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選考対策

留学生が伝えたい、海外と日本の就活のリアルvol.2

本連載では全2回に渡り、外国人へのインタビューをもとに日本の就活を客観的な視点から見ることで、「日本の就活」について考えていきます。 読者のみなさんには、自分のキャリアに合わせて日本の就活で成功するためにはどうしたらよいのか改めて考えていただきたいと思います。自己分析をすることこそが、就活の成功の近道に…。

こんにちは!ビズリーチ・キャンパス編集部です。

本連載では全2回に渡り、外国人へのインタビューをもとに日本の就活を客観的な視点から見ることで、「日本の就活」について考えていきます。
読者のみなさんには、改めて自分のキャリアに合わせて日本の就活で成功するためにはどうしたらよいのか考えていただきたいと思います。

インタビューのお相手は、日本の大学に4年間通い、大手日系コンサルティング会社に就職された社会人1年目の韓国籍の男性・Cさんです。

前回の記事では海外の就活事情について紹介しました。

前回の連載はこちら

留学生が伝えたい、海外と日本の就活のリアルVol.1

第2回は日本の就活について、そしてCさんが考える日本の就活で成功するためにすべきことについてお伝えしていきます。
Cさんが日本の就活を通して得たものは何だったのでしょうか?

韓国人から見た、日本の新卒採用事情

日本の採用システムは変わるべき?

最近、日本の就活や採用システムを疑問視する声があがっています。
日本特有といわれる「ポテンシャル採用」、「何十枚も書かなければならないES」、「定められた期間に就活しなければならない」などなど…
一部では、新卒一括採用をやめてアメリカなどのような即戦力採用にするべきといった意見もあります。

果たして日本の採用システムは変わるべきなのでしょうか?
実際に日本の就活を経験した外国人としてはどのように考えたのか、日本の就活の特徴といえる様々な点から聞いてみました。

”ポテンシャル採用”

日本では、潜在能力を重視して成長が期待できる人材を採用する、いわゆる”ポテンシャル採用”が主要です。
それに対して、海外や、日本の中途採用では即戦力採用が主に用いられています。

新卒がポテンシャル採用されることについてはどう思いますか?

「もちろん、採用される側としては嬉しいよね。ただ気になるのは、 『自分の何を見て採用してくれたのか』 『自分の何を見て、どこで使おうと考えているのか、何を期待されているのか』 が分かったら、それに合わせてもっと頑張ることができる。でも、ポテンシャル採用ではそれがぼんやりしていて分からない所には問題があると思うよ。」

必要以上に複数の企業にエントリーすること

「何十枚もESや履歴書を書くなんておかしいんじゃないか」といった意見もありますが、このことについてはどうでしょう?

「応募する側としてはチャンスが多くて良いよね。
就活をすることで様々な業界を知ったり、たくさんの社会人に出会うことができるのは『日本の就活ならでは』だとも思ったよ。
ただ、選択肢が多すぎることで迷う人も多く、そのことで人によっては悪い結果につながりかねないんじゃないかな。実際、一つの時期にESの締め切りやwebテストが集中していて、すべてに応募することは現実的に不可能だから混乱する人も多いと思う。
一方で、周りで『就活成功した』と言っていた人は、事前に志望する業界・企業が固まっていた人が多かった印象があるし、それによって集中して選択することができていたからだと思う。」

「学生」と「就活生」の両立

学問に集中するべき大学生の後半の時期に、就活に取り組まなければならないことへの批判もあります。
これについては、どのように考えたのでしょうか?

「就活の前は”学生として”は、良くないと思っていたよ。
自分の理想は4年間大学でちゃんと勉強して、卒業後自分探しの旅なんかをして、インターンして、みたいに様々な経験を積んでから就職することだった。
ただ、”就活生として”は良かったと今では思っている。
在学中に内定をもらっていないと、そもそも採用されないのではという不安も出てきてしまう。だから、そういう点で在学中に就活したほうが安心感が得られるよね。
つまり、キャリアについてしっかり考えられる時期が短いという点では良くないけれど、とにかく仕事は見つかるから安心できていいんじゃないかな。
このことについては、必ずしも良いとも悪いとも言えないことだと思うよ。」

採用システムを活かせるかどうかは学生次第

Cさんとしては、日本の採用システムは変わるべきだと思いますか?

「システム自体は変わらなくていいと思うよ。提供されている制度は良いものだと思う。
ただ、それが十分に生かされるかどうかはやる側の学生次第なんじゃないかな。」

日本の学生・大学について思うこと

日本の学生って正直言って…

日本の学生は大学に入ってから遊んでばかりだったり、キャリアについては就活直前にならないと考えない人が多いということについても、高校までに自分のキャリアを見据えて大学に進学し大学でも勉強に注力するアメリカなどと比較して、批判の声があります。

「客観的にみれば、良くないことだと思う。そう思いつつ、理解できなくもない。
キャリアについて考える機会がそこまで与えられていないのは事実だし、少しはサポートをしてもいいんじゃないかとも思うよ。
でも、大学生は様々な点で自由だし、自ら行動すればいいんじゃないかな。自分は大学3年生から長期インターンを4つ経験したけど、やろうと思ったらできたしね。
それぞれが自己責任で、自分から行動して探すべきだと思う。」

「人は軸は変わらなくても、やりたいことは変わっていく」

日本では自分のやりたい仕事に合わせて大学での専門を決める人よりも、就活の時期になってから自分がやりたい仕事を決める人が多いですよね。
敢えて海外から日本の大学に進学したCさんは、このことについてどのように感じたのでしょうか?

「人は根本的な軸みたいなものを持っていると思っていて、その軸は変わらなくても、やりたいことは変わっていくと思うんだよね。
興味を持てることって自分が経験した世界に限られてしまうもので、やりたいことを自分が全部わかってるわけではないと思う。
だから、大学生まで自分の将来の職業にとらわれずに他のことにも挑戦できる今の日本の状況は肯定的に捉えていいんじゃないかな。」

就活の成功とは

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いわゆる「就活本」では”差をつける~のコツ”などのテクニックが重視され多く紹介されていたり、一般に「就活の成功は有名企業から内定をもらうこと」と言われていたりします。
Cさんも当初はそのように考えていました。しかし、就活を続けるうちに違うと気づいたそうです。
本当の就活の成功とは何なのか、聞いてみました。

「初めは、就活で嬉しいと感じられる瞬間は内定をもらって他人に必要とされた時と思っていたんだ。でも、他人に必要とされて嬉しいのは当然で、得られるのは安心だけ。
本当にそう感じられる瞬間はいつなのか、それを就活中に出会った社会人に教えてもらうことができたんだ。」

「今の自分と目指している自分を点と点で考えて線で結んで、その直線にもっとも近い企業に就職するのが良いと思う。もしその方向性がどこかで変わるなら、その都度それに合わせたキャリアを歩めばいいだけなんだ。本当にやりたいことにも就活するまで全く気づいてなかったけど、教えてもらったことがきっかけで気づくことができたんだよね。大切なのは、自分と企業の相性みたいなもの。そういった企業を見つけて就職が決まった時が本当に嬉しいと感じられる瞬間だと思うよ。」

これから就活を始める学生の皆さんへ

自分の軸となるものに気づき、それと合う企業を見つければ自分次第で就活は成功するはず。Cさんは自己分析をすることでそれに気づくことができるといいます。

「自己分析をするときに、物事の表面だけでなく根本を見極めることが重要だと思う。それぞれやってきたことや得られたものは違うだろうけど、共通した軸みたいなものがあるはずでそれは簡単に変化するものではないと思う。それが自分の軸となるもののはずだよ。」

「ありのままの自分を出した面接は楽しんでいたし、今の就職先の最終面接までには自分がやりたいことを実感もしていたよ。ただ、自分の就活は成功したと思ってるけど、外資に行きたかった自分の就活としては間に合わなかったとも思ってるよ。」

日本の就活は内定をもらうためにやるんじゃない

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売り手市場といわれる日本の就活では、企業側は積極的に新卒採用活動に取り組んでいて多様で豊富な情報とたくさんの社会人との出会いに恵まれているといえます。
しかし、制度に振り回されてしまっては、就活だけでなく自分のキャリアパスで失敗してしまうでしょう。

就活の目的は内定をもらうことと考えてしまいがちですが、本当にそうでしょうか?
Cさんが日本の就活を通して得たものは、「自分についての深い理解」でした。
せっかくの充実した環境を味方につけるために、「自分がどのようなキャリアを歩みたいのか」「自分がやりたいことは何か」をよく考え、自分の軸を持って就活に取り組むようにしていきましょう!


一次情報を得て、自分の未来を見つけに行こう

採用ホームページやニュースなどのメディアを読んで、業界・企業研究に励むことはとても大事なことです。 しかし、それらの多くは二次情報に過ぎません。何かしらのバイアスがかかっており、正しい情報であるかどうかは自身で選択していかなければなりません。

情報収集で重要なことは、「どれだけ新鮮な一次情報」を得られるか、ということ。 そしてその一次情報を得る手段としては、「とにかく人と出会う」ことが重要になります。

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