広島大学学生向けOB訪問｜先輩に合う前に押さえておきたいポイント

平和な社会を目指す広島大学

「自由で平和な一つの大学」を建学の精神としている広島大学は、11学部11研究科を擁する日本でも有数の総合大学です。さまざまな学問を広く学べるだけでなく、専門的に深く学ぶことができ、リベラルアーツを重んじる校風が色濃く感じられます。
また、広島大学は平和科学の理念である「持続可能な発展を導く科学」を課題としており、「平和を希求する国際教養人」の育成に力を入れています。平成26年度には、スーパーグローバル創生支援のタイプAに採択され、グローバル人材を持続的に輩出し、知を創造する世界のトップ100の大学を目指しています。
そのため、世界73カ国からも留学生が来日しており、また在校生に海外への視野を広げさせるために留学制度が充実しております。持続可能で平和な社会を実現させるために、広島大学は国際的な学びができる場所といえます。

広島大学の就職・就活状況

広島大学の就職、就活状況について解説していきます。日本の大学では、自分の所属していた学部の専門知識が、職場ですぐに活かされるとは限りませんが、学部ごとの特色が進路に大きく関係しているのは間違いありません。
文理幅広い学部から構成されている広島大学では、卒業生の進路も多岐にわたり、さまざまな業界で活躍する社会人を輩出しているのが特徴的です。

広島大学の学部別就職状況

11学部を擁する広島大学は、さまざまな業界で活躍する卒業生を輩出しています。また、文系理系の学部ごとに進路が変わり、教育学部、法学部、経済学部では金融・保険業界に、理学部、工学部、生物生産学部では製造や技術業界へ就職している傾向がみられます。
広島大学では、一年次生からキャリアデザイン能力を身につけることを推奨しています。多数のキャリア教育カリキュラムを開講していたり、大学主催のインターシップを実施していたりと、早期に職業選択を考える時間きっかけを学生に促しているのです。
そのため、学生たちは時間をかけて職業選択をすることとなり、結果的に多種多様な業界で活躍する仕事人を出し続けていることにつながっていると考えられます。

広島大学が金融・保険業界に強い理由

広島大学が金融・保険業界に進路を辿ることが多い理由として、一年次生からキャリア形成を考えるきっかけを与えていることもありますが、それ以外にも、学部全体を通して就職活動をサポートする体制が充実していることも大きな要因です。
広島大学のキャリアセンターは、国立大学としては最も長い歴史をもち、就職活動のノウハウが蓄えられています。そのため就活生が必要とする情報を積極的に学生たちに提供する場を設けています。
キャリアガイダンス時に、様々な業界で働く社会人を招き入れをおこなうなど、働く人の生の声を届ける工夫がなされています。働いている人とのコミュニケ―ションを通じて、早期に進路を考えることが、堅実な金融・保険業界へ就職活動をする学生が多くなるのではないかと思われます。

広島大学が実施しているOB訪問に向けた取り組み

初めて社会人とコンタクトを取る学生にとって、OB訪問は分からないことが多々あり、不安に思われることもあるでしょう。そのようなときは、大学側がOB訪問時に役立つ取り組みをおこなっていることもありますので、知っておくとよいでしょう。
そこで広島大学が在校生向けに指導する取り組みについて解説します。所属する大学の就職サポートを知り活用することで、初めてのOB訪問でも慌てることなく進めていくことができます。

積極的な情報開示

長年に渡り学生たちの就職活動、進路相談に携わり続けてきた広島大学のキャリアセンターは、さまざまな業界で活躍する広島大学OBから、多くの情報を収集しています。広島大学のキャリアセンター、「グローバルキャリアデザインセンター」では、企業情報を在校生にオープンにする姿勢をとっています。
また、ポータルサイトの「Myもみじ」では、過去数年間に及ぶOBの情報を検索することができ、興味のある業界で活躍する卒業生たちを探しやすくする工夫がなされています。また、広島大学ホームページでは、さまざまな業界で活躍している先輩たちの情報が紹介されています。
在学生たちは、すでに就職している先輩たちが学生時代にどのような経験を積み、社会でいかにして活かされているのか知ることができます。

自立的なキャリア形成を支持するカリキュラムの充実

広島大学では、自立的なキャリア構築を促すために、さまざまなキャリアサポートが充実しています。入学直後の新入生から受けられる早期キャリア教育、専任の教員による指導が受けられる総合的キャリア教育、民間企業や海外勤務の経歴をもつアドバイザーによる実践的キャリア教育など段階的なキャリアサポートが受けられるのが特徴的です。
その他にも、「リクルートマナー」や「自己PR訓練講座」といった、実践的で具体的な就職ガイダンスが定期開催されています。そのため学生は比較的早い段階で、自分の興味がある業界を定めることができ、OB訪問をする際に迷ってしまうといったことが少なく、実りあるOB訪問を進めることができます。

就活支援ツアー

関東、関西圏で就職を希望する学生を対象に、広島大学では就活支援ツアーを実施しています。一泊二日で東京や大阪に出向き、現地で開催される合同企業説明会に参加します。夕方ごろからは、現地企業で活躍するOBと懇親会を催し、先輩たちとの交流をする機会が設けられています。
広島大学と関わりがある個人や団体が運営する広島大学校友会が支援援助をしているため、在校生たちは通常より安い費用で、就活支援ツアーに参加することができます。希望する企業が関東、関西圏にある人は参加するとよいかもしれません。

広島大学のOB訪問に対する考え方

各大学によって、OB訪問に対する考え方は異なりますが、多くの大学で一つ一つの出会いを大切にして、有意義なものにしようというのがOB訪問に対する考え方です。OB訪問を実りある時間にするためにも、大学のOB訪問に対する考え方はあらかじめ理解しておきましょう。
また、あらためてOB訪問することの意義や、注意しなければいけないことをしっかりと押さえて、無駄のない訪問をするようにしましょう。

OB訪問の目的

多くの人がOB訪問をする目的として「進路を決めるために業界のことを知りたい」や、「自分に合った企業に就職するためにも働いている人の生の声が聞きたい」といったことが挙げられるのではないでしょうか。
就職活動の一環としてOB訪問を捉え、自分の進路を考える材料とすることはもちろん大切です。ただ、広い視野で考えると、学生という立場で働いている人の話が聞けることは、今後の人生においても価値のあることです。
社会という未知数の世界に不安を抱く学生は多く、その気持ちで聞けるOBたちとの話は自分の心に強く響いてくることでしょう。真摯で誠実な気持ちで聞いた話は、自分自身のことをよりよく知るきっかけとなり、精神的な豊かさへと繋がってくるのではないでしょうか。

OB訪問をするときの注意点

最低限のマナーを守り、失礼のないように振る舞うことを意識しておくことが大切です。OB訪問を快く受けてくれるOBは、優秀で愛嬌のよい人が多いです。そのため、話しやすくてついつい仲の良い先輩感覚で話してしまう人もいるかもしれません。
しかし、ビジネスを前提としている社会人同士のコミュニケーションでは、必要以上に親しくなることを必要としません。また、訪問相手は自分よりも年上であることがほとんどで、時間を割いてまで業界や会社のことを教えてくれている方です。
必要以上にかしこまる必要はありませんが、教えを乞う立場であることを忘れずに、相手に対して誠意が伝わるように振る舞いましょう。

広島大学とその他の大学の違い

11学部を抱える広島大学は、進路先として多種多様な業界で活躍するOBを輩出しているのが特徴的です。そのためさまざまな業界で働くOBたちと、コンタクトをとることが可能です。グローバルキャリアセンターでは、OB訪問時に、しっかりと目的と質問内容を熟考することを呼びかけています。 そして無駄なOB訪問をすることなく、必要最低限に訪問はすべきという考えのようです。また、先輩たちに失礼のないように振る舞うことを奨励しています。「平和を希求する国際教養人」の育成を目指す校風だからこそ、責任感をもって行動することを学生たちに強く訴えているようです。

OB訪問へ行く前に準備すべきこと

自分に合った就職先をみつけるうえで、興味がある業界に勤めている先輩たちの話は、非常に参考となります。充実したOB訪問をするためには、OB訪問の意義をよく理解し、入念な準備をしておくことが大切です。
またそれは、忙しい合間を縫って会ってくれたOBに対する礼儀を示すうえでも、必要なことです。そこでOB訪問前にしておくべき準備事項をまとめました。準備をしっかりと怠ることなく、OB訪問を有意義なものにしていきましょう。

業界、企業情報などネットで検索できることは調べておく

ネットや書籍で知ることができるものは、事前に下調べしておくことが鉄則です。訪問するOBの業界や企業情報はあらかじめ頭に入れておいて、会う際にはそれらの知識を前提にした、実際の業界動向や勤め先企業の職場環境について、教えてもらうようにしましょう。
それは、限りある時間を割いて会ってくれる先輩卒業生に対する礼儀にもつながるため、自分で調べて分かることは聞くことがないようにしましょう。

あらかじめ質問事項を用意する

上記でも説明したように、OB生は限りある時間を割いて会ってくれています。また、訪問時間も限られているので、少しの時間も無駄にすることがないようにしなければなりません。そこで、あらかじめ質問しておきたいことを、一覧にしてまとめておくことをおすすめします。
目的や意図がしっかりと織り込まれた得られるものが多いだろう質問を、事前にいくつか用意しておきましょう。質問事項を用意せず、考えなしに質問をしてしまうとあまりよい印象を与えることが難しくもなるので、誠意を示すためにもあらかじめ質問事項を用意しておくことが大切です。

客観的に自分のことを伝えられるようにしよう

自己分析などで自分を客観的にみられるようにし、言葉にできるようにすることで希望の職種に適性があるのか、OBの意見を聞くことができます。希望する職種に「自分は合わないのではないか」と思っている人でも、実際に働いている人の意見を聞くうちに「やれそうだ」と考えが変わることもあるでしょう。
反対に、まったく視野に入れていなかった業界の話を引き出すきっかけになり、職業選択に対する視野が広がることもあるかもしれません。いずれにせよ、OB訪問前にしっかりと自分のことを客観的に伝えられるようにしておくことで、適性にあった進路へと就職活動を進めていくことができます。

広島大学の学生がOBに聞いている質問内容

実際に企業の選考を突破したOBから聞ける話は、就活性にとって価値があるだけでなく、何かと不安の多い就職活動の励みにもなります。ここでは、そんな価値ある話をOBから聞き出し、時間を無駄にしないための、必ず聞いておきたい質問事項をまとめました。　

この会社に入社したのはどうしてですか。

就活生として同じように就職活動をしてきたOBが、どのような理由で今の会社を選んだのか知っておくことで、業界や志望する企業の選び方の参考となります。また、その企業に留まることなく、他の企業や、企業という組織の理解を助ける知識を得ることができます。
また、あらためて就活生だった時分に思いを馳せてもらうことで、就活時にやっておくべきことや、やらなくてよいことなど、具体的な指南を受けられることがあるかもしれません。親身に寄り添ってくれるためにも、今の会社を選ぶきっかけや動機は、欠かさずに質問するようにしましょう。

一日の仕事の流れを教えてください

実際の業務内容や自分が会社に入って仕事をするイメージを掴むためにも、どのような流れで仕事をしているのか一日のルーティンを聞くようにしましょう。
具体的にどのような流れで仕事をしていくのか知ることで、さらに先の将来のキャリア形成の参考にもなるので、分からない仕事内容は積極的に聞いておきましょう。

うちの会社ならではだなという、強みはなんでしょうか

会社の強みを聞くことで、そこで働いているOBが自分の所属する会社について、どのように思っているのかが分かります。会社のホームページでは、「このように謳われているけど、実際はこうなんだよ」という話や、「他にもこんな強みがある」といった思ってもいなかった会社の魅力が聞きだせることがあるかもしれません。
また、その質問で会社の弱みについても知ることができるかもしれません。会社の弱みを知ることで、面接時にその弱みを補完する自己PRをすることができたり、会社が抱える課題を考えることができたりと、よい意味でその会社に対する関心を高めることができるでしょう。

さまざまな業界で活躍するOBを、就活の参考としましょう

社会人と一対一で会うことになるOB訪問では、自分の所作が失礼にあたらないかと心配になることが多いかもしれません。ただ、後輩たちの訪問を受け入れてくれるOBたちは、優しいく懐の深い人がほとんどです。
また、OB訪問は自分の適性にあった進路や、自分が学部で学んできたことの意味を位置づけるうえでも役立ちます。つまり、学生時代にOB訪問をすることで純粋に自分自身の理解を深めていくことができるのです。
そういう意味でも、OB生と語り合い、将来について考えることができるOB訪問は、とても有意義な活動といえます。広島大学では、入学当初から将来について考えさせる、さまざまなキャリア教育や、OB生による企業情報の提供など社会を視野に入れた教育環境が整っています。
また、多種多様な業界で活躍する先輩たちとコンタクトをとることができるので、積極的にOB訪問を進めていくようにしましょう。

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