自己PRに何を書くか考えよう
就職活動でもインターンでも自己PR文は避けては通ることのできないもの。しかし、自分のことを相手にわかりやすく伝えるためにはどのように書けばいいのでしょうか。就活生の多くが同じ悩みを抱えています。
特にインターンの時は企業の担当者に自分をよく知ってもらうチャンスですから、印象に残る自己PR文を書きたいところです。
シチュエーションにより書く内容は変わりますが、いくつかの例文を参考にして、相手の心に残る自己PR文を書けるようになりましょう。
インターンで使える自己PRの例文
具体的なエピソードとして書きやすいのは、自分の経験した事柄です。ボランティア活動やアルバイトの経験、自分の研究テーマへの取り組み、取り組んだことで得られたことなどを自己PRに取り入れることで、自分を効果的にアピールできます。いくつかの例文を見てみましょう。
自分の経験を生かした例文
自己PR文で一番書きやすいのが自分の経験です。具体的なエピソードを織り込みながら作っていきましょう。
参考例
【アルバイトについて】
私の強みは、仕事をする時に仕事をしっかりと把握し根気強く取り組むことができることです。
私は、大学4年間、夏休みには必ず出版社でアルバイトをしていました。雑誌のアンケートのハガキをそれぞれのルールに従って仕分けをして入力するという簡単な作業で、ほとんど会話もせず、モクモクと数をこなす根気のいる仕事でした。
私も初めの頃は慣れずに戸惑いましたが作業に慣れると作業にかかる処理を計測し、自分がこなす仕事量のノルマを設定しました。そのノルマをこなすうちに、スピードもアップし、単純作業も工夫しながらモチベーションを維持できました。
このスキルは、インターンシップでも、社会人になっても求められる能力ではと感じています。先輩や上司から指示を待つだけでなく、自ら目標を決め、仕事に向き合い、こなすことで最終的に会社に貢献できる人材になれると確信しています。
今回のインターンに参加する時や仕事をする時に、計画を立て効率よく取り組むことで、社会人としての基礎力をより磨き、一日でも早く自立できるように頑張りたいです。
【ボランティア活動について】
私の強みは「行動力」があることです。できるかできないかを考えている時間はもったいないと感じるので、まずは行動を起こします。
学生時代にこの力を発揮したのが、カンボジアに小学校を建設するNGO団体の活動に参加したことです。テレビの特集番組で日本のNGO団体が貧困解決のために、カンボジアの子どもたちに小学校を贈ろうと行動しているのを見て、途上国への支援に意義を感じ、自分も参加したいと思いました。
そのNGO団体を調べ、電話で問い合わせをしました。大学にNGO団体の支部を作り、活動に参画したい旨を伝え、交渉の末に友人を中心に活動メンバーを集めました。学園祭にチャリティの出店をし、3日間で25万円の収益をあげ全額を本部へ寄付することができました。
このように、自ら行動を起こすことで自分で考えた以上の成果が得られると知れたことはよい経験になりました。貴社においても「行動力」を活かして何事も恐れずに挑戦したいと考えております。
授業での取り組みを生かした例文
授業で取り組んできたことだけでなく、取り組みから得られたことを伝えることが大切です。
参考例
私は、会社での新しい仕事への取り組みにモチベーション高く取り組むことができると思っています。その理由は、大学での研究活動を通して、新しい分野を切り開き困難を乗り越えることの喜びを知ったからです。
大学での私の研究テーマは、教授に「大変だろうけど何か新しいことをやってみないか?」と言葉をかけてもらったことがきっかけで決定しました。私の研究室では過去に同様のテーマの研究がなかったため、新しいことに挑戦できる喜びで研究に取り組み、様々な困難を乗り越える経験を積みました。参考となるデータもなく、相談しようにも先輩もわからずじまいで、すべて自分で考え実行していくしかない状態が続きました。図書館での資料探しも、前例のないテーマだったために難航しましたが、一つずつ資料を集め実験を繰り返すうちに、教授の「大変だろうけど」の意味が理解できました。
途中で挫けそうになることもありましたが、「このテーマをやり遂げれば、研究室にデータが蓄積され、後輩たちが研究を繋ぎさらに発展させてくれる」と思うと、自分が未来を切り開いていく気分になり困難も乗り越えることができました。
このように、私は新しい分野を切り開くことの喜びを知り、困難を乗り越えることを多く経験しました。この経験は、会社での新しい仕事への取り組み方にも生かしていけると思っています。
企業のニーズに合わせた例文
企業のニーズに合わせた自己PR文を書くために必要なのは企業の特徴を知ることです。その上で、自分の長所が企業のニーズに合うことを書くのが効果的です。
参考例
私は貴社の商品開発部門で新商品の開発に携わりたいです。具体的には、現在市場に登場していない新しい技術を生かした新商品を開発する新規事業部に所属したいと考えています。
この分野の市場でトップのシェアを誇っている貴社ですが、企業研究やOB訪問を通して、新技術の開発と市場開拓への意気込みを感じました。私は大学でこの技術をテーマに研究し、産学連携プロジェクトを通して新製品の市場化を実現しており、その経験やスキルを活かすことができると考えています。
入社後はなるべく多くのお客様に会い、お客さまの生の声を聞きたいです。私の大学時代の経験と生の声を合わせながら、よりお客さまのニーズにあった新商品の開発を目指したいと思います。
自分の長所を強調した例文
「あなたの長所を教えてください」や「あなたのキャッチコピーを教えてください」という質問は、就活中には必ず聞かれる項目です。自分の長所やキャッチーなコピーをあらかじめ用意しておくことが大切ですし、エントリーシートでもしっかりと書けるようにしたいものです。
エントリーシートの書き方の基本どおり「私の長所は●●です」と結論から入り、具体的なエピソード、長所を生かしてどうありたいかを書くと良い文章になるでしょう。
しかし、「明るい」ということや「真面目」ということを私の長所ですとPRすることは、実はNGです。なぜなら、これらの言葉は抽象的で、受け取る人によって言葉のイメージが異なるからです。その場合は、その強みが具体的に役立ったエピソードと共にPRすることがいいでしょう。
以下の参考例は、「明るい」ことを強みとしたものです。
参考例
私の強みは明るいことを仕事に生かせることです。この強みを生かせると感じたのはフォーマルウェアのお店で販売員のアルバイトをしていたときのことです。チームで売り上げを向上するためには明るく接客することが必須であると感じました。
フォーマルウェアには様々な型や価格帯があるため、商品知識を正確に把握することがとても難しく、そのため接客に対して苦手意識を持ってしまう販売員が多くいました。
私は、知識を完璧に身に着けることができなくても、まずは明るくお客様に挨拶して仲良くなることで、接客を楽むことができるようになり苦手意識もなくなるのではと考えました。他の販売員に「まずは明るく挨拶をしてみよう!」と声をかけるなど、皆が明るく自信を持って接客ができるようにしました。その結果、前年度と比較してお店全体の売り上げを5%も伸び、お店に貢献することができました。
自分の強みである明るさを、社会に出た後も組織のパフォーマンス向上に生かし、力を尽くしていきたいと考えています。
自己PRに役立つ考え方のコツ
自分を知って貰えるような工夫
インターンで企業が求めるのは、自社のインターンシップに意欲的に取り組み、さまざまな行動を起こし活躍する人材です。あなたが「何をしたか」の実績ではありません。 華々しい実績や他の人にないような体験がなくてもいいのです。自分が意欲的に取り組んでいるもの、ほかの人より時間をかけて行っているもので「意欲」や「行動力」を伝えることであなたを覚えてもらうことが大切です。
インターンの情報と企業の情報を読み込む
インターンの情報と企業先の情報をマッチングさせたアピールも大切です。自分が企業に合う人材、企業が欲しい人材だと思わせることがポイントです。
そのためにはインターンシップの内容をしっかり理解することが重要になります。応募する企業の仕事で求められる能力や姿勢を考え、企業が求めるものを強調させる部分として具体的なエピソードを伝えることができるといいでしょう。
情報だけでなく分かりやすさも大切
自己PR文を作るとき、文章としてのわかりやすさも重要です。文法があっているか、てにをはの使い方は適当か、文章構成が読みやすいかなどを確認しましょう。また誤字、脱字の有無もチェックポイント。文章は長すぎず、短文でテンポよく読めるように書かれているか確認しましょう。
内容が薄くならないように具体的なエピソードを入れる
自己PRには具体的な経験エピソードを盛り込むことが効果的です。大学での経験も「ゼミやアルバイトに一生懸命に取り組みました」では抽象的過ぎます。何をどのように取り組んだのか具体例を挙げて伝えましょう。
相手に興味を持って貰うためには、具体的にエピソードを伝えることであなたの行動をイメージしてもらうことが大切です。内容が薄くならず、具体的なエピソードを交えながら、充実した自己PRとなるように気をつけるといいでしょう。
インターンで自分をしっかりPRしよう
インターンに行く前は誰でも緊張するもの。事前に自己PRできるようしっかりと準備をしておくことで緊張を減らすことができます。いくつかの例文を参考にしっかり自分をPRできるようになりましょう。
社会を知る方法はインターンだけじゃない
インターンシップに参加することで、その会社を深く知ることが出来ます。 ですが、インターンシップに参加できる社数は限られているはず。1人あたり平均して3~5社程度受けられるはずですが、スケジュールの関係でそれ以上は難しいことも。 では、それ以外の会社や業界のことを知るにはどうしたら良いのでしょうか?
答えは、OB/OG訪問にあります。ビズリーチ・キャンパスには多様な業界、会社に所属する先輩社会人が登録しています。あなたのキャリア選択にきっと力になってくれるはず。
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