東京外国語大学のOB訪問について知る
外国語だけではなく、地域研究も行っている東京外国語大学は、創立1897年の国立大学です。「外語大(がいごだい)」、「東京外大(とうきょうがいだい)」などと呼ばれ、世界中の言語を学べる学校として有名。学生の英語能力は非常に高く、卒業生はさまざまな分野で活躍しています。
本記事では、そんな東京外国語大学の就職状況や実施しているOB訪問に向けた取り組み、OB訪問に対する考え方、学生がOBに聞いている質問内容などについて取り上げていきます。
東京外国語大学の就職・就活状況
はじめに東京外国語大学の就職状況について解説しましょう。東京外国語大学は、言語文化学部と国際社会学部の2学部あり、それぞれで学ぶことが違うからこそ、就職先が異なりますが、さまざまな業界で先輩たちは活躍しています。どのような業界や企業に入り、どの業界に強いのかみていきましょう。
東京外国語大学の学部別就職状況
学部 | 業界 | 企業 |
言語文化学部 | メディア、商社、金融、メーカー、教育など | キリン、サントリーホールディングス、新日鐵住金、村田製作所、パナソニック、三菱商事、花王カスタマーマーケティング、三菱東京UFJ銀行、ジェーシービー、日野自動車、読売新聞東京本社、日本放送協会、博報堂、翻訳センター、近畿日本ツーリスト、小学館集英社プロダクション、ナガセ、朝日新聞社、楽天、全日本空輸、JTBコミュニケーションデザイン、外務省、東京入国管理局、東京都庁など |
国際社会学部 | メディア、金融、メーカー、官公庁、国際機関など | ブリヂストン、丸紅、三井物産、住友商事、SMBC日興証券、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント、メリルリンチ日本証券、パナソニック、ソニー、トヨタ自動車、日本放送協会、共同通信社、朝日新聞社、宇宙航空研究開発機構、アクセンチュア、JTBワールドバケーションズ、クラブツーリズム、日本通運、関西エアポート、日本航空、日本貿易振興機構、外務省、国土交通省、防衛省、東京都庁など |
2016年3月の卒業生であれば、製造業や情報通信業に進んでいる人が多いですが、他にも官公庁や商社、金融系の会社に入社している人もいます。就職するのではなく、大学院に進学する学生は一割程度。得意の外国語を活かせる職場への就職も多いでしょう。
東京外国語がさまざまな業界に強い理由
過去5年の就職先は、銀行、証券、都庁、防衛省、メーカーの順に多いので、特定の業界に強いというよりは、どの業界にも東京外国語の卒業生がいると考えられるでしょう。グローバル化している世の中だからこそ、他言語を巧みに操れる東京外国語の卒業生は、企業や組織から重宝されます。
2016年3月の卒業者であれば、製造業は東芝、情報通信業は日本経済新聞社、金融業・保険業は、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、損害保険ジャパン日本興亜、大和証券、国家公務は防衛省、地方公務は東京都庁に就職している人が多いです。
東京外国語大学が実施しているOB訪問に向けた取り組み
東京外国語では、どのようなOB訪問に向けた取り組みを実施しているのでしょうか。まずは、グローバル・キャリア・センターにてOB・OGの情報を閲覧できます。
また、キャリア相談会を実施し、OB・OGと直接話すことも可能でしょう。こうした東京外国語が実施しているOB訪問に向けた取り組みについて詳しく解説します。
グローバル・キャリア・センターで卒業生名簿を確認可能
東京外国語大学の就職支援センターであるグローバル・キャリア・センターで、OB・OGの連絡先や勤めている会社を調べることができます。また、OB・OG訪問を対応してくれる卒業生がリストアップされており、勤務先や職種もわかりますので、話を聞いてみたい先輩にコンタクトを取ってみましょう。
ほかにもグローバル・キャリア・センターでは、キャリア・アドバイザーによる進路相談ができたり、就職に関連する情報を収集可能。就職について困ることがあったら、就職支援センターを頼りにしましょう。
OB・OGと直接話せる相談会あり
さまざまな業界で活躍しているOB・OGと直接話せるキャリア相談会も実施しています。業界や仕事内容だけではなく、就職活動に関するアドバイスをもらうこともできるでしょう。一人だけではなく、複数の先輩たちと話すことも可能。就職後のキャリアについても相談できる場です。
卒業生によるキャリア相談会は、東京外語会という同窓会が協力しているものですが、学内では、さまざまなキャリア支援プログラムを実施。外交官を目指している人であれば、現役外交官によるレクチャーを受けられる授業があります。
ほかにも、メディア業界に入りたい人向けに、朝日新聞記者や毎日新聞記者からの講義あり。大手企業の経営者などの話を聞けるカリキュラムもあります。企業研究できるキャリアデザイン論や国家公務員総合職試験対策となる授業もあり、受講する科目によって、就職に関するさまざまな情報を入手することができるでしょう。
東京外国語大学のOB訪問に対する考え方
東京外国語大学は、OB訪問に対してどのような考えを持っているのでしょうか。大学側は、積極的に参加してほしいという考えがあり、同時にマナーを守ってほしいという注意喚起もしています。こうしたことに併せて他大学との相違点についても取り上げていきます。
OB訪問の目的
「会社の雰囲気がわかる」、「より仕事内容について理解を深められる」などのメリットがあるOB訪問を、東京外国語大学は在校生にやってほしいと考えています。こうした考えからがあるからこそ、学内で就職や業界について理解を深められるイベントを開催し、OB・OGの連絡先などの情報も請求できるのでしょう。
ホームページに載っている情報や会社案内資料を読み込んだとしても、なかなか企業や仕事のイメージはできないものです。オフィスを訪ね、現場の社員と話すからこそ、より企業や職種への理解を深めることが可能になります。
OB訪問をするときの注意点
東京外国語大学は、OB訪問するときの注意点として、マナーや言葉遣いを挙げています。OB・OGから指摘されることもあり、どのようにアポイントを取ればよいのか、訪問する際の注意事項、お礼の方法など、詳細をホームページに載せています。
また、先輩から食事や飲み会に誘われることがあるかもしれませんが、トラブルにならないよう飲酒は避けるべきと注意喚起も。就職について学べる民間の組織を利用する人に対して、その組織についてしっかりと調べ、個別での相談や深夜での指導があったら疑問を持てとも警告しています。
東京外国語大学とその他の大学の違い
その他の大学でも、OB・OGの連絡先などを閲覧することは可能ですが、グローバルビジネス講義やキャリア形成支援プログラム、外交官・国家公務員総合職プログラム、キャリア開発講座など多彩なプログラムや講座を受けられることは魅力です。
ほかにもさまざまなガイダンスやセミナーがあり、東京外国語大学では、常に就職サポートを受けられる状態ともいえるでしょう。
OB訪問へ行く前に準備すべきこと
OB訪問する前に、いくつか準備するべきことがあります。まずは、企業や業界、あるいは職種について研究しておくことです。そして、その情報を元に、OBやOGたちに質問したい内容をまとめておきましょう。
できない場合はやらなくても構いませんが、質問したい内容はOB訪問前に送付しておくと、当日スムーズに進行できます。こうしたOB訪問へ行く前に準備すべきことを深堀りしていきます。
まずは会社や業界を知るところから
OB訪問前には、訪問する会社についてしっかりと調べて、併せて業界についても理解を深めておきましょう。訪問する企業についてほとんど知らないという状態は、相手に失礼です。企業研究は、ホームページや会社案内を読み込むことで達成されます。採用ページがあれば、求める人材なども記載されていることが多いので、ぜひ活用してください。
業界研究は、業界の将来性や課題をチェックしておきましょう。もちろん、業界のトップクラス企業についても調べておくべきです。企業や業界だけではなく、就きたい仕事が最初から決まっているのであれば、職種についても調査してください。
先輩たちに聞きたいことをまとめる
企業や業界についてとことん調べた後は、OBやOGに聞きたい質問をリストアップしていきます。ホームページをみればすぐにわかるような内容は避けるようにしましょう。質問作成でおさえておきたいことは、企業と自分は合うのか確認できるような内容なのか、選考や面接に活かせる内容なのかです。
当日は、限られた時間でしか質問できないかもしれませんので、優先順位を決めておくとよいでしょう。聞きたいことが聞けなかったというリスク回避のために、質問の順番は重要です。
質問したい内容はOB訪問前に送付する
質問を作成し終えたら、OB訪問前にメールで送付しておくことおすすめします。なぜおすすめなのかというと、まずは質問の内容によっては、OBやOGがすべて即答できるとは限りませんので、事前にその内容に詳しい担当者に確認できる時間を取れるからです。
そして、OBやOGは通常業務で忙しいこともあり、訪問日をうっかり忘れている可能性もあります。日程や集合場所などを添え、質問したい内容をOB訪問前に送付すれば、リマインドメールになることも考えられるでしょう。
東京外国語大学の学生がOBに聞いている質問内容
OB訪問の際、質問タイムで先輩たちに話を聞くことになりますが、どのような内容がよいのでしょうか。自分の聞きたいことをヒアリングすることは重要ですが、就活に役立つ内容や企業との相性をチェックできる質問であることは重要です。学生がOBに聞いている質問内容についての詳細を紹介しましょう。
仕事を進めていく上で意識していることをお教えください。
仕事内容について、企業のホームページなどで確認することはできますが、具体的なイメージができないときもあります。「具体的にはどのような仕事をするのか」、「大変なことはあるのか」など、先輩たちに聞いてみましょう。
また、仕事で意識していることもヒアリングしてください。そうすれば、より業務内容について理解を深められます。一日の流れや、やりがいを実感できるポイントも併せて聞いてみましょう。実際に仕事をすればすぐに内容についてわかることですが、早い段階で知識を深めれば、やりたい仕事を精査することが可能です。
入社した理由は何でしょうか。
エントリーシートや面接において重要な志望動機。これを理解するためには、あるいは内定に役立つ情報を入手するためには、現場の人に入社理由を聞いてみてください。もちろん、ある程度の情報はネットや書籍で把握できますが、やはりOBやOGの肉声は参考になるもの。
企業への入社理由のほかに、この業界に入ったわけなどを聞くことをおすすめします。そうすれば、業界のアドバンテージもつかめる可能性があるからです。併せて、勤めている会社や関わっている業界の課題もヒアリングしてみましょう。OB訪問の質問タイムは、多角的、そして、多様な内容を聞き出すべきです。
どのようなタイプの人が多いのでしょうか。
各企業による会社の説明会では、どのような人材が働いているのか、もしくは社風などについて説明があるかもしれませんが、その内容を踏まえて、OB訪問では先輩たちに企業文化について聞き出してみましょう。「どのようなタイプの人が多いのでしょうか」という質問も、自身との相性をチェックするためには有効です。
ほかにも、会社のカルチャーを把握するためには、「オフィスの環境や雰囲気は自身にマッチしているでしょうか」、「若手でも活躍できる環境でしょうか」、「オリジナルなカルチャーはあるのでしょうか」、「他部署などと関わる機会は多いのでしょうか」などの質問はおすすめ。
こうした質問内容以外にも、腰を据えて働くからこそ、会社としての展望を聞くのもよし、休暇制度の福利厚生について質問するのもよし、キャリアについてヒアリングすることもよしです。OBに聞く質問内容での注意ポイントは、自身で調査してわかるような質問はしないこと、それから、時間制限をオーバーしないことでしょう。
東京外国語大学からOB訪問をサポートしてもらおう
留学する学生が多い東京外国語大学は、言語の専門家が集う国立大学です。言語文化学部と国際社会学部の二つの学部があり、卒業生はさまざまな業界で躍進しています。
東京外国語大学が実施しているOB訪問に向けた取り組みは、グローバル・キャリア・センターで名簿確認できたり、OB・OGがキャリア相談会を開催してくれること。多彩な業界から専門家を呼んで、キャリア講座も展開しています。
東京外国語大学のOB訪問に対する考え方は、できるだけやってほしいという方針があり、マナーなどの注意喚起もしています。ほかの大学との相違点は、グローバル人材を育成するようなカリキュラムがあることといえるでしょう。
OB訪問へ行く前には、会社・業界・職種について研究し、優先順位をつけて質問を作り、事前にそれを送付しておくことです。当日の質問は、さまざまな角度からアプローチ可能ですが、面接や選考に役立つ内容なのか、あるいは自分と会社の相性を確認できる内容にしてください。東京外国語大学からOB訪問をサポートしてもらい、自身の志望する企業への入社・内定を目指しませんか。
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