<プロフィール>
K・K 男性
慶應義塾大学文学部
就職予定先:テレビ局
インターン参加社数:5社
OB/OG訪問人数:2名
ES提出社数:4社
面接社数:4社
内定社数:2社
オーストラリア留学で気づいたこと
——まず学生時代についてお聞きします。大学では文学部で英米文学専攻とのことですが、専攻を決めた理由を教えてください。
文学部に入ったのは教員を目指していたからです。教職コースではなく、普通の学部で勉強しながら教職も取れたらいいと思っていました。高校の時、英語の先生がいろいろ助けてくださったので、2年生の秋頃までは英語の教員になろうと思っていました。
——しかし、教員への道は選びませんでしたね。
教員になりたかったのは、担当する子どもたちの人生に大きく関われるからで、特に思春期とか進路決定の時期だと影響も大きくやりがいがあると思っていました。しかし、人々に影響を与えるという点については、ビジネスであっても変わらないのではないかと思うようになったんです。また、就職先として地元の公立校を考えていたのですが、収入がそれほど高くないということもあり、教員ではなく、民間企業へ入社したいと思うように変化していきました。
——塾でアルバイトをしていたということですが。
大学受験、高校受験をする生徒を4人、個別指導していました。就活の「ガクチカ」では、生徒たちを第一志望合格に導いたことを話していました。でも、それ以上に大切なのは、どうやって合格に導いたかです。塾は週1回だし、勉強へのモチベーションは部活や友人関係、家庭などがうまくいっていないと下がることもあります。それで、雑談しながら、生徒一人一人のモチベーションやコンディションを知った上で授業をするよう心掛けました。また、最終的な目標と現在の自分の位置を確認して、ギャップを埋めるためにマイルストーンを決め、目標を共有することも大切でした。生徒が主体的にならないと勉強が続かないと思っていました。
——それでは、就活についてお聞きします。始めたきっかけはどういうことでしたか?
3年生になる春休みにオーストラリアに留学したんです。それまで、これといってがんばってきたことがなくて、気づいたら大学生活の折り返し地点でした。もっと世界を知れば、今の自分の小ささがわかるのではないかと思ったんです。休学して英語を学びに行くというつもりはなく、自分の「現在地」を知りたかったので、1カ月間でした。
その時に、シドニー大学の学生に「なぜ来たの?」「夢は?」と聞かれたのですが、僕には答えられませんでした。現地の学生は、「将来こういう仕事に就きたいからこの大学がいいだろう」と目的を持って大学に行っています。そういう彼らがかっこいいと感じました。また、一緒に行った人もさまざまで、すでに就職が決まった4年生の人たちが、大手のコンサルティング企業などに行くと聞いて、すごいと思いました。そういう人たちの影響を受けて、自分も「皆と同じでいいのか? どうせなら、人よりも早く就活を始めよう」と思いました。
フットワークの軽さを活かした就活を開始
——就活は具体的には何から始めましたか?
自分一人で自己分析するのが苦手だったので、ベンチャー企業や外資系のセミナーなどに参加することから取りかかりました。留学から帰ってきて数週間で、まずITの大手企業のインターンに応募したのが最初です。ITなどの知識もなかったけれど、熱さで勝負しようと選考の面接に臨みました。しかし、課題のところでつまずいて、周りのレベルの高さを実感しました。それからはひたすら応募です。一般的な自己分析はしなかったんですが、面接に行ってダメだったら、何がいけなかったのか自己分析して、今度はこういう風に話してみようと考え、次の面接に臨むという感じでした。
——4~6月はずっと応募していたんですか?
はい、40社弱くらい出しました。全部のインターンに行くことが目的ではなくて、選考の雰囲気や社会人の方と話すことに慣れるためです。話すのが好きだったので、話しながら自分を見つめ、実際に話すことでどういう風に話せばいいかを感じとる、という自分流のやり方でした。
——夏のインターンまでにたくさん応募して面接を受け、その中で自己分析ができていったわけですね。「ガクチカ」はどんなことを?
塾のアルバイトのことしか話すことがなくて、夏から就活本番までずっとこの話だけでした。何回も選考を受けていく中で研ぎ澄まされた感じです。
——繰り返す中でレベルを上げていった?
そうですね。本番の時は絶対緊張するし、頭が真っ白になることもあります。でも、自分の口が覚えているくらいまで回数をこなすと、「変化球」の質問がきても答えられるようになりました。3年の秋冬くらいにテレビ局の選考があったので、その時に初めて面接に来た人たちとは少し差をつけられたかもしれません。
——インターンに参加して、印象に残ったのは?
あるスタートアップ企業のインターンが、一番きつくて印象に残っています。朝から晩まで考えて、フィードバックも厳しかったし、周りの学生も優秀でした。それで悔しくて泣いてしまった。それが、印象に残っていて、その後のインターンはあまり苦になりませんでした。
——その時点で行きたい業界などは?
まだ全然絞れていませんでしたが、漠然と金融はかっこいいなと思っていました。世界の経済を回しているイメージがあったので、人の人生に影響を与えられそうだからです。保険も損保だと安心を与えたり、挑戦を支えられたりという意味で、人に関われると思っていました。この時点ではインターンに参加して、自分に合うか合わないかを探っていたという感じです。
また、業種よりも職種で見ていました。僕は営業がいいと思っていたのですが、それは営業先のニーズに対して、提案を出して信頼が生まれて、その上で仕事を勝ち取るというところにやりがいを感じると思ったからです。
インターンに参加して向き、不向きを探る
——実際にインターンに参加して就活への意識は変わりましたか?
変わりました。他の大学の人やすごく優秀な人に会って、いろいろな価値観や考え方にも触れられました。もちろん会社を知ることができたのが一番良かったんですが、インターンの時にいろいろな学生に会えたのが大きかったです。周りのレベルが高いなと思ったり、逆に自分に自信が持てたり、集団の中で自分の位置を知ることができました。チームビルディングや役割分担なども学べたので、実際にそういうことを求められた時に自分がどう行動するかもわかりました。また、この時の経験が本選考にも活かせました。自分が話すことと、相手が感じとる、自分の良さとが乖離しないように、話す時も自分の想像でなくリアルな体験で話した方がいいと実感しました。
——インターンに行って気づいたことは?
インターンは楽しかったんですが、どれも仕事としてやりがいを感じられませんでした。ある証券会社は、1年目は自転車を与えられて営業先を回るということで、それは思い描いていた営業と違うし、その時はもっと広く営業したいと思いました。保険の営業は会社や個人の挑戦を支えるというところにやりがいがありましたが、どうも愛着が湧きませんでした。また、通信大手の企業のインターンは、会社の中で働くというものでしたが、これはあまり楽しくなかったし、社員の人も楽しく仕事をしているようには見えませんでした。
——インターンに行ってみて、自分の向き、不向きがわかってきたということですか?
そうです。そして、そういう機会は夏のインターンを逃したらないと思いました。実際に会社に足を運んで自分に合うかどうかを見て、そこから自分を見つめ直す時期がいるので、その時間があるのは夏だけだと思います。冬だと本番直前だから難しい。僕は冬のインターンに行っていないんですが、夏だけで十分でした。
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