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就活生が語る

チャンスは自ら作り出す!積極的なOB訪問で就活を優位に進めた極意

周囲に一般企業への就活を考える学生が少なく、地方学生でもあったことから、情報不足に悩んでいたMさん(24歳)。そんなハードルを乗り越えて外資メーカーからの内定を勝ち取り、これから働くことに心からワクワクしているという。成功の秘訣は、自ら積極的にチャンスを作り出したことと、自身の目指す人生観を明確に抱いていたこと。その就活の戦略と進め方を教えてもらった。

<プロフィール>
Y・M 男性
九州大学大学院 医学系学府
就職予定先:外資メーカー
参加したインターン:7社
OB/OG訪問人数:30名
ES提出企業数:8社
面接社数:7社
内定社数:4社

社員への積極的なアプローチで情報収集の機会を作り出す

―大学院ではどんな研究をされているのですか?

大学生時代から、医療系の中でも特に放射線の被ばくに関する研究をしていました。研究の中でデータサイエンスを用いていたので、その専門知識も学んでいます。

―大学の学部時代に就活することは考えましたか?

そうですね。3、4年生の時に病院に勤めるか大学院に進むか迷いました。でも、研究で学べることがまだたくさんあると思って、大学院に進んで研究することを選んだんです。臨床か、ビジネスか、研究の道に進むかは、そのとき改めて考えようと決めました。

―では、就活をスタートしたのはいつ頃でしたか?

大学院1年生の6月くらいです。周囲は医療機関に行く学生が大半を占めるので、ビジネスの世界に行く人が少なくて情報がとても不足していました。僕も、就活の進め方などは全くわからなかったので、まずは色々な人に話を聞いたり、セミナーに足を運んだりして情報を集めることから始めました。

―話しは、どのような人に聞いていたのですか?

最初はOB訪問だったり、セミナーをきっかけに社員と関わりを作って自力で人脈を広げることに注力しました。一般的な企業説明会などに参加して、「今度、東京に行くので会わせてもらえませんか」とお願いして機会を作ってもらいました。就活に関してはわからないことが多すぎたので、セミナーで聞ける全体向けのふわっとした内容では満足できなかったんです。自分が本当に知りたいクリティカルな内容を聞くためには直接会った方が絶対得だろうと思っていました。だから、最初はセミナーなどで人脈を作って人に会うことを繰り返していましたね。

―セミナーや説明会で社員に声をかけてアポを取るのは勇気がいりませんでしたか?

実は、僕は昔から先輩っ子だったので、先輩と仲良くなるのと同じ要領で社会人と関係を築いていました。今まで通り相手の懐に入っていって、社会人の方も気軽にOKしてくれました。わざわざ受け入れて時間を作ってくれた社会人の方には感謝しかありません。

幼い頃から近所の年上の子とよく遊んでいたのもあって、中学の部活で上下関係ができた時から先輩と関係性を築くのは人よりうまかったように思います。強いていえば、OBの先輩たちは、多くの就活生を見ているので、あまり格式張らず、画一的でもなく、なんか面白いと思ってくれるように意識していました。もちろんマナーは必要ですが、たくさんの学生が訪れる中で埋没しなかったのは大きかったと思います。それに加えて、自分に自信を持ってOBと楽しく話せるような環境づくりをできたのも良かったです。

幅広い業界のインターンに参加し、就活の軸を磨いてゆく

―就活を始めた時点で志望していた業界や企業はありましたか?

あまりなかったですね。大学院の研究に直接つながる医療機器市場は外資系企業に入れないと厳しいし、外資系はセールスポジションが中心だったので、自分には合わないと感じていました。そこで、とりあえず人気業界だったコンサルやIT、投資銀行の夏インターンを受けてみようかな、と。インターンは情報戦だと思うのですが、僕は情報不足だったので、しんどかったです。それでも、ESや面接の試行錯誤を重ねる中で、なんとか一通り各業界のインターンに参加することができました。

―実際に参加してみてどうでしたか?

ITベンチャーは、強烈な夢に向かって小さい組織でも走り続けるという熱量の高さに初めて触れて、刺激的でした。一方、コンサルは事業戦略を描いて提案するというインターンを経験して、新卒で入るべきかどうかをとても疑問に思いました。というのも、自分の目指す世界観に最短距離なのかどうか疑問を抱いたからです。結果的に、クライアントにアイデアを提案することで企業成長のお手伝いをするということよりも、もっと事業に近いないしは事業を作り上げていく役割を担いたいと考えるようになりました。でも、夏インターンを終えた時点では行きたい企業がはっきり見つからずモヤモヤした状態でした。

―では就職予定の企業を志望するようになった経緯は?

就職予定の外資メーカーを志望するようになったのは、偶然のメールがきっかけなんです。そのメーカーがデータサイエンティストを募集しているというメールが、登録していた就活サイトから送られてきました。セールスではなく、豊富な医療データを駆使して、AIを軸にしたソリューション開発ができる技術職の募集でした。そのメールのタイトルを見てびっくりして、これはもう応募するしかないと。直感的に絶対受けるべきだと思いました。ほかに、ヘルスケア分野の事業に関われる優良企業として総合商社や投資銀行なども志望しました。

―企業を選ぶ上ではご自身のやりたいことを重視していたようですね。

僕の場合、業界から選ぶというよりやりたいことを基準に会社を選んでいましたね。ヘルスケア業界の中で、どの役割を自分が担いたいのかが、僕の就活の軸です。僕の目指す世界観として、世界中の人たちが主体的に健康な生活を送れるようにしたいんです。だから、それを叶えられそうな会社で働きたいと伝えていました。ここまではっきり志望が定まってきたのは12月くらいのことです。

自身のキャリア観を明確に言語化できたことで優位に就活を進める

―それまでの秋頃はどのように就活を進めていたのでしょうか?

秋にかけては2つのことに取り組んでいました。

1つめは、自分の世界観を人に伝えるための言語化です。面接の練習ができる就活イベントなどを活用して、自分の主張が相手にきちんと伝わるかを実践的に練習。自分が将来何をやりたいか、この先どうやって実現していくのかなどをまとめて、何も見ずに滑らかに話せるようになるまで繰り返しです。フィードバックをもらって修正することも欠かしませんでした。

2つめは、最初の内定をいただくことです。やっぱり、内定が一つもないと精神的に余裕が持てないですよね。そこで、夏インターン経由で選考があった外資コンサルの内定を取れるように頑張りました。結果的に内定をいただいたのですが、自分が目指すキャリア観を伝えた上で、その会社を志望する理由を明確に伝えられたことが内定をいただけた要因だと思います。冬には、本命企業の対策を進めることに専念できる状態ができていたのは良かったです。

(後編)大事なのは明確なキャリア観!働くことにワクワクするために就活で大切なこと

https://br-campus.jp/articles/report/34


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