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選考対策

【内田クレペリン】って聞いたことありますか?

「足し算をずっとするテストがあった」という先輩体験談があったら、それは「内田クレペリン検査」という適性検査のことかもしれません。なかには、中学や高校で受けた機会があった人もいるでしょう。特定の業界では、ほとんどの会社で受けることになるかもしれない 「内田クレペリン検査」についての基本的知識をご紹介します!

内田クレペリン検査とは

正式名称「内田クレペリン精神検査」は、ドイツの精神医学者であるエミール・クレペリン氏の理論をもとに、日本の心理学者内田勇三郎氏が開発した「国産心理テスト第一号」と言われる性格検査です。1940年代には実用開始され、株式会社日本・精神技術研究所のペーパーテストとして、現在でも官公庁や企業、学校等で年間100万人の利用実績がある信頼性の高いテストです。中国、韓国などの海外でも利用されています。内田クレペリン検査を実施している企業は、SPIや玉手箱といった総合適性テストに比べると多くはありませんが、企業規模の大小を問わず取り入れられています。

検査の特徴

検査はシンプルな1桁の足し算です。いわゆる一般的な性格適性検査のような質問項目はありません。足し算という単純作業の繰り返しです。
語学力も知識量も問わないテストのため、外国人採用、高校卒業相当から大学卒業相当までを一括で採用するケースなどでよく用いられるのが特徴です。

検査の内容

▼17行に並んだ1行116個の1桁の数字を左から右へ足し算します。答えの下一桁のみを、数字と数字の間に書き込みます。
▼試験官の指示で、1分ごとに上記作業を次の列に移します。この作業を15分間続けます。
▼前半15分が経過したあと、5分間休憩し、後半15分で再び同じ作業を開始します。
全体の計算量(作業量)と、1分ごとの計算量の変化の仕方(作業曲線)と間違いの発生の仕方から、受検者の能力と性格や行動面の特徴を総合的に測定します。

頻出業界は?


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内田クレペリン検査を使用することで最も知られているのが鉄道業界のプロフェッショナル職です。プロフェッショナル職とは現業職とも呼ばれ、駅員・運転士・車掌・電気関係・保線関係などの現場での専門職です。JR、私鉄を問わず、内田クレペリン検査が選考ステップに組み込まれることがほとんどです。鉄道業界のプロフェッショナル職、特に駅員・運転士を志望する場合は内田クレペリン検査の練習は必須と言ってもいいでしょう。
そのほか、公務員試験、公益団体、創業から歴史のある企業などでも利用されることが多くあります。

検査で何がわかるの?

内田クレペリン検査の目的は、以下の能力・性質を判断するテストになります。
発動性:ものごとへの取りかかり、滑り出しの良し悪し
可変性:ものごとを進めるにあたっての気分や行動の変化の大小
亢進性:ものごとを進めていく上での強さや勢いの強弱
これらの能力、性格を判断する上で重要になるのが「作業曲線」です。

作業曲線とは?

各行の最後に計算された数字を、上から下まで線で結んであらわされる曲線のことです。この作業曲線の形と、足し算の総数である作業量が平均と比べてどう表されるかで、性格や能力を推測します。

望ましいとされる作業曲線の形

「定型」と呼ばれる、標準型であることが望ましいとされます。「定型」の特徴は以下の通りです。一般的に、受験者のうち50%~60%はこの「定型」に含まれます。
▼一列の作業量が116個の数字のうち前半40~55個以上、後半45~65個以上
イメージとして、行の半分にはかかるように作業をしていくとよいでしょう。
▼前半の作業曲線がU字型
▼後半15分の作業量が前半15分の作業量を上まわる
▼後半の作業量は徐々に減っていく
(※内田クレペリン検査の判定に使われる作業曲線の例)
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定型の作業曲線で、作業量が多い形を「高度定型」と言い、能力と性格的な安定性が高い形と判断します。大切なのは、「作業量」よりも「作業曲線が定型であること」と言えますが、コントロールしている時間的な余裕はありません。また、ギザギザではなく、きれいなU字曲線になるのも「定型」ではありません。

クレペリン検査突破のコツ

作業自体は単純な一桁の足し算です。過度の疲れや集中力が欠ける状況、例えば前日に眠れなくて睡眠不足であったり、選考会に遅刻して参加することになり焦ったり、服装がその日の気温に対して暑すぎたり寒すぎたりといった状況では、集中力が発揮できない可能性が高くなってしまいます。落ち着いて作業が進むように環境を整えましょう。

消しゴムは使わない

当日の指示にもありますが、消しゴムは使いません。間違えに気づいた場合には斜線を引いて訂正します。「間違がバレないように」などと考えて消しゴムを使うと、当然その分作業量は落ちますし、消しゴムを使った跡がわかれば、「指示されたとおりに作業できない」という判断をされてしまいます。

行を飛ばしても気にしない

回答欄は細かい数字の羅列です。集中していても、行を抜かしてしまうこともあるでしょう。一行飛ばしたことに気が付いても、そのまま作業を続けましょう。もとの行に戻ったりする必要はありません。ミスに気が付いた後も、気持ちを保って集中できるかが問われていると考えてください。

鉛筆は3~5本持参する

基本的に内田クレペリン検査では「シャープペンシルは使用不可」というアナウンスがされます。「鉛筆を持参のこと」と指示されて、シャープペンシルでいいよね、と自己判断した学生には当日鉛筆が貸与されますが、2本のみになります。途中で折れたり、先が丸まったりすると記入に手間取ります。きれいに削った鉛筆を3本以上用意しておくとよいでしょう。ただし、企業によってはシャープペンシルOKとアナウンスするところもあるようです。いずれにせよ、指示に従ってください。

内田クレペリン検査では、「指示に従うこと」「集中力を保つこと」が大切です。一度経験することで、慣れて作業量を上げることもできるはず。繰り返し練習する必要はありませんが、一度実際にタイムを計ってもらい、15分計算に集中できるか、大学などで体験できる機会があれば、ぜひ参加してみるとよいでしょう!

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webテスト対策は、内定の確率を上げるのに必要なことですが、はたして「内定を獲得すること」は真のゴールといえるのでしょうか?

「仕事」という時間は人生の大半の割合を占めています。そんな中、周りの意見や評価に流され、自分の心の中の意思に反する形でキャリアを選ぶことは将来の自分の首を苦しめるだけなのではないでしょうか。 テスト対策に取り組む前に、ぜひ自分自身と語り合ってみてください。

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