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選考対策

【例文付き】公務員試験の自己PRで合否を決める評価ポイントとコツ | ビズリーチ・キャンパス

安定したイメージのある公務員ですが、採用試験の場では民間企業と同じように「この人と一緒に働きたいか」が厳しく見られています。なかでも自己PRは、あなたの人柄や仕事への向き合い方を伝えられる重要なパートでしょう。とはいえ、民間の自己PRテンプレートをそのまま当てはめても、行政の仕事に合ったアピールにはなかなかなりません。 この記事では、合否を左右する自己PRの評価ポイントと考え方を整理しながら、すぐに使える具体的な例文やNGパターン、伝え方のコツなどについて解説していきます。

目次

公務員試験で自己PRが重要視される理由

近年の公務員試験では、人事院や各府省庁・自治体が「人物重視」を掲げるケースが目立ち、筆記だけでなく人物面を重視した選考が行われています。
筆記の教養・専門試験だけで合否を決めるのではなく、「住民対応ができるか」「組織の一員として協働できるか」といった点を面接でしっかり見極めようとする動きです。その中でも自己PRは、あなたの強みや価値観をまとめて伝えられる重要なパートなのです。実際、配点を見ると、国家公務員の一般職試験では人物試験が全体配点の約2割とされる一方、地方公務員では人物試験が全体の半分前後、あるいはそれ以上を占める自治体もあります。また、面接の配点比重を高く設定する自治体も増えており、人物評価のウエイトは決して小さくありません。
筆記である程度のラインに達した後は、自己PRを含む面接でどれだけ「一緒に働くイメージ」を持ってもらえるかが、最終的な合否を左右しやすくなっています。

人物重視の採用傾向が強まっている
地方公務員の世界では、受験者数の減少や人材の多様化ニーズを背景に、「人物重視」の採用へ舵を切る自治体が増えています。例えば、いわゆる新方式では、従来の専門試験をやめてプレゼンテーションや面接を中心に評価する自治体があり、学力よりも人柄や課題への向き合い方を見る狙いがあります。
具体的には、早期選考でSPI型試験と面接を組み合わせる方式や、横浜市のようにエントリーシートと面接のみで選抜する「大学等推薦枠」を設けるケース、豊田市のように公務員試験やSPIを実施せず、書類審査と複数回の面接・討論で選ぶ区分も登場しています。
こうした新方式では、これまで以上に「何をどのように自己PRするか」が合否を左右します。そのため、自分ならではの経験や価値観を具体的に語れるかどうかが勝負どころになってきているのです。

面接カードの記入に役立つ
公務員試験の面接では、多くの自治体で「面接カード」の提出が求められます。主な記入項目は、志望動機、自己PR、学生時代に力を入れたこと、長所・短所、最近関心を持ったニュースなど。どれも面接でそのまま深掘りされることが多い内容です。
事前に自己PRを整理しておくと、こうした項目同士の一貫性を保ちやすく、「伝えたい強み」がブレにくくなります。また、エピソードや数字をあらかじめ言語化しておくことで、限られた記入スペースにも的確にまとめやすくなり、面接本番でも同じ軸で話しやすくなります。面接カード作成の段階から、すでに評価は始まっているつもりで準備しておくのがおすすめです。

公務員に求められる資質と強み

住民や他部署と連携しながら、地道な業務を着実に進める力が公務員には求められます。自己PRでは、協調性や責任感、トラブル時にも冷静に判断できるかといった資質を、具体的な経験を通して示していくことが大切です。

1.協調性
公務員の仕事は、ひとりで完結する業務よりも、周りと相談しながら進める場面の方が多い仕事です。庁内の他部署と調整して一つの施策を形にしたり、住民・企業・学校など外部の関係者と連携して問題解決を図ったりと、協調性が土台になります。
例えば、住民対応で意見が食い違うときに、自分の主張だけを通そうとせず、相手の事情や同僚の立場も踏まえて落としどころを探れるかどうかは大きなポイントです。「チームで合意形成しながら物事を進める力」は、公務員の自己PRで特に伝えていきたい資質のひとつといえるでしょう。

2.責任感
公務員の仕事では、一つひとつの業務が住民の生活や行政サービスに直結している分、「任されたことを途中で投げ出さない姿勢」が特に重視されます。ミスや遅れがあれば、住民対応の混乱や信頼低下につながる可能性もあるためです。
自己PRで責任感をアピールする際は、「ただ真面目にやりました」と述べるだけでは弱くなりがちです。締切やトラブルが重なった局面でも、どのように状況を整理し、必要な行動を取りきったのかを具体的に伝えることがポイントです。その上で、「その姿勢を今後、公務員としての職務遂行にどう生かしたいか」まで言及できると、評価されやすい自己PRになるでしょう

3.冷静さ
公務員に求められる「冷静さ」は、感情を押し殺すことではなく、状況を客観的に整理しながら判断できる力に近いイメージです。例えば、窓口で怒っている住民への対応や、災害時の案内・連絡業務など、プレッシャーがかかる場面でも落ち着いて情報を確認し、必要な手続きを間違えずに進めることが求められます。
自己PRでは、「焦りそうな状況の中で、どのように優先順位をつけ、周囲と連携しながら対応したのか」を具体的なエピソードで語れるようにしておくことがベストです。ただ「冷静な性格です」だけではなく、行動レベルの体験として語ることができれば、公務員に求められる”冷静さ”の証明として評価されるでしょう。

効果的な自己PRの基本構成

公務員向けの自己PRでは、「自分の強みは何か」をはっきり示した上で、その強みが伝わる具体的なエピソードを添え、公務員としてどのように活かせるかまで筋道立てて語ることが大切です。
公務員採用の対策として、効果的な自己PRの基本構成を押さえておきましょう。

強みの明確に伝える
自己PRは、最初の一文で「あなたの強み=何を見てほしいか」をはっきり示すのが基本です。例えば「私の強みは〇〇です」「私は〇〇を大切にして行動してきました」と、結論から入る書き方を意識しましょう。ここで抽象的に「頑張り続ける力があります」などとまとめるより、「周囲を巻き込みながら粘り強く物事を進める力」「初めての業務でも筋道を立てて改善していく力」など、できるだけ“行動の特徴”として表現すると印象に残りやすくなります。
また、その後に続くエピソードや公務員としての活かし方とつながる言葉を選ぶことも大事です。冒頭で示した強みと、具体例・将来像がきちんと一つのストーリーになっているかを意識して組み立てていきましょう。

具体的なエピソードを伝える
自己PRでは、「何をしたか」よりも「どんな力を発揮したか」が伝わるエピソードを選ぶことが大切です。
アルバイト・ゼミ・部活など題材は何でもよいので、

①自分なりに工夫した点がある
②困難や壁をどう乗り越えたかが分かる
③結果だけでなく周囲に与えた影響

までを話せるものを選ぶと、説得力が出やすくなります。
伝え方は「結論(どんな力を発揮したか)→状況→行動→結果→学び」の流れを意識すると、公務員としての業務イメージにもつなげやすくなるでしょう。

【エピソード例】
『私の強みは、周囲と相談しながら粘り強く物事を進める力です。学園祭の実行委員として模擬店エリアの取りまとめを担当した際、出店団体同士の希望がぶつかり、配置が決まらない状況が続きました。私は各団体の代表から希望理由を丁寧に聞き取り、「来場者の導線」と「安全面」を軸に複数の案を作成し、全員で比較しながら話し合う場を設けました。その結果、全団体が納得できる配置で当日を迎えることができ、例年よりも滞りなく運営できました。この経験から、利害が異なる相手の意見を整理し、合意形成に粘り強く向き合う姿勢が身についたと感じています。』

公務員業務での活かし方を伝える
自己PRの締めくくりでは、語ってきた強みを「公務員としてどんな場面で活かせるのか」までつなげて伝えることが大事です。
ポイントは、単に「御庁でも活かしたいです」と一般的にまとめるのではなく、「窓口業務で住民の方の意見を丁寧に聞き取り、関係部署と調整する場面で活かしたい」「地域の防災訓練の企画運営など、複数の関係者と連携する仕事で発揮したい」といったように、具体的な業務イメージとセットで語ることです。志望自治体・志望職種の業務内容をあらかじめ調べておき、「自分の強み」と「その職場で求められる役割」が自然につながる一文を最後に添えると、面接官も「一緒に働く姿」をイメージしやすくなるでしょう。

自己PRでやってはいけないNG表現

公務員向けの自己PRでは、民間のテンプレをそのまま使ったり、業務に結びつかない強みを語ると、評価につながりにくくなります。公務員の役割への理解やリスペクトが欠けた表現も、マイナスに受け取られやすいポイントです。
公務員採用の自己PRで”やってはいけないNG表現”は把握しておきましょう。

公務員と民間企業の違いを無視した表現
公務員向けの自己PRでよくあるNGが、「民間企業の志望動機・自己PRをほぼそのまま使ってしまう」パターンです。民間企業は利益追求や競争優位の確保が大きな目的ですが、公務員は住民全体の利益や行政サービスの公平性を重視する立場にあります。この前提を踏まえないと、採用側との温度差が生まれてしまいます。
例えば、「御庁でバリバリ成果を上げて高い利益を生み出したい」「競合他社に勝つための戦略立案に貢献したい」といった表現は、公務員の仕事とは方向性がずれているため避けたいところです。代わりに、「住民一人ひとりが安心して暮らせる環境づくりに貢献したい」「限られた予算の中で、より多くの方に届く制度運営に携わりたい」といったように、“公共の利益”や“公平なサービス提供”に自分の強みをどう生かすのかを意識して表現すると、公務員ならではの自己PRとして伝わりやすくなります。

業務に関係ない強みのアピール
公務員向けの自己PRで多いのは、「一見よく聞こえるけれど、公務員の仕事とどう結びつくのかが見えない強み」をそのまま語ってしまうパターンです。
例えば「人見知りせず初対面の人とすぐ仲良くなれます」「カフェ巡りが趣味なので流行には敏感です」「SNSでフォロワー○○人まで伸ばしました」といったアピールは、一見ポジティブですが、そのままだと行政の業務イメージにつながりません。重要なのは、こうした要素を”公務員の仕事に必要な力”に翻訳し直すことなのです。
「初対面でもすぐに打ち解けられる」なら、窓口や地域の会議で「相手の話をよく聞き、不安を和らげながら信頼関係を築く力」として整理する。「流行に敏感」や「SNS運用の経験」があるなら、「情報収集力」や「わかりやすく発信を工夫できる力」として、防災広報や子育て支援の情報発信などにどう生かせるかまでつなげて語るイメージです。
題材そのものが珍しいかどうかより、「公務員のどんな場面で役に立つ力として説明できているか」が伝われば、十分評価対象になります。

公務員の仕事へのリスペクト不足
公務員向けの自己PRで意外と怖いのが、「本人はそのつもりがなくても、公務員の仕事を軽く見ているように聞こえてしまう」パターンです。
例えば「安定しているから選びました」「ノルマがなくて自分のペースで働けると思った」「民間で疲れたので、公務員で落ち着きたい」といった表現は、志望理由としては本音に近くても、面接官には「仕事の大変さや責任を理解していない」と受け取られかねません。
一方でリスペクトを示すには、「なぜ行政という立場で働く意味があるのか」「住民の生活や地域の課題にどう向き合いたいのか」を、自分の経験や問題意識とセットで語ることが大切です。「災害時の行政の対応を見て、自分も住民の安全を支える側に回りたいと思った」など、具体的な出来事を踏まえていると、公務員の仕事に対する理解や敬意が自然に伝わるでしょう。

まとめ

公務員試験の自己PRは、単に自分の強みを述べるだけでは不十分で、「その力を行政の仕事でどう発揮できるか」を筋道立てて示すことが重要です。
協調性や責任感、冷静さなど、公務員として求められる資質を軸に据え、そこに具体的な経験と学びを重ねることで、採用側があなたの働く姿をより鮮明に描けるようになります。反対に、民間向けの表現をそのまま使った自己PRや、公務員業務との関連が薄いアピールは、評価の対象になりにくい点には注意が必要です。
これまでの経験を丁寧に整理しながら、自分の強みを行政の役割とどのように結びつけられるかを意識してまとめていくことで、説得力のある自己PRに仕上がっていくでしょう。

よくある質問

公務員の自己PRの書き方は?
公務員の自己PRは、最初に「自分の強み」を一言で示し、その強みが表れた具体的なエピソードを簡潔に書くのが基本です。最後に、その強みを窓口対応や住民説明会、庁内調整など、公務員の業務でどう活かせるかまでつなげてまとめると、採用側もイメージしやすくなります。

公務員に求められる強みは?
公務員に求められる強みは、住民や他部署と連携できる協調性、任された仕事をやり切る責任感、クレーム対応や災害時にも判断を誤らない冷静さなどです。加えて、ルールを守りつつ住民の立場で考えられる視点があると評価されやすくなります。

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