<プロフィール>
Aさん/男性
京都大学/院卒
農学研究科
ガクチカ:アルバイト、 サークル、ゼミ
就活開始:学部3年生の3月
初内定 :修士1年生の11月
OB/OG訪問:1人
内定取得先:ソフトウエア、デベロッパー、その他
入社予定先:医療・福祉
#大学#大学生#就活#大学院生#院生#理系#修士#医療#コンサル#デベロッパー
01:就活スタート(準備)期
ーーいつから就活を開始したか?
学部3年生の3月。
学部生時代の院進学が決まった段階で、就活について興味本位で軽く調べていた。修士1年生の4月の時期に就活のスタートダッシュを本格的に切ることで、他の就活生との差別化を図ろうとした。当時から理系で就職することはあまり考えていなかった。
ーー何からスタート・準備したか?
①エンカレッジへの登録
学部生時代の同期が皆使っていることもあり、存在を認知していたのでこれから登録してみようと考えた。エンカレッジを通じて夏インターンシップの一括エントリーに応募するために、400字のガクチカを作ることから始めた。当時は内容的に薄いものだったと思う。
②GD(グループディスカッション)セミナーへの応募
就活といえばGD(グループディスカッション)のイメージがあったので、エンカレッジから対策講座にエントリーして、就活から自分自身を逃げられないようにするためにたくさん応募した。実践知が積めたことで、良いスタートダッシュを切ることができたと思う。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は?
①コンサル業界
学部生時代から論理的に物事を思考することが好きだったので、自分に適職だと思った。また、自分に自信があったので就活難易度の高い企業に入りたいという思いが強かった。
②デベロッパー業界
元々デベロッパー業界に興味があり志望度が高かった。デベロッパー業界に入るために自身の研究内容とデベロッパー業界の親和性を高めていった。
ーー応募までの過ごし方や意識した準備は?
夏インターンシップの一括エントリーに用いるESを何度も精査し、より良いものに仕上げていった。ESが通過した企業はほとんど面接が設けられていたので、ワンキャリア等を通じて各企業ごとに、どのようなことが質問されるのか調べていた。
ーーこの期間はどんな心境だったか?
志望度の高かったコンサルに夏インターンシップの選考であまり受かることができず、「自分って大したことないのかな」と落ち込んでいた。
ーー応募までに「やっておいてよかった」は?
大学院生の場合、学部生の頃に少し就活を進めておくと、本格的に就活を始める際にかなり優位に進めることができるのでオススメ。自分は学部生の頃に就活について軽く調べていたため、興味ある業界を早めに絞ることができ、その業界に受かるための研究を選んだ。
ーー応募までに「やっておけばよかった」は?
夏インターンシップのみ募集している企業などがあるので、しっかりと事前調べをして、情報を整理しておけばよかったと思う。
02:夏インターンシップ期
ーーいつから夏インターンに応募したか?
修士1年生の5月〜10月。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は?
コンサル、デベロッパー。
就活スタート時と同様、興味関心があった。
ーー何社に応募したか?
30~40社(一括エントリーを通じて、コンサルとデベロッパーに10社ずつ応募。その他、各業界2社づつ程度応募)。
15社程度参加(デベロッパー4社、コンサル3社、ベンチャー企業6社前後、その他)。
とりあえず広く業界の知識を獲得することや、各業界の雰囲気を肌で感じるために、有名企業に片っ端から応募していた。就活に力を入れたいと考えていたので、あらかじめ1番時間に余裕がある研究室を選んだ。そのため、夏は就活に時間を割くことができた。
ーー夏インターンで体験/知れたことは?
夏インターンシップに参加したこと。
各業界のインターンシップで出会う学生の考え方や、社員さんの雰囲気などを知り、自分に合う業界を精査することができた。また、コンサル業界、デベロッパー業界の夏インターンシップに参加したことで、社風などが自分自身にあまり向いていない業界だなと感じ、新しい学びを得た。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
「優秀な人物」だと会社に認識してもらうこと。
会社の過去の夏インターンシップ情報を調べ尽くして、事前にどのようなワークを行うのか把握して対策していた。また、面接の際に逆質問で、面接官の印象に残るような質問ができるよう、それぞれの企業の企業採用HPを丸暗記していき、効果的な印象を与えられるように心がけていた。
ーー当時困っていたことは?
毎日インターンシップの予定が入っていたので、休む暇もなく走りっぱなしで大変だった。
ただ、毎日多くの学びを得ることができ楽しかった。
ーーこの期間はどんな心境だったか?
夏インターンシップを受けて、コンサルやデベロッパーに就職するよりも、業界は絞れていなかったがマーケティング職に就きたいと思うようになった。ただこの時期から就職したい業界をガラッと変えてしまっていいものかという不安があった。
ーーこの期間の内定は?
専門コンサル1社、デベロッパー1社。
夏インターンシップ経由で採用面接に進んだ。ただ、どちらの企業もあまり志望度が高くなかったので、ここからさらに頑張ろうと思っていた。
ーーこの期間に「やっておいてよかった」は?
たくさんの夏インターンシップに参加すること。
業界・企業比較が爆発的に進んだ。自分自身の適職を理解することもでき、ここら辺で具体的なライフプランを描けるようになってきた。
ーーこの期間に「やっておけばよかった」は?
面接練習。
より臨機応変に柔軟な対応ができるように練習をもっとたくさんしておけばよかった。
この段階では、型にハマった返答しかできていなかった気がする。
03:秋冬インターンシップ期
ーーいつから秋冬インターンに応募したか?
修士1年生の10月〜3月。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は?
食品メーカーや消費財メーカーのマーケティング職。
夏にUSJに行って思いっきり遊んだことで、人の心に真に響く仕事をしたいと思うようになった。
ーー何社に応募したか?
15社程度(食品メーカーや消費財メーカーがほとんど)応募。
5社(消費財メーカー、保険、不動産業、海運業、マーケティングリサーチ)参加。
上記の業界に参加した理由は主に「2つ」。
①マーケティング職や商品開発の職に魅力を感じていた。
②夏インターンシップで見れなかった業界を中心に応募した。
ーー秋冬インターンで体験/知れたことは?
保険業界の秋冬インターンシップに参加したことが印象的だった。社員さんとの面談の時間があり、そこで社員さんから「仕事(保険)が好きで仕事している人なんていないんじゃないかな」と言われ、衝撃を受けた。自分が真にやりたいことをするのが仕事だと思っていたため、「じゃあなぜ働くのか」という問いに直面した。
ーー当時困っていたことは?
マーケティング職のインターンシップになかなか受からなかったこと。
この時、自分が本当にやりたいことはなんなのかと考え、自分は0から物を創出する方が好きだと思い、潔くインターンシップに参加できなかったことを諦めた。
ーーこの期間はどんな心境だったか?
世間が考える働く「意義」と自分が考えていた働く「意義」にギャップがあり、就活することがよくわからなくなった。
ーーこの期間の内定は?
専門コンサル、デベロッパー、教育業界、医療IT業界。
専門コンサルと医療IT業界に関しては、このまま就職することも考えていた。
ーーこの期間に「やっておいてよかった」は?
自分自身の「幸せ」について哲学的に思考した。
今まで他人(世間)が定義した「幸せ」が自分自身の「幸せ」と直結すると考え込んでおり、必ずしもそうではないことに気がついた。本当に自分が大切にしている価値観や考え方、性格や自身の思い出と向き合うことで、自分自身がどんな人間なのか再度自己分析した。結果的に、大手に就職することが就活成功だと思っていたが、そうではなく自分自身が本当にやりたい仕事に就くことが就活成功だと思えるようになった。
04:本選考期(秋冬IS以降)
ーーいつから本選考に応募したか?
修士1年生の3月~修士2年生の4月。
ーーこの期間に志望していた業界・企業は?
マーケティング職(志望業界は特になし)。
仕事内容が魅力的に感じていた。
ーー何社に応募したか?
3社(不動産、ヘルスケア製品、人材)応募。
不動産業界は総合職応募、他はマーケティング職応募。
3社全て参加。
ーー当時の過ごし方や意識した対策は?
①本選考への集中
最後に確認漏れがないように、企業採用HPなどをくまなく読み返して、企業分析を行っていた。
②OB/OG訪問
不動産業界のみインターンシップ参加者限定のOB/OG訪問に参加した。すでに企業に対する事業内容などは詳しく知っていたため、学閥や実際の働き方などについて伺っていた。キャリアプランの参考にもなった。
ーーこの期間はどんな心境だったか?
この時期でも、まだ大手に就職することが正義だと少し思っており、内定取得先企業に物足りなさを感じていた。自分自身はこの程度なのかとショックを受けた。
ーーこの期間に「やっておいてよかった」は?
自分自身の「幸せ」とは何かについて再度思考した。思想啓発本などを読んでいた。意思決定期において、この時間に思考できたことがより良い進路選択につながったと思う。
ーーこの期間に「やっておけばよかった」は?
もっと早くから思想啓発本を読んでいれば、違った進路選択ができていたのかなと考える時がある。
05:意思決定期
ーー意思決定の時期は?
修士2年生の4月。
ーー最終的に何社から内定を得たか?
6社(デベロッパー2社、専門コンサル、教育業界、医療IT業界、消費財メーカー)。
ーーこの期間はどんな心境だったか?
京都大学院生である自分は、肩書きや世間からのウケの良さを捨てきれずに、「大手に就職しなければ」というプライドに固執していた。
ーー最後は「どこ」と「どこ」で迷ったか?
専門コンサル、デベロッパーと教育業界の3社。
本当に自分自身がやりたい職を優先すべきか、それとも有名企業の肩書を取るかで悩んだ。
ーー最後の「決め手」は(どうやって決めた)?
①会社の将来性
人口減少でどんな事業でも縮小していくので、その中でも明るい業界は医療業界と観光業界なのかなと思った。
②働いて楽しい会社かどうか
就職を決めた会社の社員さんは、ほんとに個性的な方が集まっていて、自分にとって刺激になると感じた。固定概念にとらわれず、自分の本当にやりたいことを探求しているような方々だった。
ーー意思決定で困ったこと/悩んだことは?
両親からの期待や、自身が抱える学歴コンプレックスに固執するせいで、本能的には面白いと思った業界や企業に対して、ハスに構えた見方をしてしまった。最終的に、肩書などに捉われず、自身の本当にやりたいことができる会社を選ぶことができたが、いまだにこの選択が正しかったのか悩むことがある。5年後10年後に自分の選択が正しかったと自信を持って言えるように頑張りたい。
ーー就活全体を振り返ると(またはアドバイス)?
自分自身が感じる「幸せ」と向き合って、本当にやりたい仕事に就くべきだと思う。
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