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OB/OGが語る

女性MRが社内最速でチームリーダーに昇進。女性が最前線で活躍できる会社とは。

アメリカに本社を置く世界的な製薬会社のMSD。「違い」を強みの源泉と考え、多様な価値観が集まる組織づくりを積極的に行っています。社員一人ひとりが最大限に個性を発揮できる職場作りを推進しており、平成25年度には「女性が輝ける会社」として経済産業省が主催する「ダイバーシティ経営企業100選」にも選ばれました。そんなMSDが掲げる目標は、2025年までに女性管理職の比率を40%に引き上げること。今回は、「Japan Leadership Program(JLP)」の1期生としてプログラムに参加し、社内でも最速ステップで経営戦略部のディレクターとなった小泉庸子さんにお話しを伺いました。

<企業紹介>
「革新的な製品とサービスを通じて人々の生命を救い、生活を改善する」というミッションのもと、医療用医薬品やワクチンの開発と製造、販売をするグローバルヘルスカンパニー。1891年の創立以来、長年にわたり世界で培った知識や経験を活かして、幅広い医療ニーズに応えている。社員が共有するキーワードは、「INVENTING FOR LIFE」。サイエンスと医療の最前線に立つことを目指し、「科学的革新」「顧客エンゲージメント」「人財・組織」の3つを最優先事項とした事業戦略を実行している。

<人物紹介>
小泉庸子
経営戦略・コマーシャルエクセレンス部門 コーポレートストラテジー ディレクター
2002年入社

2002年に大学を卒業して、新卒でMSDに入社。入社後は人々の健康に貢献する日々に充実感を感じながら、仕事に熱中。入社7年目には、更なる高みを目指して海外MBAの勉強を開始。留学のために、会社を辞めることも考えた。しかし、時期を同じくしてJLPが発足。このプログラムなら理想とするキャリアが望めると思い、参加を決意。現在は、JLPの経験を活かして経営戦略・コマーシャルエクセレンス部門でディレクターを担っている。

入社の決め手は、すでに女性の活躍実績があったから。

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―――小泉さんがMSDに入社した理由を教えてください。

困っている人を助けたいという思いがあって、製薬業界に興味を持ちました。官庁やインフラ系企業も考えましたが、ピンとこなくて。MSDは、ニュース番組で「女性MRが多く活躍する会社」と紹介されているのを見ました。当時は、まだ営業で働く女性が少ない時代。ゆくゆくは、企業活動の根幹を担う仕事がしたいと思っていた私にとって、すでに女性の活躍実績がある会社はとても魅力でした。早速、MSDで働く先輩にOBOG訪問をしました。その先輩は、入社5年目の女性MR。3年間の営業成績が評価され、本社に異動となった方でした。お仕事の話を伺うと、とても楽しそうな表情で話してくださって、その様子から、「MSDには男女が分け隔てなく働ける環境がある」と確信し、志望を決意しました。

―――入社してから現在に至るまでの経緯を教えてください。

最初の配属では、広島に。開業医を3年間、大学病院を3年間担当しました。25歳という若さで大学病院という大きな病院を担当させてもらい、その結果が評価されて、28歳で本社のマーケティング部に異動。もともと企業の根幹に近い仕事がしたいと思っていたので、本社への異動は念願でした。しかし、そこで大きな挫折を経験することに。上司が、アメリカ本社から出向してきたアメリカ人の部長だったのです。サポートしてくれる予定だった課長は、運悪く長期の出張に。受験英語は得意だったものの、ビジネス英会話の経験はもちろんなし。いきなり始まったチーム会議では、何も話せず…。営業現場から本社へ異動してきたのに、現場の意見を全く伝えられなかったのです。無力さを痛感しました。その瞬間から英会話の猛勉強を始めて、英会話の本は30冊以上買いました。今思えば、私の成長意欲に大きなスイッチが入ったのはこの時だった気がします。 そして、英会話にも実務にも慣れ始めた29歳の時、さらなるキャリアアップのために経営の勉強がしたいと思い始めました。上司にも相談して、海外MBAに向けた勉強を始めた頃、幸いにも発足したのがJLP(Japan Leadership Program)でした。働きながら経営の勉強ができて、短期間で成長できることに魅力を感じ、応募を決意。選考を通過しJLPの3年間のプログラムに参加しました。3年間の研修を終えてからは、本社のマーケティング部門でブランドリーダーを担当し、現在は、経営戦略・コマーシャルエクセレンス部門でコーポレートストラテジーのディレクターをしています。

JLPは、経営陣から直接学ぶ3年間。

10年分の仕事を経験した。

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―――JLPとは、どんな研修制度なのでしょうか?

JLPは、リーダーの素質を持つ人を選抜して次世代の経営者となる社員を育てることが目的とした研修制度です。私はその1期生です。 第1回目の募集では、応募者100人の中から男性2人、女性3人が選ばれました。基本的には、仕事を通して成長していく実践型の研修です。通常のキャリアパスではできないようなハイレベルな仕事を、あえて与えられます。普通なら10年かけて経験する仕事を3年で学ぶため、なかなか大変ですが、経営陣から直接指導を受けることができるので、キャリアを望む人にとっては大きなチャンスとなります。実際にJLPを終えた社員にはチームリーダーなどのポジションで活躍され、その後も早い段階で管理職への昇進が実現している方もいます。

―――実際に、JLPでは何をしたんですか?

JLPは、1年ごとに配属されるチームが変わります。私の場合、1年目の配属は経営戦略部門のビジネスイノベーションチームでした。ミッションは「薬とワクチン以外で人の健康に役立つ事業を立ち上げる」新規事業です。私たちのチームは日本向けの体重管理サービスをゼロから考案しました。作り方、売る相手、販売方法について、仮説と検証を繰り返し議論しました。2年目の配属は、米国本社のInnovative Ventures Unit。ボストンの企業とパートナーシップを組んで、米国向けの減量サービスを展開するチームに入りました。減量のための食品販売からコーチングまで、領域に特化したトータルサービスの展開を目標として市場分析や競合調査などを実施。この事業では、サービス開始後にパートナー会社を買収子会社化し、現在でも事業を継続しています。JLP最後の3年目では、米国本社のグローバル・マーケティングで「ベルソムラ」という新たな不眠薬をローンチするチームに入り、世界に向けて薬を発表する瞬間に立ち会いました。仕事内容は、プライシング、セグメンテーション、プロモーションなど。薬の研究開発部と話したり、アメリカ向けのテレビ広告を考えたり、お医者さま向けのデジタルプロモーションを考えたり、製品を中心にして関連するすべてのことを行いました。

―――濃厚な3年間を過ごしていますが、その3年間で学んだことを教えてください。

学んだことは、まさにリーダーシップそのものです。意思決定が極めて難しい状況で、実際のリーダーたちが決断を下していく姿を目の当たりにしました。自ら大きな決断をして物事を引っ張っていくリーダーや、みんなの意見をどんどん引き出して選択していくリーダー。リーダーシップのスタイルは、ひとつではないと知りました。 その経験をきっかけに、リーダーシップというのは、時と場合によってフレキシブルに使い分けることが必要であると気付きました。自分というコアを持ちながら、状況によって変えていくことが大事かな、と。時には引っ張り、時には寄り添い。私自身もそんなリーダーでありたいと思っています。 もうひとつ、JLPで学んだ大切なことがあります。それは、「多様性は強みである」という考え方です。グローバルな世界には、各人意見があって当たり前という文化があって。例えば会議で1時間も話さないでいたら、「彼女は何をしているの?いらないんじゃない?」と言われてしまう。しかし、発言することのハードルは高くなくて、「ちょっと的外れな意見かもしれないけど…」と話し始めたことでも、「それ面白いね」と尊重されます。さらには、「じゃあ、こうしてみたらどうかな」と違う意見をミックスして、どんどん議論が活性化していく。遠回りと思った発言をきっかけに、最短で最適解を導いていく。まさに、多様性を強みにしたディスカッションだと思いました。

「遅くまでお疲れ様」は、言いません。

ワーキングマザーが働きやすいチームを作る。

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―――小泉さんの今後の目標を教えてください。

ディレクターとしての目標は、労働時間に頼らないチーム作りをすること。JLPに参加して、多様性のある議論は本当に素晴らしいと思いました。そのためには、多様性のあるメンバーが必要です。長く働ける人だけが集まるのではなく、時間に制約があるようなワーキングマザーでも、働きやすい環境を整えるべきなのです。だから、私は、長時間労働を評価しません。心の中では「頑張ってるなぁ」と思っていても、絶対に「遅くまでお疲れ様」とは言わないと、チームにも伝えています。短時間で実力を発揮して、成果にコミットしていけるようチームの意識改革を実行中です。 個人としての目標は、部門長として会社の根幹業務を担うこと。就職活動中から現在に至るまで、「困っている人のために仕事がしたい」という気持ちは変わっていません。でも、思っているだけでは何も変わらないので、さらに知識や経験を身に着けて、仕事の幅を広げていくつもりです。

―――それでは最後に就職活動中の学生にメッセージをお願いします。

就職活動で大切なことは、人の軸に頼らないことだと思います。先日、母校に行って学生と話す機会がありました。そこで感じたことは、親や友達の意見を気にしてしまって、自分の夢を見失っている人が多いな、ということ。周りの環境は変わるものです。今日の当たり前も、5年後には古くなっているでしょう。そんな中で、後悔しない将来の選択をしたいなら、「こうした方がいい」という周囲の意見よりも、「こうしたい」という自分の気持ちを尊重するべき。自分はどんな性格なのか、人生をどうしたいか、その手段として何の仕事をするか。自分の心と話して、自分の頭で考えるということを、ぜひ試してみて欲しいと思います。

―――本日は、お忙しい中誠にありがとうございました。

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