部品にまで広がる、繊維ビジネス

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―――お二人の業務内容について聞かせていただけますか?

大島:田村駒といえば繊維専門商社として130年近い歴史のある会社です。アパレル製品を取り扱うイメージが強いと思いますが、我々はそれとは違った産業用資材を主に扱っています。イメージしやすいのは、エアコンのフィルター。あれにもメッシュ生地になった織物が使われており、田村駒の繊維ビジネスから広がった主要商材です。国内大手家電メーカー様を主要顧客として、直接取引をさせていただいています。

渡口:私は大島と一緒に二人一組になって同じ案件を担当しています。エアコンフィルターをはじめとした家電の部品以外にも、船舶モーターに使われる不織布の生地でできた縫製物の部品なども取り扱っています。

大島:営業活動を長年積み重ねていく中で、テキスタイル(生地)や寝装寝具からはじまった田村駒の繊維ビジネスも、商材が広がったことで販路も広がり、今では繊維関連以外の売上比率が大きく伸びている状況ですね。

―――繊維やファッションのイメージとは離れた分野の仕事になるんですね。就職活動は、どのように進めていましたか?

渡口:就職活動では、働き方に重点を置いて企業選びをしていました。もともと野球や吹奏楽など集団活動での経験が多かったので、一人で何かを遂行するのではなく、いろんな人との関係のもとチームで成し遂げる仕事がしたくて。特に業界を絞っていたわけではないですが、商社や不動産を見ていましたね。アパレルにも興味があったので、田村駒には繊維関連の仕事をするつもりで選考を受けていました。ただ、今となってはこの家電関連の部署でよかったと思っています。家電のフィルターというまったく未知の分野ではありましたが、新しい知識が得られる刺激もあり、一緒に働く人の環境も含めて、自分にはすごく合っています。

大島:私は農学部卒ということもあり、就職活動は食品メーカーを中心にまわっていました。それ以外にも服が好きだったのでアパレルや繊維商社も見ていて、たまたま田村駒に出会ったんです。いろいろ受けてみたところ、食品メーカーは思いのほか硬い印象が強くて。その点、田村駒は比較的柔らかい感じで社員の雰囲気も良く、環境が恵まれているなと感じました。入社前にイメージしていたアパレル関連とは違う部署の所属にはなりましたが、売り上げも伸び続けている事業なので、働きがいがありますね。

受注から生産・品質管理まで対応する、仕事の醍醐味

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―――具体的な仕事内容について聞かせてください。

大島:お客様から図面をいただいて、それをもとに見積もりを作成、受注ができたらそれを工場でつくって納品するといった一連の営業活動になります。田村駒の営業は、受注を取るだけ、モノをただ売るだけ、ではなく、自分自身で新しい商材を提案したり、原料を仕入れる手配・生産中の工場とのやりとり・貿易に関する業務や、品質面の管理など、仕事の幅がすごく広いです。

渡口:そうですね。営業よりも生産管理や品質管理に対応する時間の方が半分以上を占めていると思います。ただ、どちらかというと、私は個人的に業務が分業になってしまうのが苦手で。商品に対して受注から納品まですべての工程に関われる方が実感を得られますし、やりがいがあります。

大島:少数精鋭ということもあり、一度受注すると数字のインパクトが大きいこともやりがいにつながりますね。規模は大小さまざまですが、大きな案件でいうと年間1部品で売上額が億を超えるものもあります。これを受注から納品まで一人でやるわけですから、自分の評価にもダイレクトにつながる。他社と比べても、社員一人ひとりに任せられる裁量権が大きいことも魅力だと思います。

―――社風、職場の雰囲気はどうですか?

大島:今年退任されてしまったのですが、今のフィルター部品の事業を立ち上げた役員の方がいました。その人が決まって言っていたのは、「やったらええやん」(笑)。とりあえず何でもやっていこうという豪快さがある人で、芽が出そうな話があれば積極的に取り入れていく。今の組織にはそのイズムがすごく浸透していて、新しい案件にもどんどんチャレンジしていこうという風土がありますね。

渡口:その方とは私も同じ九州出身ということもあって、とてもよく面倒を見ていただいていたんです。知識への探求心がものすごくて、日々貪欲に勉強されている印象があります。自分もそうありたいなと思い、とても尊敬している方です。何でもとりあえずやってみようという心意気は、受け継いでいきたいです。

田村駒のビジネスは、どんどん広がる

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―――今後の目標を聞かせてください。

大島:脱“家電”の取り組みを強化していきたいですね。現在の大きな取引先である家電メーカー様はもちろんですが、それ以外の販売先も見据えて動いていく必要はあると思っています。それとは別に、新しい商材の開発も進めていきます。長年のフィルター部品の経験もあって、自分の得意分野はプラスチック素材。それと、田村駒の得意分野である繊維素材をミックスさせたものができないだろうかと動きはじめています。繊維・アパレルの歴史がある田村駒だからこその付加価値を高めることにもつながっていく。新しいアイテムができればいろんな業界にアプローチできます。脱“家電”の販路拡大としても力を入れています。

渡口:私たちの部署は社内でも特殊なポジションということもあり、他部署との関わり合いがあまり多くなくて。大島の話にあった新商材の開発など、他部署との協業で相乗効果を生み出す取り組みができれば、社内もより一層結びつきができるのではと期待しています。私自身は、そうした大島の動きを近くで見ているので、大島の持つ業務を自分一人でまわせるようになるのが目先の目標です。

大島:それはもう、今すぐにでも(笑)。大手家電メーカー様との直接取引も増えていますし、家電領域もまだまだ伸びる可能性は十分にあります。徐々に増やしていってもらいたいですね。

―――就活中の学生に向けて、社会人の先輩としてアドバイスなどいただけますか?

渡口:考え込んで悩むよりは、実際にOBOG訪問などで直接話を聞くことをおすすめします。自分で業界研究や企業分析をするのもいいですが、HPや採用サイトだけだと情報が濾過されている可能性もありますから。そこで働いている人の生の声を聞くのが一番身になります。いろんな業界の人に触れられるのも就活の時だけなので、最初は業界を絞らずに、興味のない会社にも接してほしいですね。自分がそれをやっておけばよかったという自戒の意味も込めたアドバイスです。

大島:自戒を込めたアドバイスで言うと・・・私は調べが足りなくて住宅補助制度に関して予想と違っていた、という事がありました。独身か既婚で適用される制度が違ったというか。だから入社する前にその会社の研修やキャリアプラン、福利厚生など気になる点は、しっかり確認ことをオススメします(笑)。

―――心からのアドバイス、ありがとうございます!長い歴史がありながら、新規事業で伸びている御社の魅力が伝わりました。本日はお忙しいところ、ありがとうございました。