#私の就活 では就活を終えた先輩たちが自分の就活を振り返った体験記をお届けします。第九回は大手法律事務所の内定者です。
早稲田大学教育学部20年卒業
内定先:大手法律事務所、大手監査法人
就活開始時期:2018年5月頃
サマーインターン参加企業:富士フィルム、ベネッセ
志望業界/企業:法律事務所、監査法人
就活終了時期:2019年4月
二転三転の志望業界
就活を始めた3年生の6月、旅行が趣味という安易な理由で、旅行業界を志望していました。しかし、友だちに誘われて合同説明会に足を運んだり、インターネットで調べたりしているうちに、土日休みでないことや旅行の企画・出張などが出来るのはごく一部ということを知り、志望度が下がっていきました。そして、親しい先輩がデベロッパーに決まり、話を聞くと大きなことが出来ておもしろそうという短絡的な理由から志望を変え、サマーインターンはデベロッパーに最も多く応募しました。その一方で、 幅広く選択肢を持つことが大切 だと聞いていたので、旅行、金融、メーカー、教育、ITなど多様な業界にESを提出しました。そして、それが結果的にとてもためになりました。というのも、最終的に参加できたインターンはメーカー1社と教育系1社のみでしたが、10社程度の選考に参加することが出来たからです。面接やグルディスなど本選考の練習になっただけでなく、業界や企業説明を聞くことができ、社員の方々とお会いすることでその企業の雰囲気を知ることも出来ました。 選考に行くだけでも意味があった ので、インターンのESに過ぎないと侮らず、ワンキャリアや先輩を参考にしっかり力をいれて書いた方がいいと思います。
実際に富士フィルムのサマーインターンに参加してみると、いきいきと働いている社員の方々が素敵で、それまであまり志望度の高くなかったメーカーに一気に惹かれるようになりました。この頃まで、周囲は男女ともにほぼ全員総合職志望だったため、総合職としての就職しか考えていませんでした。
ところが…1か月にわたる新規事業立案のインターンで全く活躍出来ず、さらに実はあまりやりがいを持って取り組めていないことに気付き、私に仕事が務まるのかと自信を失っていきました。
自分の道を見つけるまで
社員の方が話すやりがいにあまり共感できない…。数年ごとに働く環境が変わるのは不安…。違和感を抱きはじめていた私は、年内までの期間に3つのことを行いました。そして、その3つが私の就活を成功へと導いたのです。
1つ目は、 選考対策 です。どの業界を受けることになっても必要だと考え、時間に余裕のあるこの時期、SPIの問題集を何度も解きました。じっくり対策したからこそ、テストで落ちたことは一度もありません。一方で面接練習を怠っていたのは、本選考が始まってから後悔しました。この時期から、大学のキャリアセンターや早期選考のある企業を受けるなどしてグルディスや面接対策もすべきだったと思います。
2つ目は、 自己分析 です。
•これまで部活やサークルやアルバイト先をどのような理由で選んできたのか
•何にやりがいを感じ、逆にどんなことにやりがいを見出せなかったのか
•どんな人たちや環境だと自分は頑張れて、モチベーション高く取り組めたのか
私は、高校受験から現在までの自分を以上のような観点で振り返り、家族や友人に自分の性格を聞きました。すると、自分にとって大事な観点や力を発揮できる環境、長所短所がわかってきました。
3つ目は、業界や職種に関わらず、 出来るだけ多くの先輩や社会人の方とお話しする機会 を積極的につくりました。ベンチャー企業でバリバリ働かれている方から、一般職でワークライフバランスを大切に働かれている方まで多様な価値観や人生にふれ、自分自身の将来のキャリアプランとライフプランについて見つめ直しました。
そして、自己分析と色んな方のお話を聞いたことで、三つの就活軸をつくることができました。
①人の役に立っていると実感できる
②ライフイベントと仕事を両立でき、一つの会社で長く働くことができる
③あたたかい人と雰囲気があり、周囲と協力して働ける
すると、転勤のないサポート職という新たな道が見えてきました。そこで秋に法律事務所の秘書のインターンに参加してみると、やりがいや働き方、求められている人物像などが驚くほど自分にとってしっくりきました。また、このインターンが採用にも関わっており、早期選考を受けることができたのです!サマーインターンは幅広く受けて志望を絞り、志望企業の秋冬のインターンにしっかり参加することが、早期内定の近道だと思います。
真理に気付き成功をおさめた本選考
2月にインターン早期選考で2つの法律事務所の選考が始まりました。ところが、これまで面接練習を怠っていたつけが回り、初めて受けた法律事務所は一次面接であっさりと落ちてしまいました。ショックを受けた私は、猛烈にキャリアセンターの面接練習に通い始めました。同時に、とても重要な真理に気付くことが出来ました。 セールスポイントが間違っていた、と。 私は、企業で使えそうな長所がよいと思い、向上心と行動力を自分の売りにしていました。もちろん、実際に私の長所のひとつではあります。しかし自分自身を見つめ直してみると、私が胸を張って誇れるいちばんの長所は、人が好きで他の人と上手くやっていくことでした。
3月には学内説明会に行き、サポート職の募集がある監査法人、総合商社、専門商社などを中心に話を聞きました。そこで監査法人の会計士サポート職にも興味を持ち、受けることにしました。一気に多くの企業の話を聞くことが出来る 学内説明会は非常に有意義 でした。
3月中旬からは、法律事務所と監査法人の面接が始まりました。他の人と上手くやっていくことをアピールポイントにしてから、面接はぐっと話しやすくなりました。そして、3月終盤にはもうひとつのインターン選考だった法律事務所から内定をいただき、4月終盤には監査法人から内定をいただくことも出来ました。これにて私の就活が終わりました(ES提出10社,選考落ち3社,選考辞退5社,内定2社)。私が本選考で大事だと思ったことを下に挙げます。
・面接もグルディスも話を聞く姿勢が重要→笑顔で表情豊かに、関心をもって聞いていることがわかるような態度を心がける
・大きいことを言う必要は無い→やったことや成果だけが評価されるわけでなく、小さいことやありきたりなことでも自分の想いや信念があればちゃんと評価してもらえる
まとめると、私が就活で大事だと思う2つの要素は、「多くの人と関わり価値観を広げること」と「自分をよく知ったうえで選考に臨む」ことだと思います。そして、SPI対策や面接対策といったこまごまとした努力は必要不可欠ですが、最後まで諦めず、ありのままの自分と合っている企業を探し続けることが満足のいく就活を終える秘訣だと思います。就活中何度も自信を失って、泣きながら帰ったり、まわりは総合職志望しかおらず心細くて辞めたくなったりしました。しかし、そこで妥協しなかったからこそ、今は働くのが楽しみなのだと思います。皆さん自身が納得のいく就活を無事終えられますよう、願っています。
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