企業のリアルな課題に向き合いながら、自身のこれまでの学びと社会を繋ぐことを目指した本企画。
課題の難しさに苦心しながらも、仲間と協力しあい、やり遂げた後の表情には爽快な笑顔が溢れていました。
当記事では、イベント当日の様子をご紹介します。
<前編の内容>
・「キャリアデザインコンソーシアム2023 in 関西」の概要
・Day1の様子(講義、課題発表)
・Day2の様子(プレゼンテーション、座談会)
企画の概要
実施の背景
「学生一人ひとりが、今まで学んできたこと(学問、体験、知識、能力)は 社会でも活かせる場所があることに気づいてほしい。」
「そして、残りの学生生活で、それぞれの参加者が ”更なる挑戦” を描いてほしい。」
そんな思いを持ってキャリアデザインコンソーシアム(以下、本プログラム)が実現しました。
2023年1月には、関東で本プログラムを初開催。
大学、専攻、居住地、参加目的…様々な壁を乗り越えて、各チームから熟考の上での熱いプレゼンが繰り広げられ、
学生同士、そしてすべての関係者からの賞賛のなかに、幕を閉じました。
それから約1年後の2023年12月、
開催の場を変えてより多くの学生にこの機会を提供しようと、関西の学生を対象にした今回の実施に至りました。
日程と全体構成
Day1:2023年12月6日(水)〜 Day2:2023年12月23日(土)
5大学から集まった78名を大学混合で16チームに編成。
Day1で企業から与えられた課題に対して約2週間でチーム毎に提案を検討し、Day2でプレゼンテーションを行いました。
また、本プログラムは5つのステップで構成され、受講後も学びが継続するように設計しました。
step1.「企業研究」※パナソニックグループ様による講義
step2.「1次・2次情報を元にした自分なりの仮説生成」
step3.「社会人との対話」
step4.「自分の学びと社会との連動」
step5.「更なる挑戦を描く」
参加学生
関西学院大学、近畿大学、甲南大学、神戸大学、立命館大学の5大学の1,2年生、合計78名
運営
共催:関西学院大学、近畿大学、甲南大学、神戸大学、立命館大学
協力:パナソニックグループ(パナソニック(株)/パナソニック オペレーショナルエクセレンス(株))
※パナソニックグループ(パナソニック ホールディングス(株)、パナソニック(株)、パナソニック オートモーティブシステムズ(株)、パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション(株)、パナソニック ハウジングソリューションズ(株)、パナソニック コネクト(株)、パナソニック インダストリー(株)、パナソニック エナジー(株)、パナソニック オペレーショナルエクセレンス(株))
今回はパナソニック(株)、パナソニック オペレーショナルエクセレンス(株)の2社が協力
運営:ビズリーチ・キャンパス
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パナソニックグループの全面協力のもと、開催
前回の 関東開催 に続き、ご協力いただいたのはパナソニックグループの皆様。
同社がキャリア支援に力を入れる背景は、創業者松下幸之助の精神に遡ります。
「ものをつくる前に、人をつくる」
その言葉のもとで、「人づくり」に力を入れてきたパナソニックグループ。
仕事の疑似体験や現場で働く人との関わりを通して働くことへの理解を深め、自分の得意分野や成長、可能性を考えるきっかけにしてほしいという思いで、
「はたらく」を考えるお手伝いをしておられます。
家電だけじゃない、BtoCだけじゃない、パナソニックグループ
パナソニックグループ(以下 パナソニック)といえば?との問いかけに対して、学生から挙がった声は、「ドライヤー」「冷蔵庫」「電子レンジ」「シェーバー」など、暮らしに身近な家電の数々。
でも、「パナソニックは家電メーカーではない」との一言に、学生の顔には困惑の色が。
その事業領域は多岐にわたり、様々な側面から私たちのくらしを支え、そして社会課題の解決に取り組んでいます。
例えば、冷蔵ショーケースで、フードロス削減や省エネを実現。
賃貸向けの家電サブスクリプションサービスで、家電廃棄や空き家問題の改善に貢献。
再生エネルギーの活用で、二酸化炭素排出の削減に貢献。
多くの学生が、想像を超える事業領域の広さと、可能性の大きさを感じたことは言うまでもありません。
今回のテーマ
今回取り組むのは、幅広い事業領域のなかでも、白物家電、電気設備、そして空質空調を扱う事業に関するお題。
くらしに身近な事業もあれば、普段はなかなか触れることのない事業も。
まずはそれぞれの事業概要について、各事業の重役を担う皆様にご説明いただきました。
<今回のテーマに関わる事業の位置づけ>
ご協力いただいた皆様
・パナソニック(株) エレクトリックワークス社
ソリューションエンジニアリング本部 ソリューション事業統括部
アーキテクチャ Well-Beingカテゴリー カテゴリー長 原様
・パナソニック(株) エレクトリックワークス社
マーケティング本部 デジタルマーケティング推進室 室長 荒木様
・パナソニック(株) 空質空調社
設備ソリューションズ事業部 事業部長 池田様
・パナソニック(株) くらしアプライアンス社
ランドリー・クリーナー事業部 ビジネスデザイン部 部長 木原様
※並びはテーマの順番に合わせています
※所属・役職はキャリアデザインコンソーシアム開催時点の内容を記載しています
登壇者の方々からの明快で、時に笑いを交えた発表に聞き入る参加者の皆さん。
真剣な面持ちでメモを取る姿が印象的でした。
そしていよいよ、待ちに待ったテーマ発表です。
テーマ1:エレクトリックワークス社(空間ソリューション事業)
ワークプレイス(オフィス)で働く人をターゲットとした、
パナソニックの「空間ソリューション事業」の事業成長と顧客価値創造に向けた新規システム・サービスおよびマーケティングの提案をしてください
ーあったら良いな、こんなオフィスー
テーマ2:エレクトリックワークス社(電気設備事業)
あなたはパナソニックエレクトリックワークス社の開発営業担当です
大学で検討中の「イノベーションハブ」への提案を考えてください
テーマ3:空質空調社(空質空調事業)
未来予測からのバックキャストで、2030年”こんな技術・商品があったらいいな”空気質をテーマにシステム提案をしてください
テーマ4:くらしアプライアンス社(くらし家電事業)
“新しい洗濯ライフ” をテーマにしたビジネス提案をしてください
運営側として聞いていても、どれも難解で高度なレベルのテーマ。
しかしながら、「異なる大学、背景のなかでぶつかりあって乗り越えてほしい」とのエールを受けて、
直後のチーム会議では、頭を悩ませながらも自分なりの意見や仮説を発言してみる、そんな積極的な姿勢が見られました。
Day1の後には約2週間の準備期間を挟んで、ついに最終発表。
どんな発表が聞けるのか楽しみです。
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Day2 緊張の中迎えたプレゼンテーション
Day2のzoomに次々と入室される学生の皆さん。
緊張が画面越しにこちらにも伝わってくるような、不安げな面持ちが並びます。
オリエンテーションの後はテーマ別にブレイクアウトルームへ移動して、いよいよプレゼンテーションの時です。
個性豊かな発表の数々
発表はどれも、既存の枠組みにとらわれない個性豊かなアイデアの数々で、その自由な発想に、テーマを出した事業責任者の皆さんも一同びっくり。
オフィスに温泉を設置して…設定は地下帝国で…、そんなユーモアを交えつつも、
実際にオフィスを見学しに行ったり、データに基づいて提案していたりと、行動や思考を伴う発表内容の数々で、短期間での成長ぶりは目を見張るものでした。
その後の事業責任者の皆さんからの講評では、
「パナソニックが提案するなら、という着眼点がよかった」
「未来起点のバックキャストから事業導入へのストーリー形成のアプローチが、実際のビジネスでも使えるようなまとめ方だった」
「言葉遣いが巧みで、メンバーにコピーライターでもいるのかと思った」
などの評価とともに、
「世の中にないものをゼロから作ろうと考えると思考停止してしまうが、条件を少し変えて組み合わせてみるとアイデアが浮かぶことがある」
「日頃の生活にビジネスチャンスをみつけるヒントがあるから、世の中のあらゆるものに好奇心を持って試してみてほしい」
等、今後に向けたアドバイスの数々をいただきました。
事業責任者の皆さんも頭を悩ませたのが、優秀チームの選出。
それぞれのテーマから1チームずつ選出いただきましたが、どれも甲乙つけがたい発表で、
一つを選ぶのは至難の業。
そのような中、選ばれた4チームの皆さん、本当におめでとうございます!
そして、選出されたチームには、特典として2月に開催されるパナソニック(株)会社見学スペシャルツアーへの参加権を授与。
その様子は後編でお伝えします。
緊張の面持ちから一転、和やかな座談会
発表の緊張から開放されたあとは、事業責任者、そして人事の方々との座談会。
今回の企画に関わる話から、仕事の話、プライベートの話まで、幅広い質問が飛び交っていました。
1,2年生で社会人と話すことは相当な勇気のいることだと思いますが、
むしろ就活を意識しない学年だからこそ、純粋に気になる疑問が投げかけられている印象でした。
実は学生への事後アンケートでも、一番有意義だったと票を集めたこの座談会。
肩の荷が下りてほっとしたなかでの、朗らかな社員の皆様とのインタラクティブなひとときが印象的だったのではないでしょうか。
大学職員様からも賞賛と労いの声が
最後に、当日の様子を見学しておられた大学職員の皆様からのご感想。
「コミュニティの外に飛び出してここに参加しただけですごいこと」
「初めて出会った方同士でよくここまで仕上げられたなと感動した」
「準備が足りなかった、うまく話せなかった、という思いはあると思う、悔しいと思っている人も自分を褒めてほしい」
「うまくいったこと、いかなかったこと、どんなことでも全部ノートに書いておくと必ずどこかでそれが活かされる時がくる」
「知らないものは選択できないのだから、これからもいろいろなものに挑戦してほしい」
ここまでの努力への賞賛と温かい労いの声が寄せられ、温かい気持ちに包まれる中、キャリアデザインコンソーシアム2023 in 関西は幕を閉じました。
さて、このコンソーシアムに、事業責任者の皆さん、学生の皆さんはどのような気持ちで関わっていたのでしょうか。
参加者の生の声をお伝えすべく、後編では会社見学スペシャルツアーのご紹介に加えて、学生有志によるインタビュー企画をお届けします。
後編は こちら