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企業研究

国際協力銀行(JBIC) のOB訪問|業務分野と業界動向を知ろう

国際協力銀行(JBIC)へOB訪問の検討をしている就活生も多いでしょう。国際協力銀行に採用されるためには、OBから詳細な情報を得る必要があります。そのためには、OB訪問の前に、国際協力銀行の基本情報を押さえておきましょう。

国際協力銀行(JBIC)とは

国際協力銀行(JBIC)に採用されるためには、情報収集が大事です。情報収集の方法としてOB訪問は有効でしょう。ただ、OB訪問へ行くときには最低限の知識を頭に入れておく必要があります。少し調べれば分かるような情報を、OBに聞くのはおすすめできないからです。
OBへの質問は、最低限の企業研究をしてそれでも分からなかった部分を聞くのがポイント。OB訪問の前に知っておきたい基礎知識や、質問例についての考え方も理解しておきましょう。

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企業概要

国際協力銀行は、日本政府が全株式を保有している日本の政策金融機関です。一般の金融機関が行う金融に関する補完を目的にしているのですが、それ以外にもさまざまな業務を担っています。
日本に必要な資源に関して、海外での開発や取得、産業の国際競争力を維持することと向上、地球温暖化の予防や地球環境の保全などに関する事業促進、国際金融秩序を混乱させないための防止や被害への対処などを行うのです。このような業務を通し、日本や国際経済社会の健全的な発展を目的としています。

事業内容

OB訪問の前に、個別の事業内容について理解しておきましょう。国際協力銀行が具体的にどんな業務を行っているのか、表面的な部分まで知らない状況でOB訪問へ行っても、得られる情報は限られます。
また、基本的な情報も理解していなければ、OBにマナー違反と思われて印象が悪くなるでしょう。そうならないよう、まずは事業内容の詳細まで理解しておく必要があります。

資源
日本の産業はエネルギー資源が十分に供給されていなければ成立しません。石油、天然ガスをはじめ、鉄、銅、レアメタルなどの鉱物資源は日本だけではなく、世界各国が確保強化のために動いています。
国際協力銀行は海外における資源権益の取得と共に資源開発や、資源を輸入するための支援を行っているのです。国際協力銀行は資源を通し、日本経済を支えています。

インフラ
インフラは国の基盤であり、社会生活を支えるものです。電気、石油、ガスといったエネルギー、道路、通信、上下水道から、学校や病院施設なども含まれる場合も多いです。例えば自動車で移動するときには、道路が必要ですし、通信網がなければインターネットもできません。
新興国を見ると、インフラ整備が整っているとはいいがたい状況ですが、経済成長や都市化への変革が進んでいる国などでは重要が高まっています。
国際協力銀行では、海外における質の高いインフラを提供する業務も担っているのです。インフラ整備を担うことで、日本企業の国際競争力を維持すると共に高めることに貢献しています。

産業
産業分野では、日本企業が海外M&Aを行うときの、直接投資の支援や、輸出における海外販売支援なども行っています。海外への直接投資の2018年の現状では、リーマンショックによる世界金融危機などの影響で一時期、大きく落ち込みました。ただ、それを乗り越えて徐々に輸出取引額も増加しています。
新興国の経済的な発展や欧米における経済政策は日々、変化している状況です。その荒波の中で、日本産業の海外における優位性や成長を促進するために、国際協力銀行はあらゆる支援を行っています。

中堅・中小企業分野
中堅・中小企業では国内だけにおさまるのではなく、海外事業に乗り出す所も増加してきました。大手企業でも、グローバル化を意識している現状があり、日本全体において大きな変化が生まれています。
また、海外市場の需要により、事業拡大を模索している動きがあるのも無視できないでしょう。
国際協力銀行では、中堅・中小企業を対象にした資金調達などの支援も行っています。また、開発途上国政府や、地場金融機関など、ホスト国との連携を強化し、海外投資環境について、中堅・中小企業への情報提供など幅広い支援を行っているのです。

環境分野
国際協力銀行では、環境分野においても力を入れています。例えば地球環境保全業務を通した支援をはじめ、日本の環境技術を輸出すること、海外展開に関する金融ニーズなどを通し、地球環境問題に取り組み貢献しているのです。
特に2015年にはパリ協定が採択されたのですが、これは、ビジネスの現場にも大きな影響を与えています。世界的に、気候変化への対応が求められている現状で、環境分野は世界的にも大きな影響を与える分野になっているのです。企業だけではなく、各国の政府機関も含めて発展の可能性が高い分野ともいえるでしょう。

過去5年間の売上/利益推移
国際協力銀行が過去5年の中で、どのような売上だったのか、利益推移も含めて知っておくことも大事です。

(単位/億) 2016年度 2017年度 2018年度
売上 2,400 2,946 3,900
経常利益 427 415 620
当期利益 427 416 620
営業利益率 18% 14% 16%

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国際協力銀行では、2012年から2014年までは収益をアップっせています。ただ2015年に減少しましたが、以後、2017年までアップ。2017年には3000億円台まで伸びています。(売上高は経常収益を記載。営業利益は経常収益率として、経常利益÷経常収益×100で出しています。また端数は四捨五入をしました)

次年度の戦略

基本方針
中長期ビジョン
海図なき世界情勢の中で、日本企業の海外ビジネスを切り開く「羅針盤」でありたい。

基本方針(課題の取組方法)
(1)強み・特性に裏打ちされたリスク・テイク機能の拡充・強化
(2)社会情勢・顧客ニーズの変化に応じた自己変革・柔靭性の追求、民業補完の徹底
(3)組織力の結集

株式会社国際協力銀行第3期中期計画より引用

国際協力銀行では2018年6月29日に、2018年~2020年度にかけての第3期中期経営計画を公表しました。海図なき世界情勢の中、海外ビジネスを開くための羅針盤でありたいというビジョンのもと、課題に対する取り組み方の基準となる3つの基本方針が掲げられています。
基本方針に基づいて、取り組むべき8つの重点取組課題、さらに21の取組目標が定められているのが特徴です。重点取組課題では、成長分野や新領域、インフラの海外展開、環境保全から、M&Aに対してどのような目標を持って取り組んでいくかを定めています。

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2018年の国際協力銀行(JBIC)に関するトピックス

国際協力銀行が2018年、どんな取り組みを行ったか知ることも、OB訪問を行う前に把握しておいたほうがよいでしょう。OBとの雑談の中で、どんな取り組みをしているのか質問されることもあります。また、取り組みにからませた質問も作ることができるからです。

フィリピンにて新基金活用の動き

国際協力銀行は7月に「質高インフラ環境成長ファシリティ(QI―ESG)」という新基金を新設しています。この新基金が早速活用されるかもしれません。国際協力銀行が、活用を視野に入れているのが、フィリピン政府のドゥテルテ政権が進めている「ビルド・ビルド・ビルド」というインフラ整備計画です。
このインフラ整備計画において、国際協力銀行は、フィリピン政府と戦略的協力関係の強化に関する覚書「MOU」を締結しています。また、フィリピン政府は総額1,542億円相当の円建て外債であるサムライ債の一部を15日に取得しました。

石金精機のシンガポール現地法人に融資

北國銀行が富山市の石金精機のシンガポール現地法人に融資を行いました。この融資は、国際協力銀行との協定に基づくものです。金額は40万ドルで、石金精機のベトナム子会社が実施する工作機械部品の製造事業に充てられることになります。
国際協力銀行と北國銀行は、中堅・中小企業の海外展開をサポートするための融資枠を設けていたからです。融資枠の上限は3千万ドルですが、今回の石金精機への融資案件は第一号となりました。
国際協力銀行との融資スキームに関しては、ベトナムをはじめ、タイ、インドネシアといった発展途上国で事業を展開する企業、あるいは海外現地法人が対象となっています。

インドにおけるプロジェクトが進行中

国際協力銀行とインド政府は、デリーからムンバイの間において、DMIC構想というプロジェクトを進行中です。これは産業の大動脈を作るという構想で、その一環としてデリーとムンバイ間、さらにデリーとコルカタの間で貨物鉄道建設が行われています。
このプロジェクトでは、住友電工が貨物専用鉄道の建設プロジェクトにおいて、電車線(トロリ線)を受注し、納入をスタートさせました。また、双日とインドのLarsen&ToubroLimitedというコンソーシアムが電化工事を受注しています。

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金融業界の動向

国際協力銀行を金融業界としてとらえた場合、どのような動向になっているのかは、知っておいたほうがよい基本知識のひとつです。金融業界がどのような流れを経て現在に至るのかを知ることは、業界研究だけではなく、企業研究で深い理解をするためには需要な要素となります。

金融業界の業績推移

金融業界全般では、銀行以外にも、証券、損害保険、ローン、消費者金融までさまざまな業種が含まれます。まず、平成17年から19年までは順調な上昇傾向にありました。
その勢いも平成19年をピークとして、低下の傾向となったのです。平成20年から減少となり、その傾向は平成22年まで続いています。ただ、平成23年より持ち直し、平成26年まで、業界の業績はアップしましたが平成27年は少し減少という状況です。

金融危機の影響とマイナス金利政策の影響で業績減少

平成20年における業績の減少は、リーマンショックの影響が大きいと考えられます。リーマンショックを発端とした、世界的な金融危機は日本の株価にも大きなダメージを与えました。そのため平成21年では、メガバンクなどでも巨額赤字を計上しています。
平成27年の減少については、日本銀行のマイナス金利政策によって利ざやが減ったことが考えられるでしょう。銀行業界に限っていえば全体的の収益低下が見られる状況でした。

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国際協力銀行(JBIC)へOB訪問に行く前に準備すべき3つの項目

国際協力銀行のOB訪問へ行くのなら、準備が必要不可欠です。ただ、はじめてOB訪問をする人は、なにを準備すればよいのか分からなくてもしかたありません。国際協力銀行のOB訪問を成功させるためにも、準備のポイントを理解しておきましょう。

先輩たちへのインタビューもチェックしましょう

国際協力銀行についての企業研究はしっかり行ったほうがよいでしょう。ただ、事業分野や資本金だけではなく、細かい部分まで目を通しておいたほうがよいです。例えば、すでに国際協力銀行に就職をした先輩たちの声を聞いておきましょう。ホームページにはインタビューなどが掲載されています。
なぜ国際協力銀行でなければならないのかは、OB訪問だけではなく、面接でも質問をされる可能性のあるものです。先輩たちはその質問に対し、どのような答えを出したのか、インタビューなどの内容をチェックすることで分かってきます。その答えを参考にして、どうして国際協力銀行でなければならないのか、自分なりの答えを導き出しておきましょう。

どんな研修があるかもチェックしましょう

国際協力銀行では、国際金融というむずかしい問題に対処をしなければなりません。そのためには、はたらく個々人に対応出来るだけの能力を求められます。日々の業務の中できたえられることも多いですが、国際協力銀行ではどんな人材育成プログラムが設けられているのかを、知っておくことも大切でしょう。
国際協力銀行では、新人研修はもちろん、財務分析、金融法務、国際経済、英語スキルに関する研修などが設けられています。それ以外にも、海外研修や自分で選択できるものもあり、非常に豊富です。国際協力銀行で、自分はなにをしたいのか、どこの能力を磨きたいのかを明確にする上でも、研修内容は知っておいたほうがよいでしょう。

求める人材についての情報を集めましょう

ホームページには、求める人材についてのヒントが、人事課長のメッセージという形で掲載されています。国際協力銀行は、通常の企業と異なり、政策金融機関であることは忘れてはいけません。そのような機関でどのような人材が求められるのかが記載されているので、目を通しておいたほうがよいでしょう。
成績が優秀ならば、どこの企業でも必要とされるかもしれません。しかし能力「だけ」が高く、求める人材像から遠いのであれば、採用の可能性は低いでしょう。そのため、求める人材像を理解した上で、OB訪問や面接に挑む必要があります。

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OB/OGへの質問を準備

OBやOGにどんな質問をすればよいか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。一般的にどんな企業でも通じる質問は、企業研究を行わなくてもおもいつくかもしれません。しかし国際協力銀行ではたらくOBでしか分からないことは、企業研究を深めた上で考える必要があります。

マッチング度をチェックする質問

自分が国際協力銀行にマッチするかどうか、実際にはたらいてみなければ分からないことも多いです。ただ、OBから具体的な情報を教えてもらうことで、マッチングに関するヒントを得られます。

-国際協力銀行で仕事をする上で、一番大切なことはなんでしょうか?

国際協力銀行は株式会社ではありますが、通常の企業と大きく異なるのが政策金融機関であるということです。国際、協力、銀行、このようなキーワードから連想されるイメージは人、それぞれあるでしょう。
また、コーポレートスローガンは「日本の力を、世界のために」です。ただ、具体的にどのようなものか、イメージしづらい人もいるのではないでしょうか。
OBに仕事をする上でなにを一番大切にしているのか聞くことで、国際協力銀行がどのような企業なのかを知るヒントにもなります。日本国内ではなく、世界というスケールの大きな存在が仕事の対象です。その部分を具体的に知るための質問もよいでしょう。

-世界の人々と仕事をするにあたって、苦労したことを教えてください。また、よかったと感じたこともあれば教えてください

どんな業務を行うのかにもよりますが、国際協力銀行が行う業務を考える上では、必ず海外の人との仕事は出てくるでしょう。海外の国々はそれぞれ独自の文化、価値観を持っており、中には日本の常識は通用しないことも多いはずです。
実際に自分が入社をしたとき、世界を相手に仕事をする上で、どんな苦労があったのかOBに聞いておいてもよいでしょう。ただ、仕事は苦労ばかりではなく、よいこともあるはずです。よかったこともOBから具体的に情報を得られれば、自分が国際協力銀行で本当にはたらきたいかどうか検討する上での重要な材料になります。

企業研究を深めるための質問

OB訪問の一番の目的は、採用を有利にするために企業研究を深めることといってもよいでしょう。その点を踏まえた上で、企業研究を深める質問は、OB訪問を成功させるためにも重要です。

-国際協力銀行では仕事と育児の両立制度が充実していると感じました。ただ、取得をしたあと、スムーズに元の仕事や立場に戻れるのでしょうか?

女性の場合、出産という人生の大イベントがあります。イクメンという言葉が流行したように、男性も仕事だけではなく育児への参加も昔より多く求められる時代となりました。それを踏まえた上で、国際協力銀行では、仕事と育児の両立制度を設けています。
しかし仕事と育児の両立制度が設けられていたとしても、実際にどれぐらいの人が取得できるのか、平均的な休暇期間はどれほどなのか、知りたい人も多いでしょう。さらに、育児休暇をスムーズに取得できる雰囲気かどうかはまた別の問題です。
育児休暇のために休暇を取得し、戻ってきたら自分の居場所がなかったとなれば問題でしょう。その点をOBに深く聞くことは、国際協力銀行がどのような価値観を持っているのか理解するヒントにもなります。

-日本国内ではなく主に海外で仕事をしたいと考えています。私は、とくにシンガポールで仕事をしたいと考えているのですが、勤務地について個人の希望は叶えられやすいといえるでしょうか。

国際協力銀行ではたらこうとしている人の中には、海外志向が強い人も多いのではないでしょうか。勤務地について、明確に自分の希望を持っている人もいるはずです。シンガポールだけではなく、アメリカのワシントンやニューヨーク、中国、インド、ロンドン、パリ、など、勤務地は世界中にあります。
中にはこれから新しく事業に関わる國も現れる可能性も十分にあるでしょう。勤務地について自分の希望はどれだけ叶えられるのか、実情はOBしか分からないことも多いはずです。その点を知ることは、国際協力銀行でのはたらき方を知るヒントにもなるでしょう。

選考を突破する助けになる質問

国際協力銀行で仕事をしたくても、選考を突破しなければそれも叶いません。選考を有利にできるような質問をして、OBから貴重な情報を得ておきましょう。

-求める人材については、熱意や向上心に満ちた人を求めていることを知りました。具体的な能力に関して、学力はもちろん、法律や経済などの専門知識を持っている人がよいということですが、それ以外に有利となる強みはなにが考えられるでしょうか。

求める人材に近いほど、選考を有利にできるでしょう。基本的に、国際協力銀行では、まず、日本の対外経済政策に関わる上で必要な、熱意と向上心を重視している傾向があります。ただ、熱意や向上心があっても、能力が不足していれば、選考してもらえない可能性は十分にあるでしょう。
国際協力銀行ではたらく上で必要とされる能力は多いです。その中でも、とくにこのような強みがあれば好評価につながるというものがあれば知っておいて損はありません。それは選考を有利にする、自分の大きな強みになるからです。それが分かる質問をOBにぶつけてみましょう。

-先輩たちへのインタビューがホームページに掲載されていたので、興味深く読ませていただきました。その中で1年目から責任ある仕事を任せてもらえるという話を見つけたのですが、プレッシャーは大きいはずです。困難な仕事を任せられたとき、どのような方法で突破できる人が、御社では評価につながるのでしょうか。

国際協力銀行では1年目の新人から仕事を任せられることがあるようです。同時に、新人だとしても意見をいえるような雰囲気があることも、先輩たちの声の中にはありました。ただ、仕事は国内外、さまざまな相手としなければなりません。中にはかなりむずかしい仕事を任せられることもあるでしょう。
困難な仕事を任せられたとき、どのようにして乗り越えられる人が国際協力求められるのかを知れば求められる人材に近づけるでしょう。

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国際協力銀行(JBIC)のOB訪問は企業研究を深めてから挑もう

国際協力銀行ではたらくことはどういう意味を持つのか、OB訪問の前に理解しておくのは重要です。業務内容はもちろん理解し、どのような人材が求められているのか、ある程度、自分で考えて答えを出しておいたほうがよいでしょう
その上でOB訪問を行い、これまでの企業研究で不足した部分を補完してください。そうすることで、国際協力銀行の採用に一步近づけます。