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業界研究

アウトソーシング業界とは?就活生が知っておきたい基礎知識を解説

アウトソーシングとは、顧客から委託された業務をおこなうことです。主に「専門性が高い」「ルーティンワークなのでマニュアル化しやすい」といった特徴を持つ業務を請け負います。 アウトソーシング業界には、BPOやITO、KPOなど、さまざまな種類があります。それぞれで身に付くスキルや得られる経験が異なるため、就活前に業務内容を入念にチェックしておくことが大切です。 今回の記事では、アウトソーシング業界の概要や種類、市場の将来性などを解説します。

目次

アウトソーシングとは、顧客から委託された業務をおこなうことです。主に「専門性が高い」「ルーティンワークなのでマニュアル化しやすい」といった特徴を持つ業務を請け負います。
アウトソーシング業界には、BPOやITO、KPOなど、さまざまな種類があります。それぞれで身に付くスキルや得られる経験が異なるため、就活前に業務内容を入念にチェックしておくことが大切です。
今回の記事では、アウトソーシング業界の概要や種類、市場の将来性などを解説します。

アウトソーシング業界とは?

まず、アウトソーシングとは、企業や組織における特定の業務を外部へ依頼することです。アウトソーシング業界では、顧客の要望に合わせて上記のアウトソーシング業務を請け負っています。
アウトソーシングを活用することで、自社のリソースをコア業務へ集中できるようになります。そのため、人材不足が加速している現在では、アウトソーシングの需要が高まっているのです。

アウトソーシング業界で外部委託される業務としては、例えば以下が挙げられます。

・自社に知見がない専門的な業務
・知見はあるがリソース的に対応できない業務
・マニュアル化できるルーティンワーク

具体的な業務は、営業やライティング、事務処理、資料作成、テレマーケティング、システム導入など多岐にわたります。

アウトソーシング業界の種類とは?

アウトソーシング業界の種類としては、主に以下が挙げられます。

①BPO
②ITO
③KPO
④クラウドソーシング
⑤SIer(エスアイアー)

上記の種類について、ひとつずつ解説します。

BPO

BPO(Business Process Outsourcing)とは、企業の業務をある程度まとめて外部委託することです。以下のように、幅広い業務を外部に依頼します。

・データ入力や資料作成など企業の事務処理全般
・人事や総務、経理など特定部署の仕事
・テレアポや窓口対応といったコールセンター業務

上記のような業務を外部へ依頼できれば、自社のリソースを「売上に直結するコア業務」へ投下しやすくなります。ノンコア業務はアウトソーシングの企業に任せて、自社はサービス改良や新商品開発などに注力すれば、顧客満足度を高めて競合より優位な立場になれるでしょう。

ITO

ITO(Information Technology Outsourcing)とは、以下のような「IT分野」に特化したアウトソーシングのことです。

・情報システムの運用や保守
・Webサイト構築
・ヘルプデスクの運営
・カスタマーサポート部署の運営
・Web広告の運用

上記のようなIT関連業務では専門知識が必要となるため、自社にIT人材がいなければ対応できません。ITOを活用できれば、人材育成のコストや手間を抑えつつ、プロの知見をもとに適切なシステム開発や運用などを実現できます。

KPO

KPO(Knowledge Process Outsourcing)とは、ビッグデータの収集・加工・分析に特化したアウトソーシングのことです。

インターネットに膨大な情報が溢れる現代においては、さまざまなデータを収集して「世間のトレンドは?」「自社サービスにどんなイメージを抱いているのか?」などを分析し、サービス改善などに役立てることが欠かせません。

しかし、データ分析や具体的な施策設計には専門知識が必要なため、社内に対応できる人材がいないこともあります。そうした状況下でKPOを活用すれば、データ分析のプロの力を借りて、市場を調査したり今後の方向性に対する提案を受けたりすることが可能です。

クラウドソーシング

クラウドソーシングとは、プラットフォーム上に登録しているフリーランスなどの中から、特定の業務を依頼できる人を探す形態のことです。クラウドソーシングの種類にもよりますが、以下のような幅広い業務を委託できます。

・Web制作
・データ入力やリスト作成などの簡単な事務作業
・デザイン作成
・プログラミング
・SNSアカウントの運用

必要なタイミングで適宜依頼できるため、コストを最小限に抑えつつプロの知見を活用できます。ただし「求めているレベルが合わない」「完全に外部であるため自社に知見が蓄積されない」といった点に注意しましょう。

SIer(エスアイアー)

SIerとは、顧客の要望に合わせて、以下のような「システム開発に関連する業務」をアウトソーシングで引き受ける仕事のことです。

・顧客の課題を解決できるシステムやアプリの提案
・基幹システムの設計
・アプリ開発
・サーバー構築
・完成したシステムの保守や運用

SIerには、親会社のハードウェアを中心に開発する「メーカー系SIer」や、外資系企業のシステムを担当する「外資系SIer」など、さまざまな種類があります。それぞれで必要なスキルや働き方(客先常駐など)は異なるため、業務内容を確認し自分の希望にマッチした企業を選ぶことが大切です。

アウトソーシング業界の現状や今後について

アウトソーシング業界(厳密にはBPO)の市場規模は、以下のように年々増加しています。

画像
画像引用:株式会社矢野経済研究所

とくに今後の日本は、15〜64歳の労働人口が「2040年に6,213万人→2070年に4,535万人」まで減少すると言われるほど、人材不足に悩んでいます。こうした人材不足の影響もあり、専門知識を持った人材にリーズナブルかつ手軽に業務を委託できる「アウトソーシング」の需要は、さらに高まるでしょう。

今後も人材不足が進行すれば、企業が外部委託する業務の幅も広がるはずです。そのため、アウトソーシングで求められる業務範囲やスキルの水準も高まると予想されます。

参照:厚生労働省|人口減少社会への対応と人手不足の下での企業の人材確保に向けて p.2

アウトソーシングのメリットとは?

売り上げに直結するコア業務へリソースを投下できる
事務処理やバックオフィス、サーバー保守といったノンコア業務をアウトソーシングできれば、自社のコア業務へリソースを投下しやすくなります。

・顧客の声をもとにしたサービス改善案の設計および実施
・市場のトレンドを踏まえた新商品の開発
・競合との差別化につながる独自スキルの研究

コア業務に注力し、上記のような「売り上げに直結する部分」をブラッシュアップすることで、効率的な業績アップを目指せるでしょう。

外部の専門的な知見を活用して業務の品質を改善できる

以下のような業務をおこなう場合、専門的な知見および知識のある人材が必要です。

・システム設計や運用
・Webサイト構築
・テレアポ業務
・Web広告の運用
・サーバー保守
・アプリ開発

知見がない企業が取り組もうとすると、人材の教育に手間やコストがかかります。また、ノウハウが蓄積するまでは成果を出すことが難しいでしょう。
アウトソーシングであれば、外部の専門家の力を借りられるため、手間をかけず早い段階で成果を出せます。

コスト削減につながる

自社ですべての業務を賄う場合、以下のようにさまざまなコストが発生します。

・従業員に支払う毎月の給料
・自社で運用するサーバーを設置しておくスペース代
・従業員が増えてオフィスを拡張した際の場所代
・スキルを身に付けてもらうための教育コスト

業務を内製すればノウハウは蓄積できますが、短期的な支出が増えるため、企業にとっては痛手です。

アウトソーシングなら、外部の企業に委託した範囲についてはお任せできるため、人件費を追加したり教育コストをかけたりする必要はありません。削減したコストを自社のコア業務へ投下すれば、さらなる事業の成長を促せます。

アウトソーシングのデメリットとは?


社内にノウハウや知識が蓄積されにくい

アウトソーシングでは、基本的に業務の進行を委託先へ任せられるため、自社の負担を軽減できるという点は大きな魅力です。

一方で、丸投げしてしまうと業務に関するノウハウや知識が社内に蓄積されません。例えば「コールセンター業務を完全に外注したら新規アポの獲得ノウハウが身に付かない」といったイメージです。

ノウハウが蓄積されなければ、委託先が撤退したり自社の方針転換により内製が決まったりした場合に、社内でスムーズに運用できません。

情報漏洩リスクが高まる

アウトソーシングでは、以下のような自社の機密情報を外部へ渡す必要があります。

・従業員の個人情報
・詳細な顧客データ
・売上データ
・自社の業務フロー

万が一、委託先が機密情報を流用したり漏洩させたりすると、自社の信頼性低下を招き金銭的な損害に陥るリスクが生じます。

自社の情報を守るためには、以下のような厳格なセキュリティルールを決めることが必須です。

・外部からのアクセス権限を厳格に定める
・アクセス場所を「委託先企業の社内のみ」などに限定する
・機密情報の持ち出し可能な範囲を定める

つまり、アウトソーシング業界で働くということは、「セキュリティ知識」が必須であると言えます。

外部委託によって費用対効果が悪化する可能性もある

以下のような業務でアウトソーシングをおこなうと、逆に費用対効果を悪化させるリスクがあります。

・すでに社内で十分効率化できている
・自社独自のフローで運用している
・特殊なツールやシステムを導入している

アウトソーシングは、ある程度テンプレート化できる業務を効率化する際に役立ちます。そのため、委託先を探す段階で「どこまで柔軟に業務の外注をカスタマイズできるか?」という点を意識することが大切です。

アウトソーシング業界で働く魅力とは?

アウトソーシング業界で働く魅力としては、大きく以下が挙げられます。

・需要が伸びている業界でスキルを身に付けられる
・幅広い業種や職種、業務、人と関われる

魅力について、以下でさらに深堀りしていきます。

需要が伸びている業界でスキルを身に付けられる

現在では、多くの業界が人材不足に悩んでいます。そのため、手軽に業務を委託できるアウトソーシングの需要は、今後も高まっていくでしょう。

新卒から成長市場で働き、顧客の要望を満たすために試行錯誤する経験を積み重ねれば、以下のようなスキルを身に付けて自分の市場価値をどんどん高められます。

・顧客の課題を適切に把握するスキル
・顧客の悩みにマッチした業務フローや人材要件、システムなどを提案する能力
・顧客の目的達成に向けて成果にコミットする姿勢

将来的なキャリアビジョンを見据えた上で業界を選びたい場合、アウトソーシングは希望に近い選択肢のひとつとなるはずです。

幅広い業種や職種、業務、人と関われる

アウトソーシングにはBPOやITO、KPO、クラウドソーシング、SIerなど、さまざまな種類があります。さらに種類ごとで幅広い業種や職種、役職などと交流できるため、自分の知見や価値観、経験などをアップデートしやすい点が魅力です。

例えば、ITシステムの立ち上げから運用までをおこなうアウトソーシング企業で働く場合、顧客の経営課題に深く入り込む経験を積めます。スキルアップはもちろん、経営陣の考え方に触れることもできるため、今後のビジネスにおいて役立つでしょう。

アウトソーシング業界に就職する方法やコツは?

アウトソーシング業界への就職を目指す際は、以下のコツを意識してエントリーしましょう。

・具体的にどんな種類のアウトソーシングを請け負っているかチェックする
・就職後に必要なスキルや知識を可能な範囲で勉強しておく
・アウトソーシング業界に惹かれた理由を明確化しておく

アウトソーシング業界には、BPOやITO、KPOなど多くの種類があり、それぞれで業務内容が異なります。そのため、最初に「志望先の企業ではどんな種類のアウトソーシングを請け負っているか?」という点をチェックしましょう。

具体的な種類を把握した上で、求められるスキルや人材要件についても理解すれば、「必要な資格を勉強しておく」「自分の志望動機と絡めて説明できるようにする」といった形で適切な対策を立てられます。

アウトソーシング業界が向いている人は?

以下に当てはまる人であれば、アウトソーシング業界への就職が向いています。

・需要が高い業界で安定して働きたい人
・顧客の深い部分まで入り込んで改善する経験を積みたい人
・さまざまな業界や職種の知識・スキルを身に付けてキャリアパスを広げたい人

自分の性格や希望のキャリア、経験したいことなどと照らし合わせて、アウトソーシング業界が向いているか否かをイメージしてみてください。

アウトソーシング業界の企業紹介


・株式会社アウトソーシングテクノロジー
・株式会社パソナナレッジパートナー

各企業について、詳しく解説します。

株式会社アウトソーシングテクノロジー

株式会社アウトソーシングテクノロジーは、国内向けにITや機械、ソフトウェアなどの技術者派遣および開発請負業務をおこなう企業です。在籍する技術者は幅広いスキルを持っており、以下のようにさまざまな製品やシステムの開発に携わっています。

・次世代自動車
・デジタル家電
・ロボティクス
・医療機器
・カーオーディオチューナーの製造
・企業向けネットワーク関連のハードウェア開発
・ソフトウェアの設計

「就職人気企業ランキング2026」でも総合60位にランクインしています。

参考:株式会社アウトソーシングテクノロジー

株式会社パソナナレッジパートナー

株式会社パソナナレッジパートナーは、特許調査や知財管理など「知財業務」に特化した業務をアウトソーシングできる企業です。最初に実施した知的活動診断の結果をもとに、以下のような知財業務に関連した幅広いプロセスを提供しています。

・顧客の事業戦略にマッチした知財活動の策定
・知財管理に必要な制度の構築
・知財業務の効率化に向けたシステム導入
・知財業務の評価

知財業務に関わるデータを柔軟に収集・分析することで、企業の経営課題を解決していきます。

参考:株式会社パソナナレッジパートナー

まとめ

人材不足に悩む企業が多い現在、アウトソーシング業界の需要は年々増加しています。BPOやITO、KPOなどの種類があるため、就職することで幅広いスキルや業界の知識を身に付けられるでしょう。

「顧客に合わせて幅広い知識を勉強できる」「環境変化に柔軟に対応できる」「需要が高い業界で安定して働きたい」などに当てはまる人は、ぜひアウトソーシング業界への就職を目指してみてください。

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