名古屋大学のOB訪問に対する意識とは
1939年に設立した名古屋大学。世界的にも大きな評価を得ているの国立大学のひとつです。グローバル大学として活躍するために文部科学省がサポートする「スーパーグローバル大学事業」に指定され、学部は文系と理系を合わせてぜんぶで9つ。規模・学力ともに、国内トップクラスの大学法人です。
高い就職率を誇るのはいうまでもありませんが、その就職に必要なOB訪問に対して、大学は学生にどれぐらいサポートをしているのでしょうか。本記事では、名古屋大学の就職状況に触れつつ、実施しているOB訪問に向けた取り組み、名古屋大学のOB訪問に対する考え方やOB訪問で準備すべきことなどを取り上げていきましょう。
名古屋大学の就職・就活状況
まずは、名古屋大学の就職・就活状況について解説します。私立大学のように「文系しかない」、「理系のみ」という大学ではなく、名古屋大学にはさまざまな学部がありますので、その分就職先も多岐にわたります。学部と業界、それから企業名について解説していきましょう。
名古屋大学の学部別就職状況
学部 | 業界 | 企業 |
文学部 | 出版社、放送など | NTTドコモ、アイシン・エィ・ダブリュ、アビームシステムズ、オービック、講談社、集英社、竹中工務店、中日新聞社、日本放送協会、ニトリ |
教育学部 | 証券、保険など | アクセンチュア、かんぽ生命保険、第一生命保険、大和証券、東海理化電機製作所、東海旅客鉄道、東京海上日動火災保険、ブラザー工業、マツダ、三井住友海上火災保険 |
法学部 | 銀行、保険、ガスなど | 大垣共立銀行、十六銀行、住友生命保険、住友電気工業、中部電力、東邦ガス、豊田自動織機、西日本電信電話、ニトリ、富士通 |
経済学部 | 鉄鋼、銀行、建設など | 愛知製鋼、アビームシステムズ、大垣共立銀行、鹿島建設、新日鐵住金、デンソー、日本ガイシ、日立製作所、三井住友銀行、三菱UFJ銀行 |
情報文化学部 | テレビ、鉄道、郵便など | CBCテレビ、キスモ、双日、中部国際空港、デンソー、東海旅客鉄道、日本郵便、日本生命保険、パナソニック、りそなホールディングス |
理学部 | メーカー、銀行など | JTB中部、NECソリューションイノベータ、三幸製菓、ジェイテクト、資生堂、数研出版、東芝メモリ、日本たばこ産業、早川書房、三菱UFJ銀行 |
医学部保健学科 | 病院など | GEヘルスケアジャパン、安城更生病院、刈谷豊田総合病院、サントリーホールディングス、大同病院、トヨタ自動車、名古屋セントラル病院、名古屋第一 赤十字病院、名古屋第二赤十字病院、名古屋鉄道 |
工学部 | 自動車、建設など | アイシン・エィ・ダブリュ、オービック、清水建設、スズキ、住友商事、トヨタ自動車、日本ユニシス、東日本旅客鉄道、三菱電機、楽天 |
農学部 | 農業など | LIXIL、協和発酵バイオ、九鬼産業、全国農業協同組合中央会、竹本油脂、中電工、東建コーポレーション、トヨタホーム、農林中央金庫、野村総合研究所 |
平成29年度卒業生の上記の表以外にも、愛知県教員、警察庁、愛知県職員、内閣府、愛知労働局、豊田市職員、気象庁、名古屋大学職員、国立国際医療研究センター病院など、民間企業以外に就職している学生は多数。学部によって就職先の傾向は異なりますが、大手企業がほとんどです。理系の学生は、大学を卒業してすぐに就職するのではなく、大学院進学率が約7割です。
参考:http://syusyoku.jimu.nagoya-u.ac.jp/data/H29shushokusaki.pdf
名古屋大学がメーカー業界に強い理由
名古屋大学は、地元のメーカー企業に就職している率が非常に高いです。例えば、トヨタ、中部電力、豊田自動織機、日本ガイシ、デンソーなどは人気があります。名古屋の企業に入社するのは、土地柄といえるでしょう。基本的に、メーカーに就職する学生が多く、マスコミや銀行などへの入社は、別の旧帝国大学と比較すれば、割合が低いです。
名古屋大学が実施しているOB訪問に向けた取り組み
高い就職率を誇る名古屋大学では、どのようなOB訪問に向けた取り組みをしているのでしょうか。まずは、就職や進路について情報を収集できるキャリアサポート室があり、この場所でOB・OG名簿を確認することができるでしょう。
また定期的に、さまざまな企業のOBやOGが集まる座談会を開催しています。こうした名古屋大学が実施しているOB訪問に向けた取り組みについて詳しく解説します。
キャリアサポート室で就活情報を入手
キャリアサポート室では、OB・OG名簿を閲覧することができるため、目当ての企業に勤めているOBやOGにアプローチすることが可能です。
また、教務学生係や就職担当教員などに問い合わせすれば、OB訪問の相談に乗ってくれるでしょう。名古屋大学の学生に配布される「就活手帳」には、OB訪問のフローなどが記載されていますので、参考にする必要があります。
また、キャリアサポート室では、OB・OG名簿閲覧以外にも、就職活動終えた学生の就活レポートやインターン情報、就職情報誌などを確認することができ、キャリアカウンセラーに就職に関することを相談することができます。
OBやOGの座談会を開催
定期的に、各会社のOBやOGを招いて、座談会を実施している名古屋大学。200社以上の会社が参加しますが、日程により業界が異なりますので、スケジュールを確認して、自分の興味のある分野の先輩たちと話してみましょう。自分から企業訪問しなくても、OBやOGと仕事について話せる機会は、なかなかありません。全学部、全学年参加することが可能です。
また、OBやOGの座談会以外にも、インターンセミナーや就職ガイダンス、内定者の座談会、キャリア形成講習なども開催。企業や業界を研究できる講習もありますので、OB訪問する前に役立てることができるでしょう。
名古屋大学のOB訪問に対する考え方
名古屋大学は、OB訪問に対してどのような考え方を持っているでしょうか。また、OB訪問をするときの注意点も気になるポイント。併せて、名古屋大学とその他の大学の相違点についても詳しく見ていきましょう。
OB訪問の目的
名古屋大学では、就職にまつわるさまざまなイベントや講習会を開催しています。そのため、OB訪問に対して、非常に積極的に関わっている大学だといえるでしょう。
また、OBやOGが有名企業に入社し、その話を聞いた学生たちが、同じ有名企業に入社するルーティーンがあるといっても過言ではありません。文系・理系ともに設置してある大学ですので、幅広い業界に卒業生が在籍していることもポイントです。
OB訪問をするときの注意点
名古屋大学のキャリアサポート室では、OB訪問をする際に、先輩たちに連絡して、当日はビジネスマナーをしっかりと守るようアナウンスしています。また、大学側がOBやOGの座談会を開催しているからといっても、すべての業種・職種を網羅しているとは限りませんので、興味のある分野においては、企業の採用担当部署などに問い合わせをして、OB訪問するようにしましょう。
名古屋大学とその他の大学の違い
名古屋大学と他大学の相違点はさまざまありますが、OBやOGの座談会が非常に充実している内容になっています。自動車関連、化学工業・製造、建設・鉄鋼などスケジュールにより業種が異なり、開催場所によっては、軽食もつきます。また、時期によっては、OBやOGの交流コーナーも設置しますので、先輩たちと直に話せる機会は非常に多いといえるでしょう。
OB訪問へ行く前に準備すべきこと
OB訪問前にいくつか準備すべきことがあります。まずは、しっかりと業界や企業研究を行っておくことです。そして、その内容をもとに、先輩たちに質問する内容を作りましょう。最後に、OB訪問前に、その質問内容をメールで送付することです。こうしたOB訪問前にすべきことについて、具体的に解説していきましょう。
企業や業界についてしっかり研究する
名古屋大学でも企業や業界研究の講習がありますが、自身でも行うようにしましょう。業界研究であれば、業界の規模や主要な企業、売り上げ、将来性などをチェックしてください。企業研究は、ホームページなどを参考にすればわかりやすいです。
口コミを確認すれば、会社の雰囲気がわかります。また、採用ホームぺージでは、求める人物像などもまとまっていることが多く、面接などに活かすことができるでしょう。気になる職種があれば、仕事内容に対する研究もしてください。
調べてわかるような内容は避けて質問を作成する
企業や業界について理解を深めた後、先輩たちに聞きたいことをリストアップします。調べれば誰でもわかるようなことは質問しないようにしましょう。
質問作成のコツは、選考に役立つ情報なのか、そして、企業と自分との相性をチェックする内容にすることです。質問コーナーは、限られた時間の中でしか行われない可能性もありますので、無駄のない質問をリストアップしてください。
前日にその質問内容をメールで送付しよう
質問が完成したら、前日にメールで送付しておきましょう。事前に質問を共有しておくことで、OBは答えられない内容を別の担当者に確認したり、考えておく時間を作ることができます。また、日程や時間などをメールに書いておくことで、リマインドメールとして機能するでしょう。
メールの事前送付を断っている企業がある可能性もありますので、必ず会社のOB訪問のルール通りに対応してください。当日は、集合場所を間違えないようにし、少し早めに出発して遅刻しないようにしましょう。
名古屋大学の学生がOBに聞いている質問内容
名古屋大学の学生がOBに聞いている、もしくは聞きそうな質問内容をいくつかピックアップしていきます。学生だからこそ、企業の将来性や若いころから活躍できる環境整備は気になるポイント。また、志望動機作成のために、先輩たちの会社で働く理由などをヒアリングすることをおすすめします。
10年後、御社はどのような成長していると感じていますか。
会社のホームページを閲覧すれば、事業の展望などが記載されていますが、意外と抽象的な内容が多く、明確にはわからないもの。そのため、OB訪問では、企業の長期的なビジョンを現場の人に聞いてみましょう。
メーカー企業に就職する人が多い名古屋大学の学生であれば、会社の人工知能の向き合い方などは、気になるのではないでしょうか。また、10年後の将来像を聞くことで、腰を据えて働ける環境なのか判断することもできます。
展望だけではなく、今力を入れている事業についても聞いてみましょう。事前に企業研究していた内容とは、異なる意見があるかもしれません。現場の人にしかわからない業界や企業のディテールは豊富にありますので、OB訪問を活かして質問してみてください。
御社で働く理由、あるいは選んだ理由をお教えください。
先輩たちがなぜ今の会社に入社したのか理由を質問することで、エントリーシートや面接、履歴書に活かすことができます。志望動機は、就活において重要なポイント。
先輩がどのような志望動機があって入社したのか、OB訪問で確認しましょう。また、現場の人が感じる企業の特徴や課題なども、企業研究の参考になりますので、質問することをおすすめします。
人によって志望動機はさまざまですので、複数人からヒアリングできるとよいでしょう。名古屋大学の開催しているOBやOGの座談会であれば、多くの人から話を聞けるかもしれません。
「できるだけ多くの人から話を聞く」ということは、OB訪問で有益な情報を得るコツではないでしょうか。もちろん、限られた時間の中になりますが、さまざまな情報を取り入れ、就活にお役立てください。
若手が活躍できる社風でしょうか。
「若いころからのびのびと活躍したい」と考えている学生も多いのではないでしょうか。若手から活躍できる環境が整っているのか、先輩たちに聞いてみましょう。採用ホームページなどにも、若手が活躍している職場とうたわれれていることがありますが、詳しい内容が記載されていない場合は、OB訪問の際にヒアリングしてみてください。
オフィス内や会社の雰囲気についても聞いてみましょう。口コミなどでわかることもありますが、現場の人だからこそ、より詳しく教えてくれるはず。長い時間、あるいは期間働く場所の雰囲気を知ることは、すぐに退職しないためにも、重要なことです。また、自分と会社が合うのか確認することもできるでしょう。
名古屋大学のOB訪問に対するサポートを活用しよう
名古屋大学は、非常に就職率の高い学校として知られています。文学部、教育学部、法学部、経済学部、情報文化学部、理学部、医学部、工学部、農学部と9つの学部があり、就職先も豊富。地元企業に入社する率が高く、メーカーに入る人も多いです。
名古屋大学が実施しているOB訪問に向けた取り組みには、OBやOGの座談会があります。各企業の先輩たちを招き、業界や仕事などについて質問できるチャンスです。
OB訪問へ行く前に準備すべきことは、企業や業界についてしっかり研究すること、質問をリストアップすること、質問内容をメールで送付することです。
名古屋大学では、業界・企業研究の講習会を実施していますが、さらに理解を深めたい人は、自分でも研究しておきましょう。OB訪問だけではなく、就職に関するさまざまなサポートをしている名古屋大学。そのサポートを上手に活用して、志望する企業の入社を近づけてください。
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ビズリーチ・キャンパスでは、早期から将来を意識し、キャリア選択に前向きな学生の皆さんを応援します!
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