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就活生が語る

【私の就活体験記】 東北大学_理系_アクチュアリー

周囲と異なる職種を志した就活の軌跡

目次

<プロフィール>
Sさん/男性
東北大学大学院
工学(建築)系
音楽系サークル・まちづくり系サークル

就職予定先       :外資保険会社
応募したサマーインターン:15社
内定社数        :4社



就職活動のスタート期

修士1年の5月から開始。研究室の同期2人はこの時期は就活をしない(1人はマイペース。もう1人は業界会社を絞っていて冬以後の活動。自身の所属学科は60人ほどで希望業界や会社は限られており夏から就活をする学生は半分くらい)。自分は「やらなきゃなぁ」と思っていた。

最初はなんとなくWEB検索を開始。エンカレッジのサイトが目に止まった。学部生のときにインターンシップには数社参加していたため名前自体は聞いたことがあった。この頃は就活全般を理解したいと思っていた。まずはたまたま開催日が近いGD大会に参加してみた。その後はメンターがついてくれて就活の悩みを聞いてもらったりコツを教えてもらったりしていた(1月くらいまで月1回のペースで面談)。


ーースタート期の心境
明るく元気に「就活頑張るぞ~」という心持ち。楽観的に構えていた。


ーー何に困ったか?
職種選び。研究室の先輩は代々建築コンサル(俗にいう建コン)に行く人がほとんど。ただ、自身は建設コンサルではなくてもいいかもしれないと思う部分があった。理由として専門領域は、構造設計などの計算力の他にデザインセンス(橋や公園など)も必要なことが研究室生活を通して分かってきたため。加えて設計事務所などは修行期間的な要素があったり、その割には給与水準に懸念を感じたり。水が合わないかもしれないと思うようになっていた。


ーーどう解決したか?
じゃあ何がしたいかな、と思ったときに、学部3年のときに参加したインターンシップでたまたま知ったアクチュアリーという職種に興味を持ち、具体的に志す気持ちになった。コロナで何も活動ができないときに資格を取ろうと思い立ち、難関資格の一つと言われるアクチュアリー資格に挑戦したところ、5科目中1科目に合格できたことがきっかけの一つ。当時の志望度としてはアクチュアリー7に対し、その他が3(建設や戦略コンサルにもまだ興味は持っていた)。


ーー何をしたか、どんなアクションをとったか?
エンカレッジのメンター経由で、大学内の1つ上のアクチュアリー内定した先輩がおり、紹介してもらった。5-8月にかけて、何度か面談したりLINEで色々と聞かせてもらった(ISの内容や選考のコツなど)。今思うとこの人に会えてよかった。イメージがぐんとついたし対策開始の取っ掛かりにも。随分お世話になった。この頃は他にはエンカレッジのイベントや面談のみで十分だと感じ、それ以上に選択肢は広げなかった。


――情報収集・使用してたサービス
<エンカレッジ>
人との関わりを作るのに有用。就活の取っ掛かりとしていい。面接練習は3回ほど。インターンシップの実践面接があったので結果的にあまり必要ではなくなった。

<マイナビ・リクナビ>
そもそも知っており4月に登録。求人の取りこぼしがないようにたまにチェックするレベル。結果的にここから応募はあまりしなかった。







サマーインターンシップ期

ーー何社に応募?なぜその社数?
7月までに応募15社応募。基本的にアクチュアリー職に絞った。同職以外はエンカレッジの一括エントリーの仕組みも相まって、2−3社だけ軽い気持ちで応募してみていた。8月末までに15社中13社通過。


ーー志望度が高かった企業、業界は?
なんとなく大手の保険会社(俗にいう保険大手4社)。


ーーそれはなぜ?
今思うとミーハーなブランド志向もあった。アクチュアリーは大手の方が募集もやりがいもあるのかな程度に思っていた。


ーーどうやってその業界の情報を得た?
アクチュアリー内定の先輩から聞いた。あとはX(旧Twitter)でアクチュアリー内定者の発信を探っていった。あぁこの企業は人気があるんだな、、そこに行きたいなぁという感覚が培われた。


ーー選考対策の準備はした?
ESを重点的に作成した。今思うとESが肝だったと感じる。サマーインターンで不合格だった2社はWEBテストが要因だったようだった。
ESは他人に見てもらうことが一番だった。自身でよくするのはどうしても限界がある。例えば、全体像がイメージできないESはよくないということをこのとき理解した。あとは学部の卒業論文執筆時に先生に詰めてもらったことが結果として役に立ったと感じる。


ーーどんな心境だったか?
この頃から就活って思ったより大変なんだなという心境に。平日が学業、土日は就活でいっぱいいっぱいだな。


ーー何に困ったか?
研究との両立。研究はもちろん始まっていて、学部のときと研究テーマを変えたりもしていた。さらに修士1年前期はまだ授業があった。加えて9月に大きな発表がありその準備や研究室でも週一で発表の機会があった。時間はいくらあっても足りないくらいやり込み具合があったし実際打ち込みたいという心境。研究室には毎日顔を出していた。

ーーどうやってその困難を解決したか?
平日は学業に専念する形となり、結果的に就活は土日に取組むというスタイルとなった。授業のある前期中(7月まで)はこのスタイル。この頃に大元となるES文面を作り込んでおき、サマーインターンの応募期に備えた。


ーー夏インターン期を経ての心境・行動の変化
8月は大学が夏休み。ただし9月末の英語発表課題の準備に非常に時間が掛かる。夏はインターンシップは平日にあったので(5Dayなど)、土日に発表の資料作成をしていた。ESは作り込んでいたので通過したインターンシップを消化していた感覚。

「アクチュアリーは楽しい!」という感覚が高まっていた。例えばExcelで数字をいじくり回すのが面白い。さらにアクチュアリー社員に、座談会も含めて累計50人くらいとこの時期に接触した。社員さんが生き生きと楽しそうに映った。役割が明確なこと、専門性を頼られるのもいいなと感じるように。会う社員さんもガツガツよりは自分に近いタイプが多いと感じた。
余談だがアクチュアリーを希望する学生は意外と限られており、1週間後に違うインターンシップで同じメンバーと再開することも頻繁だった。食事を一緒にしたり仲間意識ができたのも充実感があった。

夏ISを経てアクチュアリにーいくと自分の中で方向性が定まっていった時期。


――情報収集・使用してたサービス
<ワンキャリア>
夏インターンシップ応募のためのES作成のため。先輩に教えてもらった。アクチュアリー職のESも見れた。たまに選考プロセスや面接で聞かれたこと。







秋冬インターンシップ期


ーー何社に応募?なぜその社数?
10社ほどに応募。夏にかなり全体像が見えたので、少しサボり気味?というか研究が忙しいこともあり抑えた時期。この頃には信託銀行は合わない印象を持ったので応募しなかった。
夏冬同一プログラムの会社もあった。他方で冬しかインターンシップをやっていない企業や、インターンシップ自体が選考要素を感じる企業もあり、その辺りは見逃さないようにエントリーした。冬インターンシップは12月から応募で実施メインは2月というスケジュール感だった(特に大手は)。


ーー志望度が高かった企業、業界は?
大手4社には引き続き関心があった。ある企業は明らかに評価している様子を感じ(社員が常にメモをとっているなど)があり逆に燃えた。手を挙げて質問などしていた。


ーー何に困ったか?
スケジュール的な大変さは相変わらずあったが、順調な感覚は持っていた。周囲にはESが通過しないという友人もいたが自分は通過率は良かったので初期に準備やフィードバックをもらっていたのが良かったのだと改めて思う。(後々は大手か否で悩むことになるが)、この頃はまずは内定を取ってから考えようと思いさほど気にはしていなかった。強いて挙げれば秋冬から急に出てくる募集情報などの情報を取りこぼさないようにしていた。


ーー秋冬インターン期を経ての心境・行動の変化
この頃からに大手4社以外にもいい会社はあるなと思うように。理解できるようになったという感覚。夏まではなかった「本当に就職しないといけないんだな」ということに気付き始めたので「本当に入るとなった時にここで本当にいいのかな?」という視点で企業を見るようになったことが大きい。真剣さが増していった。


――情報収集・使用してたサービス
<外資就活>
アクチュアリーのコラムがきっかけで10月に登録。求人も見たが他サイトと同じだった。

<理系ナビ>
アクチュアリーに詳しい先輩から教えてもらい10月に登録。アクチュアリーの要項情報があった。

<ビズリーチ・キャンパス>
大手保険会社のOB訪問をするために11月に登録。OB訪問は選考にも関係するかもしれないと思っていた。







本選考期(就活最終)

ーー何社応募?なぜその社数?
7社に応募。夏と秋冬インターンシップを通してかなり絞れてきた。例えば、ある大手会社は社風が合わないと感じた。社員も学生もどこか楽しんでいる感を強要された感覚があり、皆さんずっと笑顔という雰囲気。怖さもあったが笑いどころが合わない。面白いから笑っているわけではない。

大手から内定をもらえそうな感覚も出てきたため、中堅の保険企業はメンターがついてくれていた一部を除いて進まないことにした。外資系は残した。


ーー何に困ったか
内定が一斉に出ないことに困った。志望度が相対的に低い企業から内定が出た。少し興味があって受けていた監査法人から2月に内定が出た。2月中に決めて欲しいと言われ一番困った時期。本命の保険企業から本当に内定が出るか確約はもちろんなかったので不安だった。先輩にもいろいろと相談した。アクチュアリー職ではなかったので結局内定辞退。

そのあと最終的にはさらに3社から内定を得た。


ーー内定承諾先は?最終的な意思決定の決め手は?
少人数で役割を持ってこなしていく働き方をしたいと思い、アクチュアリーが自分一人だけの中規模外資保険会社に意思決定した。

大手にするか規模は小さいが外資にするかで随分悩んだが、人数が少ないのが自分には合っているとなんとなく感じていた。大手はアクチュアリーが毎年10人くらい入社する。自分がいなくても会社が回る大手より、少人数で役割を持ってこなしていく働き方をしたいと思った。
選考プロセスで、大手では見てくれない個性を見てくれている手応えも感じていた。面接で、関東大震災の原体験から災害補償に対する想いをぶつけた際に、正面から議論で応えてくれた印象が残っている。面接通過もかなり難しかったため達成感もあった。

さらに入社先企業はアクチュアリー職の海外派遣プログラムがありそれも魅力だった。日本大手は海外事業をする場合は、企業買収をして大きくする方式が想像でき、海外経験を積むチャンスが少なそうだと思った。


――情報収集・使用してたサービス
<オープンワーク>
1月頃に登録。給与を見たいと考えていたら友人が教えてくれた。退職者の不満などネガポジ両方を知りたい。アクチュアリー職の給与はあまり残ってなかったが、会社の弱みは職種にかかわらず共通なので参考になった。

<OB訪問について>
振り返るともっとOB訪問をしておくべきだった。そう思ったのは内定を得たあと。最終意思決定に非常に苦労した。今思うとインターンシップ経由のOB訪問だと、どうしてもポジティブな話ばかりだった。内定が出るより以前に、本音ぶっちゃけといった会社のイマイチなところ(具体的な給与も含め)を聞いておければという思い。内定後の回答期間が1週間と短い企業もあった。