<企業紹介>
NTTデータは、情報技術で、世界中の新しい「しくみ」や「価値」を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献することを目指しています。お客様との間に長期にわたるゆるぎない関係を築き上げ、お客様の夢を実現することが、私たちの使命です。 私たちは、グローバルでのシームレスなサービスと、地域ごとのきめ細やかな対応力をもって、お客様の変革をサポートしています。
<人物紹介>
田村麻衣 (写真右)
2005年入社
~ビジネスソリューション事業本部 AI&IoT事業部~
入社後は法人部門の開発SEとして、大手携帯電話会社の料金システムなどを手掛ける。その後大手飲料メーカーを担当した後、AI&IoT事業部へ。最先端の技術を用いたシステム開発に携わる。
宮田孝二 (写真左)
2013年入社
~金融事業推進部 技術戦略推進部~
入社以来、一貫して金融機関をクライアントとしたビジネスに携わる。2019年よりUX/UIデザインを担当し、ユーザーのニーズに即した価値提供の支援を手掛けている。
1対1だから伝えられることがある。
——— 本日はお時間をいただき、ありがとうございます。まずは、現在のお仕事について教えてください。
田村麻衣さん(以下、田村):
AI&IoT事業部という部署で、最先端技術を用いたビジネス変革をお客様に提案しています。例えば機械の音から異常を検知するNTTグループのAI技術を活用し、JR西日本様と新幹線の異常検知のための導入を進めています。
宮田孝二さん(以下、宮田):
私は入社以来ずっと金融機関向けのビジネスに携わってきまして、現在はUX/UIデザインの領域で、ユーザーへより良い体験・価値を提供する仕事をしています。例えば最近では、金融機関の融資のサービス企画を支援していまして、初期検討の段階におけるユーザーを深く知るためのワークショップやインタビュー等を行なっています。
——— お2人とも日々の業務がお忙しい中でOB/OG訪問を数多く受けていますが、これまで何名くらいの学生と会いましたか?
田村:
入社から16年ほど毎年参加しているので、少なくとも60名くらいに会っていると思います。
宮田:
私は20~30名くらいですね。
——— 積極的にOB/OG訪問を受けるのは、どのような想いからでしょうか?
田村:
大勢が参加する説明会だと学生も受け身になってしまうので、情報を知ることはできても、雰囲気や仕事の深い部分までは理解することは難しいと思います。でも1対1で話をする場であれば、大勢の社員のうちの1人ではありますが、どんな人が働いているのか分かりますし、自分が本当に知りたいことを質問できます。それは学生が自己分析をしたり、ビジョンを定める上でとても大切なことなので、力になりたいと思っています。
宮田:
OB/OGなら学生も話しやすいと思いますが、我々もセミナーなどで大人数相手にしゃべるのは緊張するので、1対1だと話しやすいんです。だから気楽にコミュニケーションができるOB/OG訪問の場を大切にしたいと常々思っています。
——— 学生と接することで、ご自身にも影響がありますか?
宮田:
日々仕事をしていると目の前のことに囚われすぎて、初心を忘れてしまうときがあります。そういうときに学生から「宮田さんはどうしてこの会社に入られたのですか?」と聞かれるとリフレッシュできて、新入社員の頃の気持ちを取り戻せます。
田村:
確かに学生の皆さんは本当に若くてキラキラしていて、話していると心が洗われますね。また、採用活動は会社の底力を上げるために重要なので、自分にできることで貢献したいという想いがあります。
正しいかどうかではなく、自分に合っているか。
——— 学生にとってOB/OG訪問の1番のメリットは何だと思いますか?
宮田:
やはりOB/OG訪問をした上で志望を固めた方が、入社する会社とのマッチングが上手くいくと思います。
田村:
学生のときに知れることは100%のうち10%も無いかもしれないですが、少しでも会社のことを深く知っていた方が入社後の違和感も少ないですし、やりたいことを具体的に考えられます。できるだけ多くの人から話を聞いた方がよくて、特にNTTデータのように事業が多岐にわたる会社だと、組織によってやり方も雰囲気も異なる場合があります。同じ会社でも複数の社員に会ったり、同業界の違う会社の人にも会うのがいいと思います。
——— 競合他社との違いもわかりそうですね。
田村:
正直、事業だけを見れば競合他社と重なる部分もあります。でも仕事のスタンス、やり方とか、それに伴う社風や社員の雰囲気は違います。それは「どこが正しい、間違っている」ということではなくて「どこが自分に合うのか、どこで働きたいと感じるのか」が重要です。だからこそOB/OG訪問を通じてジャッジするのがいいと思います。
宮田:
弊社の成り立ちとして、創立当初、公共・金融分野に強みを持っていた時代から、現在では法人分野・グローバルへと、その事業ポートフォリオの幅を年々広げています。でも社風や文化は持続的で変わらずに続いていくので、そこを知ることは大切だと思います。
自分の気持ちを伝えて欲しい。
——— OB/OG訪問で学生と接する際に、心がけていることはありますか?
宮田:
こちらから一方的に話をするのではなく、学生の想いや意見、質問などを上手く引き出すことを心がけています。
田村:
ただ情報を伝えるだけでなく、考えを整理するガイドをしてあげたいと思っています。例えば「グローバルなビジネスをしたい」と言うだけでは、エントリーシートでも面接でも通りません。グローバルなビジネスと言っても、海外勤務で特定顧客向けのビジネスをするのか、日本からソリューションを持っていくのかなど、本当に色々なやり方があるので、間違っていてもいいから自分なりのビジネスプランを持っていた方がいいです。そういった、就職活動を進めるために必要な要素をしっかり伝えたいと思っています。
——— なるほど、そこまで深掘りできていない学生が多いということでしょうか?
田村:
そうですね。自己分析でも何が強みなのかまで落としきれていない学生も多くいます。「サークルを頑張りました」「バイトを頑張りました」だけでなく、その時に何がしたくて、何が起きて、どういう対策をして、結果はどうで、どう改善したかといった、重要なポイントが明確でないことがあるので、とてももったいないと思います。
宮田:
とても頭がよくて礼儀正しい人が多いのですが、緊張していることもあって、自分の言葉で話せずに表面的になってしまう人も多いです。せっかく自分だけの体験や強みがあるのだから、他の人には無いものを上手くアピールできるようになることが重要です。
——— OB/OG訪問を充実した時間にするために、学生へアドバイスをお願いします。
田村:
OB/OG訪問を受ける立場からすると「自分はこういうことがやりたくて、だからこの会社に興味を持っている」という気持ちを伝えて欲しいですね。それがわかれば有意義なアドバイスができますし、やりたいことを膨らませるために何ができるかを伝えられます。また、学生の強い意思を感じると、こちらのモチベーションも高まります。反対にそこがわからないと、深堀りできずに時間だけが経ってしまうこともあります。
ただ、やりたいことを固めるためにOB/OG訪問をする人もいると思います。もちろんそれでもよくて、それならば「自分はまだ悩んでいて、やりたいことを絞るために話を聞きたい」と伝えて欲しいです。もしかしたら興味がないと思っていたところに、面白いと思える発見があるかもしれないですし。
宮田:
服装やメールマナーなどに捉われ過ぎて、その場を大事にできていない学生も多いように思います。用意してきた質問の答えを受け身で聞くだけでなく「私はこう思うのですが、どう思いますか?」とか「先ほどの話をもう少し詳しく教えてもらえますか?」とか、インタラクティブに会話ができるとより有意義な場になります。
田村:
もうひとつ、聞きたいことを担当者に事前に伝えておくといいですね。私たちは一社員なので、全社の取り組みまで把握できていない部分もあります。でも前もって言っていただければ、同僚に聞いたり、社内の資料を集めるなど準備ができます。事前の準備もあるので、余裕をもって送ってもらえると、知りたいことに対してより丁寧なお話ができると思います。
パッションや想いを、強く持つために。
——— OB/OG訪問からは離れて、御社で働く魅力を教えてもらえますか?
宮田:
事業のフィールドが大きいので、働いていて飽きることがありません。「こんな仕事がしたい」と思って探してみると、小さくても絶対どこかの部署で手がけていますし、私は入社7年目ですが、新たな発見がまだまだあります。やりたいことに挑戦できる領域がしっかり用意されていて、キャリアの可能性が広いことが魅力です。
田村:
本当に色々な事業部があるので、ひとつの分野でスペシャリストになる道もあるし、色々な部署を経験することもできます。私は色々な部署を経験してきた側で、料金システムに携わったり、大手飲料メーカーとがっちり手を組んでビールに詳しくなったり、AIによるビジネス変革を手がけたり、本当に色々な仕事をしてきました。
また、当社はメーカーではないため利用必須となる商品やサービスがないので、お客様に最適な提案をし続けられますし、お客様と一緒に新しいビジネスモデルを考えることもできる。投資能力も強いので、新しい技術や事業を立ち上げることもできます。海外のグループ会社も多くありますし、M&Aにも以前から取り組んでいるので、グローバルな連携も今後さらに活発になっていくでしょう。
——— 最後に、就職活動中の学生へメッセージをお願いします。
宮田:
例えばビズリーチのプラットフォームなど、OBやOGに気軽にアプローチできるツールがあるので、積極的に先輩に会うべきです。社会で働く様々な人の考え方を知ることは、社会人になる前の心得として本当に大切です。最初から企業や業界を絞って就職活動をするのもいいですが、できれば幅広く社会人の話を聞くことをおすすめします。
田村:
OB/OG訪問はとても貴重な場なので、自分は何がしたいのか、どんなことに興味があるのかをクリアにする作業に上手く使ってください。生の声を聞いて組み立てたビジョンや志望動機は、ただ情報を持ってきただけのものとは、パッションや想いが全く違うので、就職活動で圧倒的に効いてくると思います。
新卒は一度きりのチャンス。辛いこともあると思いますが、逃げずに取り組めば絶対に自分のためになるので、自分自身と向き合って頑張って欲しいです。