マリンで知られる東京海上日動火災
東京海上日動火災保険株式会社の内定を近づけるには、OB訪問をしっかり行い企業研究を深めることが大切です。どのような事業を行っているかなどは、ホームページをチェックすればある程度分かります。しかし、実際の会社の雰囲気や働き方など、細かいところは分からないことも多いでしょう。 OB訪問を行えば、自分に合った会社かどうかチェックもできます。また、自分が行きたい部署を明確化できたり、志望動機を考える参考にもなります。東京海上日動火災保険株式会社のOB訪問で失敗しないためにも、ポイントを押さえておきましょう。
企業概要
東京海上日動火災株式会社の歴史は1879年、明治12年にまで遡ることができます。前身は東京海上保険会社と、1898年(明治31年創業)の東京物品火災保険株式会社です。1944年、東京海上・明治火災、三菱海上の3社合併によって東京海上火災保険株式会社が創立されました。 東京物品火災保険保険株式会社は、1914年に日本動産火災保険会社として創業。その後、東方火災との合併を経て日動火災海上保険株式会社と名称を変えています。その後、2004年、平成16年に東京海上と日動火災の合併となり、東京海上日動火災保険会社が誕生しました。 事業内容は、各種保険の引受、業務代理、事務代行、確定拠出年金の運営管理事務、自動車損害賠償保険業務委託など、損保関係全般を取り扱っています。
事業内容
東京海上日動火災のOB訪問は、事業内容を理解してから行きましょう。面接でも事業内容を理解していなければ、事前に調べてきているライバルにかないません。OB訪問では、事前に企業の事業内容や理念を調べておくことは前提条件です。東京海上日動火災は、どのような事業を行っているのでしょうか。 東京海上日動火災の主な業務の1つに損害保険があります。具体的には、火災保険、海上保険、傷害保険、自動車保険、自動車損害賠償責任保険、その他もろもろの保険関係を取り扱っています。 自動車保険は自動車に乗っている人にとって身近な保険です。その中で自動車損害賠償責任保険、通称、自賠責保険は、自動車を購入する時に入らなければならず義務付けられています。他に、生損保一体型の超保険、火災や地震への備えとなる住まい関連の保険、旅行、レジャーなど、さまざまな保険商品、サービスを取り扱っています。さらに預かった保険料による資産運用なども行います。
損害保険業に係る業務代理・事務代行
損害保険業に関係する業務の代理や事務の代行も業務内容の1つです。例えばイーデザイン損害保険株式会社、アニコム損害保険株式会社は、損害保険業に関連する業務の代理や事務の代行を行います。イーデザインでは、自動車保険に関するものを取り扱っています。自動車に関する事故の解決、ロードサービス、示談交渉なども行います。 アニコムではペット保険業務を主に行っています。ペットも生き物ですから、病気にもなります。その時、保険があると経済的な面で安心できます。そのアニコムのペット保険に関する業務代理や事務代行を東京海上日動火災も行っています。生命保険でも、東京海上日動あんしん生命保険株式会社について、生命保険業に係る業務の代理、事務の代行も行います。
確定拠出年金の運営管理
確定拠出年金の運営管理業務も行います。日本の年金制度は3つの年金によって構成されています。よく、3階建てと表現されている構成です。年金の1階部分は国民年金。加入期間が長ければそれだけもらえる金額が決定するものです。 2階部分は、サラリーマンや公務員が加入できる厚生年金があります。自営業者やフリーランスが加入する国民年金基金なども取り扱います。3階部分は、企業が独自的に運営している企業年金です。 確定拠出年金の場合、企業や、加入者が毎月一度、定額の掛け金を拠出します。運用は自分であり、その結果、得た給付金が自分に戻るという仕組みです。東京海上日動火災はこの確定拠出年金も取り扱っており、運営管理を行います。
自動車損害賠償保障事業委託業務
自動車損害賠償保障事業委託業務も重要な業務です。自動車を購入する際、自賠責保険に入らなければなりません。経済的な面で、加害者を守る以上に、被害者の救済のためにも入っておかなければならない保険です。本来、自賠責保険は政府の業務です。東京海上日動火災は、自動車損害賠償保障事業の中から損害のてん補額の支払い請求の受理、損害額に関連する調査や支払いなどについて政府が行う一部の業務を委託されて行っています。
個人だけではなく法人への事業も行います
個人だけではなく、法人に対しての損害保険商品やサービスの提供を行います。超ビジネス保険は、必要な補償を1つにまとめた商品です。このサービスの強みは補償が漏れたり重複が生じるのを防げることです。保険商品によっては、財産補償はあるけれど休業補償はないという場合も珍しくありません。このような事業活動全般の保険から、企業財産の保険商品も取り扱っています。 また、工事や従業員の労災も個人と法人では異なるでしょう。事業活動で生じる損害賠償、自動車など、法人だからこそのリスクに対する保険商品やサービス全般を取り扱っています。
過去3年間の売上/利益推移
(単位/億) | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 |
売上 | 45,790 | 52,326 | 53,991 |
経常利益 | 3,858 | 3,876 | 3,449 |
当期利益 | 2,545 | 2,738 | 2,841 |
営業利益率 | 6% | 5% | 5% |
次年度の戦略
- 中期経営計画(To Be a Good Company 2020 ~お客様の期待を超える「クオリティNo.1への挑戦」~)
- 選ばれ方の変革
- 働き方の変革
- クオリティを第一に考え・行動する会社
東京海上日動火災の経営戦略のベースに To Be a Good Company 2020 ~お客様の期待を超える「クオリティNo.1への挑戦」という中期経営計画があります。目標は「お客様にあんしんを届けて、選ばれ、成長し続ける会社」です。 2018近年では、自然災害、少子高齢化、テクノロジーの進化などがいわれています。そして、保険業界にも影響を与えています。顧客のニーズも変化し、それに対応できる商品やサービスが求められるようになりました。東京海上日動火災では、ニーズに対応できる保険商品やサービスを提供し、仕事方法も抜本的に見直すなどの働き方変革を進めています。これが次年度から2020年に向けての戦略となっているのです。
2018年の東京海上日動火災に関するトピックス
東京海上日動火災のOB訪問では、事前にニュースもチェックしておきましょう。ニュースではリアルタイムの情報を得られます。2018年、東京海上日動火災ではどのような出来事があったのでしょうか。
健康を意識した歩く保険商品を発売
近年、健康への意識は高まる傾向にあります。保険商品に関しても、その流れを意識した商品が出ています。具体的には、喫煙、血圧、BMIの数値で保険料が決定するような商品です。 そして、それ以外にも健康を意識した取り組みにより保険料が変動するような保険も出ています。健康増進型保険という商品ですが、東京海上日動火災も取り扱っています。それが、東京海上日動あんしん生命保険会社では「歩く保険」という商品です。 株式会社NTTドコモと共同開発したもので、健康増進特約が付加されています。ウェアラブル端末と専用アプリにより、運動、睡眠、食事を管理して、支払対象機関である2年間の中で、平均歩数目標8000歩を達成したかどうかで評価され、達成状況に合わせて健康増進還付金が支払われるという仕組みです。
健康的なオフィス作りの取り組みに参加
東京海上日動火災保険、オカムラ、ソフトバンク、ダイキン工業、三井物産、ライオンの6社が、2018年7月30日に未来のオフィス空間作りの取り組みを共同で進めることを発表しました。これは、ダイキン工業の共創プラットフォームCRESNECTの第一弾プロジェクトとして行われます。 ワークスペース内で、空調機による空気、空間に関連したデータを集めるというもの。温度や湿度あらゆる空調データを集め、生産性や、快適性、健康のデータの結果を、新しいコンテンツ開発や効果の検証に役立てるという試みです。東京海上日動火災保険は、オフィス空間のストレス度や集中度の観点からデータを集めます。この取り組みによりヘルスケア分野での新サービスや健康経営ソリューションの開発の検討材料にしています。
ちょい乗り保険をコンビ二で手軽に購入
東京海上日動火災保険が「ちょいのり保険」のコンビニ店頭販売を5月30日からスタートしました。免許は持っているけれど自動車を持っていない場合、家族や友達の自動車を借りることはよくあることです。ただ、事故を起こしてしまうと非常に問題です。 ちょいのり保険は、必要な日数分だけ加入ができるという商品です。2012年に販売自体はスタートしていますが、コンビニで販売するのは初の試みです。ちょいのり保険の手続きは、ローソンとミニストップの店頭端末で行えます。タッチパネル方式なので、手続きは簡単。必要情報を入力し、レジで保険料を支払うだけで完了します。
損害保険業界の動向
東京海上日動火災株式会社の企業情報だけ得て安心してはいけません。業界全体のことをみなければならないからです。業界全体を知れば将来的にどのような状態になるか、業績はアップしそうかがみえてきます。東京海上日動火災の損害保険業界ではどのような状況なのでしょうか。
商社業界の業績推移
損害保険業界の規模をみると、平成17年から19年まで若干の増加傾向にありました。しかし、平成20年に急激な下落を記録しています。次の平成21年もほんの少し増加していますが、ほぼ横ばいという状態です。ただ、平成22年から再び大幅な増加をみせました。平成22年以降は着実に増加している状況です。
景気が業績に影響
平成20年の急激な下落の主な原因は、リーマンショックを発端とした世界的な金融危機にあるといえるでしょう。保有していた有価証券は軒並み評価損となったことから、21年の3月決算期に赤字計上を出す企業が続出しました。 平成22年以降になると、業績は回復傾向に。株高の影響もあったことから、平成24年には金融危機以前と同様の状況になりました。そこからアベノミクスによる国内の景気が回復したこと、自動車の販売が増えたことで、損害保険商品の需要が増えたのです。平成27年には過去最高の業績となりました。 また、自動車保険の値上げや等級制度が関係しているという意見もあります。ほかにも、東京海上HDなどのメガ損保企業が海外企業の買収に乗り出したことも大きな損保業界の規模や業績に影響を与えました。
東京海上日動火災へOB訪問に行く前に準備すべき3つの項目
東京海上日動火災へOB訪問を行くなら準備は欠かせません。ただ、OB訪問が初めてならどんな準備をすればよいか分からない人も多いでしょう。きちんと準備を行うことで、結果もよいものになります。
志望動機を明確にしておこう
東京海上日動火災が特に考えていることは、本当に志望しているのだろうかという点です。OBとしても本気で入社したい人に貴重な時間を割きたいと考えています。本気度を判断する材料の1つに、志望動機があるのです。 東京海上日動火災への志望動機を作るには、事業や業務をある程度、理解しなければなりません。入社してから何をしたいのか目的も考える必要があります。OBから「なぜ、この会社に入りたいのか」という逆質問をぶつけられることもあるでしょう。質問を作るときにも、志望動機が不明瞭なら、的確な質問ができない場合もあります。その点を考えた上で、東京海上日動火災のOB訪問をする前に志望動機を明確にしておきましょう。
求めている人材像を想定しよう
東京海上日動火災がどのような人材を求めているのか頭に入れておきましょう。ホームページには人事メッセージが紹介されています。まず「世界中の指名」に挑戦してほしいというメッセージがあります。つまり受身ではなく、自分から考えて行動できる能動的な人間を求めていることが分かります。 また保険という商品は信頼で成り立つものなので、人の為に役に立ちたい、社会に貢献したいという強い意志が大切になります。事前にホームページをチェックして、そこから導き出される「求められる人材」とは何か考えておきましょう。
事業内容以外にも保険やサービスを勉強する
東京海上日動火災の事業内容だけではなく、商品やサービスなども知っておきましょう。損害保険に関してほとんど勉強していない人もいるでしょう。そのような状態でOB訪問をしても、そんなサービスがあるのかを聞かれた時、「損害保険とか…」など曖昧に答えると印象はよくありません。 損害保険のことを知っていれば、本気度を示すアピールにもなります。また、個人と法人では取り扱っている商品もサービスも異なることを頭に入れておきましょう。東京海上日動火災の事業内容を深く理解することがポイントの1つです。
OB/OGへの質問を準備
OB/OG訪問をするなら質問の準備をしておきましょう。絶対的なものではないですが、質問リストを事前に送ることで、OBは答えを準備してくれます。OB訪問当日に考えた質問は、浅い内容になりがちです。では、OB/OGにどのような質問をぶつければよいのでしょうか。
マッチング度をはかれる質問
入社してから会社と自分が合っていなかったではどうしようもありません。OB訪問では実際に働いている人から会社の雰囲気などを知るチャンスです。
- 御社の経営理念に、代理店と心のかよったパートナーとして互いに協力し、研鑽し、相互の発展を図りますという言葉があります。具体的にどのような関係を築けているのでしょうか?
東京海上日動では自社だけではなく、代理店など、多くの関係各所と係らなければなりません。ただ、心の通ったパートナーというのは、ある意味、抽象的な内容です。この質問によって、代理店、または他の部署との関係がどのようなものかみえてきます。働く場合には、人間関係は大事なポイントになります。
- パーソナル営業部門からコマーシャル営業部門間での異動は容易にできるのでしょうか?
東京海上日動火災は、営業部門1つとっても、コマーシャル、パーソナル、ディーラーと3つに分けられています。また、営業以外にも損害サービス、コーポレートなどで分けられます。働いていく上で、他の部門を具体的に知った時、異動をしたくなることもあるかもしれません。その時、異動できる風土があるかどうかは知っておきたいところです。
企業研究に役立つ質問
企業研究を深めることで、選考を有利にできます。勉強をしていることや本気度を示せるからです。
- 海外部門を志望していますが、どの程度の語学力が必要でしょうか?
東京海上日動火災には海外部門もありグローバル戦略を行っています。海外の拠点数も38にも渡りますし、現地法人の経営について管理も行っています。さらに、日系企業の海外進出のサポートも行うのです。海外に目を向けている就活生なら、語学力は必須でしょう。日常会話ができる程度でもこなせるのか、ビジネス英語といったレベルまで話せないと採用されないのか、必要なスキルを知っておくことは大切です。
- 損害保険業務を通じて、むずかしい、つらいなと感じることはあるでしょうか?
損害保険業務は、いろいろな人と関わります。また、大きな金額が発生することも珍しくありません。その業務の中でむずかしいと感じること、つらいと感じることは、東京海上日動火災だけではなく、損保業界の業務を知る上でも重要な情報となります。結果、企業研究だけではなく業界研究を深めることでも役立つでしょう。
取り組みに関する質問
どのような取り組みを行っているのかは、ホームページなどでも分かります。ただ、そこから一步進んだ質問もしてみましょう。
- 新中期経営計画では、働き方の変革に取り組まれています。日本で一番人が育つ会社を目指していますが、具体的に以前と大きく違ったと感じる部分はありますか?
東京海上日動火災の新中期計画では、さまざまな取り組みがされています。その中に働き方の変革があります。多様な人材がいきいきと働ける、チームでさまざまな業務に挑戦する、仕事のやり方を変える、というものが具体的な内容としてあげられています。 ただ、目的を果たすため、具体的にどのようなことが行われているかはホームページをチェックしただけでは分からない部分もあります。OBに、以前と何処が違うのか深く聞くことで、現在の会社の状況が分かります。自分が働くイメージもしやすくなるでしょう。
- 女性の活躍推進に熱心であり、ダイバーシティ経営企業100選に選ばれるなど評価が高いです。ただ、業務を行う中で、男性とは違う女性ならではの辛さは何かあるでしょうか?逆に、よいと思うことがあれば教えてください。
東京海上日動火災ではダイバーシティや女性活躍推進に力を入れています。社外からの評価も高いので、成功しているともいえるでしょう。ただ、業務を行う中で、女性だからこその悩みもあるかもしれません。女性は深く聞いておいてもよいでしょう。
東京海上日動火災のOB訪問では本気度を示そう
東京海上日動火災の人事メッセージでは、使命感を持ち、挑戦でき、人の育成にも力を入れていることが読み取れます。まずは、どのような人材が求められているか明確化して準備を行うことで、OB訪問を有意義なものにすることができます。また、本気度をアピールすることで、OBから外部では分からないことについて教えてもらえる可能性もあります。必要な事前情報をしっかり頭に入れ、OB訪問にチャレンジしましょう。
東京海上日動火災のOB訪問なら、ビズリーチ・キャンパス
ビズリーチ・キャンパスには人事公認の社員が登録しており、皆様の訪問依頼を歓迎します。
ご協力いただいている社員たちは、様々なバックグランドを持ち、自身のストーリーを歩んでいます。
もしかしたら、あなたのバックグラウンドを理解し、あなたのキャリア形成に寄り添ってくれる先輩がいるかもしれません。
まずは行動をしてみましょう。社会人は皆さん学生の味方です。