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就活生が語る

メーカー志望から商社志望に変わったわけは? ~試行錯誤編~

東工大生としては「変わり種」と言ってもいいほど珍しく、就職先に総合商社を選んだ中国籍のRさん(23歳)。廃部寸前だった部活を見事再建した手腕と、人懐っこさとリーダーシップを兼ね備えた人柄は、研究職よりも営業職に向いていたのだろう。メーカー志望だった就活のファーストステージから試行錯誤を重ねた結果、己を知り、世を知り、適職を見出したバイリンガルの就活の歩みに学ぶ。

<プロフィール>
R 男性
東京工業大学大学院 理系
就職予定先:伊藤忠商事株式会社
内定企業:総合商社など
参加したインターン:3社
OB/OG訪問人数:15名
ES提出社数:20社
面接社数:6社
内定社数:3社

中国語と日本語のバイリンガルとして育ち、描いた夢とは? ~人間形成編~

https://br-campus.jp/articles/report/771


メーカー志望だった就活スタート時

――就活の第一歩は、どんなところからスタートしたのでしょうか?

理系の大学なので、まわりの研究室の先輩 や部活の先輩たちは、ほとんど100%と言ってもいいほどメーカーの技術職や研究職に就きます。それを見ていて、初めは自分もそういう方向へ進むのが普通なのかなと考え、そういう道を模索していたんです。そして、いろいろなメーカーの研究職について調べる中で、「もっと視野を広げよう」と思い、メーカーの事務職や知財にかかわる分野なども見ていくようになりました。その中でだんだん社会の仕組みが何となくわかってきまして、このまま様々な業界を調べていくのもおもしろいなと思ったんです。

――「理系=技術職・研究職=メーカー」ではないという考えに至ったのですね?

はい。そんな中で、合同説明会や企業の大学別説明会などにも参加するようになっていきました。メーカー以外の企業についての知見も徐々に得ていくと、外資系企業やコンサルや商社など、メーカー以外の選択肢も自然に見えてきたんです。そして、その中で一番おもしろそうだなと感じたのが商社でした。

当初は商社という存在すら知らなくて、正直、よくわからないなとも思っていたんです。よく言われることですが、鶏がいて、フライドチキンとして食べられるようになるまでにはさまざまな段階があるわけですね。生産・加工・流通の各シーンにおいて、商社はすべてに絡んできます。初めに感じたこの「よくわからない」という印象は、調べているうちに「おもしろそうだな」という印象に変わっていきました。

自身が決めた「3つの軸」によって各企業を評価

――そこで生まれたのが「3つの軸」なんですね?

そうです。4年生の最後の方から修士1年にかけて、自分が働きたいと思う業界を絞っていこうと思ったんです。 どの業界が自分の能力を一番生かせるフィールドなのか?そのときに、自分で考えた3つの軸を定め、それぞれの軸について企業を評価してみることにしました。

3つの軸のうちの1つ目は「グローバル性」。その業界がグローバルに展開されているかどうかということです。2つ目は「事業内容のおもしろさと社会貢献度」。3つ目は「社風」、社員の雰囲気のよさです。これらの観点を満たす企業を就職先に選びたいと思ったんです。

――各軸についてポイント評価を行っていったのですね?

説明会へ行ったり人に話を聞いたりして、2~3カ月間かけてさまざまな業界を評価していきました。その結果、3つのどの軸においても一番評価が高かったのが総合商社だったんです。そこで自分の志望を商社と絞り、ひとまず他の業界については考えないようにしようと決めました。

――商社のどんな点が高評価だったのですか?

まず「グローバル性」でいうと、外資系企業などのポイントが高いのかなと初めは思いました。でも、よく調べてみると、彼らは自国の売りたいものを日本でも売りたいということが多いんです。いわばマーケットとして日本をとらえているので、そこには真の意味のグローバル性を感じませんでした。

その点、商社の事業内容には、国際市場においてただ売りたいものを売るのではなくて、ビジネスを通じて相手国の課題解決にもつながっていくような社会貢献度の高いグローバル性に魅力を感じました。1件1件においてお金が動く額も断トツで大きいのかな、とも思いました。

――では、就活で試験を受けたのは商社だけですか? メーカーは受けていないのですか?

受けたのは全部商社ですね。メーカーは受けていません。エントリーシート(ES)を出したところはありましたが、辞退したり通らなかったりで、結局二次選考に進んだところはなかったです。

――ということは、客観的にもメーカーより商社の方が合っていたということなんですね?

そうですね。まわりの人たちからも、「おまえは商社の雰囲気だよ」などと言われていました。自他ともに認める「商社向き」だったのかもしれませんね。

実際に商社の仕事を目で見て、ますます魅力を感じる

そんなとき、企業の大学別説明会に参加したり、たまたま他の大学の留学プログラムにチューターとして派遣されて通訳を務めたりしているうちに、実際に商社を訪問する機会があったんです。三井物産の北京事務所でした。そこで実際に商社で働く人たちがどんな仕事をしているのか、どんなことを考えながら仕事をしているのかを間近で見ることができ、「商社っていいな」とますます思うようになっていったんです。

自分自身の適性から考えた場合は、どの業種・業態がふさわしいのか?

――そもそもメーカーを志望していた当時、ご自身の適性についてはどのように考えていたのですか?

研究室で一人、細々した作業をするのは、もともと好きじゃなかったんですよ。望む結果が出るまで何度も実験を繰り返すとか、ひたすら細かい計算をするとか、そういった作業が好きではありませんでしたね。ミリリットル単位で液体を扱うといった場面でも、いつも緊張していました。「理系だからメーカーへ」「東工大卒だからメーカーへ」と何となく考えていましたが、よく考えてみたら自分には合っていないんじゃないか、自分にはもっと合った仕事があるのでは?と思えてきたんです。

商社の中でも、就職を決めた伊藤忠商事は風通しがよく、社内で言いたいことを言い合える雰囲気があるということは何人かの方に聞きましたので、そういう社風も自分に合っているんじゃないかと思いました。

――孤独に仕事するよりも、人と協力し合って仕事をする方が自分に合っているということでしょうか?

そうです。子どもの頃からの大勢の中での自分のポジションや、部活の再建に奔走したことなどを思い起こせば、やはり自分は人の中で生き、人の中で自分を活かすべきだと気づいたんです。内に閉じこもるような作業よりも、人とコミュニケーションを取って動き回る方が合っていると確信しました。

――3つの軸の一つに「グローバル性」を据えたのも、ご自身のバックボーンが関係しているのですか?

ええ。世界中には、日本に興味を持つ中国人、中国に興味を持つ日本人、どちらもたくさんいると思います。けれども、そこで障壁になるのが言葉や文化の違いという問題です。幸いにして私にはその障壁がありません。そういった人たちの橋渡しとサポートになるような仕事がしたいと考えていたので、特にグローバル性は重視していました。両国がこれからますます発展を目指す中で、私も自分の特徴を活かして役に立ちたいと願っていたんです。

孤独な仕事が嫌で商社を選んだのに、商社を選んだがゆえの孤独な就活に

――就職活動で苦労されたことはありますか?

東工大から商社へ就職するケースは少ないこともあって、手に入る情報が少なかったことですね。同じように商社を志望する人もまわりにはいなかったので、孤独な就活にならざるを得ませんでした。その孤独さは、商社を志望したときから覚悟していました。そのため、情報収集にはかなり時間をかけ、様々な情報源から納得のいく決断を下せるまで収集しました。

就活は自分自身を見つめ直し、自分を高める機会でもある

――就活を通して学んだことで、21卒の学生に伝えたいことはありますか?

自分の適性について、よく考えることが大切だと思います。周囲や前例に流されるのではなくて、自分の好みや性格について振り返って志望する企業や業界を決めていくべきです。また、自分自身を知ることが大事であるのと同時に、職種や企業について正しく知ることももちろん重要です。誤った固定観念や先入観を持つと、せっかくのチャンスを失いかねませんし、自分の無知から選択肢を狭めることにもつながります。

――本日は、ありがとうございました。

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