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選考対策

【例題あり】ケース面接の解き方を徹底解説!

主に外資系コンサルティングファームの選考で出題されるケース面接。最近では総合商社でも出題されるなど、対策の必要性が増してきています。ケース面接は通常の人物面接と異なり、事前に対策をしているかどうかが合否を大きく分けます。本記事では、そもそもケース面接とは何かといった話から、ケース問題の基本的な解き方、対策の仕方を徹底解説します!

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ケース面接とは?

ケース面接とは、『〇〇の売上を上げるには?』といった問題について面接官とディスカッションをして解を導き出すという形式の面接です。従来は外資系のコンサルティングファームや投資銀行を中心に出題されてきましたが、最近では総合商社でも出題する企業が増えてきています。

面接の流れとしては、まず面接官からお題が与えられた後、学生は3~5分間の時間を使ってお題に対する回答を考えます。その後、考えた回答を面接官に対して発表し、そのアウトプットについて面接官とディスカッションを行うといった流れで進みます。面接時間は基本的に30分程度であることが多いです。

ケース面接の評価ポイント

この章では、ケース面接では何が見られているのかという評価ポイントについて解説します。
ケース面接では”コト”に向き合う力である問題解決能力と、”人”に向き合う力であるコミュニケーション能力に分けられます。

問題解決能力

まず、ケース面接で主に見られているのが問題解決能力です。コンサルタントは企業の課題を解決する仕事ですから、当然課題を解決する能力が必要になります。具体的に見られているのが以下の3つです。

①思考の広さ
思考の広さとは、物事を多面的に見られているかということです。1つの切り口だけでなく複数の切り口から物事を捉えられるかが重要になります。
②思考の深さ
思考の深さとは、1つの物事に対してより深い洞察を行い、潜在的な課題などまで考えられているかということです。いわゆる『なぜの繰り返し』ですね。
③思考の速さ
最後は思考の速さです。上で説明した広い思考・深い思考をいかに素早く行えるかということです。一般的に『頭の回転の速さ』とも呼ばれます。

コミュニケーション能力

ケース面接ではコミュニケーション能力も重要な評価ポイントです。
ここでいうコミュニケーション能力とは世間一般的で『コミュ力』と呼ばれるものとは異なり、『チームで円滑に業務を進めることができるか』という能力を指します。具体的には以下の項目に分けられます。

①咀嚼力
面接官が話す内容からその背景や意図を理解し、素直に受け入れられるかどうかがポイントです。
②説明力
自分が考えたことを構造的かつ簡潔に面接官に伝えられるかどうかがポイントになります。いわゆる結論ファーストも説明力の1つです。

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ケース面接の解法

本章ではケース面接の解法について、実際のお題を用いながら解説をしていきます。今回は例題として『銭湯の売上向上施策』について考えてみましょう。

前提確認

ケース面接で最初にやるべきことが前提確認で、問題特にあたっての前提を絞り込んで行きます。
前提確認の役割は

  • 「問題のスコープ(考える範囲)を絞り込むことで考えやすくする」
  • 「面接官と認識を擦り合わせる」
の2つです。
今回の銭湯の問題では以下の前提を置いておきます。

  • 「個人経営の1店舗で売上向上を考える」
  • 「場所は都内で、周りは住宅街」
  • 「サウナや岩盤浴はなく、風呂のみ」
  • 「飲み物は販売しているが、食事は販売していない」
前提確認では、立地はもちろん、後半2つのようにそのお題特有の前提条件についてもしっかり定義しておくことがポイントです。これによってクライアントに対する解像度が上がり、後の現状分析や課題特定でより深く考えることができます。

現状分析

次のステップは現状分析です。ここではクライアントの依頼の背景や、外部環境について考えます。現状分析は『これだけ確認しておけば良い』という項目はないので、お題に合わせてその場その場で考えていきましょう。
今回の問題であれば、現状を3C分析の観点から考えていきます。3C分析とは、クライアントを取り巻く環境を『市場(Customer)』『競合(Competitor)』『自社(Company)』の3つの側面から分析する手法です。
ここでは、3C分析に沿って以下のように現状分析を行いました。

  • 市場
  • 近年の温泉・サウナブームで温泉や銭湯に対する需要は伸びていそう

  • 競合
  • 温泉施設の中にも様々なジャンルがあり、岩盤浴やご飯どころなど風呂機能以外が充実したリゾート寄りの施設が増えてきている 自社が展開している、小規模銭湯というジャンルでは商圏内に多くは存在していなさそう

  • 自社
  • サービスの幅や質では現状強みを持てておらず、立地や価格を要因に近隣住民を取り込んできた

課題特定

次は課題特定で、ケース面接を解く中で最も重要な部分になります。課題特定では構造的に課題を幅出し、深掘りをしていくことを意識しましょう。
まず、幅出しの際に意識すべきなのがMECEです。MECEとはMutually Exclusive Collectively Exhaustiveの略で、日本語では『漏れなくダブりなく』と呼ばれます。ここでは、『飲み物』を分解する例を考えてみましょう。

【ダブりはないが漏れが発生する分解】
例えば、「飲み物」を「水」と「お茶」に分解してしまうと、オレンジジュースやビールなどの漏れが多く発生してしまいます。
■飲み物
 □水
 □お茶

【漏れはないがダブりが発生する分解】
一方、飲み物を「大人向け」「子供向け」「男性向け」「女性向け」といった風にターゲット別に分類すると、例えば「大人向け」と「男性向け」にダブりが発生してしまいます。
■飲み物
 □大人向け
 □子供向け
 □男性向け
 □女性向け

【漏れもダブりも発生する分解】
次に、飲み物を炭酸飲料とアルコールに分解すると、水やお茶が漏れてしまう上、ビールやハイボールのような『炭酸のアルコール』がダブってしまいます。
■飲み物
 □炭酸飲料
 □アルコール

【漏れもダブりもない分解】
では漏れもダブりもない、MECEな分解とはどういった分解なのでしょうか?例えば『アルコール』と『ノンアルコール』で分けると漏れもダブりもない分解になりますね。
■飲み物
 □アルコール
 □ノンアルコール

他にもMECEな分解の切り口はたくさんあるので、ぜひ皆さん考えてみてください。

課題特定では、要素をMECEに分解した後、仮説を持った深掘りが重要になります。ここではお題を例に深掘り方を見てみましょう。

まずはこの銭湯の売上を分解してみます。分解の切り口は多くありますが、今回は以下のように分解してみました。

■売上
 □客数
  ●商圏人口
  ●銭湯に行く人の割合
  ●自社選択率
  ●頻度
 □客単価
  ●入館料
  ●中での飲食費

今回は以下3つの仮説から『銭湯に行く人の割合』へアプローチします。

仮説①客単価について、入館料は法律で定められており、上げるのが難しい上、中での飲食費は上げられたとしてもインパクトが小さい
仮説②商圏内に多数の銭湯があるということは常識的に考えづらく、自社選択率は既に高い可能性がある
仮説③一方、銭湯に行かずに家のお風呂に入っている人が多そうなので、この層に来てもらえれば大きなインパクトが見込める

次に『なぜ今家のお風呂に入っている人たちが銭湯に来ないのか?』を考えてみます。
ここではその理由を以下のように構造化してみました。

■銭湯に来ない理由
 □物理的障壁
  ●物理的障壁
   ・銭湯に行く暇がない
   ・銭湯までの距離が遠い
 □心理的障壁
  ●他人と風呂に入ることに抵抗がある
  ●子供の面倒を見るのが大変

ここではMECEではなく、MECE『的』な分解をしています。このように下流の議論に行くほどMECEに分解することは難しいため、大事な要素を抜き出すことを意識することがポイントです。

ここでは以下3点の理由から『子供の面倒を見るのが大変』という理由が最も大きな課題ではないかと考えます。
理由①:都内ではある程度の距離ごとに銭湯がある上、銭湯は入館料も安いため、物理的障壁が大きくなさそう
理由②:クライアント施設の周辺にはファミリー層が多く、彼らにとってのネックを考える必要がある
理由③:大きな温泉施設やリゾート施設にはファミリー層が多いことを考えると、銭湯には遊べるお風呂やキッズスペースのないことから親が連れて行きづらい可能性が高そう

以上の考察から『ファミリー層が小さな子供を連れていく際に面倒を見るのが大変』という課題が導き出されました。

施策出し

最後に、特定した課題に対して施策を考えます。
ここでは、いきなりジャストアイデアで施策を出すのではなく、まずは大きな方向性を考え、そこから課題特定同様に構造的に具体的な施策に落とし込んでいきます。

まず先ほど特定した『ファミリー層が小さな子供を連れていく際に面倒を見るのが大変』という課題に対して大きな方向性として『子供の面倒を見る親の負担を減らす』という施策の方向性を考え、ここから構造化していきます。

親の負担は時系列で見ると、『入浴中』と『入浴後』に分けられそうなので、この2つに分けて考えてみます。

まずは入浴中ですが、大きな温泉施設などでは流れるプールのようなものや、おもちゃを浮かべた浴槽などがありますね。これらを設置するのも1つの具体策として考えられます。
一方、入浴後に関しては子供が退屈にならないような施設、例えば食事コーナーやゲームコーナー、キッズスペースなどが考えられるでしょうか。
以上をまとめると以下のように構造化されます。
■親の負担を減らす
 □入浴中
  ●遊べる浴槽の設置
 □入浴後
  ●食事コーナーの設置
  ●ゲームコーナーの設置
  ●キッズスペースの設置

最後にここから行うべき施策を以下の4点の理由から『キッズスペースの設置』に絞り込みました。

理由①:遊べる浴槽の設置によって子供向けに寄せすぎると既存客の離反が考えられる
理由②:食事コーナーはキッチンの設置やスタッフの雇用が必要になり、金銭的コストも物理的コストも大きい
理由③:ゲームコーナーは大きなスペースが必要になるが、クライアントが都内にあることを考えると、賃料が高いため余分なスペースが残っている可能性は小さい
理由④キッズスペースであればかかるコストも物理的制約も小さく済む

以上が『銭湯の売上向上施策』に対する模範解答になります。
注意してほしいのは、ケース面接に対する『正しい答え』は存在しないということです。答えを暗記するといった受験勉強的な対策方法ではなく、『考え方・頭の使い方』を知り、自分なりの答えを導き出すことを心がけましょう。

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ケース面接の対策方法

ケース本を読む

これからケース対策を始める方はまず『ケース本』と呼ばれる、ケース面接についての解説書籍を読むことから始めるのが良いでしょう。
ケース本ではケース面接の概要から解き方、様々な例題が模範解答付きで記載されています。体系的に解説されているものが多いため、まずはこれらの書籍を1~2冊読み、ケース面接の基礎的な力を身につけましょう。
ケース本を読む際には、いきなり模範解答を読むのではなく、まずは自分の頭と手を使って問題を解いてから模範解答を読むようにしましょう。

ここではおすすめのケース本を2冊ご紹介します。

  • 現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
ケース本の中では、最も有名な書籍です。

  • 過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
こちらも有名な書籍です。模範解答が載っているという点では上で紹介した①と同じですが、大きな違いとして、『実際にその解答に至った思考プロセス』が詳細に記述されているということです。

人と壁打ちをする

書籍である程度ケース問題を解き慣れてきたら、実際に他人と壁打ちをしてみましょう。
壁打ちとは模擬面接のことで、実際のケース面接と同じように、お題を解く→発表する→ディスカッションをするという流れで進めます。
最も理想的な壁打ち相手はコンサルの社員や内定者です。基本的に自分よりもケースを解く能力が高い人と演習をすることで質の高いフィードバックを受けることができるからです。社員を見つけるのはなかなか難しいかもしれませんが、サークルやゼミの先輩など、身近に内定者がいないか探してみましょう!

また、同じコンサル業界を目指す同期との壁打ちもおすすめです。同じ業界を志望しているライバルのレベルがわかるので刺激になるというのはもちろんですが、同期との壁打ちでは面接官側を経験できるというのも1つのポイントです。
普段とは逆の『評価する』立場からケース面接を見ることで、今まで気づかなかったことに気づくことができます。まさに『人のふり見て我がふり直せ』ですね。
最近ではTwitterで壁打ちを募集されている方も多いですから、Twitterで同期を探してみるというのも1つの手です。

ビズリーチキャンパスでは、コンサル業界を目指す方向けに様々なケース対策コンテンツをご提供しております!ここでは、一部のコンテンツをご紹介します。

  • ケース面接ワークセミナー
実際に内定者が選考で体験したお題を皆さんに解いていただき、内定者だったらどんな解を出すのかをご紹介します。(https://br-campus.jp/lp/events5526)

  • アンバサStudyカフェ
自由にルームを選択することができ、学生同士でケースを解いたり、GDや模擬面接をしたり、お互いの就活の悩みを共有したりできる場です。(https://br-campus.jp/lp/events5597)

  • 個人面談
内定者の1on1の面談をすることができます。ケース面接の壁打ちはもちろん、ケース面接の対策方法や悩みなどのご相談も可能です。

ビズリーチキャンパスをフル活用して、ぜひケース面接の対策を進めましょう!


いかがだったでしょうか?
ケース面接は対策すればするほど実力が向上し、通過率もアップします。本記事で紹介した内容を基に、対策を進めましょう!

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