大学生が知っておくべき履歴書の基本ルール
履歴書は、あなたの経歴や人柄を企業に伝える“第一印象”のカギとなります。
大学生が押さえておくべき基本ルールとして、まず「黒のボールペンで丁寧に記入する」「西暦か和暦を統一する」「空欄を極力つくらない」といったポイントがあります。また、写真はスーツ着用・3ヶ月以内に撮影したものを使用しましょう。
手書きかPC作成かは企業によって指定があるため、募集要項をしっかり確認することも大切です。細かな部分にも気を配る姿勢が、書類全体の印象を左右します。
履歴書の役割と選考での重要性とは?
履歴書は、単なる提出書類ではなく「面接前の評価材料」として重要な役割を持ちます。
例えば、学歴や志望動機から「この学生はなぜ当社に興味を持ったのか」ということを企業は読み取ろうとします。また、アルバイト経験や自己PRからは、人柄や仕事への姿勢をチェック。誤字脱字や空欄が多いと「雑な印象」を与えることもあるでしょう。
つまり、履歴書は面接の足がかりとなる“自己紹介の台本”であり、選考突破の第一関門でもあるのです。
JIS規格とA4・B5サイズの違いは?
履歴書には「JIS規格(日本工業規格)」という標準形式があり、特に手書き用市販フォーマットでよく見かけます。内容が網羅的で、学歴・職歴欄や志望動機欄のバランスが取れているのが特徴です。
一方、履歴書のサイズにはA4とB5があり、企業からの指定がなければどちらでもOKですが、最近はA4が主流となっています。
※特別な指定がない限り、パソコン作成ではA4サイズの履歴書を選ぶのが無難です。
※参考:https://br-campus.jp/articles/report/2127
手書きとパソコン作成、どちらが適している?
履歴書は基本的にパソコン作成がおすすめです。読みやすく修正も容易で、一度完成形を作成できればあとはプリントするだけで良いので、準備時間の大幅な短縮もできます。また、事務処理能力のアピールにもつながります。一方で、地方の中小企業や体育会系色の強い業界では「手書きの誠意」を重視するケースも。とはいえ、非効率な手書きを評価する企業は、仕事面でも精神論や根性論が色濃く残る傾向があるため、そうした文化に自分が合うかを見極める視点も大切です。手書き指定がない限りは、パソコン一択で問題ありません。
基本情報の正しい記入方法
履歴書の基本情報欄は、最初に目に入る重要な部分。氏名は戸籍通りに記入し、ふりがなは「ふりがな(ひらがな)」か「フリガナ(カタカナ)」の表記に合わせましょう。生年月日は和暦・西暦を履歴書全体で統一。住所は都道府県から建物名・部屋番号まで省略せず丁寧に記載し、郵便番号も忘れずに。電話番号・メールアドレスは連絡がつきやすいものを。
誤字や記入漏れがあると、それだけで印象が下がるため注意が必要です。
学歴欄の正しい書き方
学歴欄は以下のポイントを押さえて、正確かつ簡潔に記入しましょう。
・学校名は「正式名称+学部・学科」まで記載
・入学・卒業年月は西暦 or 和暦で統一
・高校から記入するのが一般的
・同じ学校名が続く場合も省略せず記載
・「卒業見込み」は就活中の大学を指す
見やすさと誤記防止を第一に。丁寧さが信頼感につながるのです。
中学校から書くべき?高校からでOK?
履歴書の学歴欄は「どこから書き始めるべきか」で迷う人も多いですが、大学生の就職活動においては基本的に「高校入学から」で問題ありません。企業側も学歴の流れが分かれば十分なので、中学校以前の情報は省略して構いません。
ただし、以下のような場合は【中学校から】記載するケースもあります。
・中卒・高卒で就職活動をする場合
・一貫校(中高一貫など)で高校名だけでは経緯が分かりにくい場合
・海外の中学など、特殊な学歴で補足が必要な場合
大学生の場合、「○○高等学校 入学」「○○高等学校 卒業」から始め、大学の入学・卒業見込みまでを記載すれば十分です。記載の統一感や丁寧さが読みやすさと信頼感につながるので、どこから書くか迷ったら「高校から」で問題ないと覚えておきましょう。
在学中の表記はどうする?「〇年入学」と「卒業見込み」
履歴書の学歴欄で、現在大学在学中の学生が迷いやすいのが「どこまで、どう書くか」という点。基本的には「入学年度」と「卒業見込み」を明記するのが正解です。
例えば、2022年に大学へ入学し、2026年3月に卒業予定であれば、以下のように記入します。
【記入例】
2022年4月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 入学
2026年3月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業見込み
「在学中」とだけ記載するのはやや曖昧で、採用担当者も卒業予定時期を知りたいケースが多いため、必ず「卒業見込み」と記載しましょう。また、学部・学科名は略さず正式名称で記入するのが望ましいです。企業がスムーズに学歴を把握できるよう、丁寧で明確な記述を心がけましょう。
浪人・留年・休学があった場合の書き方
履歴書の学歴欄において、浪人・留年・休学といった“イレギュラーな期間”がある場合、どこまで書くべきか悩む学生も多いでしょう。
結論から言うと、必ずしも全てを明記する必要はありません。ただし、在籍期間と卒業(見込み)年月の整合性が取れていれば問題ないため、浪人や留年については履歴書上であえて触れないのが一般的です。
例えば、1年浪人して2022年に大学へ入学した場合でも、記載は以下のようにシンプルでOKです。
【浪人がある場合の記入例】
2022年4月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 入学
2026年3月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業見込み
一方、休学経験がある場合は「学業を中断していた理由」を書かずに卒業時期だけ延びていると違和感を与えることがあるため、補足があった方が丁寧です。以下のように書き添えると誠実な印象になります。
【休学がある場合の記入例】
2020年4月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 入学
2022年4月 病気療養のため1年間休学
2025年3月 ○○大学 ○○学部 ○○学科 卒業見込み
※理由は「一身上の都合」でも構いません。詳細に書きすぎる必要はありませんが、空白期間の意図が伝わることが大切です。
イレギュラーな経歴があっても、正直かつ前向きに伝える姿勢は評価されるでしょう。
職歴欄の記入ポイント
大学生の履歴書では、職歴欄は以下のように整理して記入しましょう。
・正社員や契約社員の経験があれば記載(アルバイトのみなら「職歴なし」でOK)
・アルバイト経験をアピールしたい場合は、別欄(自己PRや備考)で記載
・職歴欄の最後には「以上」で締める
・無理に埋めようとせず、正直な記載を心がける
見せ方よりも、誠実さと一貫性が大切です。
アルバイト経験は書くべき?書かないべき?
アルバイト経験を履歴書に書くべきか迷う就活生は多いですが、基本的には「職歴欄には記載しない」のが一般的です。
履歴書の職歴欄は、正社員や契約社員など雇用契約に基づく“正式な職歴”を記載する場所。アルバイト経験は「職歴」ではなく、自己PRや学生時代に力を入れたこと欄で触れるのが自然です。
ただし、以下のような場合には、アルバイトでも職歴欄に記載することがあります。
・長期間(例:2年以上)継続し、責任ある立場を任されていた
・業務内容が志望企業に直結している(例:IT系企業での開発補助など)
・正社員と同等に近い働き方をしていた(例:リーダー職、店舗管理)
一方で、単発・短期のバイトや応募企業と無関係な内容の場合は、無理に書かない方が良い場合も少なくありません。アルバイトは“どう働いたか”が重要なので、アピールする場合は職歴ではなくエピソードとして活かす工夫がポイントでしょう。
インターンシップの経験はどう活かす?
インターンシップ経験は、実際の業務に触れた貴重なアピール材料です。
しかし、履歴書に記載する際は、職歴欄ではなく「備考欄」や「自己PR欄」への記載が基本となります。職歴欄は原則として正社員・契約社員としての勤務歴を記載する場所なので、インターンは形式上そこには含まれません。
記載する際は、企業名・期間・業務内容を簡潔にまとめ、そこで得た学びや成果を添えると効果的です。例えば、
【記入例】
2024年8月 株式会社○○にて2週間のインターンシップに参加。営業同行や企画立案を経験し、プレゼンテーション力を向上させた。
このように「何をして、何を得たか」に焦点を当てることで、採用担当者に自分の成長や意欲を具体的に伝えることができます。インターン経験は、単なる経歴ではなく“行動の証拠”。書き方ひとつで、他の学生と差をつける武器にできるでしょう。
複数のバイト経験をどう整理して書くか
複数のアルバイト経験がある場合、すべてを並列に書くと履歴書が読みづらくなるため、時系列でまとめるか、志望企業に関連するバイトを優先して記載するのがポイントです。
例えば、飲食店・塾講師・イベントスタッフなど多様な経験がある場合、それぞれを時系列順に簡潔に記載しつつ、自己PR欄では特に成長につながったものを掘り下げると効果的です。
【記入例】
2021年4月〜2022年3月 ファミリーレストランでの接客業務
2022年4月〜現在 個別指導塾での講師(小中学生対象)
志望職種が営業や教育業界であれば、塾講師のエピソードを中心に展開すると説得力が増します。数が多い場合は、あえて絞って“伝えたい軸”を明確にすることも大切です。伝えたい経験に絞って、読みやすく、印象に残る構成を意識しましょう。
履歴書に適した写真の選び方と準備
履歴書用の写真は、第一印象を左右する重要な要素。以下のポイントを押さえて準備しましょう。
・撮影後3ヶ月以内のものを使用
・背景は白・青・グレーなど無地が基本
・スーツ着用・前髪で目が隠れないように整える
・証明写真機でもOKだが、可能なら写真館が安心
・スマホ撮影は避けるのが無難
清潔感と誠実さを意識した写真選びが、好印象のカギになります。
履歴書写真のサイズと撮影時期
履歴書に使用する写真のサイズは、一般的に「縦4cm × 横3cm」が基本規格です。このサイズは市販の履歴書テンプレートや企業の応募要項でも広く指定されているので、専門店などで専用のサイズで撮影・プリントしてもらうか、枠にピッタリ収まるよう撮影・カットしましょう。
また、写真の「鮮度」も評価の対象となるため、撮影時期は3ヶ月以内が目安です。古い写真を使うと印象にズレが生じる可能性があり、採用担当者に「だらしない」「準備不足」と見なされることもあります。就活が本格化する前、エントリー解禁の1〜2ヶ月前には撮影しておくのが理想でしょう。
特に夏場や髪型・髪色を変えた直後は、見た目の変化にも注意し、最新の状態で撮り直す心がけも大切です。見た目から誠実さが伝わるよう準備しましょう。
服装と髪型はどうすればいい?
履歴書用の写真では、服装や髪型も“印象”に大きく影響します。就活にふさわしい身だしなみを意識しましょう。
【男性の場合】
スーツは黒や紺など落ち着いた色が基本。シャツは白無地、ネクタイは派手すぎないストライプや無地がおすすめ。髪型は耳が出るくらいの短さで清潔感を意識し、前髪が目にかからないよう整えると好印象です。なるべくおでこが出る髪型にし、無精ヒゲは厳禁です。
【女性の場合】
スーツは黒・紺・グレーなどベーシックな色が安心。インナーは白や淡い色のブラウスが一般的です。髪はまとめるか、肩につく長さなら耳が見えるようにすると表情が明るく見えます。メイクはナチュラルが原則。派手なリップや濃いアイメイクは避け、肌のトーンを整える程度が好印象です。
いずれも共通して言えるのは「清潔感」と「誠実さ」。奇抜さよりも“誰にでも好かれる印象”を意識することが、履歴書写真の成功のカギとなります。
まとめ
履歴書は、単なる提出書類ではなく「自分を伝える第一のプレゼン資料」です。学歴や職歴の正確な書き方はもちろん、写真や服装、記載ルールまで丁寧に整えることで、採用担当者に好印象を与えることができます。特に大学生は、限られた経験の中でどんな強みをどう伝えるかがカギとなります。形式に沿いつつも、自分らしさや意欲が自然と伝わるような工夫が次のステップにつながります。準備の一つひとつが選考への足がかりになるので、焦らず、丁寧に仕上げていきましょう。
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