業界トップクラスのアサツーディ・ケイ(ADK)
広告業界のトップクラス企業であるアサツーディ・ケイ(ADK)。アサツーディ・ケイは、広告事業以外にも、コンテンツビジネスを手掛ける会社として有名です。
そんなアサツーディ・ケイに入社を希望する人は、OB訪問で有益な情報を入手しましょう。OB訪問するために必要な準備や気を付けたいポイントについて確認していきましょう。
企業概要
アサツーディ・ケイは、基本的には「広告代理業」、「コンテンツ制作」の2つを主軸に事業を展開しています。それぞれどのような内容なのか詳しく知り、OB訪問にお役立てください。
事業内容
「アサツーディ・ケイ=広告代理店」というイメージが強いかもしれませんが、コンテンツビジネスも無視できません。広告代理業も他社とは異なるメソッドが特徴的ですので、ぜひ理解しておいてください。
広告代理業
アサツーディ・ケイは、自分たちの組織のことを「コンシューマー・アクティベーション・カンパニー」といいます。この名称のとおり、消費者行動に注目し、マーケティングやブランディングを行い、アイディアを想起する企業です。また、実績を高く評価され、国内だけではなく、海外の広告賞を多数受賞しています。
コンテンツ制作
コンテンツ制作事業も、アサツーディ・ケイの特徴です。「ドラえもん」、「クレヨンしんちゃん」、「ワンピース」、「仮面ライダービルド」、「プリキュア」、「遊☆戯☆王」、「黒子のバスケ」など、多数の人気アニメや特撮を手掛けています。また、近年は番組制作だけではなく、アニメ原作のミュージカルなども展開しています。
過去3年間の売上/利益推移
これからはアサツーディ・ケイの、過去3年間の売上と利益推移をみていきます。データは下記のサイトを参照しましたが、営業利益率は計算した後で、端数を切り捨てしています。
(単位/億) | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 |
売上 | 3,519 | 3,526 | 3,528 |
営業利益 | 49 | 55 | 71 |
当期利益 | 53 | 23 | 53 |
営業利益率 | 2% | 0.6% | 2% |
売り上げは年によって上昇する年や下降しているときもありますが、営業利益は右肩上がりです。中でも2017年には大幅にアップ。今後の売上/利益推移も気になるところです。
次年度の戦略
アサツーディ・ケイは、世界最大級の広告代理店であるWPPとの提携を解消し、ベインキャピタルの傘下にある企業の子会社になりました。この大規模な改革により、新しい戦略をスタートしています。
まずは、「コンシューマー・アクティベーション・カンパニー」において専門性を高めるために、事業セクターの名称を変更し、新たな機能を備えました。他にも、新しいクリエイティブのために、新会社を設立するなどの動きをみせています。
2018年のアサツーディ・ケイに関するトピックス
2018年に話題となったアサツーディ・ケイに関するニュースを知ることで、OB訪問の際の質問に役立てることができます。株式会社CHERRYの設立や早稲田大学との協定、BtoCダイレクトビジネスの強化などについて解説していきましょう。
クリエイティブの会社「株式会社CHERRY」設立
2018年7月にスタートした株式会社CHERRYは、アサツーディ・ケイによる新会社です。この企業は、ビジネスプロデューサーとクリエイターが手を組み、「広告を信じない」、「広告をみない」という人などに向けて、上手にコミュニケーションづくりしながら、既存の広告表現を凌駕するクリエイティブ集団です。
この事業は、アサツーディ・ケイのクリエイティブ戦略であるブティック・サテライト構想のはじまりです。今後もこうした事業をリリース予定です。
早稲田大学×アサツーディ・ケイの学術交流協定
2018年5月、アサツーディ・ケイと早稲田大学は、学術交流協定を結びました。これは、アサツー ディ・ケイの培ってきた生活者調査データを早稲田大学に提供し、教育や研究の現場で役立てるものです。
共同開発も行い、教育だけではなく、ビジネス領域にも携わる予定があります。また、こうした取り組みそのものが、データサイエンス人材育成にもつながり、相互支援として機能するでしょう。
BtoCダイレクトビジネスの強化
「コンシューマー・アクティベーション・カンパニー」を主軸にするアサツーディ・ケイは、今後の成長が期待されているBtoCダイレクトビジネスを強化することを発表し、「ダイレクトビジネスセンター」で優秀な人材を集積する方針を固めました。グループ企業名も、「ADKダイレクト」と改変し、さまざまな事業をサポートする試みを展開していきます。
広告業界の動向
広告業界の動向も、OB訪問前に確認しておきましょう。国内でも大規模な業界であり、日々の生活においても目に付く産業ではありますが、どのような業績推移、そして浮き沈みがあったのでしょうか。こうした内容を以下で解説していきます。
広告業界の業績推移
2005年から2007年においては、売り上げが増加していた業界ですが、2009年には下降傾向になります。業績が回復傾向になるのは、2010年からです。2012年より、さらに売り上げが増加していき、今後も需要拡大をキープできる状況です。
インターネット広告の台頭
広告業界で、ひと際活躍が目立つのはインターネット広告です。今では新聞を抜き、テレビに次ぐ規模になっている状況でしょう。
広告業界の増加傾向において、インターネット広告の躍進は無視できません。長期的には、テレビを抜き去るという話もあります。インターネット広告だけが拡大する見込みの広告業界のみるべきポイントは、ほとんど決まっているといっても過言ではありません。
アサツーディ・ケイへOB訪問に行く前に準備すべき3つの項目
アサツーディ・ケイへOB訪問に行く際、しっかりと事前準備をしておきましょう。はじめにしておくことは、アサツーディ・ケイについて深く研究することです。
その情報から、企業や現場に対しての疑問点が生まれますので、質問する内容をかためましょう。そして、その内容を事前にOBに送付することも準備すべき対応のひとつです。それぞれについて具体的に確認していきましょう。
アサツーディ・ケイとはどんな企業なのか
まずは、アサツーディ・ケイについてしっかりと理解することです。ホームページや企業資料に目を通すだけではなく、経済誌やニュースサイトなどで情報を収集しておきましょう。近年、アサツーディ・ケイは組織改革を行い、新しい動きをみせている企業です。
そのため、現状どのような事業をしているのか、そして今後はどのようなビジネスを展開するのかしっかりとチェックしておきましょう。広告代理事業だけではなく、コンテンツ制作の動向も確認してください。
こうした企業研究と同時に、広告業界の動向も要チェックです。近年、新聞を抜き、インターネット広告の活躍が目覚ましい状況です。アサツーディ・ケイも大企業ですが、大手のライバル会社の再編も進み、広告だけではなくセールスプロモーションにも注目が集まり、業界全体の動向は無視できません。
質問する内容をかためる
アサツーディ・ケイについて理解を深め、広告業界について調べた後は、OBに質問する内容をかためましょう。
質問を作るコツは、「自分とアサツーディ・ケイは合うのか」、「選考プロセスにおいて役立つこと」を念頭に置いてください。組織改革を行ったばかりのアサツーディ・ケイは、口コミなどの情報がほとんど役に立たない可能性もあるでしょう。
事前に質問内容を作ることで、当日スムーズにコミュニケーションすることができます。ホームページに記載されていることや、ありきたりな内容の質問は、OB訪問の時間が無駄になり相手によい印象を与えられない可能性がありますので、徹底的に調べたうえで質問してください。
質問内容を事前にOBに送付する
質問内容がかたまった際、それを当日聞くだけでも問題ありませんが、可能であれば、メールなどで事前にOBに送付してください。
事前送付のメリットは、相手が質問内容についてしっかりと考えてくれる可能性が高まることです。内容によっては、OBよりも詳しい人に聞き出してくれるかもしれません。全社員が企業のすべてを詳しく話せるとは限りませんので、質問内容の事前送付は効果的です。
また、当日の予定確認をとることもできます。仕事を忙しくしている場合、うっかりスケジュールを忘れてしまう可能性は否定できません。質問内容を事前にOBに送付することで、リマインドとして機能するでしょう。
OB/OGへの質問を準備
OB/OGには、どのような質問をするべきでしょうか。まずは、会社の雰囲気について聞いてみましょう。文字だけの情報ではなかなかイメージできないものですので、現場の先輩たちに聞いてみてください。また、仕事内容についても質問してください。
職種により1日の流れや業務内容などは異なりますが、自分の志望する職種のOB/OGであれば、話に耳を傾けましょう。また、制度面なども気になるポイントです。ほかにも、どのような研修を行っているのか、あるいは特徴的な福利厚生について質問することはおすすめです。
会社の雰囲気を聞くべし
職場の雰囲気や社風について質問することで、自分に合う企業なのか判断することができます。入社前と入社後のイメージの違いについても聞いてみましょう。
- 職場環境は自分にマッチしていますか。
こうした質問をすることにより、現場の人が感じる職場の雰囲気をつかみましょう。アサツーディ・ケイは、風通しがよく、自由な雰囲気の企業として知られています。
しかしながら、主体性を求められる環境でもありますので、独り立ちする強い意志が必要でしょう。広告代理事業であれば、クライアントを優先させ、業務内容や参加しているプロジェクトによっては、夜遅い時間まで働くかもしれません。
- 入社前と入社後で会社のイメージは変わりましたでしょうか。
入社前に持っていた広告代理店のイメージと、入社後に実際に働いたアサツーディ・ケイのイメージの違いを質問してみましょう。
広告代理業は、仕事そのものはとても大変なときがあるかもしれませんが、広告づくりを楽しんでいる人がたくさん在籍し、刺激を受けられる環境でもあります。入社前と入社後のイメージだけではなく、仕事を進めていくうえで、楽しいと感じる部分やつらいポイントも併せて質問してみましょう。
他に、会社の雰囲気や社風について質問するのであれば、「どんなタイプの人が多いでしょうか」、「若手でも活躍できるフィールドはありますでしょうか」、「他部署の社員などと交流する機会はあるでしょうか」などがおすすめです。入社してすぐに離職してしまうリスクを回避するためにも、会社のイメージについてしっかりヒアリングしましょう。
自分に合う職種はあるのか
会社の雰囲気だけではなく、仕事内容についても質問しましょう。入社後にどのような職種に就きたいのか判断することができますので、おすすめです。
- 今の仕事のやりがいについてお教えください。
OB/OGから仕事のやりがいについて質問することで、業務のイメージとは違う部分や、新しい発見もあります。もちろん仕事内容によってやりがいは異なりますが、少なくとも現場への理解が深まるでしょう。
アサツーディ・ケイには、営業、コミュニケーションプランニング、コピーライター、CMプランナー、アートディレクター、研究開発など、さまざまな職種があります。入社後には、いくつかの職種を経験できる仕組みがありますが、それぞれがどのような業務内容なのか、そして1日のスケジュールなどを聞いてみてもわるくありません。
- 他の仕事に就きたいと思うことはないでしょうか。
OB/OGが別の業務に就きたいのか聞いてみましょう。そして、その理由も質問してください。そうすれば、より仕事に対する理解を深めることができます。現場の社員だからこそ、仕事の楽しい部分や大変なポイントを知っています。
「アートディレクターなど華やかな職場で働きたい」、「バックオフィス系の仕事のほうが自分には向いている」など、さまざまな意見を聞くことができるでしょう。入社後のイメージをより具体化するために、現職の特徴や仕事に対しての本音、アサツーディ・ケイで働くワケなども質問してみてください。
制度面は充実しているのか
入社後、しっかりとした教育制度はあるのか気になるところです。また、腰を据えて働くために、福利厚生についてのヒアリングも重要でしょう。アサツーディ・ケイの制度や福利厚生の実態を質問してみてください。
- 現状の福利厚生に満足していますでしょうか。
腰を据えて、そして無理なく働き続けるために大切な福利厚生について質問しましょう。アサツーディ・ケイでは、女性に嬉しい産休・育休制度だけではなく、各種保険や財形貯蓄制度、各種契約施設などの福利厚生が完備されています。住宅購入のために融資を受けられる住宅資金等各種社内融資もあり、家が欲しい人におすすめ。
福利厚生ばかり質問してしまうと、「入社したい意欲が感じられない」、「楽をしたいタイプ」など、あまりよくない印象を与えてしまう可能性がありますので、聞き方には注意しましょう。大手企業だからこそ、福利厚生は充実していますので、気になる制度や実際に利用してみた感想などを聞くようにしてください。
- 入社後の研修についてお教えください。
入社後の研修内容や、どれくらい充実しているのかOB/OGに質問しましょう。実際に受けたことのある人の感想は、就活に役立つ情報です。
アサツーディ・ケイは、広告の基礎を学べるだけではなく、「ADK UNIVERSITY」というキャリア形成に欠かせない研修があります。内容は、外部のスペシャリストなどから知識を共有した、アサツーディ・ケイ独自の講座です。
こうしたオリジナルな制度であれば、他にもあります。それは、2019年度採用の「相棒(バディ)採用」です。一緒に働いてみたい社員を探して選考を受ける仕組みであり、自分らしい働き方を発見できるでしょう。
アサツーディ・ケイのOB訪問は就活に欠かせないこと
アサツーディ・ケイへOB訪問をする前に、アサツーディ・ケイについて調べておきましょう。広告業界トップクラスの同社は、アニメなどのコンテンツ制作にも力を入れています。
また近年、大きな組織改革を行い、新会社設立や大学との協定など、さまざまな取り組みを始めている段階でもあります。アサツーディ・ケイについて理解を深めた後は、広告業界を研究しましょう。アサツーディ・ケイだけではなく、大手企業が躍進しているこの業界は、インターネット広告の台頭など、過去にはない新しい動きをみせています。
こうした情報を収集し終えたら、OB訪問で何を質問するのか考えてください。「自分とその会社は合うのか」、「選考プロセスにおいて役立つこと」が質問作成のコツです。可能であれば、その質問を事前にメールで送付しておきましょう。
そうすれば、本人がわからないことを調べておいてくれるかもしれません。当日、会社の雰囲気や仕事内容、福利厚生について質問することをおすすめします。忙しい中、時間を取ってもらえている状況ですので、相手に失礼のないよう言動に注意してください。