<プロフィール>
K・A 男性
早稲田大学大学院 理系
就職予定先:Big4の戦略コンサル
内定企業:外資系コンサル、大手SIer、外資系IT、大手IT
インターン参加社数:12社
OB/OG訪問人数:5名
ES提出社数:41社
面接社数:25社
内定社数:5社
「かっこいい」という憧れから数学と音楽に没頭した学生時代
――まずは就活を始める前、学生時代に頑張っていたことを聞かせてください。どんなことに力を入れていましたか?
学部生時代も院生時代も、数学をひたすらやっていました。1年、2年は基礎を固め、3年で基礎から派生したジャンルをみて、やっと4年で興味のある分野のゼミに入れるという世界なので。基本的に授業を聞いて課題をこなしてテスト、ということの繰り返しでした。
――大学と大学院では学ぶ内容に違いはありましたか?
大学4年間の集大成を院で発展させるイメージです。微分方程式などの理論研究や、数式や証明など「数学」と聞いてみなさんがイメージするまさにそれを学ぶようになるんです。学問という軸でみたとき数学科は特殊で、大学の4年間で論文が書けたり自分が好きなことで成果を出したりできない難しい学問なんです。ある程度の成果物を出すには院での研究が必要になってきます。自分の中で、大好きな数学で何か成果物を出したいという思いがあったので、大学院という道を選びました。
――なるほど。そこまで数学を好きになったのは何かきっかけがあったのでしょうか?
実は……元々数学苦手だったんですよ(笑)。
――そうなんですか(笑)。
苦手だったんですが、勉強したり好きになったりしたきっかけは「数学できたらかっこいいな」っていう思いからでした。中高が一貫校だったのですが、一貫校って受験勉強というより大学を視野に入れた勉強をするんですね。だから独自の難しさがあって、数学のクラス平均も100点中20点とかの世界だったんです。そういう中で自分だけ数学が得意となると、これはかっこいい(笑)。
――(笑)。でもそういうモチベーションって長続きしますよね。
あとは、当時自分に数学を教えてくれていた友人がいて、やっぱりかっこいいなと思って。「こいつみたいになりたい!」といいますか、賢いことの象徴みたいな数学に憧れていました。できたらかっこいいぞという思いで一生懸命勉強したら、少しずつ苦手意識がなくなり好きになっていきましたね。
――学問以外の趣味などではどんなことをされていましたか?
音楽サークル活動やオリジナルのバンドをやっていました。実は就活やインターンが始まってもバンドは続けていました。ちょうどレコーディングとインターンが重なっていた時期もあり……1週間くらい毎日レコーディングとインターンが重なったり。充実していましたが、スケジュール的にも体力的にもかなりきつい時期でしたね。音楽もやっぱり「かっこいい」という憧れからスタートしているので、初期衝動というか根源的な部分は数学と共通する部分がありますね。
就活とは、不透明な自分の将来を明確にするための試行錯誤である
――数学と音楽を満喫していた毎日の中で、いつ頃から就活を意識し始めましたか?
インターン情報を見始めたのが2018年くらいです。大学院1年目のときの4~5月頃からインターン情報を見始めました。実は院に入る前の大学3年生のとき、就活するか進学するかで迷っていて。結果、数学への思いがあったので院に進学しましたが、大学3年生のときにも一度就活を意識はしていました。
――インターン情報を見始めたきっかけなどはあったのですか?
インターン情報を見始めたきっかけは、自分の将来を考えるにあたって情報が何もなかったことです。自分の将来について考えたときに何も具体的なイメージがわかず、情報もなかったので、とりあえずIT企業にインターンに行ってみようと思いました。自分の将来が見えなさ過ぎて、明確にしたいという気持ちから就活やインターンを意識し始めました。
――そこでIT企業にインターン先を絞った理由は何ですか?
単純に数学科だったので、文系理系で考えて理系かなと思い。理系でデジタルテクノロジーとかエンジニア側ならIT企業かなと。最初はそのくらいの動機でした。
――具体的にどういった企業のインターンに応募したんですか?
SE系企業です。漠然とSEとかエンジニアとかを考えていたんですが、なんとなくエンジニアという業種で絞っても細かいところの理解が全然なかったので、「とりあえず色々やってみよう!」と、エントリーシート(ES)を作成してたくさん応募しましたが……ほぼ全落ちでした(苦笑)。
――あらら……。
ESの書き方や基本を何も知らないままがむしゃらに動いていましたし、勢い任せでとりあえずやってみた結果、ほとんど書類落ちという。唯一、日系大手シンクタンクの一つだけ面接とインターンに参加できたのですが、ビジネスの場で全く自分が使い物にならないことを痛感しました。数学ができるから計算やロジカルシンキングができると思っていましたが、実際はコスト計算などを失敗したり、どういうふうに仕事を進めたらいいかなど、ごく簡単なことを任されても全然できなかったんです。インターン先にも非常に迷惑をかけてしまい、ものすごく反省しました。でも、こういった経験ができたことで、今まで漠然と考えていた「就活」や「将来」に対して、現実感と危機感をはっきりと認識するようになりました。中でも強く思ったのが、自分のやりたいことを明確にしなければいけない、ということ。そのためには、もっともっとインターンに参加したり就活の情報を収集したり、ただ動くだけじゃなく戦略的に考えて動いていかないと意味がないということも意識するようになりました。
――偶然参加できたインターン先で、自分の現実が浮き彫りになったということですね。
その通りです。だから、何も知らない、何もできない自分をインターンに参加させてくれて、現実を教えてくれた社員さん方にはすごく感謝しています。それが夏のインターンだったのですが、それからはまず、秋冬のインターンに向けてESのブラッシュアップを頑張るようになりました。自分でしっかり考えることはもちろん、書き方や基本を勉強したり先輩にアドバイスを求めたり。同時並行で、1dayインターンにはちょくちょく参加しました。業界や職種は、ほぼエンジニア系でしたね。
――具体的に先輩からはどんなアドバイスをもらいましたか?
主に自己分析についてです。自分のやりたいことの言語化や、どんなことに適性があるのかなどの考え方を教えてもらいました。おかげで夏の頃と比べESをかなりブラッシュアップでき、色々なインターンの選考に通るようになっていきました。そして、この辺りで自分に変化が出てきたんです。それまではITやSE、エンジニア系を志望していたんですが、コンサルやプロジェクトマネージャーなどが自分のやりたいことなのでは、と思うようになりました。
――自己分析やインターンを繰り返すことで、本当に興味のある分野が見えてきたということですね。
コンサルの、社会の仕組みについて考えていけるところを特に魅力的に感じました。困っている人に手を差し伸べたいという思いが元々自分の中にあったので、コンサルという職業はぴったりだなと。自分のアイデアや提案などが形として世の中に出て、会社や経営者に貢献できる部分に夢を持ち、コンサルへの志望度がどんどん高まっていきました。とはいえ、数学科である以上デジタルテクノロジー系という軸はあったので、ITを活用したITコンサルに的を絞り、様々な企業を見ていきました。会社説明会やインターンに参加し、突き詰めて試行錯誤を繰り返した結果、ITコンサルも含んだ「総合コンサル」という業界が一番自分にマッチしているんじゃないかと思うようになりました。
数学と音楽に青春をささげた理系男子がコンサルを目指した理由 〜業界選択編〜
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