学の実化による自己実現とキャリアデザイン
関西大学では、「学の実化」の理念のもと、個人の潜在能力を最大限引き出して自己実現を果たせる人材を育成することに重点を置いています。また、そのような活力ある社会人を育成することが、日本や世界の発展につながる最重要課題と考え、教育実践に取り組んでいます。
また、関西大学のカリキュラムにおいては、単なる座学に留まらず、学生の全人的な成長によるキャリア形成を見据えたシステムが構築されています。これは社会を構成する人材育成を使命としている大学こそが果たすべき、重要な社会的責任といえるでしょう。
この記事では、学生一人一人のキャリアデザインを促進して、自律型社会人の育成を目指す関西大学の、全学を挙げた取組について取り上げます。
関西大学の就職・就活状況
2017年度の関西大学の就職状況について調べてみると、就職率は98.4%で前年度比0.3ポイントの上昇がみられています。規模別では、大企業への就職率が合計で64.6%、中企業は24.1%、小企業は11.3%でした。業種別で見ると、製造業、金融・保険業、卸売業・小売業、情報通信業への就職率が約6割を占めています。
関西大学の学部別就職状況
学部 | 業界 | 企業 |
法学部 | 金融、公務員 | 日本政策金融公庫、三菱UFJ銀行、みなと銀行、川崎重工業、京セラ、デンソー、パナソニック、日立製作所、西日本電信電話(NTT西日本)、関西電力、国家公務員一般職、国税専門官、労働基準監督官、大阪府職員、大阪府警察官 ほか |
文学部 | 金融、保険、公務員 | 大塚製薬、日立製作所、ブルボン、ワコール、紀陽銀行、東京海上日動火災保険、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJ銀行、全日本空輸(ANA)、西日本旅客鉄道(JR西日本)、国家公務員一般職、国税専門官、兵庫県職員、京都市職員、大阪府教員 ほか |
経済学部 | 金融、製造業 | 尼崎信用金庫、日本政策金融公庫、日本生命保険、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行、りそな銀行、アサヒビール、大塚製薬、コクヨ、島津製作所、日本ハム、村田製作所、豊田通商、大和ハウス工業、国税専門官 ほか |
商学部 | 金融、製造業 | 池田泉州銀行、住友生命保険、日本銀行、三井住友銀行、川崎重工業、資生堂、ダイキン工業、トヨタ自動車、パナソニック、富士通、ヤンマー、アクセンチュア、博報堂、あずさ監査法人、全日本空輸 (ANA) ほか |
社会学部 | 食品、運輸 | カゴメ、キリンビール、凸版印刷、パナソニック、三菱電機、ユニ・チャーム、ライオン、住友生命保険、共同テレビジョン、西日本電信電話(NTT西日本)、日本放送協会(NHK)、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)、日本郵便、大和ハウス工業 ほか |
政策創造学部 | 金融、運輸、公務員 | オリックス、京都銀行、三菱UFJ銀行、アサヒビール、パナソニック、ユニ・チャーム、住友商事、全日本空輸(ANA)、西日本旅客鉄道(JR西日本)、日本航空(JAL)、産経新聞社、テレビ東京、積水ハウス、国家公務員一般職、京都市職員 ほか |
外国語学部 | 製造業、運輸 | JFE商事、双日、キヤノン、京セラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、住友ゴム工業、ハウス食品、村田製作所、全日本空輸(ANA)、日本通運、日本航空(JAL)、日本電気(NEC)、楽天、中国電力、航空管制官 ほか |
人間健康学部 | 医療、公務員 | 聖隷福祉事業団、大塚製薬、コクヨ、帝人、TOTO、森永製菓、豊田通商、三井住友銀行、朝日放送、吉本興業、東京ガス、大阪府職員、堺市職員、大阪府警察官、大阪市消防吏員 ほか |
総合情報学部 | 情報、広告 | NTTドコモ、KDDI、ジュピターテレコム、西日本電信電話(NTT西日本)、日本電気(NEC)、アクセンチュア、NECソリューションイノベータ、野村総合研究所、博報堂プロダクツ、キッコーマン、キリンビール、第一三共、富士通、近畿大阪銀行、東日本旅客鉄道(JR東日本) ほか |
社会安全学部 | 製造業、金融、公務員 | ジェイテクト、富士通、三菱電機、ユニ・チャーム、セコム、自動車事故対策機構、あいおいニッセイ同和損害保険、京都中央信用金庫、西日本旅客鉄道(JR西日本)、日本通運、日本航空(JAL)、ヤフー、京都府職員、大阪府警察官、京都市消防吏員 ほか |
システム理工学部 | 製造業 | オリンパス、カネカ、キヤノン、京セラ、ジェイテクト、ダイキン工業、ダイハツ工業、トヨタ自動車、パナソニック、富士通、本田技研工業、三菱電機、村田製作所、ローム、西日本電信電話(NTT西日本)、三菱UFJ銀行、西日本旅客鉄道(JR西日本)、国家公務員一般職 ほか |
環境都市工学部 | 建設業 | 大林組、清水建設、積水ハウス、大成建設、大和ハウス工業、トヨタ自動車、本田技研工業、LIXIL、西日本電信電話(NTT西日本)、全日本空輸(ANA)、東海旅客鉄道(JR東海)、西日本旅客鉄道(JR 西日本)、大阪ガス、国土交通省、大阪府職員 ほか |
化学生命工学部 | 食品、衛生 | 旭化成、伊藤ハム、小野薬品工業、京セラ、ジェイテクト、積水化成品工業、ダイキン工業、日清紡ホールディング、ニプロ、パナソニック、ピアス、ヤクルト、山崎製パン、ヤマハ発動機、ユニ・チャーム、YKK、イーピーエス ほか |
関西大学は、いずれの学部においても高い就職率を誇り、各学部の専門性を活かした業界への就職が多くみられます。大手企業や銀行、そして行政などが就職先に名を連ねます。男女ともに98.4%の就職率は、関西大学の学生の健闘ぶりを証明する数字といえるでしょう。
関西大学が公務員への就職に強い理由
関西大学の就職状況を業種別に見てみると、製造業、教育・広告・その他サービス業、金融・保険業の割合が高く、全体の5割強となっています。また、国家一般職や地方自治体への就職も、高い割合を維持しており、公務員を志望する学生が多いといえるでしょう。
関西大学では、公務員志望・教員志望の学生を積極的にサポートするさまざまな支援行事を実施しています。公務員試験は筆記試験だけでなく、面接試験のウエイトも高まっていますので、早くから受験準備を行わなくてはなりません。
関西大学の「エクステンション・リードセンター」では国家公務員、地方上級、市役所、警察官、消防官等の志望に応じた多彩な講座を開講しており、これらを受講して周到な準備を行っていることが、公務員試験の高い合格率につながっているのでしょう。
関西大学が実施しているOB訪問に向けた取り組み
いずれの学部でも高い就職率を誇る関西大学は、就職を支援するためのOB訪問対応にも積極的です。その取り組みについて詳しくみていきましょう。
キャリアデザインルーム
「キャリアデザイン」とは、自己分析によって進路を考え、将来の働き方に関する計画を立てることです。したがって、キャリアデザインを行うことは、就職や進学など進路を考えるための第一歩となるでしょう。将来の進路を決定するためには、自らの性格や興味、適性をきちんと把握しておかなければなりません。
就職に際してのミスマッチや意欲の喪失を防ぐために、キャリア教育は今後ますます重要視されていくでしょう。そのため関西大学では、キャリアデザインルームを常設し、専門のキャリアアドバイザーによる相談支援や適性検査などを実施しています。OB訪問のアドバイスもその一環で、先輩社会人との交流の場をコーディネートしてくれます。
4年生がキャリアサポート
関西大学では、就職支援をしてくれるのは大学職員ばかりではありません。内定が決まった4年生が、キャリアサポーターとして就活生の相談に応える場をつくっています。そこでは、先輩のエントリーシートをみせてもらったり、 体験談が聞けたりと、職員とはまた違った目線の話を聞くこともできます。
就職戦線を勝ち抜くためには、最新の情報が欠かせません。すでにOB訪問を経験した4年生からは、実際に訪問活動をするにあたってどのような準備をすればよいのかや、質問事項のポイントなど、直近の就職活動事情を直にヒアリングすることができることでしょう。
関西大学のOB訪問に対する考え方
関西大学では、キャリア形成、就職活動支援プログラムの一環としてOB訪問をとらえており、大学側もその役割の重要性を評価しています。
OB訪問の目的
関西大学では、特に3年次になると、OB・OGとの交流を通して本格的な就職活動の準備・対策を進めるサポートを行います。年間を通じて就職支援プログラムを企画・開催するとともに、OB訪問の希望に対してはキャリアデザインルームが中心となってOBとの連絡調整をバックアップします。
キャリアに関する専門知識や実績を持つ専任アドバイザーが、OB訪問はもちろん、インターンによる実社会での就業体験などもコーディネートしており、OBとの交流を重視している姿勢がうかがわれます。
OB訪問をするときの注意点
OB訪問は、自分をあらゆる切り口からみつめ直すよい機会でもあります。売り手市場といわれる昨今の就職事情ではありますが、企業が新しい価値を創造するために求める人材は、いつの時代も熱意溢れる開拓精神をもった人であることに変わりはありません。
学生時代の経歴の華々しさや、持っている資格などは二の次であり、自分がどんな人物で、どんなことのためなら力を発揮できるか。この会社での自分の存在意義は。なぜ自分が働くのか。関西大学での学生生活を踏まえつつ、就職後の自分自身について、ストーリーを立ててロジカルに想像するためにも、OB訪問の機会を役立てましょう。
関西大学とその他の大学の違い
関西大学では、就職活動を行うにあたってOB訪問を非常に重要視しています。学生が、志望する企業の先輩社員を訪問して仕事の内容や会社の雰囲気などを直接ヒアリングすることは、就職活動を円滑に進めるうえで貴重な経験といえるでしょう。
そのため、関西大学では、従来から学生の就職活動に限定したうえで、校友名簿(氏名・住所・電話番号・勤務先)の閲覧を各キャンパスのキャリアセンター内に限り許可しています。
しかし、昨今は個人情報の管理が厳しく問われる時代でもあり、その取扱は非常にナーバスな領域ともいえます。使用目的を明示しつつ、十分な指導のもとにこれら情報を扱うよう管理がなされていることはいうまでもありません。
OB訪問前へ行く前に準備すべきこと
OBの先輩や企業の担当者の方には、多忙な時間を割いて訪問の機会を作っていただいています。また、大学関係者にも多くのサポートをもらっているので、入念な準備をして実り多い時間となるようにしましょう。
キャリアセンターのwebサイトで情報収集
キャリアセンターのwebサイトには、豊富な就職活動事例や卒業生のメッセージなどが掲載されています。それらを参考に、OB訪問先の選定や、実際にOBとコンタクトが取れるかの検討などを行いましょう。実社会で経験を積んだ先輩の情報が、企業情報収集の足がかりとなります。
キャリアデザインルームの活用
千里山・高槻・ミューズ・堺の各キャンパスでは、学生の就職・進路に関して多彩なサポートを展開しています。訪問先の選定やOBとの連絡調整など、OB訪問に際してのさまざまなサポートをしてもらえるので、積極的に活用しましょう。
OB訪問のコーディネートのほかにも、キャリアデザインアドバイザーが将来の進路への不安や、就職活動の進め方をなど、あらゆる学生の相談に親身に対応してくれます。また、キャリアセンターには就職・進路を探求するための参考図書も揃っているので、就職活動全般の基礎知識を獲得するのにも役立ちます。
都心では梅田オフィスを活用
OB訪問は、大学近隣の企業だけとは限りません。都心でのOB訪問を行う際には、関西大学キャリアセンター梅田オフィスを利用すると便利です。就職活動に関する相談はもちろん、OB訪問の際の拠点スペースとしても活用しましょう。
関西大学の学生がOBに聞いている質問内容
関西大学の学生がOB訪問の際に質問した内容をいくつか抜粋してみました。実際に就職した後のキャリアパスをイメージした質問が多くみられます。
社会人1年目での心得を教えてください。
どのような企業であれ、社会人1年目が一番大切な時期です。業界事情や実業務のうえでも知らないことがたくさんあって当然であり、何でも質問できるのは1年目だけです。むしろ、知識欲に対する熱量が大切であり、「知ろうとする姿勢」を組織は評価します。
自分の質問に対して、周りの先輩たちも注目するかもしれません。ただ、それは「何かあったら助けてあげよう」、「分からないことを教えてあげよう」という気持ちの表れです。無知であることが恥ずかしいとか、質問内容が稚拙だと思われたら嫌だとかを気にせずいろいろなことに好奇心を持ちましょう。
関西大学の学生へメッセージをお願いします。
さまざまな価値観やスキルを持つ社会人と一緒に仕事をしているOBは、学生時代とはだいぶ異なる視点で関西大学をとらえているものと思います。実際の質疑応答には、「企業からみれば関大生はおそらく、すごく頭がいいわけじゃないけど元気があるというイメージ」といった回答がありました。
また、関西大学のキャリアセンターを高く評価するOBからの声もあり、「全国でも10本の指に入ると思う。これを使わない手はない。」とのことです。キャリアセンターの有効な活用方法についてもアドバイスをもらえることでしょう。
在学中や卒業後、関西大学卒で良かったと思った点は
社会に出てからも、大学時代のゼミや研究室の恩師を頼ることはあるものです。企業では、さまざまな専門分野の人が集まって仕事をするので、自分が専攻してきた分野ではない技術を扱うこともあれば、自分の担当内容を上司や先輩が必ずしも熟知している訳ではありません。
そんなときに、やはり大学時代に培った恩師との関係性が活きてくるものです。在学中はもとより卒業後も関西大学卒でよかったと思える学生生活を送ることが、その後の社会人生活を実り多いものにすることでしょう。
学生一人一人の勤労観・職業観を育む
関西大学では、3・4年生に対する就職支援のほか、卒業後も手厚く就業支援を展開しています。さらには、次世代を担う社会人を養成する使命を果たすために、高校・中学・小学校といった他の教育機関の教員も対象とした「キャリア教育研修」を夏期休暇中に実施しています。
これらの就業支援プログラムは、産官各界との連携と体系的なキャリア形成支援システム、卒業生の活躍などによって高い成果をあげてきました。OB訪問を通し、関西大学卒業生の活躍を身近に感じることで、今後の就職活動のはずみにしましょう。
学生の皆さんのキャリア選択を応援します!
ビズリーチ・キャンパスでは、早期から将来を意識し、キャリア選択に前向きな学生の皆さんを応援します!
対策や企業研究よりも前にやるべきことがある…それは「どんな生き方をしたいか?」を考えること。その方法はネットで検索することでも、内定者の先輩に聞くことでもありません。実際に働く社会人の先輩たちに聞くことです。