三菱UFJ銀行に就職するには、正攻法が効果的
銀行員とした働くことは昔から、堅実な選択とされていました。最近でも銀行で働こうと思っている人は、堅実さが魅力に映っているのではないでしょうか。
記事では三菱UFJ銀行に就職するための大切なポイントを紹介していますが、特にOB訪問に焦点を充てています。OB訪問は三菱UFJ銀行においても有効です。三菱UFJ銀行に就職したいと思っている人は、参考になさってください。
企業概要
2006年1月1日に東京三菱銀行とUFJ銀行が合併して、「三菱東京UFJ銀行」が誕生しましたが、後に名称が変わり三菱UFJ銀行になりました。三菱UFJ銀行は国内では三大メガバンクの一角ですが、全国に多数の支店を構えています。
三菱UFJ銀行は三菱UFJフィナンシャルグループの傘下にあり、自分銀行や三菱UFJモルガン・スタンレー証券なども傘下のグループに属しています。
事業内容
三菱UFJ銀行の一般的な事業内容は預金業務と貸し出し業務ですが、全国各地に支店を構えて営業しています。各支店での詳しい職務内容は下記になりますが、一般的に知られている内容です。
三菱UFJ銀行の預金業務の内容は、当座預金、普通預金、貯蓄預金、通知預金、定期預金、財形預金、別段預金、納税準備預金、非居住者円預金、外貨預金等の取り扱いになっています。他には譲渡可能な定期預金の取り扱いがあります。
貸し出し業務の内容は、手形貸付、証書貸付及び当座貸越の取り扱い、手形の割引、商業手形等の割引の取り扱いがあります。
三菱UFJ銀行の一般的な事業内容をみましたが、他にも専門的な事業部があるのでみていきます。
リテール事業本部
リテール事業部では、住宅ローンをはじめ、資産運用や相続、コンシューマーファイナンスなどの幅広い商品・サービスを提供しています。
リテール事業部の主な収益内容は、コンシューマーファイナンスカード、貸出、円預金、運用商品販売、証券業務、相続、不動産などがあります。
法人事業本部
法人事業本部では、国内外のネットワークを活用し、企業のお客さまに貸出や決済、外国為替、資産運用などのサービスを提供しています。
法人事業本部の主な収益内容には、投資銀行、証券業務、預金・貸出業務、決済業務、海外日系、信託業務などがあります。
国際事業本部
国際事業本部では、世界50以上の国と地域で、企業の資金調達ニーズに対応しています。他には、キャッシュマネジメントサービス、各種アドバイザリー業務を行っています。MUFGユニオンバンクとクルンシィ(アユタヤ銀行)では、それぞれ米国とタイでリテール向けサービスを提供しています。
国際事業本部が収益を上げている地域をみていきます。米州、アジア、クルンシィ(アユタヤ銀行)、欧州、中近東、アフリカが収益を上げている地域ですが、銀行もグローバル化してきているのが分かります。
国内での銀行間の競争が激化してきて、差別化するのが難しい状況になってきましたが、三菱UFJ銀行では海外に拠点を置き、独自の道を模索しています。
受託財産事業本部
受託財産事業本部では、国内外の資産運用、資産管理業務における各種サービスを提供しています。粗利益全体に占める割合は4%ですが、金額に直すと1,700億円以上なので大きいです。
受託財産事業本部での利益構成は、年金、投信運用、投信管理、外国資産管理などがあります。資産だけでは先行きが不透明な時代になってきていますが、三菱UFJ銀行では不安を抱える人の手助けをしています。
市場事業本部
市場事業本部では、債券、外国為替、株式、デリバティブ(金融派生商品)などの市場性取引の推進や、ALM業務を担っています。ALM業務は聞き慣れない言葉ですが、貸出などの資産と預金などの負債に内在する資金や、流動性リスク、金利リスクなどを総合的に管理する業務です。
市場事業本部での粗利益全体に占める割合は、14%と大きいです。その中でもセールス&トレーディング業務の利益は、半分以上を占めていて主力業務になっています。
セールス&トレーディング業務とは、流通市場で有価証券の売買をするのが仕事ですが、有価証券の中には株式や債券があります。
過去5年間の売上/利益推移
三菱UFJ銀行の利益推移をみていきます。公式ホームページで公開されているのが、三菱UFJフィナンシャルグループの情報なので、それを参照して表を埋めていきます。売上欄には連結粗利益を入れ、当期利益欄には連結業務純益の数値を入れています。
なお設備費などの関係があるので、正確な営業利益率を出すことは難しいですが、ここでは一般的な営業利益率の算出方法にならって、営業利益 ÷ 売上高 × 100で営業利益率を求めています。端数はすべて切り捨てしています。
2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | |
売上(単位/億) | 37,534 | 42,290 | 41,432 | 40,118 | 38,542 |
営業利益(単位/億) | 22,893 | 25,841 | 25,852 | 25,935 | 26,214 |
当期利益(単位/億) | 9,848 | 10,337 | 9,514 | 9,264 | 9,896 |
営業利益率 | 23% | 26% | 24% | 23% | 23% |
参考:三菱UFJ銀行公式ページ
売上の推移をみると、年度によってバラツキがあるのが分かります。銀行はそのときに経済状況によって大きく影響を受けますが、数字上もそうなっています。しかし売上の幅が極端に大きく揺れていないのは、三菱UFJ銀行の営業努力の賜ではないでしょうか。
次年度の戦略
三菱UFJ銀行が属している三菱UFJフィナンシャルグループでは、2020年に向けての目標(戦略)を公開しています。目標の内容は、11の構造改革になっていますが、戦略と名付けられているものもあります。
- デジタライゼーショ ン戦略。
- チャネル戦略・BPR。
- ウェルスマネジメント戦略。
- 法人営業におけるRM-POモデル高度化。
- 不動産バリューチェーン戦略。
- 資産運用ビジネス。
- 機関投資家ビジネス。
- グローバルCIBビジネスモデル変革。
- 海外運営高度化。
- 人事戦略。
- コーポレートセンター運営高度化。
いずれも華々しい目標(戦略)ではありませんが、金融会社らしい手堅い目標と言えます。金融会社は顧客から大切なお金を預かっています。そのような会社で必要なものは、奇抜な戦略ではなく、確実性の高い戦略です。
2018年の三菱UFJ銀行に関するトピックス
三菱UFJ銀行の業務は地味な内容ですが、それでも国内三大メガバンクの一角なので、インターネット上でニュースになることがあります。どのようなニュースが取り上げられたのかみていきます。
三菱UFJ銀行の採用サイトは充実していて就活生に好評
2018年に就職活動をした19年卒の学生によると、三菱UFJ銀行の採用関連ページは、充実しているとのことでしたが、全企業の中でも二位でした。
従来の公式ホームページは顧客向けに情報を提供するのが目的でしたが、三菱UFJ銀行の公式ホームページでは就活生にも焦点を充てています。実際に三菱UFJ銀行の公式ホームページをみると、メニューバーに「採用のご案内」という項目がありました。
「採用のご案内」という丁寧な表現からは、就活生を大切に思う心を感じることができます。三菱UFJ銀行は、製造業ではなくてサービス業です。サービス業にとって資源とは人材そのものなので、優秀な人材を採用することは、三菱UFJ銀行にとっては重要課題です。
三菱UFJ銀行は企業にも愛されている
東京商工リサーチの調査によると、企業のメインバンクのトップは、三菱UFJフィナンシャル・グループでした。三菱UFJ銀行は東京三菱銀行とUFJ銀行が合併して設立された銀行ですが、このニュースをみると合併したメリットを感じます。
三菱UFJ銀行をはじめとする銀行は、企業に融資して利益を上げていますが、多くの企業と取引すれば大きな利益を生み出すのは自明の理です。
銀行が乱立して競争が激化している時代ですが、その中でトップになったのは、三菱UFJ銀行の方向性が正しかったのではないでしょうか。正しい方向に向かう企業に、就活生は安心感と魅力を感じるものですが、三菱UFJ銀行は、これからも正しい方向に向かって進んでいくでしょう。
三菱UFJ銀行がインドネシアの大手商業銀行の株を取得
三菱UFJ銀行はインドネシアの大手商業銀行バンクダナモンの株式20,1%を、1323億円で追加取得したと発表しましたが、三菱UFJ銀行は海外にも目を向けていることが分かります。
海外の銀行の株を取得するメリットには、株そのものの儲けもありますが、三菱UFJ銀行のシェアを世界的に広げることもあります。従来の銀行は地域に根ざした営業をしてきましたが、三菱UFJ銀行はそれだけの営業方針に、危機感を感じ出したのでしょう。
三菱UFJ銀行が果敢に海外の銀行の株を取得していくと、他の銀行も追随して銀行界全体のグローバル化が進んでいくと予想されます。それが現実化すると、海外旅行をする人や海外で事業をしている企業にとって、便利なサービスが登場するのではないでしょうか。
銀行業界の動向
これからは銀行業界全体の業績をみていきますが、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行のデータを集めました。データの端数は切り捨てしています。
銀行業界の業績推移
年度 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 |
売上 単位 億 | 3兆3,072 | 3兆5,482 | 3兆7,836 | 3兆7,679 | 3兆9,568 |
参考:銀行の業績推移
銀行業界は年収がいいことで有名ですが、全体の売上もそれに見合ったものになっています。しかしこれからの銀行業界は、競争が激化してきて弱肉強食の世界になる可能性があります。
銀行の売上推移が比較的落ち着いている理由
表をみる限りは、銀行の売上は比較的落ち着いています。その理由として考えられることは、個人向けローンの好調があります。個人向けローンは利用客が多いので、安定した収益源になっているのではないでしょうか。
三菱UFJ銀行のOBへの訪問に行く前に準備すべき3つの項目
これからは三菱UFJ銀行へOB訪問に行く前に、準備すべき3つの項目をみていきます。
三菱銀行のカラーに合っているのかチェック
三菱UFJ銀行のホームページでは、人事部の人の意見が掲載されています。内容は、「じっくり考えることは考えた上で、果敢にチャレンジする人。熟考した上であれば、結果として失敗しても構わないですし、その失敗というのはその人の糧になると思うのです。」とあります。熟考するという文字は、人事部が提示するキーワードのようです。同様に「考」の字が三度も使用されていることからも、「深く広く考える能力」の持ち主を希望していることがうかがい知れます。
三菱UFJ銀行をはじめとする銀行業界は、猪突猛進型の人材よりも、慎重で間違いが少ない人を好む傾向があります。銀行の業務内容を考えたら、納得できるのではないでしょうか。
三菱UFJ銀行への応募をされる方は、自分の性格に合っているかを今一度確認しましょう。確認した後でOBへ訪問すれば、OBも安心するでしょう。OBは後輩のために一肌脱ぎたいと思っているものですが、あまりにも三菱UFJ銀行が求める人物像とかけ離れていたら、上層部に推薦することを躊躇してしまうでしょう。
答えてくれない質問もあると心得る
三菱UFJ銀行のOBを訪問したいと考えている人は、OBから本音の話が聞けると期待しているかもしれません。しかしすべての質問に、OBが答えてくれるとは考えないほうがよいでしょう。
銀行員には、多くの守秘義務がある可能性が高く、三菱UFJ銀行は多くの顧客の情報を扱っていますが、顧客は三菱UFJ銀行を信頼して個人情報を提供していることも、心得ておく必要があります。
OBは当たり障りのない質問であっても、個人情報に関係してくる質問には、口を閉ざす可能性があります。万が一口外したことが分かれば、始末書騒ぎではすまされない場合もあります。
転勤や異動が多いことを覚悟しておくこと
一般の人にはあまり知られていないことですが、三菱UFJ銀行をはじめとする銀行は、転勤や異動が多い傾向があります。とりわけ三菱UFJ銀行のような大手の銀行であれば、その傾向が強いと思われます。現在三菱UFJ銀行で勤務しているOBは、そのことを覚悟して働いているでしょう。
OBに転勤や異動が多いですかと質問することは構いませんが、軽く聞くのがポイントです。心配げな表情で聞くと、銀行業務には向いていないと判断される可能性があります。
OBがそのように判断したら、上層部や他の社員に紹介することを考えてします可能性もあります。紹介するOBはOBなりの責任を感じるものです。
三菱UFJ銀行のホームページには、転勤や異動のことは書かれていませんが、転勤や異動があることは自覚しておいたほうが間違いないでしょう。
OB/OGへの質問を準備
これからは三菱UFJ銀行の、OB/OGへの質問例をみていきます。
社内の雰囲気を知る質問
- 営業チームだけの飲み会などの有無について質問する。
- 他部署との交流があるかを質問する。
三菱UFJ銀行の行員は、ノルマがきついと予想されます。そのきつい営業の心の支えになるのが、同僚の存在です。定期的に飲み会が実施されていれば、束の間ですがストレスから解放されます。そのような意味で一番目の質問は有効です。
二番目の質問をすることによって、部署間の垣根があるかどうかを知ることができます。三菱UFJ銀行のような大銀行は、部署間の交流が希薄になりがちです。部署間の交流が希薄であれば、異動するときに情報が入手しにくくなるし、異動した部署での人間関係に慣れるのに時間がかかります。
入社してから役立つ質問
- お客様の年齢層はどれぐらいか質問する。
- お客様との会話でタブーがあるか質問する。
三菱UFJ銀行は企業の顧客数が多いことで有名ですが、顧客の年齢層というのは外部からは分かりません。しかし一番目の質問をすることによって、ある程度の年齢層を知ることができます。それによって、心の準備ができます。しかし、先ほどでも申し上げました、顧客情報い関わる質問ですのであまり深く聞く必要はないです。
二番目の質問をすることによって、顧客とのトラブルを回避しやすくなります。三菱UFJ銀行をはじめとする銀行は、お客様のかずも多いため中には、癖のある顧客がくることもあります。対応い苦慮するお客様は、なんでもないことに顔色を変えたり、怒ったりすることがあります。
そのようなトラブルを回避する一番の方法は、顧客が嫌がる会話や対応例を知っておくことです。OBもOGも程度の差こそあれ、顧客の機嫌を損ねたことがあるはずです。そのときの経験談を聞くことは、非常に大切です。
内定に役立つ質問
- 部署内の命令系統について質問する。
- お札を数えるコツはどれぐらいで会得できるか質問する。
一番目の質問は何の意味もないような質問例ですが、実は部署内の命令系統の質問をすることによって、銀行員向きの性格だと印象づけることができます。三菱UFJ銀行をはじめとする銀行では、上司の命令に忠実な部下が好まれます。
新入社員は最初の研修でお札の数え方の練習をさせられますが、そのときに嫌々練習するような行員は、仕事が続きにくい性格だと判断されることがあります。しかし二番目のような質問をすることで、コツコツタイプの応募者だと印象づけることができます。
どんな世界でも単純作業を、嫌々するような人は大成しません。三菱UFJ銀行でも同じです。単純な練習も必要なことだと、前向きに受け取ることが大切です。
コツコツタイプで安定した収入を求めたい人は銀行が向いている
銀行の業務は意外に単純作業が多く、マンネリに陥りがちになりますが、それでもコツコツ働いている先輩はいます。コツコツ働いている先輩の多くは、銀行員の収入の高さに魅力を感じているのではないでしょうか。仕事そのものは単純で面白くなくても、高収入を心の支えに頑張ることは悪いことではありません。
人には必ず自分に向いた仕事があります。三菱UFJ銀行は、一つの事をコツコツ頑張れる人が、向いているのではないでしょうか。そのような人は、三菱UFJ銀行を就職先の一つとして考えてもよいでしょう。
三菱UFJ銀行のOB訪問なら、ビズリーチ・キャンパス
ビズリーチ・キャンパスには様々な企業の社員が登録しており、皆様の訪問依頼を歓迎します。
ご協力いただいている社員たちは、様々なバックグランドを持ち、自身のストーリーを歩んでいます。
もしかしたら、あなたのバックグラウンドを理解し、あなたのキャリア形成に寄り添ってくれる先輩がいるかもしれません。
まずは行動をしてみましょう。社会人は皆さん学生の味方です。