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就活生が語る

“スニーカーへの愛”しか語れなかった僕がサイバー内定を勝ち取るまで-私の就活 vol.1

履歴書に並ぶ華やかな経歴、受けた企業は軒並み内定…。そんな就活生を、人は「就活強者」と呼びます。彼らがフォーカスされる機会は数多くあれど、どこか自分とは違う世界の話のように聞こえてしまう。そこで本連載では、あえて、ごく普通~の大学生の就活体験記を集めました。すると、「就活無双じゃなくても、就活した人の数だけ、大切なストーリーがある」 ということが見えてきました。一足先に就活を終えた先輩の、等身大のお話を聞いてみましょう。

サークル・バイト・恋愛...「THE 大学生」を地でいった学生生活

ー本日はどうぞよろしくお願いいたします!

神さん :初めまして、慶應義塾大学経済学部4年の神弘安と申します。4月からは、株式会社サイバーエージェントで働く予定です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

ー神という苗字なんですね!珍しいですね。

神さん :そうですね、まあよく言われます。(笑) 東北に多い苗字みたいですね。

ーーあれ、てことは、メールとか手紙の宛名書くときって・・・

神さん :はい、神 様になりますね。(笑)

ーーすごい!神様!今日はよろしくお願いいたします!!

神さん :よろしくお願いします。(笑)

ーー失礼しました。ではお話を聞いていきたいのですが、まず神さんがどんな大学生活を送ってきたのか教えてください。

神さん :そうですね、「THE 大学生」って感じの大学生でした。大学生といえばやってることランキングというものがあったとしたら、そのTOP5を上から全部やっているみたいな。(笑) バスケサークル、バイト、旅行、恋愛、おしゃカフェ巡り・・・とかですね。ミーハーな性格なので、そういう感じのことばっかりが好きでやっていた大学生でしたね。今楽しければいいじゃんみたいなスタンスで過ごしていました。あと、ファッションとスニーカーをこよなく愛しています。

ーーアルバイトはどんなことをしていたのですか?

神さん :えーと、僕、超飽き性で。(笑) バイトは飲食店を10個くらい転々としていました。(笑) それと、ミーハーで流行りもの好きだったので、話題になっているお店があるととりあえず働いてみていました。

ーー飽き性って、就活ではあまり評価されなさそうなワードですね。(笑)

神さん :そうですね。それは就活では、「流行のものにとても敏感で、トレンドをキャッチするアンテナがあります。そしてその流行が作られた理由に興味があって、普通はバイトして終わりだけど、僕は流行の中に身を置いて、自分の目で見たうえで、流行のメカニズムを自分の中で構築すべく、様々なサンプルを蓄積していくということを意識的にやっていました。」と話していましたね。

ーーおお、とても考えられていたんですね。ちなみにどんなバイトをやってきたんですか?

神さん :原宿にあるギャレットポップコーン、俺のフレンチ、叙々苑、あと代官山とかにあるチャノマという、ベッドに寝ころびながら過ごせるカフェでバイトしていました。

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ーートレンディですねえ。

神さん :そうですね。もともとずっと、自分でなんでも良いからお店を経営したいという思いがあったんですよね。それで、流行のお店や目新しいお店で働いて学びたいという気持ちがありました。

ベンチャーと大手、同時並行で選考を進めて見えてきたもの

ーーではここから、就職活動について聞いていきたいのですが、まず、いつ頃から就活を始めたのか教えてください。

神さん :3年生の頭ですね。3年に上がってキャンパスが変わって、バスケのサークルにあまり顔を出さなくなったタイミングで、周りの人がサマーインターンとかの話をし始めていたので、僕も流れに乗る形で就活を始めました。就活は2つの方向性で進めていました。
まず一つ目は、大手企業のサマーインターンを片っ端から応募していきました。
それと同時進行で、この時期から本選考をやっているベンチャーを受けに行ったりもしていました。 当時、ずっとベンチャーで長期インターンをしていたサークルの先輩に影響を受けていて、よくありがちな「この時代、ベンチャーでしょ!」という話を真に受けて、ベンチャー寄りで企業を見ていきました。これが6月くらいからですかね。

ーーなるほど。その価値観が、そのまま変わることなく進んでいったという感じですか?

神さん :いや、そういうわけではなく、ベンチャーに染まっていた分、大手企業に対して社畜っぽいだとか、歯車だとか、そんなイメージを抱いていたのですが、大手企業のサマーインターンに参加したことやOB訪問で話を聞いていくことを通して、大企業とベンチャーで働くことのメリット・デメリットどちらも知ることができて、逆にベンチャーに染まりすぎていたなということに気づくことができました。それからは、ニュートラルに企業を見ていけるようになりました。

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「スニーカーへの愛」しか語れない。。。ぶち当たった壁

ーー就活をしていく中で、苦労した点や悩んだ点とかってありましたか?

神さん :ありましたよ。就活していると、めちゃくちゃすごい人に会うことってあるじゃないですか。起業して2回失敗してますみたいな人が普通に選考で隣にいたりするわけです。そういう経験をしてきた人たちが放つ言葉の重みって、全然違うんですよね。
そんな人たちの隣で、僕はというと、「スニーカーへの愛」くらいしか語れることがなかったんですね。かなり絶望的な気持ちになりました。自分、何もやってこなかったなあって。流行りものに飛びついて、それを我が物顔で語ることはできても、自分でゼロから何かを生み出したことなんてない。だけど今の時代に求められているのって、そういう自分で何かを生み出せる人だよなあと。

それで、今まで何もしてこなかったけど、自分も何かを生み出さなきゃ!という思考になって、そういうことを始めようとしてみた時期があります。 だけど、やってみてすぐに、そうじゃないなと気づきました。それって結局また「起業」という流行りものを自分も後追いしているだけだな、これを自分がやっても二番煎じになるだけだなと。結局自分が今までやってた流行りものに飛びつくということと変わらないなと思ったんです。

なので、それはもう別のものだととらえて、自分は自分らしくあろうと思うようにして、早めに切り替えることができました。これは早く気づけてよかったですね。 だけどきつい時期でしたね。自分で勝手に向こうのほうが上だと決めつけて、劣等感感じて、へこんで・・・。

ーーその劣等感から切り替えられるようになったきっかけって何かあったんですか?

神さん :僕、落合陽一さんが好きで、著書や記事を沢山読んでいるんですけど、落合さんが生み出した言葉の一つに“ワーク アズ ライフ”という言葉がありまして。
これは、“ワーク ライフ バランス”という、「仕事を頑張る一方で、私生活も同じように充実させていきましょう」という意味の言葉に対して、「今後の働き方は、ワークとライフがカオスに混ざり合っていく、一体になる」というニュアンスの言葉です。
僕はこれを都合のいいように捉えて、「あ、じゃあ俺はスニーカーが好きだからそれを仕事にすればいいのか!」と思ったんです。
スニーカーとかファッションとか音楽とか、カルチャー要素の強いものに興味があるけど、それはあくまで趣味の世界で、仕事とは別のものだと思っていたのですが、この“好き”を突き詰めていけば、いずれそれを仕事にできるんじゃないかなと思えるようになったんです。

そう思うと、前に感じてた起業家たちとの優劣・上下なんかは感じなくなりました。だって、自分の歩みたい人生に上下なんてないのだから。その人はその人の人生であり、僕は僕の生き方でやっていけばいいんだという、自信というか、人生観のようなものが醸成されていきました。

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神さんのスニーカーコレクション。こちらは著名なアーティストとコンバースのコラボシューズ。日本で手に入らなかったので、ニューヨークへ渡り5日間朝から晩までショップを回り続けてなんとか揃えた。

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写真上:アディダスとkithというアメリカのセレクトショップがコラボしたモデル。昨年のブラックフライデー(年間通して最大のセール期間)記念モデルでもあり、朝4時から7時間並んで購入。
写真下:ナイキで今最も注目されるランニングシューズのニューヨークマラソン記念モデル。ニューヨークの中でも8店舗の限られたスニーカーショップでしか発売がなかった超激レア品
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極寒の中、約3時間並んで、抽選で約500人中2番を引いて購入できた思い出のシューズ

好きなことを仕事に。酔った勢いで掴んだチャンス

ーー自分のやってきたことに自信が持てるようになったんですね。そうした中で、サイバーエージェントに内定するまでにはどのような経緯があったのでしょう。

神さん :一番最初は、たまたま登録していた就職支援団体のエンカレッジから、サイバーの社員と飲む会みたいなカジュアルなイベントを紹介してもらったことがきっかけでした。それで、興味があったので参加したのですが・・・ あの、僕、マッチングアプリのヘビーユーザーでして。(笑)

ーー唐突ですね。(笑) ちなみに何の?

神さん :ええと、異性との出会いを提供するマッチングアプリで、主に「Tinder」と「タップル誕生」というサービスを使っていまして。
で、そのサイバー社員との飲み会で、たまたま「タップル誕生」がサイバーエージェントのサービスだってことを知ったんですね。で僕めっちゃびっくりして、当時本当にヘビーに使っていたので、そのまま酔った勢いで、「御社のサービス最近こういうアップデートしたんですけど、もっとここをこうしたほうがいいですよ!」みたいなことを言っちゃったんですね。(笑)
そしたらその社員の方が面白がってくれて、それに近い領域のプロジェクトがあるので、加わらない?と誘って下さったんです。すぐに関わらせてもらうことになりました。これが3年の10月、11月、12月くらいのことだったかな。 それで、長期インターンというわけではないけれども、サイバーに出入りする機会が増えて、先輩社員だとか、同じサイバーを志望する学生とかに会う機会が多くなりました。

ーーすごい巡りあわせですね!そこでサイバーいいなと思うようになったんですか?

神さん :そうですね。まず、印象と違ったなというのがありました。最初はなんかキラキラっぽい会社ってイメージと、アメブロ、AbemaTVくらいの印象しかなかったのですが、ほかにも色んな領域で事業を展開しているんだなということを知りました。あとは、社員の質がすごく高いなと感じて。

選考を通して形成された、理想の社会人像

ーー社員の質って?

神さん :いくつかの要素があるのですが、まず、当事者意識がめちゃくちゃ高いというのを感じました。例えばAbemaTVというめちゃくちゃでかいサービスに携わっている人がいるとするじゃないですか。サービス規模と自分が与えられるインパクトってトレードオフだと思うんですが、それでも「俺だったらAbemaはこうする。そしたらこう広がって、ゆくゆくはこうなって・・・」みたいな、自分がAbemaTVの責任者だくらいな意識をもって働いていて、そういう姿を見て、すごくかっこいいなと思いました。
それから、「感情を抜きにしてクリティカルなフィードバックを送りあえる」という点。サイバーはそのカルチャーがすごくあって、とても新鮮だったというのがあります。ただ怒るのでなく、貴重な時間を割いてでも的確にフィードバックをくださる。これが僕にとってはとても魅力的に感じました。僕もこの時のインターンを通して、痛いところを突かれるフィードバックをたくさん頂き、自分の成長と向き合うすごく良い経験ができました。
あともう一つ、自分がイケてるなと思う人の条件として「これを実現出来たらこんな社会的意義があるという信念を持って仕事に臨んでいる人」というのがあって、それがサイバーにはすごく多いなと感じました。

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ーーなるほど、、、その「社員の質が高いかどうか」って判断基準はいつごろ醸成されたのですか?たぶん、大学生が普通に生活していてもそういう基準ってなかなか醸成されないと思うんですけど。

神さん :そうですね、面接で逆質問ってあるじゃないですか。僕、その逆質問の中で、“あなたは”なんでこの会社で働いているかとか、“あなたは”このサービスがどうなっていったらいいと思うかとか、「御社は・・・」ってよりも、“向かい合っているその人”に質問をしてみるのが好きでして。まあ、“人”が好きなんですよね。就活の場ではありますが、これは色んな人の価値観を知れる良いチャンスだと捉えて、積極的に動いていました。
そういう質問をしたときに、どういう答えが返ってくるかというのはかなり意識して聞いていました。それで、社員の質というか、自分がいいなと思う社会人像は醸成されていったかもしれません。

マッチングアプリの社会的意義

ーーなるほど。ちなみに、なんですけど、マッチング領域に携わる社員さんは、どういう社会的意義を感じながら仕事をしているんでしょう?

神さん :いい質問ですね。
“出会い”って、テクノロジーが介入しなければすごく偶発的なもので、且つ人生において限定的なものだと思うんですけど、そこにテクノロジーが介入することによって、効率的に、また様々な制限を超えて人と人との出会いを生み出せすことができる。そしてそこから新しい何かが生まれたら・・・それって素晴らしいことじゃないですか?

もちろん恋愛をフックにしているので、やましいものとか危なそうというネガティブなイメージを持つ人は多いですが、オンラインでの出会いを当たり前にすることは、人を、社会を豊かにすることだと思います。
という社長の言葉はありましたね。僕もこれは本当に共感していて、僕は自分がマッチングアプリのヘビーユーザーであることを隠さず公言しているんですけど、いわゆる昔の「出会い系」みたいなものではなく、もっと幅広い使い方があるんだよ ということを世の中に広めていきたいという想いがあります。これはまあ一つ、自分のミッションですね。

ーーかっこいいです。

神さん :ありがとうございます。これ、僕の「タップル誕生」のアイコンです。
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ーーかっこいい。

神さん :ありがとうございます。今より15kgくらい軽いです。完全に詐欺ですね。

サイバーエージェント内定を勝ち取るまで

ーー話を戻しますが、その経験から、サイバーの内定を勝ち取ったということですか?

神さん :選考ルートは色々あるのですが、僕は12月半ばの冬の広告戦略立案インターンに参加して、その後に選考を経て内定を頂きました。
とはいったものの、実際のインターンの結果は散々な感じで・・・。僕のチームでは全然良いアウトプットが出せなくて、周りの学生のレベルの高さや社員の方からの厳しいフィードバックに圧倒されたことを覚えています。マッチングアプリのプロジェクトで成果を残せて内心図に乗ってたのですが、完全に鼻っ柱を折られたような気分でした。
インターンシップが終わって、自分の能力のなさへの悔しさと、先輩社員たちへの憧れ半々で、「このままでは絶対に終われない!」という気持ちで本選考に臨みました。

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ーー面接ではどんなことを話していたんですか?

神さん :面接では主に、先に述べたマッチングサービスの話をしていました。実際に自分もユーザーであったことから、それに基づく体験、マッチングアプリ市場の現状と改善点などを伝えていました。
意識していたのは、選考を行うごとにフィードバックを頂くようにお願いしていたこと。面接はこちらがアピールするだけでなく、面接官をしてくれた社員さんとの対話の場でもあると思うので、出会った社員さんには毎回の自分が話したことに対して感想なり意見をもらっていました。そうして社員さんから頂いた意見も踏まえて、自分のやりたいことやビジョンをアップデートしながら、選考を進めていきました。

ーー社員さんからもらったフィードバックで印象的なものはありましたか?

神さん :そうですね、かなり厳しいことも言って頂きました。「君は賢いけど、実際なに行動できているの?」だとか、「本当にマッチング事業やりたいの?本気度をもっと伝えてほしい。」とか。自分が課題に感じてた部分をドンピシャで指摘されて、ハッとさせられることが何度もありました。

だけど、そこで折れずに改めて自分のやりたいことを考えたり、自分の内面を見つめ直していったんです。それで、最後はざっくりとしているけど、自分が心からそう思える言葉を絞り出して、それを伝えました。その結果、内定を頂くことができました。

その後、何社か内定を頂きましたが、選考の中でここまで自分と向き合ってくれ、また成長を実感できたのはサイバーだけだったので、サイバーで働くことに決めました。

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終わりに

ーーとても参考になるお話をたくさん聞くことができました。ありがとうございました。最後に、自分の学生生活を振り返って、これを読んでいる人に伝えたいことなどはありますか?

神さん :それは一つで、「勉強しろ」ということですね。
これは、大学の勉強をちゃんとするというのももちろんそうですが、それだけでなく、なんでもいいから今自分がやっていることから何かを学び取ろうとする姿勢を持とうということです。
僕は1,2年生の時はそういう姿勢が全然なかったので、それを最初から持っておけばもっと色んなことを吸収できたんじゃないかなあと思いますね。
これからの自分にも言い聞かせたいし、これから就活する人も、意識しておくといいことかなと思います。

ー貴重なお話ありがとうございました!

取材:中野はな・秦正顕
編集:秦正顕

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☆おまけ☆

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本日のシューズ:コンバースのワンスターが日本人デザイナー藤原ヒロシとコラボして作られたシューズ。日本での取り扱いがないため入手困難な品。