#私の就活 では就活を終えた先輩たちが自分の就活を振り返った体験記をお届けします。第八回は一橋大学法学部の大手新聞社内定者です。
一橋大学法学部2020年卒業
内定先:大手新聞社
就活開始時期:3年夏
サマーインターン参加企業:アステラス製薬
志望業界/企業:マスコミ(新聞社)、デベロッパー、メーカー(素材、製薬)
就活終了時期:4年5月
会社選びのススメ
はじめに一言断らせていただきますが、これから紹介する考え方はあくまで一つの参考例ですし、これが正解というものではないです。ただ、もし自分が何をしたいのか迷っている方がいれば一つの提案として受け入れていただきたいです。
どのように考えるのか、 端的に言うと「何をしたいか」ではなく「何ができるのか」という視点で会社を選んでいく という考え方です。もちろん、将来どういうことをしたいかというビジョンは非常に大切です。一方で、そもそも自分にはどういった選択肢があるのかを把握したうえでその選択肢の中から消去法的に選んでいくという方法もあるということを提案したいです。例えば、「人の健康に携わりたい」という軸があったとします。それを実現できるのは医療系メーカーや製薬会社がイメージしやすいですが、食という観点から捉えると食品・飲料メーカー、ユーザーに対してダイレクトにアプローチするならライザップに就職するのも一つだと思います。さらに広げていうと、生命保険や損害保険の会社でも健康を金銭面からサポートすることは可能だと思います。このように選択肢がたくさんあると迷うと思うので、企業が利益を上げる仕組みを理解した上で自分なら何ができるのかを考えるという見方をおすすめします。 その際に「誰に」「何を」「どのように」売ることで利益を得ているのかを理解することが重要になります。 例えば製薬会社なら「医者に」「薬で」「提案型の営業」をします。ライザップなら「(ちょっとおデブな)個人に」「ダイエットノウハウを」「直接指導する」ことで利益を上げています。このようにその会社に入ってから実際にどのような業務に携わるのかを細分化する中で、その会社でできることと自分のやりたいことがマッチしているのかを判断することができると思います。
僕自身が働く新聞社の場合は少し複雑なので、ここでは新聞社の広告営業を例に挙げて説明します。広告営業の場合は「クライアント企業に」「新聞広告の枠を」「提案型の営業を通して」販売します。このように細分化した上で、自分が好きな新聞に携われる上に、様々なクライアント企業と接する中で自分の視野も広がるだろう。そして、提案型の営業は自分が部活で指導をする際に行っていたことと類似しているし、やりがいがありそうだと考えた上で志望するに至りました。
私自身が新聞社の営業職を志望するに至るまで
前段落にて偉そうなことを書いてしまいましたが、大学3年の6月の時点では就活の右も左も分かっていませんでした。さらに普段は週5日も部活の練習があり、就職活動に十分な時間を割ける環境にはありませんでした。そこで、冬までは「縁」を頼りに就活を進めていくことにしました。すべての業界をくまなく調べることは不可能だと判断したため、 興味があったり何かしらの縁があったりした企業に限定して深く掘り下げていくことから始めていきました。 そのため、最初は直近の部活の先輩が就職した企業や、OB訪問したことがある部活のOBさんの企業から中心に調べ進めました。
最初はデベロッパーやBtoBのメーカーが中心でした。その中でどうやって新聞社の営業職というニッチな職種を見つけたかというと、本当に偶然出会ったというしかないような出会いでした。たまたま就活サイトでインターンを探していたところ、某A新聞社のビジネス職のインターンを見つけました。このインターンは1day開催で、しかも部活の練習とかぶっていない、さらに選考方法が(ESと比べたら非常に楽な)ビデオでの60秒自己PRだったので、正直落ちてもいいやくらいのノリで出してみました(笑)。ビデオの内容も半分以上が筋トレを淡々としているものだったので、正直どうして選考を通過したのかもわかりませんでした。しかしインターンに参加してみると、仕事内容に大きな興味が湧いたので本選考を受けてみることにしました。
これを踏まえて思ったのが、どこに縁が転がっているのかわからないということです。その機会を貴重なご縁だと思うか、それとも自分の興味とは違うからと無視するのか。捉え方は人それぞれだとは思います。しかし、就活を進めていく上で知りえる情報というものはほんの一握りのものです。まだ行きたい会社が決まっていないうちはぜひ視野を広く持って色んな会社や仕事に興味を持ち、足を運んでほしいと思います。
選考の中で大切にしたこと
最後に、選考において自分が特に意識をしていたこと、そして内々定を獲得できた要因について書いていこうと思います。
新聞社の営業職を志望するようになったものの、内定獲得に向けては大きな課題がありました。それは圧倒的に情報がなかったということです。ニッチな職種であったため情報が少なく、特に第一志望の会社はインターンも行っていなかったため情報収集に大変苦労しました。そのため、選考直前まで詳細に業務内容をつかめていない状態でした。
私はそういった課題を、 OBを積極的に活用することで克服しました。 記者のOBの方から紹介していただいたほか、各界にコネクションがある方にお願いをして第一志望の会社の編集委員の方からお話を伺うこともできました。また、上述したインターンを活用して同業他社の業務内容の理解につなげたりもしました。このように情報収集を重ねていくことで、どうして新聞社の営業がしたいのか、そしてどうしてその会社で働きたいのかという点を深く考えることができ、他の就活生と差別化を図れたのではないかと思います。
会社によって何を重要視しているかは多少異なりますが、ほとんどの会社では「(どうして他の会社ではなく)弊社で働きたいのか」という点に重きを置いていると思います。会社としては内定を辞退されたくないですし、就活生側からしてもその会社でしか実現できない独自性がその会社への熱意にも繋がると思います。そのため、 「どうしてその業界に携わりたいのか」「どうしてその会社で働きたいのか」「具体的にどのような業務に携わりたいのか」 という点をしっかりと伝えられることが大切だと感じました。私自身の場合は面接でガクチカについて全く聞かれことがなかったので(笑)、この点をしっかりと伝えられたことが良い結果に繋がったのではないかと後々思いました。
いかがだったでしょうか。拙い文章だとは思いますが、少しでも参考になっていれば嬉しいです。自分としては、それぞれの時期でどのようなことを考えながら動いていたのか記したつもりなので、(これを読んでくださっている方が今選考のどの時期にいらっしゃるかはわかりませんが)少しでも参考にしていただければ幸いです。ただ、大切なことは皆さんが自分なりの考えをしっかり持っていくことだと思います。就活にまつわる様々な情報が出回っているため、何が正しいのか分からなくなることもあるかと思います。選考がうまくいかず、落ち込むこともきっとあると思います。そんな時こそ、周囲の情報に振り回されることなく、自分のこれだと思うものを信じて突き進んでいってください。そうすればきっといい結果が待っていると思います。
最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。皆さんの満足できる結果を心から祈っております。
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