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企業研究

大和総研へOB訪問に行く前に必要なこと|基本情報を頭に入れよう

大和総研は大和証券グループや大和総研ホールディングスを支えるシンクタンクで、システム開発やコンサルティング事業を展開しています。日本有数の総合シンクタンクであり志望者も多く競争率の高い企業です。OB訪問を積極的に活用し内定を目指しましょう。

大和総研といえば

大和総研がどのような企業であるか簡潔に述べることができるでしょうか。大和総研は、さまざまな分野の専門家を集め、経済・社会に関する調査・研究、企業戦略の基礎研究、コンサルティングサービスやシステムインテグレーションなどを行っている企業です。
リサーチ・コンサルティング・システムの分野において、大和証券グループなど関連企業だけではなく、他の金融機関や一般企業、官公庁にまで幅広くサービスを提供しており、社会を支える頭脳集団企業といえます。

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企業概要

日本屈指の総合シンクタンクである大和総研。シンクタンクというと華やかなイメージがあるかもしれませんが、時代のニーズに応えた幅広いサービスを提供するためには、社会と未来を見据えるための地道で泥臭い仕事もあるそうです。改めて企業概要を振り返ることで、大和総研の礎となっているものを感じ取ってみてください。

事業内容

大和総研の3本柱は、リサーチ・コンサルティング・システムであることは間違いありません。それぞれの事業内容を詳しくみていくことで、OB訪問時に的確かつ鋭い質問ができるよう理解を深めておきましょう。

リサーチ部門
国内外の経済分析をはじめ、政策分析、金融市場および金融ビジネスの動向、金融税制、環境・CSRなど、さまざまな分野における調査分析活動を行う部門。また、調査分析をもとに社会に向け重情報発信および提言活動を行っています。リサーチ部門の主な専門領域は以下の通りです。

- ファンダメンタルズ:ファンダメンタルを重視した分析手法と情報力で、日本および世界の短期および中長期の経済動向を調査分析しています。
- 政策研究:少子高齢化や政界情勢などを鑑み、現状だけではなく将来予測を含めた政策分析をすすめています。
- 市場分析:金融市場および資本市場における投資家などの行動分析、市場を取り巻く環境変化・需給分析など、広い観点で金融調査・分析を行います。
- 制度・市場インフラ:会社法・金融商品取引法など、金融資本市場の根幹となる国内外の法律・制度を調査し、法改正等に備えています。
- 環境・エネルギー政策:日本経済および産業にとって課題である環境・エネルギー政策の動向および新たな課題について分析を行います。
- SRI・CSR・企業統治:企業の継続的な発展に不可欠となった企業の社会的責任・ガバナンスの実情および方向性を調査します。

コンサルティング部門
証券系シンクタンクとして蓄積してきた高度な専門性および経験と知見をもって、リサーチ部門およびシステム部門とも連携し、顧客のありとあらゆる経営課題を解決に導いていくコンサルティング部門。
例えば、グローバル化への対応、新規事業の立ち上げ、組織設計・人事制度の策定など、顧客企業の成長戦略を実現させるためのノウハウをシームレスに提供しています。M&Aの活用、グローバル化の推進、事業ポートフォリオの見直し、官民連携の推進、財政健全化など、さまざまな側面から課題に取り組み、戦略策定から実現に至るまでワンストップで支援サービスを行っています。コンサルティング部門の主な支援内容は以下の通りです。

- トップマネジメント対応型コンサルティング:問題の発見と改善策の提示
- 個別経営課題対応型コンサルティング:事業・財務・人事などの戦略策定をサポート
- 各種実務支援対応型コンサルティング:戦略実行をサポート
- 調査・分析:リサーチ部門との連携によるシンクタンクならではの分析力
- その他:アジア進出に向けた戦略支援

システム部門
大和証券グループ全てのシステムインテグレーターを担っているシステム部門。なお、グループ外向けのシステム事業は大和総研ビジネス・イノベーションが担っており、両社は強いつながりおよび協力関係にあります。各種機密情報を取り扱い、わずかなタイムラグが取引にも影響してしまう金融システムにおいて、先進性と堅牢性を備えたシステムは必要不可欠となっています。
システム部門では、ミリ秒単位のスピードが要求される先進のトレーディングシステムや巨大な基幹業務システムの構築など、高度な金融ノウハウを活かしたシステムインフラを提供。大和証券グループのシステムの先導役として、各社のビジネス戦略にふさわしい、最先端の技術を検証・駆使した信頼性の高いシステムサービスを模索し続けています。

過去3年間の売上/利益推移

これからは大和証券グループ本社の、過去3年間の売上と利益推移をみていきます。データは下記のサイトを参照しましたが、営業利益率は計算した後で、端数を切り捨てしています。

(単位/億) 2015年度 2016年度 2017年度
売上 6,537 6,164 7,126
営業利益 1,502 1,190 1,350
当期利益 1,168 1,040 1,105
営業利益率 18% 17% 16%

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大和総研は大和総研ホールディングスの持株会社のため、大和総研単体の過去3年間の売上/利益推移は、官報等でしか公表されていません。そのため、上記の表は大和証券グループ本社の財務状況となります。
大和証券グループ本社の連結財務諸表には、大和証券、大和証券投資信託委託、大和企業投資、大和PIパートナーズ、大和総研、大和証券ビジネスセンター、大和プロパティなど、連結子会社60社と、持分法適用となる関連会社10社が含まれています。
なお、2015年度の大和総研の売上高は465.79億円、当期利益は29.42億円、営業利益率も優良企業の目安である10%を超え10.45%となっています。2017年度は売上高は521.32億円と2015年度を上回っていますが、当期利益は29.11億円と同水準ですがやや減少、営業利益率も6.94%となっており、短期および長期借入金などの影響が見えますが、順調に売上高が推移すればリカバリー可能と考えられます。

次年度の戦略

2018年度、株式会社大和総研と株式会社大和総研ビジネス・イノベーションは、新規事業の創出や商材開発に向けて社内ベンチャー制度を導入しました。時代の変化にあわせて進化するため、また継続的に新たなビジネスを創出するための取り組みです。
この制度は、社員が事業アイデアを会社に対して提案し、認可されれば当社に籍を置いたまま、社内ベンチャー社長として事業化に向けて邁進することができるというもの。すでに3件ほどアイディアが出ているとのことですが、本格化していくのは次年度以降だと考えられます。
このように、既存のシンクタンクの在り方にとらわれないベンチャー的な発想で、大和総研は新規事業の創出、商材開発を推進しています。

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2018年の大和総研に関するトピックス

ここでは、2018年の大和総研に関するトピックスを順にみていきましょう。

大和総研理事長に日銀前副総裁・中曽氏

2018年7月1日付で、中曽宏・日銀前副総裁が大和総研理事長に就任しました。中曽氏は日銀で国際決済銀行(BIS)への出向や金融市場局長を経て2008年に理事、13年には副総裁となり18年3月に任期満了で退任。
大和総研としては、国際経験が豊かな中曽氏の就任によって、国内外の金融市場に向けた情報発信力を強化していく狙いがあります。なお、2008年より10年に渡り理事長職を務めてきた武藤敏郎・前理事長は名誉理事に就任。今後も、大和総研に対する影響力を持ち続けます。

株式会社タナベ経営と提携 コンサル強化へ

2018年3月、大和総研はタナベ経営と業務提携をすることになりました。タナベ経営は、日本のコンサルティングファームのパイオニア。地域密着型のチームコンサルティングを展開しています。
今後は、大和総研とタナベ経営の両社が持つコンサルティングメニューを双方の顧客へ提供するなどし、顧客基盤の拡大とコンサルティングサービスの機能強化を予定しています。

理系学生が選ぶ「就職人気ランキング」100社にランクイン!

「理系学生が選ぶ、就職人気ランキング100社」のなかに、大和総研グループが64位でランクインしています。このランキングは、2019年春卒業予定の大学生・大学院生約2万人からの回答を集計したもの。
大和総研単体ではなく、大和総研ホールディングス全体でのランクインとなりますが、現在進行形で理系学生からも注目度の高い企業であることが読み取れます。

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シンクタンク業界の動向

日本でシンクタンクのニーズが高まったのは、1970年代前後。高度経済成長にともない、行政中心ではない、新たな観点からの社会開発および研究の必要性が、高まったためであるとされています。
日本の5大シンクタンクのひとつである野村総合研究所が1965年に設立されると、続々とシンクタンクの設立が相次いだため、1970年は「シンクタンク元年」といわれています。
日本のシンクタンクは欧米諸国と比べると、社会的役割や影響が少ないと考えられていますが、世界のシンクタンクの爆発的な成長に引っ張られるように存在感を増してきています。

シンクタンク業界の業績推移

2016年3月度の各シンクタンク企業の売上を見ると、コンサルティング事業における注目点がみえてきます。売上高で前年比4%~16%増となっており、前年度と比べ、コンサルティング業界が景気がよかったと評価できるでしょう。
業界内の主要プレイヤーについて、2016年度の売上高を比較すると、野村総合研究所は4,214億円、三菱総合研究所は869億円となっており、売上高では野村総合研究所が圧倒しているようにみえます。
しかし、野村総合研究所においては、ITソリューションの開発・運用の売上比率が高く、一方の三菱総合研究所は、コンサルティングサービスによるものが4割以上といわれています。シンクタンク業界においても、リサーチ・コンサルティング・システムなど、それぞれ異なる強みがみえてきます。
コンサルティング事業に限らず、各企業ともに売上高を前年度より伸ばしてきていることを考えると、シンクタンク業界は全体として業績が登り調子であるといえるでしょう。

国内需要の高まりによる、業績上昇傾向

日本のシンクタンクは、官公庁や公共機関からの調査・分析等のオファーも多く、非常にホットな話題である2020年の東京オリンピックに向けても、マーケット調査や経済予測などに携わっているとされています。
また、国内経済は回復傾向にあり、それにともなってシンクタンクの国内需要はさらに高まると予想されています。結果、売上高は堅調に推移しており、業界全体は成熟度を増しているといえます。
加えて、より広大なマーケットを求めて、海外市場の開拓を目的としたグローバル戦略を視野に入れている企業も見受けられます。ただし、海外市場は圧倒的な実力を持つ大手シンクタンクも多く、世界情勢の不安定性によりシンクタンク需要が低下する地域も見込まれるため、グローバル戦略を打ち出す企業のなかには、国外市場を若干不安視する声もあります。

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大和総研へOB訪問に行く前に準備すべき3つの項目

今後も大きな成長が見込まれるシンクタンク業界。大和総研は金融機関との連携や自主研究に強みのあるシンクタンク企業であると考えられています。現役社員の声を聞くことのできるOB訪問を通して、他のシンクタンク企業と異なる価値観や魅力を探り、企業理解を一段と深めることで、内定への近道にしましょう。

知的好奇心をアピール

大和総研では、顧客の抱える様々な課題を共有し、顧客自身も気づいていない潜在的な課題を見つけ出して、改善提案を行うことを是としています。また、時代や経済情勢は移ろいやすく、どれだけ専門的な知識を持っていたとしても、常に変化に敏感なアンテナを持っていることを求められます。
顧客の問題解決や対象の調査研究を深めていくためには、常に新しいことを学んだり取り組んだりする姿勢が求められるのです。
情報は古くなるということを意識し、専門家であり続ける努力を怠らないことが、シンクタンクにおいて専門家としての役割を果たすことに繋がります。そのため、OB訪問においても自分が知らないことに対しては、追求できる姿勢を持っているとアピールできるよう準備をしましょう。

地方創生に興味を持つ

近年、大和総研では地方創生に着目し、地域経済の活性化に向けた政策提言などを行っています。これは、都心への一極集中ではなく、地方創生こそが日本の成長戦略の鍵を握っていると考えているためです。
大和総研では地方活性化のために、各地域の特性を理解することからスタートし、危機感を共有したうえで、的確な現状分析をベースに積極的な提案を行っています。
経営コンサルティングで培ったノウハウとリサーチ部門のデータ収集能力の連携が充分に発揮されており、また、経済動向などと異なり身近な問題として捉えやすいため、意見や質問を自分の言葉に落とし込める分野です。じっくりと考えてみましょう。

大和証券との関係性を理解

やはり、大和総研と大和証券との関係は把握しておかなければなりません。大和総研は、大和証券グループのリサーチ・コンサルティング・システム機能の先導役であり、それを基盤として発展してきました。大和証券グループのシステム開発・運用によって得る売上額は大きく、証券系シンクタンクとしての性格が色濃いのが特徴です。「金融資本市場というバックグラウンドを有する私たちにとって、今ほど高いプレゼンスが発揮される時代はない」と代表取締役社長の草木頼幸氏は述べています。
もちろん、大和証券グループ外での業務支援も多く、ヤンゴン証券取引所のシステム構築など社外におけるプロジェクトの功績も多いですが、グループ企業とそれ以外の業務の違いについて興味を持っておきましょう。これは、OBの方との対話および入社後に取り組みたい仕事をイメージするうえで有意義だと思います。

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OB/OGへの質問を準備

OBのみなさんは貴重な時間を割いて、学生との対話を行っています。そのため、限られた時間を有意義なものにするためにも、必ず事前に質問を用意していきましょう。
大和総研はシンクタンクというという業界柄、企業研究を深めようとする人間には厳しくも優しい傾向にあるそうです。大和総研ならではのプロジェクトや取り組みを整理して、インターンや面接時に活かせる、有効な情報を引き出せるよう新鮮な質問を重ねるよう努めてください。

主要プロジェクトについての質問

- プロジェクトの立ち上げに携わったことはありますか?
- AI長期株価予測モデル構築プロジェクトに興味をもちました。裏話があれば教えてください。
- 新設されたという「フロンティアテクノロジー本部」とはどのような部署ですか?

大和総研にはこれまで成功してきた大型プロジェクトがいくつかあります。証券取引のないミャンマーでゼロからシステム構築を成し遂げた「ミャンマープロジェクト」などは有名ではないでしょうか。プロジェクトについて理解することで、シンクタンクの醍醐味を知り、ポジティブな志望動機へと昇華していきましょう。

キャリアプランや他部署との連携についての質問

- 経済リサーチに携わりたいのですが、コンサルティングも学びたいです。どちらにも携わる機会はありますか?
- 研修から配属を経たあとのキャリアプランの描き方を教えてください。
- 海外の市場動向にも興味があります。海外出張や海外赴任などのチャンスはありますか?
- 選抜制研修とはどのようなものですか?

専門家集団のシンクタンクだからこそ、将来どういった自分になりたいかイメージしておくことが大切になります。自分の将来の展望や希望配属も意識しながら、OBの歩んできたキャリアを聞いてみましょう。院卒の志望者が多いと思いますが、リサーチに携わる際、どのような切り口でレポートを執筆したいかなども検討しておくと、選考が進んだ際の姿勢に表れてくるでしょう。

福利厚生や女性社員の活躍推進についての質問

- 女性社員の育児休業からの復帰率が94%とのことですが、復職後のキャリアに影響はありませんか?
- 研修体制が充実していますが、チューターはどういった方が担いますか?
- ファミリー・デイ休暇や出産一時金の額など、家庭に対する待遇が手厚いと思うのですが、なにか会社としてのポリシーがあるのでしょうか?

新卒採用ページにも研修体系についてや、女性の活躍について掲載されています。丁寧なアピールは自信の顕れだと思いますが、イメージ戦略という側面も大いにあると思います。OB訪問では、現役社員との対話によってリアルな部分に触れることができます。
本当の大和総研を垣間みることができるような質問をするためにも、ホームページに掲載されている社員インタビューは読み込んでおきましょう。そのときにふと生まれる小さな疑問を大切にして、OB訪問に臨んでください。

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大和総研の存在意義と役割を理解しよう

大和総研は、リサーチ・コンサルティング・システムの3つの分野で相互に連携し、国内外問わず多様な分野に貢献することを強みとして、独自性を活かし幅広く企業経営や社会への提言で貢献してきました。コンサル業界全体が堅調であることを背景に、大和総研自身も成長していくことでしょう。
また、シンクタンクにおいては、最先端の情報や技術を駆使する専門性や知性にばかり注目されがちですが、貪欲に学ぶ情熱や高い志など総合的な人間力が不可欠だと考えられます。OB訪問では、頭脳集団で働く社員の方を通して、大和総研のリアルな姿をしっかりと確かめてきてください。

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