企業紹介
三菱UFJフィナンシャル・グループは全世界で約270社のグループ会社を持つ、日本最大かつ世界有数の総合金融グループ。「世界が進むチカラになる。」をパーパスに持続可能な社会の実現を目指す。中核事業者の一つである三菱UFJ銀行は世界中に広がるネットワークと、三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の総合力を駆使し、「金融から、社会に変革をもたらす」という使命のもと、グループ一体化経営で総合金融サービスをシームレスに提供し、成長と挑戦を続ける。
人物紹介
株式会社三菱UFJ銀行
人事部 採用・キャリアグループ
上席調査役
牛牧 博志
2007年入社以来、法人営業に従事。中堅中小企業の企業再生から上場企業まで、豊富な経験を持つ。2018年より人事部に異動。採用・キャリアグループで採用活動に携わる。
よりリアルで、よりダイナミックな就業体験をしてほしい
―――見事1位に選ばれた、御社のインターンシップの概要について聞かせてください。
当社の法人営業インターンシップは基本3日間のプログラムです。1位を取らせていただいた昨年は、それまでの内容からコンテンツを刷新。「とある企業を題材にして事業戦略提案を考えよ」というグループワーク形式は変わらないのですが、それまでは中小企業を題材にした企業再生のソリューション提案をメインにしていました。入社数年目で担当できるようなイメージのしやすい案件をテーマにしていたのですが、メガバンクで働くからこそのダイナミズムをもっと感じてほしいという想いもあり、架空の上場企業を題材にしました。企業規模が大きいほど、提供できるソリューションの幅は広がっていきます。あえてゴールとなるような答えは設定していません。単なる融資だけでなく、海外進出、M&A、もしかしたらノンコアビジネスの事業譲渡かもしれない。グローバルな総合金融グループだからこその底力や仕事のやりがいを感じてもらえる内容になればと思っています。
―――刷新する中で、こだわったことはありますか?
題材となる企業自体は架空の設定になりますが、それ以外は極力リアリティを追求していることですね。たとえば、業界を取り巻く環境については、当社の業界アナリスト集団である戦略調査部が実際に作っている産業動向の調査レポートを用いて、学生に業界考察をしてもらいます。リアルな営業現場でお客さまにお配りしている調査レポートのほか、海外進出を提案するとなれば実際にお客さまにお出ししている汎用提案書を使ってもらうことも。オンライン環境下でもより実務に近い工夫をしています。また、当社のグループワークは3年目の若手社員がメンターとしてつきっきりでサポートすることもこだわったポイントです。実際に入社したら先輩や上司に相談しながら仕事を覚えていくことになりますし、企業の雰囲気を感じていただくことも含めて、インターンシップの醍醐味だと考えています。
―――特にここを感じてほしいと思っているポイントは、どこですか?
事業領域の幅広さやダイナミズムですね。3年前、自分がインターンシップのファシリテーターをしていた時、学生に「僕が初めて企業に融資した金額っていくらだと思いますか?」と質問したら、「80万円」って言われたんですよ。実際は5000万円だったんですが、学生さんからみた私共の業務内容や規模のイメージに大きな差を感じました。フィンテックの台頭で振込手数料が減るから銀行業は縮小していく、というイメージを持っている学生も多い。もちろん預金、為替、融資という重要な社会的役割を担っていますが、それ以上に取引先へのコンサルティングを通じて海外進出やM&A戦略など、当社にはいろんな専門性と幅広いソリューションがあります。銀行は社会を動かす可能性のある事業を営んでいるんだということは、もっと伝えていきたいですね。
自分らしいキャリアを、そして地域や社会のチカラになる
―――参加した学生の声で、印象に残っている感想などはありますか?
一番は当社社員とのコミュニケーションに対する評価ですね。グループワーク中、メンターを固定しているので、メンターとのコミュニケーションを通じて、銀行員としての業界・企業の見方を知ることができるというところを評価していただいているようです。また、メンターとの雑談を通して企業の雰囲気が伝わっていることもあると思います。意外なところで学生からウケがいいなと感じるのは、時間ですね。インターンシップ3日間の内、2日間はグループワークが中心で最終日に発表をしているんですが、1日の作業時間はだいたい4時間半。延長をしたいという申し出があった場合には「じゃあ、あと3時間ね」と、必ず時間を区切って進めるようにしています。他社さんによってはエンドレスに時間を使うという話も聞きますが、当社はダラダラと仕事をすることを社員に求めていません。決められた時間内に質の高い最大限のパフォーマンスをする。そういう観点からもインターンに参加する学生には時間厳守を意識してもらっていることが、意外にも評価をいただいていることに驚いています。
―――今後に向けて、改善していきたいことや変更点などありましたら教えてください。
インターン後のフォローアップですね。例年、インターン参加者には一人別に若手社員をメンターとしてアサインして就職活動のアドバイスや先輩社員と面談のアレンジを行い、一層入社後の業務イメージが膨らむようにしています。今後は面談する先輩行員の幅をもっと広げ、例えば役員とのセッションを設けたりして当社の経営ビジョンやパーパスがより伝わるようにしていきたい。 また、学生のみなさんに考えてもらって導き出した提案ですが、それを絵に描いた餅のように感じている学生も多いと思うんです。ちゃんと実際に提案して実行しているんだと理解してもらうことも大事だなと考えています。たとえば、学生の出したソリューションに応じて、各ファイナンスの専門領域を担っている社員に協力を仰いで具体的な事例を説明してもらうこともできるのかなと。詳細はまだまだ検討中ではありますが、グループワークで感じた点と点が、線につながるようなことがしたいですね。
―――こんな人に参加してほしい、または向いていると思う学生像はありますか?
銀行はどうしても裏方、サポーター的な役割のイメージが強いんですよね。実際には社会と金融は表裏一体で、社会が動けば金融も動いていくし、金融が動けば社会を動かす力があります。自分から意欲的に社会を変えていきたいという想いのある方にぜひ参加してほしいです。それから、事業や経営に興味のある学生にもおすすめです。銀行員は経営者と接点を持ちながらビジネスすることが多いですし、これほど経営の疑似体験ができる仕事はないと思います。きっと楽しんでもらえるはずです。
―――これから就職をする学生に向けて、アドバイスやメッセージなどあればお願いします。
学生と話をしていると、入社後すぐ、何か一つの専門性やスキルを身に付けなきゃいけないと焦って考えている人が多いように感じます。でも、自分の進む道を今すぐ決める必要はないと思います。実際に働いてみたら違ったと感じることもあるでしょうし、年次を重ねて自分が成長していくと、やりたいことや見える世界は変わってくるもの。その時に、自分の道を選べる環境の方が、より自分らしく生きていけるんじゃないかと思います。メガバンクはジェネラルな経験もできるし、何か専門性を身に付けることもできる。特に当社はJob Challengeという人事制度があり、自ら手を挙げて希望の部署にチャレンジできる仕組みがあります。いろんな経験をして、社会の仕組みを理解した上で、やりたいことを見つけて専門性を磨いていきたい、そして地域や社会のチカラになりたいという人には、銀行で働くことはとても魅力だと思いますよ。