TOEICスコアの履歴書記載
TOEICスコアを履歴書に記載することは、英語力を客観的に証明できる手段として、企業側にとっても非常に有益な情報です。とくにグローバル展開をしている企業や外資系、英語資料の読解が求められる職種では、スコアが一定水準を超えていれば評価につながります。
また、語学力だけでなく「努力を継続できる人」という印象を与える場合もあります。アピール材料が限られがちな学生にとっては、数値で示せる強みとして記載の価値は十分にあるでしょう。
TOEICとは?採用担当者が見るポイント
TOEIC(トーイック)は、「Test of English for International Communication」の略称で、英語によるコミュニケーション能力を測るためのテストです。就職活動で一般的に使われるのは「Listening & Reading(L&R)」形式で、リスニングとリーディングの2技能を測定し、合計990点満点で評価されます。
そのほか、スピーキングやライティングに特化したテストもありますが、履歴書ではL&Rスコアの記載が主流です。企業の採用担当者が注目するのは、スコアそのものの高さだけではなく、「業務上、どの程度の英語力が期待できるか」という実用性の部分。とくにグローバルな業務や英文資料の読解が求められる職種では、一定以上のスコアが評価対象となることがあります。
スコアが英語力の目安として用いられている以上、就活の強みとして活用する価値は十分にあるといえるでしょう。
履歴書のどこに書くべき?正しい記入欄
TOEICのスコアは、履歴書の「資格・免許」欄に記載するのが一般的です。
この欄は、英検や漢検、普通自動車免許などと並んで、自分の持つスキルや能力を客観的に示す場となります。記載の際は、「TOEIC Listening & Reading公開テスト ○○○点(取得年月)」という形式で、正式名称とスコア、受験年月を明記するのが基本です。例えば「2024年10月 TOEIC Listening & Reading公開テスト 780点」といった書き方が推奨されます。
また、他の資格と並記する場合は、取得日が新しい順に上から記載するのが一般的なルールです。なお、団体受験(IPテスト)のスコアを記載する際は、その旨も明記しましょう(例:「TOEIC Listening & Reading IPテスト」)。
記載すべき点数の目安
TOEICスコアは何点から履歴書に書いていいのか、悩む人も多いはず。明確なルールはありませんが、採用担当者に「強み」として伝えるには、一定の目安があります。
一般的な基準は、下記の通りとなります。
・600点以上:基礎的な英語力があると見なされ、履歴書への記載に適しています。特に英語を使わない職種でも評価対象になることがあります。
・730点以上:実務レベルの英語力とされ、グローバル業務や英文資料の読解が必要な職種では高く評価されやすいラインです。
・860点以上:高度な英語運用能力が求められるポジションでも通用する水準。語学を強みにしたアピールが可能です。
記載するか迷う場合は、600点をひとつの基準にするのが無難でしょう。
600点は最低ライン?業界別の目安スコア
TOEICスコアを履歴書に書くか迷ったとき、「600点」がひとつの判断基準とされることが多いのは事実です。このスコアは、一般的に“基礎的な英語運用力がある”と見なされるラインであり、英語を日常的に使わない職種でも「一定の語学力がある」と評価されやすくなります。
実際、事務職や営業職、メーカーなどの国内志向の企業でも、600点以上であればポジティブに受け取られるケースが少なくありません。一方で、商社や外資系、国際業務を担うポジションでは、730点〜800点台が求められることもあります。つまり、600点は「書いてマイナスにはなりにくい」ボーダーラインであり、それ以上は志望業界に応じて判断するのが現実的です。
まだ高得点が取れていない場合でも、継続してスコアアップに取り組んでいる姿勢を示すことで、前向きな印象を与えることができるでしょう。
低いスコアでも書くべき場合とは?
TOEICのスコアが500点台などで「低いから履歴書に書くのは不安…」と感じる方も多いでしょう。ただし、スコアが高くなくても、あえて記載することで評価につながるケースもあります。
例えば、大学入学後に英語力を一から学び直した過程や、苦手意識がある中での努力をアピールしたい場合です。特に文系学部出身で英語に触れる機会が少なかった人や、他の強みとの掛け合わせで補完できる人には効果的です。また、記載する際には「2024年6月 TOEIC Listening & Reading公開テスト 550点(現在スコアアップに取り組み中)」のように、努力の継続や成長意欲を伝える一言を添えると前向きな印象を与えられます。
企業によってはスコアそのものよりも「学びに対する姿勢」や「改善への意欲」を重視するケースもあるため、自分の状況や志望先に応じて戦略的に判断しましょう。
TOEICスコアの正しい書き方
TOEICスコアを履歴書に記載する際は、読みやすさと正確さが大切です。採用担当者に誤解なく伝えるためにも、以下のポイントを押さえて記入しましょう。
・正式名称で記載する:「TOEIC Listening & Reading公開テスト」と略さずに書く
・スコアを明記する:「○○○点取得」などの表現が一般的
・受験年月を入れる:例「2024年6月 TOEIC Listening & Reading公開テスト 730点取得」
・IPテストの場合は明記:「IPテスト」と記載し、公開テストと区別する
・努力の継続を添えてもOK:「スコアアップに向けて継続受験中」と加えるのも好印象
これらのフォーマットを意識し、正確な記載を心がけましょう。
正式名称と日付の記載ルール
TOEICスコアを履歴書に記載する際は、正式名称と日付の書き方にも注意が必要です。略称ではなく、正式な表記で記載することで、採用担当者に正確で丁寧な印象を与えることができます。
例えば、一般的なListening & Readingテストは「TOEIC Listening & Reading公開テスト」、Speaking & Writingテストは「TOEIC Speaking & Writing公開テスト」と記載するのが正しい形式です。団体受験(IPテスト)の場合は「公開テスト」の部分を「IPテスト」に置き換え、「TOEIC Listening & Reading IPテスト」などと記載しましょう。
日付については、スコアの有効期限こそ存在しないものの、受験年月を記すのがマナーです。表記例としては「2024年6月 TOEIC Listening & Reading公開テスト 730点取得」など、年月と正式名称を明確に並べる形が推奨されます。
こうした基本ルールを押さえておくことで、履歴書の信頼感がぐっと高まるでしょう。
有効期限はある?最新のスコアを書くべき理由
TOEICスコアには、公式な有効期限は存在しません。何年前のスコアであっても、証明書として使うことは可能です。
ただし、採用の現場では「スコアは直近2年以内のものが望ましい」とされるのが一般的です。というのも、英語力は継続して使わなければ衰えると考えられており、古いスコアでは実力が伝わりにくいからです。そのため、履歴書に記載する際はなるべく最新のスコアを記載することが望ましく、数年前のスコアしかない場合は、現在も英語力を維持・向上させていることを補足すると好印象につながります。
英語力をアピールしたいなら、定期的な受験で“今の実力”を証明することが大切なのです。
TOEIC以外の英語資格と書き方
TOEIC以外にも、履歴書でアピールできる英語資格はいくつかあります。
例えば「英検(実用英語技能検定)」は、文部科学省が認定する資格で、級ごとにレベルが明確。記載例は「2024年7月 実用英語技能検定 準1級 合格」などでしょう。
また、TOEFLは主に海外留学向けですが、アカデミックな英語力を示せるため、国際業務志望者には有効です(例:「2023年10月 TOEFL iBT 90点取得」)。
IELTSも同様に、グローバル志向の職種で評価されやすく、「Academic」「General Training」の種類を記載すると丁寧です。
いずれも、受験年月と正式名称、スコアまたは級を明記するのが基本となります。TOEICだけでなく、目的や志望業界に応じて他資格も活用することで、自分の英語力をより多面的に伝えられるでしょう。
英検・TOEFL・IELTSの特徴と履歴書での書き方
英語資格にはさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴を理解し、履歴書で効果的に活用することが大切です。
TOEICが主にビジネス英語を測るのに対し、英検・TOEFL・IELTSは目的や評価軸が異なります。
それぞれ用途や評価軸が異なるため、志望業界や職種に合った資格を選び、正式名称・スコア・受験年月を正確に記載することがポイントでしょう。
まとめ
TOEICスコアは、英語力を数値で示せる強力なアピール材料です。履歴書に記載する際は、600点をひとつの目安に、正式名称・取得年月・受験形式を丁寧に書くことがポイントになります。スコアが高くなくても、努力や成長意欲を伝える工夫で印象は変わるでしょう。他の英語資格との違いも理解し、志望業界に合ったアピールを意識することで、あなたの可能性をより的確に伝える履歴書に仕上がるはずです。
よくある疑問と解決策
証明書の提出は必要?面接での確認方法
TOEICスコアを履歴書に記載した場合、必ずしも証明書の提出が求められるわけではありませんが、企業によっては選考の途中や内定時に「スコアを証明できる書類の提出をお願いします」と求められることがあります。特にグローバル企業や英語力を重視する職種では、確認のために提示を求められるケースも。
証明として使えるのは「公式認定証(Official Score Certificate)」で、公開テストを受験した際に郵送で届くものです。IPテストの場合は、団体受験用のスコアレポートが該当します。面接などで急に提出を求められても対応できるよう、スキャンしてデータ保存しておくか、手元に紙で保管しておくと安心です。信頼性を担保する意味でも、記載スコアには必ず根拠を持っておきましょう。
スコア偽装はバレる?正直に書くべき理由
TOEICスコアを実際より高く記載する、いわゆる“スコア偽装”は絶対に避けるべきです。なぜなら、企業がスコア証明書の提出を求めた場合、「公式認定証(Official Score Certificate)」で正確なスコアが一目で分かるからです。
特にグローバル企業や英語力が選考基準に含まれる職種では、確認が行われることも珍しくありません。また、入社後に英語力を期待される場面で実力が伴わなければ、信頼を損なう原因にもなります。企業側がIIBCに直接スコア確認を依頼することはできませんが、証明書の提示ひとつで偽装は簡単に露呈します。誠実な姿勢こそが評価される就活では、見栄を張らず、ありのままのスコアで自分の努力や成長意欲をアピールすることが、長い目で見ても自分のためになります。
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