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OB/OGが語る

デジタルとアナログの両方に強みを持つ、凸版印刷だからできるDXのカタチ

印刷事業のイメージが強い凸版印刷で今、加速度的に成長しているのがDX領域だ。DX事業への本格稼働に向けて2020年4月に新設されたDXデザイン事業部では、これからの時代を担う新たな人材の育成に力をいれている。凸版印刷だからできるDXの強みについて、組織をリードする社員のお二人に話を聞いた。

企業紹介
創業1900年。印刷事業からはじまった凸版印刷は、時代とともに新分野への事業拡大に取り組んでいる。現在の事業分野は、情報の価値を最大化し円滑なコミュニケーションを提供する、セキュア・マーケティング・コンテンツからなる「情報コミュニケーション」。生活者の衣食住に直結する分野、パッケージ・建装材・高機能エネルギー関連からなる「生活・産業」。印刷テクノロジーをベースにしたディスプレイ関連製品・半導体関連製品を取り扱う「エレクトロニクス」の3つ。そしてこれまで培ってきた凸版印刷の強みを活かしながら、デジタル技術を活用してビジネスや生活に大きな変革をもたらすDX領域に力を入れている。

人物紹介
凸版印刷株式会社
DXデザイン事業部
ビジネスアーキテクトセンター
センター長
尾脇 庸仁(写真:左)
1992年、大手シンクタンクへ入社。その後、国内外の証券会社にて証券アナリストとして活躍し、2017年凸版印刷へ入社。入社以来、DX領域のビジネスに携わっており、2020年4月に新設されたDXデザイン事業部にて現職に至る。

凸版印刷株式会社
DXデザイン事業部
ビジネスアーキテクトセンター
プロセッシングビジネス本部
ICT開発三部 部長
宗田 いずみ(写真:右)
1998年、トッパンマルチソフトに入社。その後、2010年にトッパンシステムソリューションズ、2014年に凸版印刷へと転籍。ERP導入コンサルタントとして、顧客の基幹システム構築を数多く経験。現在は金融系Webシステム・アプリ開発を担当する。

DX事業に力を入れる、凸版印刷の今

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―――本日は凸版印刷様のDX事業をリードするお二人にお話を聞かせていただきます。はじめに、これまでのキャリアについて聞かせていただけますか?

尾脇:私は2017年に凸版印刷へ入社しています。それまでは証券会社で証券アナリストとして長く仕事をしてきました。当時から調査対象として凸版印刷のことはよく知っていました。それこそ、良いところも悪いところもです。金融を離れて事業会社に転職しようと考えはじめたとき、ご縁をいただいて凸版印刷に参画することになりました。

―――凸版印刷様で仕事をしようと思われたきっかけ、惹かれたポイントはどんなところだったんでしょうか。

尾脇:まさしく良いところも悪いところも両方ある会社だったことですね(笑)。凸版印刷は歴史のある会社で、従来の日本の大企業的な古い部分を持ちながら、それを変えていくだけの人財も、資金も、知名度もある。潜在的な力をすごく秘めた会社だと感じていました。それを引き出すチャレンジができるんじゃないかと思ったことが、入社の大きな理由です。

宗田:最初のキャリアは凸版印刷の100%子会社でしたが、その後事業統合や吸収合併によって転籍が続き、今に至っている感じですね。私はずっと、システム開発です。今は金融系向けにWebシステムやアプリ開発を手がける部署で、約40人の開発者のマネジメントをする立場で仕事をしています。

尾脇:宗田さんは、まさに開発現場の最前線で活躍し続けているバリバリの部長ですね。

―――今開発を手がけているシステムで、紹介できるものがあれば教えていただけますか?

宗田:私たちの部署では基本的に、金融のお客様向けの申込業務を支援するサービスやシステムを開発しています。そのひとつが、「スピードエントリーシリーズ」です。口座開設やクレジットカード、ローンなどの申込業務をペーパーレス化して業務効率化を支援するアプリケーションの開発を中心に手がけています。

―――尾脇様はセンター長として、主にどのような役割を担っていらっしゃるのでしょうか。

尾脇:ビジネスアーキテクトセンターは、お客様を探して新しいビジネスを立ち上げたり、既存のサービスを運用・発展させたり、DXデザイン事業部の中でもサービスに直結する機能を担っています。今、世の中におけるデジタルビジネスの重要性はどんどん高まっており、私たちのセンターでも社会的に影響の大きいさまざまなデジタルサービスを提供していますが、そこにおいてその重要な責任を果たす仕組みや体制が充分なのか。そこは常に意識するところ。より大きな役割を果たしていく会社として、強い体制を構築するための組織づくりやマネジメントを中心に取り組んでいるところですね。

デジタルとアナログの両方ができる、凸版印刷だからこそのDX

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―――ずっとエンジニアとして活躍されてきた宗田様にお聞きします。近年のデジタルビジネスの動きについてはどのように感じていらっしゃいますか?

宗田:私はこれまでずっとシステム開発に携わってきて、やっていることはそれほど大きく変わっていないと思っています。ただ会社として、これまで印刷が主体だったところに、デジタル技術を必要とする仕事が増え、我々に求められるものが増えたというのは強く感じています。これまで継続して運用してきたシステムもありますので、そこを維持しながら新しいものを増やしていくバランスをどう取っていくかが、目先の大きな課題です。今後の事業成長のためにも、DX領域で活躍する人財の教育・育成をしていかなければいけません。

―――DX人財の育成については、今はどのように取り組まれているのでしょうか。

宗田:社内で他事業部から公募で大幅増員をしておりまして、中にはDX領域が未経験のメンバーもおりますので、積極的に教育をする環境はありますね。ここ1~2年で資格保有者も増えていますので、会社をあげて育成に力を入れている状況です。

―――未経験でも挑戦できる土壌があるということですね。凸版印刷様だからこその強みでいうと、どんなところがあげられますか?

尾脇:私たちは新しいDXビジネスに挑戦しているわけですが、実はそのためには、安定した財務基盤や社会的な知名度の高さ、真面目で堅実だというイメージが大きな武器になっています。これまで先輩たちに築いていただいた大きな財産で、ここはスタートアップのベンチャーとは違う、大きな強みだと思いますね。

宗田:もともと印刷会社だったということも大きいですね。たとえば、私たちが手がけているのは申込業務システムですが、それを構築して終わりではなく、申込みをした後の審査業務やクレジットカードの印刷・発行なども含めてトータルで受注できることが、普通のシステム会社にはできない凸版印刷の強みだと思います。

尾脇:アナログがすべてなくなるかと言えば、そんなことはないんですよ。たとえば、BPO業務(印刷物の内容チェックや発送・返送業務、コンタクトセンター業務などのアウトソーシング)の全てをデジタル化するのはすごく難しく、まだまだなくなることはありません。ここは経験や実績、ノウハウ、資本力が必要とされる領域なので、参入障壁も高い。デジタルとアナログの両方ができる立ち位置にいるのが、凸版印刷です。

―――アナログにも強いDX、ソリューションの幅が広がりそうですね。

尾脇:今ようやく、DXビジネスにおける自分たちの強みは何かということが、事業部全体、会社全体に浸透しはじめているんです。最先端のデジタル技術の導入だけであれば、どんな会社だって言えます。私たちはこれまで、印刷事業を通して多くのお客様の販売促進業務に深く関わってきました。例えば、指示通りに印刷を受けるだけでなく、事業を理解しながら広告宣伝を支援してきた実績があります。チラシなどを必要とする流通業や、商品パッケージを印刷する食品メーカー、半導体の製造業に至るまで、お客様の業種も幅広い。決められた要件のシステムをつくるのがシステム開発会社だとすると、凸版印刷はこれまで培ってきたノウハウや事業への深い理解という強みを生かして提案することができます。ここが、私たちにしかできないことだとみんなが納得して、DX事業を前へ進めています。

―――それは大きな差別化ですね。会社の雰囲気はいかがですか?

尾脇:今後、紙の印刷ビジネスが縮小していくことは否定のしようがありません。だからこそ、凸版印刷は新しい姿に変わっていかなければいけない。そのことをトップから社員に至るまで全員が危機感を持って、本気で考えているところに凄みがあるなと感じています。もちろんベテランの能力や経験も必要ですが、DX事業のような新しい領域に踏み出している我々は、若手のアイディアに大いに期待しています。新入社員であっても声を上げやすい環境に変わっていますし、それを止めるような先輩社員は一人もいません。

宗田:会社全体で、新しいことに挑戦していこうという機運が高まっているのを強く感じています。伝統ある会社でありながら、新しいことにチャレンジできるというのは稀なんじゃないかと思います。私の所属する部門でも、若手も積極的に意見を出し合っていて、非常に良い空気感で仕事ができているなと感じています。

成熟した古いイメージから、新しく生まれ変わる

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―――今思い描いている、今後の戦略や方向性があれば聞かせていただけますか?

尾脇:お客様の要望通りにつくる受託開発も我々にとって重要なビジネスですが、それだけでなく自社開発を増やしていきたいですね。すべての人のインフラになるようなスーパーアプリをつくるなんて大それたことは言えませんが、宗田さんの話していた「スピードエントリーシリーズ」のように、ある特定の分野においては世の中のスタンダードになれるようなサービスをつくる力はあります。自分たちで考えて、開発して、世の中に問う。そうしてできたサービスをたくさんのお客様に使っていただく。自社開発サービスの比重を大きくしていくことを、追い求めていきたいですね。

宗田:どうしても目の前の案件対応に追われてしまうメンバーが多いので、新しいことに触れる機会を増やしていきたいですね。どんどん案件が増えている状況で、今のメンバーだけでは正直厳しい。人を増やしながら、育成にも力を入れて、みんながもっと楽しく新しい技術を取り入れた仕事ができる環境にしていきたいと思っています。

―――こんな人と働きたいという、求める人財像を教えてください。

尾脇:世の中では、よく「コミュニケーション能力」が重要と言われます。しかし個人的に思っていることですが、そこだけに注目するという風潮には違和感があるんですよ。頭の良さや反射神経が良い人、しゃべりが上手い人も必要ですが、そういう人だけでなく、口下手だけど頼りになる人や絶対に実現させてやるという熱意をもっている人とも仕事がしたい。会社として総合力があればいいので、みんなが同じである必要もないと思っています。

宗田:私たちが求めるというよりも、私たちが選ばれる会社になるために頑張らなきゃという想いも強いですよね。

尾脇:そうなんです。「凸版印刷」という社名を聞くだけで、成熟した古い会社だというイメージを持たれてしまいがちで。我々はDX事業で新しい姿に生まれ変わろうとしている。そこをたくさんの人に知っていただき、興味を持ってもらえるようにしたいですね。

―――では最後に、就職活動中の学生のみなさんにアドバイスをいただけますか?

尾脇:就活のノウハウ本にあるような型にはまった受け答えはあまり望んでいません。会社は決して怖いところではないので(笑)、普通の会話をしましょうと言いたいですね。誰も経験したことのないようなユニークなエピソードを求めているわけでもありません。きっとみんなそれぞれに不安もあって、知らないこともあって、悩んでいることもあるはず。それでもこの会社にエントリーしたんだという率直な想いを自分の言葉で伝えていただけると、相手にも話が伝わりますし、もっと聞きたいと思ってもらえるようになると思いますよ。

宗田:形式通りの面接をするのってあまりうまくいかないですよね。しっかり面接官と向き合ってコミュニケーションをとれば、相手もきっと真摯に応えてくれるはずです。自分が何をやりたいのか、どんな成長をしていきたいのかをしっかり自己分析した上で、それができる会社なのかどうかを自分から積極的に質問して聞いていく。今は学生のみなさんがそういう姿勢で企業を選んでいく時代なのかなと思います。自分が何をやりたいか、どう生きていきたいか、しっかり考えた上で、就職活動に臨んでほしいです。

―――貴社ならではのDX事業の強みや、新しく生まれ変わろうと本気で取り組まれている雰囲気が伝わりました。本日はありがとうございました!