ガクチカで高校時代の内容を書いても良いの??
結論から言えば、ガクチカに高校時代の経験を用いること自体は問題ありません。
就職活動では「学生時代に力を入れたこと」が問われているため、大学に限定されているわけではなく、高校での経験が現在の自分に深く関係しているのであれば、十分にアピール材料となります。
例えば、高校時代に始めた活動を大学でも継続していたり、そこで得た学びや価値観が大学生活やキャリア選択に影響していたりする場合は、むしろ一貫性や成長の軸が見えやすく、説得力のあるエピソードになるでしょう。
また、受験勉強を通じて得た目標達成への姿勢や、部活動で培ったリーダーシップなどが、大学生活や就活にどのように活きているかを具体的に伝えることができれば、評価につながる可能性もあります。
ただし、高校時代の話をただ語るだけでは、「なぜ今その話をするのか」が見えにくくなり、かえってマイナス印象を与えてしまう場合もあります。
この点については、次の章で詳しく解説します。
ガクチカで高校時代の内容を避けたほうが良い理由について
前述の通り、高校時代の内容のガクチカは伝え方を誤ると逆効果になる場合もあります。大学時代に打ち込んだことがない印象を与えてしまったり、企業が知りたい「今の自分」が伝わらなかったりすることがあるため、注意が必要なのです。
【理由①】大学時代に何も頑張らなかったというイメージを待たれてしまう
気をつけたいポイントの1つが、「大学に入ってからは特筆する取り組みがなかったのだろうか」と企業側に受け取られてしまう可能性があることです。
企業がガクチカを聞くのは、学生生活の中でどう行動し、どのように成長してきたのかを知るためです。特に大学生活は、自分で時間を管理し、進路や学びを選び取っていく時期にあたるので、その期間にどのような姿勢で過ごしてきたかは”社会人としての素地”を見る上で重要な判断材料になるのです。
そのため、高校時代の話だけに終始してしまうと、「大学では主体的に動けていなかったのでは?」という誤解を招くことがあります。たとえ大学で大きな成果がなかったとしても、大学時代の授業やアルバイト、サークル活動の中で取り組んだ工夫や学びがあれば、本来はそれらを丁寧に言語化した方が“今の自分”を評価してもらいやすくなります。
もちろん、高校の経験そのものが強い原点となり、今の選択や行動につながっている場合は評価される可能性があります。しかし、高校の話だけが独立してしまうと、企業側が知りたい“大学時代をどう過ごし、どんな社会人になりそうか”という情報が欠けてしまうため、慎重に扱う必要があります。
【理由②】企業側は過去の内容ではなく今の自己PRを求めているため
企業がガクチカを通して知りたいのは、「この学生がいま、どんな価値観や行動特性を持ち、入社後にどのように活躍しそうか」という現在の人物像です。高校時代のエピソードは数年前の出来事であり、そのまま伝えてしまうと、“今の自分”が見えづらくなってしまいます。
特に新卒採用においては、学生の「伸びしろ」や「再現性のある強み」に注目して評価する企業が多く、過去の実績よりも、そこから何を学び、どう活かしてきたかといったプロセスが重視されます。高校の経験が今の自分につながっているなら、そこまでの流れを丁寧に描くことが必要なのです。
逆に、過去の話だけに終始してしまうと、「その経験は今にどう活かされているのか?」という点が伝わらず、自己PRとしての説得力を欠いてしまいます。企業が知りたいのは、昔の栄光ではなく、“現在のあなた”です。その視点を忘れずにエピソードを選ぶことが大切なのです。
どうしても高校時代の内容を書きたい場合の注意点
ここまで見てきたように、高校時代の経験をガクチカに使うことは必ずしもNGではありません。ただし、評価されるためには、大学生活や現在の自分とのつながりが明確である必要があります。
“昔の話”にとどまらず、高校時代の経験を”今につながるアピール”にするために意識したいポイントをみていきましょう。
高校時代から大学時代まで継続的に頑張っている内容を選ぶ
高校時代の経験をガクチカとして扱いたい場合、最も説得力が出やすいのは「大学でも継続して取り組んでいる内容」を選ぶことです。高校で始めた活動が大学でも続いている場合、その経験は単なる“思い出”ではなく、現在の行動や価値観につながっていることが明確に示せます。
例えば、高校で始めた競技を大学でも続けているケースや、文化系の活動を形を変えながら継続しているケースなどは、一貫した努力や成長の軸を描きやすく、企業にも理解されやすいエピソードになります。
ただし、高校のエピソードを中心に据えつつも、大学でどのように発展させたのか、そこで得た学びが現在の自分にどう影響しているのかを必ず説明することが重要です。高校時代の話が長くなりすぎると“過去の話”で終わってしまうため、大学での取り組みや最近の行動をしっかり補足し、現在の自分を軸に据えて構成することを意識しましょう。
大学生活に高校時代の経験が活かされている内容を選ぶ
そのほか、その内容が大学生活にどう活かされているかが明確であることが重要です。
例えば、高校で身につけた主体性や協調性が、大学でのゼミ活動やグループワーク、アルバイトに反映されているなど、経験が現在の行動に根づいていることが伝われば、評価につながります。
単なる過去の成果として語るのではなく、「その経験が自分の行動や判断にどのように影響し続けているのか」を具体的に示すことがポイントです。高校のエピソードを選ぶ際には、大学以降の自分の成長や変化との関連性を意識し、時間軸を通して一貫性のあるストーリーに仕上げることが大切です。現在の自分が浮かび上がる構成を心がけましょう。
他の設問に大学時代の内容を記載する
そして、どうしてもガクチカで高校時代のエピソードを取り上げたい場合は、他の設問に大学時代の取り組みを盛り込むことをおすすめします。
例えば、「自己PR」や「困難を乗り越えた経験」などの項目に大学時代の活動を記載すれば、学生生活全体を通じた成長や現在の自分の姿を企業に伝えることができます。
高校の経験が今の価値観や行動につながっているとアピールする一方で、大学生活でも自ら学び行動してきたことを別の設問で示すことで、バランスの取れた人物像を描けます。
ただし、「この人は高校時代がピークなのか」と思われないように、大学生活に関する記述も十分な内容にしておく必要があります。全体から”昔の話だけでない今の自分”が伝わるような構成を意識するようにしましょう。
ガクチカ作成時に意識したいポイントとは?
ガクチカを書く際は、経験そのものよりも“どう伝えるか”が評価を左右します。
結論を先に示し、何に力を入れ、どんな工夫や行動を積み重ねたのかを筋道立てて説明することが大切なのです。成果も数字などで具体化することで、内容に説得力が生まれます。
【ポイント①】結論から述べる
ガクチカでは「最初に何を伝えるか」が読み手の印象を大きく左右します。採用担当者は限られた時間のなかで多くのエントリーシートをチェックしており、冒頭の数行で内容の全体像が把握できるかどうかが重要です。そのため、まずは「何に力を入れたのか」という結論から簡潔に伝えることを意識しましょう。
例えば、「私は大学のゼミ活動において、地域活性化プロジェクトの運営に力を入れました」と書き出せば、その後の具体的なエピソードも読み手にとって理解しやすくなります。逆に、背景説明から入ると主旨がぼやけてしまい、最後まで読まれないリスクもあります。
結論を先に提示することで、自分の経験の軸が明確になり、読み手に“伝える姿勢”を示すことにもつながります。これはビジネスの場面でも求められる要素であり、評価のポイントにもなり得ます。
【ポイント②】説明の際は頑張ったことを明確化し分かりやすく
意外と見落とされがちなのが、「自分が何を頑張ったのか」が曖昧になっているケースです。
「部活動に力を入れました」「ゼミ活動に取り組みました」といった表現だけでは、具体的にどんな努力を重ねたのかが読み手に伝わりません。企業側が知りたいのは、あなたの行動と工夫、そこに込めた想いや姿勢なのです。
例えば、「文化祭の実行委員として、SNS運用を通じて集客数を前年の1.5倍に増やす施策を行いました」のように、自分が担った役割や工夫の内容を具体的に述べることで、読み手はその頑張りをイメージしやすくなります。
「何に対して」「どんな目標をもって」「どう取り組んだのか」という枠組みで整理すると、話に筋が通り、あなたの強みがより伝わりやすくなります。抽象的な言い回しを避け、具体的な行動に落とし込むことを意識しましょう。
【ポイント③】努力の過程についての説明を詳しく行う
ガクチカで最も評価されるのは、「結果」ではなく「そこに至るまでの過程」です。企業は、成果そのものよりも、目標に向かってどう考え、どのように行動したかというプロセスに注目しています。困難にどう向き合い、どんな工夫を重ねたのかを丁寧に伝えることが大切なのです。
例えば、「ゼミでの発表準備を進める中、チーム内で意見がまとまらず苦労したが、全員の意見を整理し、議論の場を設けて合意形成を図った」といったように、具体的な課題とそれに対する取り組みを描くことで、あなたの行動力や思考の深さが伝わります。
単に「努力した」「頑張った」と表現するだけでは、他の就活生との差別化が難しくなります。自分にとって何が大変で、どう乗り越えたのか。そこにこそ、あなたらしさが表れるのです。プロセスに焦点を当ててエピソードを構成することで、読み手に納得感のある自己PRにつながるでしょう。
【ポイント④】成果については程度に数字を使い想像がつきやすい工夫を行う
また、努力の過程と同じくらい「どんな成果を出したのか」も重要なポイントです。その際、数字や比較を取り入れると、読み手が具体をイメージしやすくなり、説得力が増します。成果を具体的に示すことで、取り組みの規模や影響の大きさが伝わりやすくなるのです。
例えば、「文化祭の来場者数を昨年比で1.5倍に増やした」「売上目標を120%達成した」といったように、実績を数字で示すと、同じ経験でも印象が大きく変わります。もちろん、定量的な成果が難しい場合でも、「週に◯回の活動を半年間継続した」など、努力の継続性を表す数字を使うことも有効です。
ポイントは、読み手が“それってすごいの?”と疑問に感じずに済むよう、数字でわかりやすく伝える工夫をすること。客観的な数値や比較の視点を取り入れることで、より伝わるガクチカになるでしょう。
まとめ
高校時代の経験も、伝え方次第で十分にガクチカとして活用できます。大切なのは、過去の話で終わらせず、大学生活や現在の自分につながるエピソードとして構成することです。企業が見ているのは“これまで”だけでなく、“これからどう活躍しそうか”。だからこそ、高校での経験が今のあなたにどう影響を与えているのかを丁寧に伝えることが鍵となります。
工夫次第で、あなたらしさが伝わる強力なアピール材料になるはずです。ぜひ、自信を持って高校時代の経験もガクチカに取り入れてみてください。
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