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企業研究

【農林中央金庫 キャリアセミナー】農林水産業を支える金融機関で働く、職員たちのパネルトーク

2021年12月、ビズリーチキャンパス主催で開催された「農林中央金庫 キャリアセミナー」。その中から、職員が自身の経験を交えながらキャリアや働き方について語る、パネルトークの内容をご紹介します。登壇者は、農林中央金庫の3つのビジネス領域「食農ビジネス」「リテールビジネス」「投資ビジネス」をそれぞれ経験する3名の職員。学生からの質問にもまっすぐに答えます。

企業紹介
農林中央金庫は、日本の農林水産業の発展に貢献すること使命とする民間金融機関。1923年、農林水産業者の協同組織の中央機関として、農林水産業に携わる生産者の資金需要に応える形でビジネスをスタートして以来、時代に応じて柔軟に事業領域を拡大。現在のビジネス領域は、農林水産業の成長産業化を実現する「食農ビジネス」、国内総店舗数国内2位(全国7,342店舗)、個人貯金残高のシェア国内3位(10・2%)の「JAバンク」の一員として事業を展開する「リテールビジネス」、グローバル金融市場での国際分散投資を通じて中長期的な安定収益を確保する「投資ビジネス」の3つ。日本の第一次産業の発展を支え、地域社会・生活者・国土に様々な「価値」を提供する。

人物紹介
農林中央金庫
プロジェクトファイナンス部 部長代理
榊原 浩美
教養学部(国際関係論)卒/1995年入庫
・1年目:国際金融部(スワップ事務、海外向け貸出等)
・7年目:企画管理部(財務部門)
・12年目:営業統括部(部店計数管理、シンジケートローンの組成)
・13年目:営業第三部(シンジケートローンの組成、債権流動化・ストラクチャー商品投資)
・15年目:リスク評価部(ファンド投資の審査)
・18年目:人事部(採用)
・23年目:審査部(クレジット審査)
・25年目~:プロジェクトファイナンス部(国内外のプロジェクトファイナンス投資の期中管理業務)

農林中央金庫
関東業務部
桐原 健吾
理学部卒/2014年入庫
・1年目:富山支店(窓口事務・北陸4県森林組合系統のサポート業務)
・4年目:JAバンク経営指導部(指導業務総括)
・6年目:JAバンク統括部(部門総括、)
・7年目~:関東業務部(千葉県内マリンバンクのサポート業務・神奈川県内漁業者への融資業務)

農林中央金庫
市場運用部
中村 みなみ
経済学部卒/2014年入庫
・1年目:名古屋支店(食農関連企業を中心とした融資・ビジネスマッチング)
・4年目:NY支店(融資トレーニーとして。海外現地法人への融資・食農イベントの開催)
・5年目:資金為替部(円貨の資金繰り)
・8年目~:市場運用部(国内外の債券投資)

3つのビジネス領域を経験する、3名の職員とパネルトーク

―――本日はご自身のキャリアのこと、またプライベートなことも含めてお聞かせいただけたらと思っています。よろしくお願いします。まずは簡単に自己紹介をしていただけますか?

中村:私は2014年に入庫しました。大学時代は経済学部だったのですが、当時金利や会計についての知識はそれほどなかったと思います(笑)。これまでのキャリアですが、入庫当初は食農ビジネスに携わり、名古屋支店に赴任したのち、4年目でトレーニー制度を利用してNY支店に約1年勤務しました。帰国後は投資部門に異動し、5年目から資金為替部で円貨資金繰りを担当し、7年目からは市場運用部国内外の債券投資の担当をしています。プライベートではNY支店から帰国後に同期と社内結婚をしていまして、家でもお酒を飲みながらお互いに会社の話をよくしています。

桐原:私も2014年入庫で、中村さんと同期です。大学時代は理学部で地球惑星科学という分野を勉強していました。入庫以来リテールビジネスに携わっており、第一次産業を支えてくださっている協同組合の経営をサポートする業務を長く経験しています。最初の富山支店では森林組合さん、4年目からのJAバンク経営指導部・JAバンク統括部では農協さん、7年目から現在の関東業務部で漁協さんの担当をしています。6年目の時に子どもが生まれて、育休を3カ月間取得しました。今は「家族第一!」と考え、保育園のお迎えも欠かさずしています。

榊原:入庫は1995年です。今日のメンバーの中では大ベテランになってしまいますね。大学時代は国際関係を専攻、政治・経済・法を幅広く学びました。1年目からは国際金融部で、海外向けのローン、クレジット投資に携わり、7年目からは企画管理部で農林中央金庫の財務を担当しました。その後、営業統括部でシンジケートローンの組成などを担当。13年目からは営業第三部で債権流動化・ストラクチャー商品投資、15年目からはリスク評価部でファンド投資のデューデリジェンス(審査)、18年目からは人事で採用の仕事をそれぞれ経験しました。ちなみに、ここにいる2人が入庫した時はちょうど採用を担当していました。その後に審査部、2年前からプロジェクトファイナンス部に在籍しています。プライベートでは、企画管理部にいた時に結婚しまして、その後リスク評価部にいた時に子どもを出産。職場復帰後には時短勤務を利用しながら働いてきた経験があります。

―――みなさんがどんな就職活動だったのか聞かせていただけますか?また入庫の決め手も教えてください。

中村:正直、最初はなんとなくぼんやりと就職活動を始めていた気がします。経済学部だったこともあって、周りには金融業界を志望する人が多かったです。様々な企業を見るなかで、金融機関の幅広い業種の人と関われるところに興味を惹かれました。中でも、社会的意義のある金融機関だということ、そしてお話しした職員の方ととても気が合うなと感じられたことから、農林中央金庫で働きたいと思いました。

桐原:私は理系だったので同じ学部では就職活動をする仲間がおらず、文系の友達と企業を見ていました。ちなみに農林中央金庫との出会いは、本当に偶然です。当時の私は、よく就活で聞く「社員の人柄に惹かれて入社を決めた」という話を絶対に嘘だと思っていました。金融機関というと、イケイケで自分が苦手なタイプの方が多そうだと思っていたのですが、農林中央金庫は職員がすごく丁寧で穏やかな印象で、こういう人たちとだったら一緒に働けそうだなと思えたことが決め手になりました。まさか自分が金庫と出会って人柄で会社を選ぶとは、という感じです。

榊原:私は特に金融業界に決めていたわけではなくて、幅広く色々な会社を見てまわっていました。社会人になったら様々な業種と接点のある仕事がしたいと思っていたところ、個人として様々な人と関わり合えるのは銀行員だと行き着いたんです。正直、町を歩いていて看板を見かける会社ではないので、農林中央金庫のことはまったく知りませんでした。たまたま友人から評判を聞いて、説明を聞きにいったのがきっかけですね。話を聞いていたら、他の銀行でできることはここでできそうだし、それにプラスして独自の存在意義がある農林中央金庫でしかできない仕事もありそうだと感じて、入庫を決めました。

―――普段の学生生活では、農林中央金庫の名前を目にすることはないかもしれないですね。就職活動で初めて魅力を知るという方も多いのではないでしょうか。では、最初のトークテーマです。

「これまでに感じた仕事のやりがいについて教えてください」

中村:自己紹介でもお話した通り、私は食農ビジネス、海外トレーニー、投資ビジネスと様々なビジネス領域を経験しているのですが、やりがいはそれぞれ違うところにあります。食農ビジネスでは、お客さまに融資やビジネスマッチングの提案をすることが多かったのですが、お客さまの期待を超えた提案ができて「ありがとう」と言ってもらえた時はすごく嬉しかったです。また、海外や投資部門での仕事は金庫業務のダイナミックさを感じる場面が多くありました。海外では日本のトップ企業の現地法人の方と直接やり取りすることになりますし、投資ビジネスでは動かす金額の大きさや、様々な国や地域の商品を扱うことにグローバルさを実感でき、やりがいが感じられます。

桐原:1年目で富山支店にいた時、森林組合の方と子どもたちに国産の木でつくった木製品を寄贈しに行ったことがあるんです。目の前で子どもたちがワイワイはしゃいでいる姿を見た時は、木のぬくもりなどが伝わっていると思い、すごく嬉しかったですね。今、特にやりがいを感じるのは、裁量を持って自分の仕事ができることです。漁業者さんに融資をするために、漁協さんや信漁連さんに今やらなければいけないことをしっかり伝えて一緒に動いてくれた時や、融資が進んで漁業者さんに金融商品を提供できた時には、頑張ってよかったなと思えます。今コロナ禍で学生のみなさんも大変だと思うんですが、漁業者さんたちも大変な時期を過ごしています。金額規模は投資ビジネスに比べると小さいですが、融資をして漁業者さんから「君のおかげで漁業を続けることができる」とお言葉をいただいた時は本当に嬉しいです。自分の頑張りで漁業者さんが漁業を続けられて、水揚げしてくれた魚が誰かの口に運ばれていく。こうして第一次産業がまわっているんだと実感できることが、リテールビジネスの醍醐味だなと思います。

榊原:いろんな部署を経験しましたが、フェーズによってやりがいは変わってきた気がします。最初の頃は、「若いうちから仕事を任せてもらえること」でした。例えば、国際金融部で海外向けの貸出をしていた際は、海外現地に行って取引先と話をし、自分の意見を上司にぶつけて入口から実行までをやり切れることがすごく面白かったです。フロントを離れて財務や人事の仕事をしていた時などは、他の部署から受けた相談に、自分の言葉でフィードバックができるようになって「ありがとう」と言われると、役に立てた実感が湧きました。異動は必ずしも本人の第一希望ではないこともあるのですが、行ってみると必ず世界が広がると思います。最初の部署とは違う仕事の仕方や視点が身に付いて、自分の希望だけで過ごしていたら得られないスキルや、新しい発見がやりがいにつながっていきます。

―――榊原さんから「若いうちから仕事を任せてもらえる」というお話がありましたが、桐原さんは「若手に任せる風土」は体感されていますか?

桐原:自分がやりたいと言ったことはやらせてもらえる文化はありますね。森林組合さんの経営サポートをしていた時にも、自分で積極的に資料をつくって提案していました。子どもたちに木製品の寄贈をしたプロジェクトも、国産の木をPRするために「こういうことをしましょう」といろんな人とディスカッションしながら進めたものです。実際に新聞社やテレビ局の取材を受けたときは嬉しかったですね。

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―――自分の意見をしっかり伝えれば、後押しをしてくれる環境はあるということですね。海外トレーニーを経験された中村さんにも質問が届いています。「御庫で海外へ行くには、語学の資格保有などの条件があるのでしょうか。海外に行けるチャンスは多いのですか?」ということなのですが、いかがですか。もともと海外に行きたいという想いはあったのでしょうか?

中村:それまで海外経験はハワイ旅行ぐらいしかなかったのですが、ずっと憧れはありました。トレーニー制度には語学等の資格要件の目安が設けられているのですが、行きたいと思ったところから勉強をはじめることもできます(笑)。私は学生時代から英語に自信があったわけではないのですが、行きたいという気持ちで頑張れました。トレーニー制度だけでなく、それ以外でも転勤という形で海外に行くこともできます。海外への転勤を希望する多くの方が実際に赴任しているようなイメージはありますね。

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―――行きたいという意志のある方には、道が拓けるということなんですね。では次のテーマに移ります。

「転勤・部署異動による働き方・仕事に対する気持ちの変化を教えてください」

榊原:私はたまたま転勤がなかったのですが、いろいろな部署は経験しています。先ほど申し上げた通り、今まで一つの部署だけでは見えなかった仕事の広がりが異動することで見えるということもありますし、違うように見えて実はつながっていたという新しい発見もあります。転勤や異動は、仕事をしていく上で視野が広がる良い機会になると思いますね。今のプロジェクトファイナンスの仕事は、最初に配属された国際金融部の時に少しだけ関わっていました。この時はまだ小さかった事業が、今では投資部門を支える大きな柱に成長している。最初の経験と、財務部で培った知見、審査部での視点などを身に着けて、今再びプロジェクトファイナンスに携われることが、自分としてもすごく面白いですね。農林中央金庫は一人ひとりを見て、「こういうスキルを身に着けたらいいのではないか」というキャリアを積ませてくれているんだなと感じています。

中村:学生時代は金融機関のことも海外のことも投資のこともほとんど知らなかった私が、農林中央金庫に入って融資の仕事を経験し、外貨の貸出もする中で海外に行きたいという想いが出てきて海外に。そして現地で投資の仕事をしている人と横並びで働くようになって、投資の仕事に興味を持ち、投資部門へ。異動する度に新しく知ることが増えて、興味の赴くところに異動できているという感覚はあります。農林中央金庫は少ない人数で頑張っているからこそ、若手にも「自分はどうしたいのか」を問いかけてくれる会社です。だからこそ、いろんな部署や人と関わって、視野が広がって、新しく興味を持って、自分の希望が叶っていくという良い連鎖が生まれているのではないかと思います。

桐原:転勤や部署異動って、メリットもデメリットもあると思います。学生のみなさんはデメリットに感じる方が多いかもしれませんね。私にとっては、転勤をするといろんな町に行けることが魅力です。その土地のものを食べたりお酒を飲んだりしていると、その町のことが好きになる。日本に自分の好きな町が増えるのってすごく良いなと思います。富山支店で森林組合さんの対応をしていた時は北陸全域を車でまわっていたので、富山だけでなく石川・新潟・福井も大好きになりました。今は漁業者さんの対応で千葉県をメインに担当しているので、縁もゆかりもなかった千葉のことが今では大好きです。日本全国を制覇することはできないですが、今後もいろんな町を好きになれるのは楽しみですね。

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「農林中央金庫の使命をまっとうするために、日頃大事にしていることは何ですか」

―――独自の存在意義がある金融機関だからこその質問が届きました。楽しく仕事をすることも大事ですが、一方で使命をまっとうするために結果を出すことも求められると思います。どんなことを普段から大事にされているでしょうか。

桐原:第一次産業を支えている農業者さん、漁業者さん、林業者さんと関わることが多いので、この方々にどういう価値を提供できるかを常に考えていますね。会社の中ではよかったねと言われることでも、最終的に農業者さんや漁業者さんたちにとって意味のあることじゃないと意味がありません。会社として求められることでもなく、自分のやりたいことを押し付けるのでもなく、常に相手の立場に立って何ができるかを考えるように意識しています。

榊原:農林中央金庫の業務は本当に幅が広いです。桐原さんのリテール部門のように第一次産業に貢献するという使命の「食」に近い仕事もあれば、中村さんや私の所属している投資部門のように、「収益を上げて還元する」という役割を担うところもある。それぞれの部門で果たせる役割を発揮するために、自分なりの一番いい仕事がしたいなという想いはありますね。

中村:榊原さんの言う通り、投資部門においては「より収益を上げて還元する」ことが大事です。収益力向上のためには、皆で意見を出し合って、投資内容をよりよいものにすることが大切だと思っています。私の周りはみんな人柄が良くて真面目な人ばかりで、それぞれの意見を持ち寄って話し合うことがよくあります。先輩もしっかり指導してくれますし、後輩もその期待に応えようとするいい関係性を築くことによって、より深い議論が生まれると思っており、その結果が、よりよい投資と収益の還元につながっていくというサイクルになれば良いなと思っています。食農部門に関しては、第一次産業に貢献するという部分と、融資によって収益を得るという投資に近い部分の2つの側面があるかと思うのですが、ビジネスマッチングをする際にはお客さまが何を求めているのかをしっかり突き詰めることに重きを置いていました。ここでも、コミュニケーションを取ることが何よりも大事になりますね。

―――とても熱量の高いお話をしていただけているからでしょうか、こんな質問も届いています。

「学生時代から第一次産業への関心は周囲に比べて強かったですか?」

桐原:特別強くはなかったと思います。ただやはり最近お話を聞いていると、高齢化で辞めてしまう人が多いとか、若い人たちが来てくれないから続けられないとか、厳しい課題を聞くことが多いです。そういう話を聞いて、今はその人たちのためにどうすれば自分の価値を見出せるか、ということを強く感じています。

中村:私自身は出身が長野県なので、第一次産業が身近な環境でもありました。ただ、学生時代から農林水産業のために何かしなくてはという意義や使命感みたいなものを感じていたかというと、そうではなかったです。入庫した後で自分の出自を振り返って、こんなに第一次産業に支えられていたんだなとか、地元のJAさんと関わりがあったなということが思い起こされて、今の仕事につながっているなと感じます。

榊原:私も静岡と地方出身なので、JAさんは身近な存在ではありました。ただ就職のときに第一次産業への貢献を強く意識していたかというとそうではなく、金融という入り口から入ったというのが本音ですね。投資部門にいると、リテール部門のようにお客さまと直接やり取りをして社会貢献していると実感できる場面は少ないかもしれません。ただ、ふと立ち止まって自分の仕事がどこにつながっているのだろうと考えた時、その存在を大きく感じることができます。入庫すると、JAさんに研修に行ったりもするんですよ。それぐらい農業を支えているというつながりを感じる部分は大きいですし、原点みたいなものにはなっていますね。

―――みなさんの雰囲気が楽しそうに見えたんだと思います。こんな質問も届いていますよ。「楽しく働くためにはどのようなことが大切になるか、大学時代に何をしたらいいか教えてください」。ご自身を振り返ってみて、今思えば何をしていたらよかったなと思いますか?


中村:学生時代は思いっきり遊んで、会社に入るのがいいんじゃないですかね(笑)。お客さんと関わる仕事でも、そうでなくても、自分の引き出しの多さって大事だと思います。アルバイト経験でも、勉強でも、海外だけでなく国内の旅行でも、それらの経験は社会人になってから絶対に役に立ちます。時間のあるうちになるべく引き出しを多く増やしてほしいです。

桐原:中村さんと近いのですが、安っぽい言葉で言うと、とにかく遊んでおいた方がいい(笑)。もうちょっと良い言葉で言うと、いろんな人と接する機会を増やしてほしいです。会社に入るためというよりは、経験・コミュニケーション力・人とのつながりは会社に入った後で活きてくると思います。今はコロナ禍で難しいこともあると思いますが、いろんな場所で、いろんな人と、ワイワイしてほしいなと思いますね。

榊原:遊んでもいいですし、勉強してもいいですね。今は就活の時期も早まってしまっていますが、それでも時間はたっぷりあると思います。学生時代ならではのできること、やりたいことをやっていただくのがいいのではないでしょうか。

―――キャリアを積まれる一方で、いろんなライフイベントも経験されていると思います。次のトークテーマです。

「結婚・出産・子育てなどのライフステージによる働き方・仕事に対する気持ちの変化を教えてください」

桐原:結婚した時は特に変化はないですね。妻も仕事をしているので、結婚したことで何か変わるということはなかったです。ただ、子どもが生まれて大きく変わりましたね。3カ月の育休を取得して、育児の大変さを知ってからは、子どもとの時間も大切にしたいと思うようになりました。今は時短で働いているわけではないのですが、早く帰るようにはしています。仕事にメリハリをつけて、保育園のお迎えは何が何でも行くようにしています。仕事の中身としては、現在は漁業者さんとかかわる仕事ということで、「これは子どもも食べられるのかな」という新しい視点も身に付きましたね。

中村:冒頭の自己紹介でも話したのですが、会社の同期と結婚して、私は食農と投資のビジネスを経験しており、主人はリテールビジネスや食農ビジネスを経験しています。二人で農林中央金庫の3つのビジネス領域を補完し合えているので、結婚して直接的に視野が広がったなというのは感じています。ライフイベントによって価値観も変わっていくものですし、今思うこととは違う未来もあると思うんです。だからこそ、あまり考えすぎずに力を抜いてやっていくのが、今を楽しめている秘訣かなと思います。

榊原:私も、結婚で仕事への向き合いが変わったことはないですね。今も旧姓で働いているのですが、それまで「榊原」として生きてきて、その名前で仕事を続けることが心の支えにはなりました。○○さんの奥さんになっても、子どもが生まれて○○君のお母さんになっても、仕事人として生きてきた自分があるからそれぞれバランスよく、仕事と家庭の両立ができたのかなとは思っていますね。私は時短勤務を利用させてもらいましたが、今はより柔軟になっています。時差勤務の制度もできたので、時短だけでなくフルタイムでも働きやすくなっていますし、在宅で仕事ができるようになったことでも大きく変わりました。子どもの小学校の旗振り当番をすることがあるのですが、在宅なら仕事を休まずに対応できるので助かっています。働き方の選択肢は増えましたね。

―――ちょうど在宅勤務の話も出ましたが、コロナ禍での働き方についても質問がきています。「昨今の働き方の一環として在宅勤務がトレンドになっていると思います。その中で、コロナ禍・アフターコロナにおける御庫での働き方についてお聞きしたいです」とのことなんですが、お二人も今は在宅ですか?

桐原:私はけっこう在宅で仕事しています。本社で作業するというよりは、実際にお客さまのところに行くことが多いので、週2で在宅、週2で外出、週1で出社して書類づくりや打ち合わせというパターンが多いですね。

中村:今は週3~4日出社して、週1~2日で在宅ぐらいのバランスです。部署にもよりますが、今は債券を扱っているので、電話での取引があるんですよ。もしかしたら会社の中では出社比率は多い方かもしれません。交替しながら在宅勤務も活用している感じですね。

―――桐原さんのように男性でも育休を取得されている方もいますし、働きやすい職場環境は整っているんだなと感じますね。では、最後のトークテーマに移りたいと思います。

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「これからのキャリアプランを教えてください」

中村:私自身これまで、地方支店・海外支店・本店を経験し、部門としても食農・投資と携われたことで、視野を広げることができました。引き続き、違う部門にもチャレンジしてみたいという気持ちもあります。たとえば投資をするにあたって重要な規制関係を専門にする部署にも興味がありますし、主人からリテールの話も聞くので、投資とリテールをつなぐような業務にも興味があります。フットワーク軽く、取り組んでいきたいですね。

桐原:農林中央金庫は幅が広いのですが、自分の性格上、第一次産業を支えている現場の方と仕事をするのが合っているなと思うんです。できれば今のまま、リテールの仕事を続けたいなとは思いますね。

榊原:自分がかつて時短勤務などで支えてもらっていた経験から、今度は自分が支える側になれればいいなと思っています。若い担当の方たちと仕事をしているので、育っていくのを温かく見守りながらやっていけるといいなと思っています。

―――最後に、学生のみなさんへ一言ずつ、メッセージをいただいて締めたいと思います。

中村:私が社会に出て営業をしていた時に思ったことなんですが、企業の人がこれほど快く話をしてくれるのは、就活の時だけなんですよね。営業で行っても、そこまで深く話してはもらえない印象でした。就活はつらいこともたくさんあると思いますが、今しかできない経験を楽しんでほしいです。貴重な機会なんだということを頭の片隅に置きながら、頑張ってもらえたらと思います。

桐原:入社理由を探したり、見栄を張ったりせずに、自分のやりたいことをそのままぶつけてみてください。落ちてしまったらその会社とは合わなかったんだと割り切りましょう。ありのままを話して採用してくれたところが、自分に合う会社だと思います。コロナ禍で行動が制限され、企業の人と会う機会も減っていると思いますが、限られた時間を大切に、正面切って就職活動を頑張ってください。

榊原: 就活はいろいろな業種の方と会えるすごくいいチャンスだと思うので、是非楽しんでください。就活真っただ中にいるみなさんからすると、なかなか楽しむという気持ちになれないかもしれませんが、すごく貴重な経験になりますし、自分を見つめ直す大事な時間です。たくさんの社会人に会って、いろいろな話を聞くことは絶対に糧になると思いますので、ぜひ前向きに取り組むことをおすすめします。

―――少数精鋭で、使命を持ちながらも穏やかに、熱い心を持っていらっしゃる雰囲気が届いたんじゃないかなと思います。本日はありがとうございました!

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