
人物紹介
三井物産プラスチック株式会社
第1部門 化学品・添加剤事業部 無機鉱物グループ
高杉 大地(写真・一番左)
2022年入社。天然資源をベースとする添加剤などの化学品を輸入・販売する無機鉱物グループに所属。現在はインド向けに農薬原料輸出にも注力する。
三井物産プラスチック株式会社
第3部門 先端・情報電子ソリューション事業部 電子材料第一グループ
小笠原 妃那(写真・中央)
2022年入社。取り扱い商材は電子材料関連を扱うグループに所属。国内向けのプラスチックフィルム販売、半導体後工程部材の担当を経て、現在は回路基板部材を海外へ輸出する業務を担当。
三井物産プラスチック株式会社
第4部門 グローバルビジネス事業部 自動車・OA材料グループ
山田 亮太(写真・一番右)
2022年入社。取り扱い商材は自動車部材の原料。配管や内装材・外装材に使われる原料を国内メーカーから自動車メーカー向けに販売する業務を担う。
専門商社を選んだ理由は、本当にやりたいことができる環境があるから

―――本日は異なる領域で活躍する同期入社の3名にお話を伺います。まずはご自身の就職活動を振り返って、どんな軸で活動していたか聞かせていただけますか?
高杉 大地様(以下、高杉):とにかく、海外に関わるビジネスがしたいという想いで就職活動をしていました。学生時代はちょうどコロナ禍で留学に行けなかったこともあり、会社説明会で今後グローバルに力を入れていくという話を聞いて、新しい世界を切り拓いていけそうだと夢を抱いたのを覚えています。純粋に商社で働くということへの憧れもありましたね。変化の激しい時代の中で、求められているものを自分の力で開拓してサプライヤーとお客さんをつないでいく、商社の仕事のかっこよさに惹かれました。
小笠原 妃那様(以下、小笠原):私も、海外とつながりのある仕事というのは大きな軸でした。座右の銘として「好きこそ物の上手なれ」という言葉をあげているのですが、好きなものに関われる仕事であればどんなにつらくても頑張れるだろうと。そして日本の良さを海外に伝えていきたいという想いもあり、外資系ではなく、世界的に名の知れた日本の大手企業を中心に就職活動をしていました。
山田 亮太様(以下、山田):自分はどんな仕事がしたいかと考えた時、日本はモノづくりの国だという強い意識から、モノづくりに関わるメーカーや商社を志望していました。就職活動をしているうちに、メーカーだと自社の商品しか売ることができないけれど、商社であればお客さまの本当のニーズに合ったものを考えて提案できると感じ、魅力的な仕事だなと思うように。次第に、志望業界を商社へ絞っていったかたちです。
―――総合商社と悩むことはなかったのでしょうか?
山田:はじめから専門商社を志望していました。総合商社は「ラーメンからロケットまで」などと言われるぐらい取り扱う分野が幅広いのも特徴ですが、本当はロケットに興味があるのに、ラーメンの担当になってしまったら満足できるだろうかと考えると不安もあって。専門分野を持つ商社の方が、どんな仕事にも納得感がありますし、自分に合っていると感じていました。
高杉:自分自身を売り込んでいくトレーディングビジネスをしていきたいと考える中で、専門商社の方が一人当たりの裁量が大きいだろうと思ったのです。現地に足を運んだり、商品ごとにいろんなお客さまに会えたり、理想とする働き方ができそうだと感じて、専門商社を選びました。
小笠原:私はもともと商社志望ではなく、はじめは航空業界でパイロットを目指していたのですが、最終の身体検査で落ちてしまって。どんな形でもいいから、大好きな飛行機に関われる仕事がしたいと必死に考えました。その中で、自分の売ったものが飛行機の部材の一部になる可能性もあるという発想から、鉄鋼や化学品の専門商社を志望するようになっていったので、配属先の幅が広い総合商社と悩むことはありませんでした。
―――入社の決め手は何だったのでしょうか。
山田:やはり「三井物産」という名のついた日本を代表する世界的な企業で働くことへの憧れとか、かっこよさは感じましたね。それから、面接時に会った社員さんがすごくフランクで話しやすかったのも好印象で、迷うことなく入社を決めました。
高杉:たしかに人柄の良さはありますよね。他社と比較しても良い会社だなと感じました。私にとっては、自分のやりたいことをやらせてもらえそうな期待感が持てたことも大きかったです。グローバルに働きたい、大きな裁量権の中で自分自身を売り込む仕事がしたいと掲げて、今実際にやらせてもらえていることに満足しています。
小笠原:当時、内定は他の専門商社からもいただいていました。ただそこは自動車メーカーの関連会社だったこともあり、販売先のお客さまが限定されてしまう。私としては、幅広い商材とそこに紐づくたくさんの業界とお付き合いが持てるような、広がりのある環境で働きたいという想いが強く、それを実現できる当社の方が自分に合っているなと感じたことが決め手になりました。
持続社会に向けた環境対応に注力する、自動車業界に貢献

―――それぞれ担当されている仕事について、もう少し具体的に教えていただきたいと思っています。山田さんの所属する自動車・OA材料グループはどんな部署ですか?
山田:名前の通りではありますが、自動車関連とコピー機などのOA機器製品に関わる部材の原料を扱う部署になります。私は自動車関連の担当で、車体の下をのぞくと見える配管や、内装・外装などの塗装剤に使われる原料が主な商材です。一部輸出もありますが、今はほとんど国内メーカーの商品を国内に販売するのがメインになっています。
―――自動車関連の商材を取り扱う面白さを教えてください。
山田:自動車業界は各社で環境対応に力を入れているので、間接的にではありますがそうした社会課題に貢献できることはやりがいがあります。たとえば塗装にはCO2が排出されるものですが、そもそも塗装をしなくていい材料を提案したり、EV車の航続距離を延ばすために欠かせない車体の軽量化を実現する材料を提案したり。使われたプラスチックを樹脂に戻して再びプラスチックに循環させるリサイクル材も、今ホットな話題ですね。すべてが自動車に直結しているわけではなく、自動車以外にも幅広く対応できることも仕事の面白さにつながっています。
―――他にも、仕事のやりがいを感じるのはどんな時でしょうか。
山田:材料を販売するだけでなく、お客さまの課題を一緒に考えて、解決の提案ができるのもやりがいの一つです。時にはお客さまの顧客を見つける新規案件のお手伝いをすることもあれば、お客さんの物流を見直すためにグループの力を活用してより効率的な改善提案をすることもあります。トータルでお客さんのためになることに対応できるのは面白いです。もちろん、自動車関連を担当していることもあり、自分が販売した原料が形になって、街中を走っているのを見ると実感がわきますし、やりがいが感じられます。
難航する海外での交渉を乗り越えて、輸出の長期契約を締結

―――では、高杉さんお願いします。無機鉱物グループはどんな商材を扱っているところなのでしょうか。
高杉:無機鉱物というのは無機のミネラル、いわゆる天然資源をベースとした添加剤や化成品を扱っています。これらの化学品を海外から輸入して、在庫して、国内に販売するといった仕事です。一方で輸出ビジネスとしては、インド向けに野菜の殺菌剤として使われる農薬原料の輸出を主に担当しています。
―――はじめから希望する部署だったのでしょうか?
高杉:入社当時はまさか自分が鉱物の配属になるということを想像もしていなかったですね。入社前にやりたいと言っていたのは、自動車の水素バッテリーなどの最先端技術・製品に関連した分野。あまり関係のない部署になったなぁという思いも正直あったのですが、いざ蓋開けてみると、そんなこともありませんでした。今、脱炭素に向けて注目されている「SAF(サフ)」と呼ばれる持続可能な航空燃料があるのですが、この製造に使用される鉱物由来の循環型処理原料の輸入にも携わることができ、自分の思い描いていたトレンディなことをやれている実感はあります。
―――仕事のやりがいを感じたエピソードを教えてください。
高杉:さきほど話したインド向け農薬原料の輸出に関連した話しになります。私たちの仕事は、国内メーカーの無機化成品を、自分たちで船と特殊なタンクを確保して、相手国の港に届けること。そんな中で、現地の大手農薬メーカーさまから長期的に購入したいというお声をいただいて、10年単位の大型契約締結に向けて動きはじめたんです。文化や価値観、商流も異なる国とのビジネスは難航するものですが、交渉相手となるインド人もまた、なかなか一筋縄ではいかない。二転三転するコミュニケーションの中で直接交渉に行き、何度もミーティングを重ね、今ようやくゴールが見えてきたところです。この案件に携われたことは、大きなやりがいを感じていますね。
新製品の未来予測をしながら、メーカーの開発会議にも参加

―――小笠原さんは電子材料グループでどんな仕事をされているのでしょうか。
小笠原:私は今、回路基板の材料を海外へ輸出する仕事をしています。回路基板というと、よく見る緑色の硬いものをイメージすると思いますが、私が担当しているのは折り曲げられるぐらい柔らかい素材。スマホやパソコン、カーナビ、医療機器などに搭載されるもので、主に韓国のメーカーに輸出しています。他の分野と少し違うのは、ある商品を私たちが売り込みに行くだけではなく、仕入先の回路部材メーカーが営業活動をして採用された製品を輸出する物流商社機能も提供しています。時には、国内外の輸送スキームの構築アドバイスや、仕入先メーカーに対して海外顧客の今後の展望に見合った製品を開発するための情報を提供する役割になるのが特徴です。
―――なるほど、他の商材とは少し異なりますね。やりがいはどんなところにありますか?
小笠原:スマホを例にとっても、毎年モデルが変更されますよね。次々と新製品が発売されるため、長期契約は難しく、毎年他社との競争です。無事に決まると一気に注文がくるので、その波に乗って、しっかり売って、確実に運んで、納品できたときにはやりがいを感じますね。数年後の商品開発に携われることも、ミーハーな私にとって魅力です(笑)。新製品はスペックの変更だけでなく、経済状況による個人消費の動向も変わるし、色の人気不人気も影響しますから。そうした未来予測をしながら、次はどんなところを狙っていこうかとメーカーの開発の方々の作戦会議に参加するのとはても面白いです。
―――入社時から希望していた部署だったのでしょうか。
小笠原:配属面談のようなものはなかったですが、就活時に話していた内容や私のバックグラウンドなども考慮されての配属だったのかなと思います。当時、関心があると話していたのは、資源を循環させる社会を目指す「サーキュラーエコノミー」。ちょうど、一部の飲食店で提供されるストローがプラスチックから紙に変わることが話題になり、プラスチックを“悪”とする風潮があった時で、「プラスチック×商社」という領域に興味を持っていました。循環社会の一翼を担っていくために、モノを作ってない商社だからこそできることがある、と希望していた部署の一つではありました。
業界も国境も垣根を越えて、自由に成長できる環境で働く

―――では、三井物産プラスチックで働く魅力について感じていることをそれぞれ聞かせてください。
山田:やはり、自由にやらせてくれる環境ですね。今は自動車関連部材を担当していますが、必ずしも自動車にこだわらなくていい。今後どんな業界が伸びていくんだろうな、と自由に考えながら仕事ができるのは楽しいです。会社の雰囲気として、やりたいと言ったことには「じゃあ挑戦してみなよ」と背中を押してくれますし、逆にやめた方がいい時にも親身になって話をしてくれる。とにかく自分から発信していく場があるということが、とても魅力だなと思います。
小笠原:それは本当にそうですね。上司がしっかり見ていてくださるからこそ、攻め時にはアクセルを、商社としての信用に関わるところでは適切にブレーキを踏んでくれる。自分自身が正しく成長できる環境だなと思います。他には働き方のところで、オンとオフがしっかりしているのも魅力です。120%で仕事を頑張るからこそ、プライベートにも全力な人が多いですね。私も早く帰れる日には、推し活でライブを見に行ったり、野球観戦に行ったり、休日には趣味のダンスも続けています。他にも、子育て中の方の急なお休みでも、まわりがサポートする環境が整っていると感じますし、長く働いていける会社だという安心感があります。
高杉:仕事の面でいうと、とにかく営業活動がしやすいです。たとえば輸入材を国内企業に販売する新規開拓をする際、飛び込みで電話をかけても「三井物産グループ」と伝えれば話しを聞いてもらえますから。海外案件で情報収集したい時にも、三井物産のグローバルネットワークを活用すれば現地の競合やトレンドなどのリアルな情報を、チャットで簡単に聞くことができますし、そういう環境はとてもありがたいです。
山田:たしかに、それはありますね。取引先の数がすごく多いので、新規でお客さまを探すときにもどこかの部署や関連会社でつながりがある。連絡の取りやすさが違いますし、見つけやすさも段違いだと思います。
幅広い業界であらゆる製品に使われる「化学品・プラスチック」の無限の可能性
―――化学品の専門商社、特に商材としてプラスチックを扱う面白さはどんなところに感じますか?
小笠原:化学品の中でもプラスチックを扱っていて思うのは、文系も理系もどちらも活かせる分野だということですね。たとえば、仕入れ元のメーカーとプラスチック原料の開発の話をするのは化学ですが、販売先と電子材料系の話しをする際は物理学的な物性の話が中心。そこに、トレンドや政治状況なども加味していく商社としての知見も欠かせないので、本当にいろんな話しが絡んできます。私は文系卒ですが、理科系も好きだったのですごく合っているんですよ。いろんな側面からその業界に関われる面白さがあります。
高杉: 製品の川上工程になる原料を扱っているからこそ感じるのは、可能性が無限に広がっているところです。それまで存在していなかったものが、時代の変化に合わせて生み出されていくのが化学品。原料は川上から川下にいくにつれて、最終的に大きな化学プラントや身近な自動車などの製品に形を変えていきます。こうした社会の根底を支えて、あらゆる領域で世界を変えていける可能性があるところは、本当に面白いです。特に商社だからこそ、モノに縛られることなく未来をつくっていける。そんな魅力を秘めているのが化学品だと思っています。
山田:本当にその通りですね。僕は入社する前、プラスチックはペットボトルなどの身近なものに使われる材料であることしか知らなかったんです。それこそ3・4種類ぐらいだと勝手に推測していました。でも実際はとてつもない種類がある。たとえば耐熱性があるものだとか、耐薬性が強いものだとか、いろんな特性を持った原料があり、1キロ200円から1万円台のものまで様々です。あらゆる製品に使われているので、幅広い業界にプラスチック原料を売れる可能性があるのは面白いですね。
小笠原:そうそう。いろんな業界と関わりがありますし、だからこそ社内も同じ会社なのに別会社かと思うぐらい、事業部によって雰囲気が違うのも特徴ですよね。いろんなバックグランドを持つ人、いろんな考えの人がいるからこそ生まれる相乗効果も感じます。たとえば、別のグループでお客さまが冷却材を検討しているという話しを聞いたら、私が半導体を担当していた時に扱っていた冷却材が使えるかも、という話しができることも。違う部署でありながらつながりが持てるところも、この仕事をしていていいなと思うポイントですね。
―――「化学品・プラスチック」の持つ可能性の幅広さ・奥深さを知ることができたように思います。また一人ひとりが納得感を持って自分のやりたいことに注力できる、成長できる環境なんだなということも伝わりました。本日はありがとうございました。