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企業研究

ネスレ日本へOB訪問前に押さえるべきポイント|企業情報と業界動向

ネスレ日本のような大手食品メーカーに就職を希望する学生は多いため、当然競争率は高くなります。OB訪問の場を有効に使って、今後の就職活動に活かしましょう。押さえるべきポイントをきちんと把握してからOB訪問に臨むことを心掛けてください。

ネスレ日本とは

ネスレ日本株式会社とは、スイスのヴェヴェーにある売上高世界最大の食品メーカーネスレの日本法人になります。日本ではコーヒーが主力商品ですが、菓子やパスタ類も扱っています。
本社は兵庫県神戸市にあり、2013年に創業100周年を迎えた歴史のある企業です。社名のネスレは、Nestは「鳥などの巣」を意味し、leはドイツ語で縮小語尾を示しており、「小さな巣」という意味になります。
創業者のアンリ・ネスレの精神を受け継ぎ、栄養を中心としたネスレの価値観に導かれ、生活の質を高め、さらに健康な未来づくりに貢献する製品、サービス、知識を届けることを存在意義として掲げています。

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企業概要

OB訪問をするにあたって、その企業の事業内容は押さえておくべきポイントといえます。ネスレ日本の事業内容とは、どのようなものなのでしょうか。

事業内容

営業部門
まずは営業部門です。営業部門は「飲料・食品・菓子」、「ペットフード」、「業務用」、「栄養補助食品」の4つに分けられます。
商品の仕入れを担当する小売店本部バイヤーや卸店担当者と商談を行い、顧客ニーズを掘り起こし、効果的な棚割提案、販促提案、新製品のプレゼンテーション等を行っています。また、各チャネルの販売動向や特徴に応じて販売戦略を提案する必要もあります。
営業活動を行う中で、総合メーカーや得意先の情報収集は大切な業務になります。小売店本部でバイヤーから情報を得ることもできますが、実際に店舗に足を運び、売り場の担当者や直接お客さまと話しをすることで、本部では知りえない情報を入手することができることもあります。
そうして得た情報を、またバイヤーや社内の各部署と共有し、今後の戦略を考え、さらなる売上拡大を目指しています。

マーケティング/マーケティングサービス部門
マーケティング部門は、担当カテゴリーの製品戦略を作成します。製品戦略に基づいて、消費者ニーズを加味しながら新製品を開発し、発売計画を立て、営業部門に提供します。また、それと共に製品に関わる宣伝広告、消費者キャンペーンなどの企画を立案、実行もしています。
マーケティング・サービス部門は、上記のマーケティング部門をサポートする役割を担っています。具体的には、効果的な媒体の開発・買い付け、様々な市場調査の企画実施、マーケットシェアや製品の配荷率の調査分析などです。
また、ネスレの特徴的な業務として、ネスレアミューズというサイトを、消費者コミュニケーションのハブとして、Eコマースのプラットフォームとしても運営し、新しいビジネスモデルの構築に取り組んでいます。

サプライ・チェーン・マネジメント部門(SCM)
この部門はマーケティング・営業・生産の各部門との密接な連携によって、需要・供給計画の立案と、供給業務を担っています。現実的な計画を立案し、原材料の仕入れ、海外ネスレグループからの輸入による製品・原材料の調達、工場や輸入倉庫から配送センターへの製品の補充業務、および顧客からの受注と出荷業務を行っています。
世界を対象としたグローバル購買チームとも連携が求められ、国内の緻密な物流の対応のみならず、グローバルな視点での対応が求められます。
この部門を例えるなら、全身に血液を送る動脈のようなもので、計画の立案から各供給業務のどこか一カ所でも滞ると、会社のビジネスに大きな支障をきたします。そのため、SCMの安定した活動をネスレではコア・コンピタンスと位置付け、競合の中での優位性をSCMによって確保することとしています。

財務管理|広報|人事部門
管理部門を大きく3つに分けています。まず財務管理部門は、会社における各部門の事業活動やマネジメントの意思決定を側面からサポートする役割を担っています。活動予算の策定、月次・年次決算を通して業績把握と達成状況分析、資金管理など多岐にわたっています。
広報部門は、会社を取り巻く社外環境との良好な関係を保つ役割を果たしています。渉外活動やメディア対応などの社外広報活動、会社からのメッセージや指針作り、社内コミュニケーションなどの活動を通じて、ビジネス部門をサポートしています。社会との関わりにおいて、長期的な取り組むべき企業としてのさまざまな課題を担当する重要な役割も担っています。
人事部門は、経営理念や経営戦略をふまえた人事施策を企画・運用することによって、人材と組織の競争力向上を図る役割と、社員が安心して働ける環境を作る役割を担っています。
人材の採用・適正適所の配置、能力開発のサポート、社員が「働き甲斐」を持てる適正かつ公正な評価・処遇の実現、そして給与計算および支給、社員データの維持管理、福利厚生制度の適用などの業務も行っています。

次年度の戦略


-イノベーション&リノベーション
-消費者コミュニケーション
-いつでも、どこでも、どんな形でも製品の入手が可能
-低コストで高効率の運営

ネスレ日本は「ネスレにおける成長戦略」として、この4項目を掲げています。家庭内で美味しいコーヒーを楽しむネスカフェシステムの導入だけでなく、今後はオフィスやスーパー、コンビニ、ベーカリーショップなど家庭外をターゲットにした施策の更なる拡大を目標としています。
「キットカット」にしても、受験応援アイテムとして受験会場に向かう学生にホテルからメッセージを添えてプレゼントする取り組みが高評価を得ています。ブランド単体では難しいコミュニケーションやアプローチでも、外部のパートナーと組んで行うことで新しい消費が生まれます。
ネスレ日本は何らかの活動を行う度に、結果をモニターし、その中から新たな発見を探りながら次の施策を進めていくというサイクルで動いています。今後も新しい発見を大切にして、新しい市場でのサービスを行うことで日本国内の売上増加に繋げていきます。

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2018年のネスレ日本に関するトピックス

2018年のネスレ日本に関するトピックスについても、押さえておきましょう。どのようなことがあったのでしょうか。

世界初の小型店舗「NESPRESSO mini」を展開開始

カプセルコーヒー、専用コーヒーメーカー、トータルサポートによる至福のコーヒー体験を提供するこだわりのコーヒーブランド「NESPRESSO」は、2018年9月7日より世界初となる小型店舗「NESPRESSO mini」を松屋銀座の地下1階にオープンします。
従来のネスプレッソショップに比べれば店舗面積は格段に小さいですが、小型化することで出店数を拡大することができ、お客様の利便性を高めることができると考えています。
百貨店を中心とした食品売り場に出店することで、コーヒーと関連性が高い多種多様な製品を品揃えしていることからコーヒーを含めたライフスタイルの提案をすることが可能になり、今後もさらなる拡大を見込んでいます。

1杯のコーヒーが叶える子どもの健康

ネスレ日本は、「ネスカフェ・アンバサダー・プログラム」のお客さまが職場で飲むコーヒーを通じて、「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」が推進する「子どもワクチン支援」に協力する取り組みを開始しました。
現在40万以上の職場で利用されている「アンバサダー・プログラム」の中で、この取り組みに参加してもらえる職場には、「子どもワクチン支援」への寄付金を上乗せしたコーヒー代金を募金箱に入れていただく仕組みになっています。
この取り組みは、「5,000万人の子どもたちがより健康的な生活を送れるように支援する」という、ネスレがグローバルで掲げている2030年に向けた長期的な目標に沿ったものになります。

中田英寿プロデュースでキットカット×カクテルのペアリング

ネスレ日本は中田英寿さんプロデュースのもと開発した、訪日外国人向け新商品「キットカット 梅酒 鶴梅」を全国発売します。
さらに発売に先駆けて、訪日外国人の定番土産として好評を得ている350種類を超えるフレーバー展開の「キットカット」に、梅酒や日本酒、オリジナルカクテルを合わせ、新しい楽しみ方を都内の日本酒バーにて期間限定で提供します。
この日本酒バーでは、中田英寿さんが厳選した梅酒・日本酒計16種を各蔵元と交流を交えて楽しむこともでき、訪日外国人の方に、より多くの日本文化の素晴らしさを伝える機会として期待されています。

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食品業界の動向

食品業界は、他の産業に比べて比較的安定したマーケットであるといわれています。ただ、少子高齢化に伴う人口の減少、女性の就業率上昇、世帯人数の減少など、取り巻く環境はたえず変化しています。食品業界の動きもきちんと把握しておきましょう。

食品業界の業績推移

食品業界の強みは、生活必需品のため景気変動の影響を受けにくいことにあります。地域によって嗜好の違いがあるため、各地方に根付いた中堅の食品メーカーの差別化が出来ており、さらに海外からみたメイドインジャパンの優位性も強みといえます。
逆に弱みとしては、賞味期限があることが挙げられます。また、輸入原材料への依存度が高いので為替変動に影響されます。そのほかにも、比較的類似品を作りやすくヒット商品を真似されやすい点、嗜好のトレンドの変化が激しいので商品サイクルが短く、開発現場の負担増につながる点があります。
食品業界の業績は、平成17年から平成25年にかけて緩やかですが、増加傾向にあります。平成20年は、前年から続く値上げラッシュがようやく沈静化した矢先に、秋の世界的な景気後退の影響を受け業績は伸び悩みます。平成21年には長引く消費不況から、消費者の購買意欲がより低下してしまいました。
平成24年末の政権交代以降、株価の上昇など国内の景気が回復し、消費増税前の駆け込み需要の影響も受け堅調な業績を記録しています。一方で、平成25年に入り、為替が円安になったことで原材料の多くを輸入に頼っている食品業界にとっては逆風になりつつあります。

円安が逆風へ 

円安により大きな痛手を負っている食品業界は、原材料の占める割合が高い製油、ソーセージ、ハム、ジャム、冷凍食品、ワインなどを相次いで値上げしています。価格に敏感な消費者を考慮し、同じ値段で内容量を減らすなど「実質的値上げ」を行うメーカーも相次ぎました。
国内の食品需要は、少子高齢化や人口減少を背景に長期的には縮小傾向にあります。こうした動向から食品大手各社は海外へと活路を見出しています。今後も海外展開の動きは活発化するものとみられ、今後の動きに注目が集まります。

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ネスレ日本へOB訪問に行く前に準備すべき3つの項目

ネスレ日本を深く知り、OB訪問で内定を優位に進めたいと思う学生は多いです。事前に準備することで、OBにも好印象を与えることができます。ここでは事前に準備・学習しておくべきポイントを3つ挙げています。

ネスレ独自の採用方法を知る

ネスレ日本では通常の採用方法とは別に、独自の採用方法が存在します。年齢・学歴・国籍などを限定せず、選考時期も受験内容も学生自身が選べる「ネスレパス」は、学生の主体的な就職活動や組織活性化を目的としており、「イノベーションを起こせる人材」を求めているネスレの積極的な姿勢の表れです。
ネスレパスの受験資格は短大・専門学校・高専・大学・大学院在学生か学校卒業後3年以内の人で、プロセスは「ネスレパス」という一次選考と研修型選考「ネスレチャレンジプログラム」による二次選考の二段階方式になります。
受験内容もチャレンジ経験や英語力、リーダー経験といった8つの項目の中から自分で2項目を選び、受験時期も一次選考は大学1年から受けることができます。二次選考の研修は大学3年生から受験可能となり、これで内々定をもらえる可能性があります。
この「ネスレパス」は受験の窓口が広く用意されており、当然ライバルも多くなります。しかし選考の選択や幅が広いことから自分にももちろんチャンスがあるということにも繋がります。OB訪問をしてみてこの企業に共感したのであれば、一つの選考方法として考えてみるのもよいかもしれません。

アピールに使える「イノベーションアワード」を考えてみる

ネスレ日本で年一回行われる社内コンペになります。社員から新しいアイデアを募集し、それを実行させ、さらにその成果をみるコンテストです。
過去の受賞に高級志向の専門店「キットカットショコラトリー」や、オーブントースターで焼く「焼きキットカット」を開発し、これまでにない食感は好評でチョコレートの売上が落ちる夏場の需要を開拓しています。
イノベーションアワードへの参加はもちろん社員になってからですが、過去の作品を知り、新しい商品・面白い施策を思いつけたなら、OB訪問や面接の際にアピールしてみましょう。学習意欲が高いことをアピール出来ますし、さらに企業への関心の高さが評価に繋がります。

ネスレ日本の人材育成とキャリア開発を知る

ネスレの育成方針は「継続的な学習を通じた自己成長を怠らない」という価値観があり、この実践が社員に求められます。これは若手社員だけでなく、中堅社員や管理職、マネジメントに至る全社員に求められていることです。
研修体制としては、社内研修・社外研修・海外研修と幅広く用意されており、特に海外研修はスイス本部にある国際研修センターにて世界中の社員が参加し、ネスレが大切にしているバリューの共有と最新の専門知識の習得をはかるとともに、グローバルなビジネスを肌で学び、グループの仲間とネットワークを作る絶好の機会ともなっています。
キャリア開発として、決まったジョブローテーションではありませんが、個人のキャリアの実現が図れるように、年に1回上司と面談を通じてキャリアの希望を申告できる制度や、応募して採用されれば希望する職種に就くことができる社内公募制度を整えています。
業務を通じて育成することを基本と考え、これらをサポートするための多様な学習機会やツールを提供することで、社員一人ひとりに「自己のキャリアを考え、積極的に能力向上を目指す」意識を持つ自律型社員をネスレ日本は求めています。
いろいろな制度を活用して自分のキャリアプランの実現やスキルアップに繋げることができる育成制度を知ることで、自分のキャリアプランや目標を真剣に考える機会にすることができます。

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OB/OGへの質問を準備

OB・OGへの質問をしっかり考えることで、不安・疑問に思った点の解決や、自分の熱意のアピールにも繋げることができます。意味のある質問をしっかり考えて、今後の就職活動に活かしましょう。

企業とのマッチング度が確認できる質問

-会社特有のカルチャーはあると思いますか。

会社には少なからずカルチャーというものがあります。その企業が体育会系の多い会社なら、飲み会が多い、上下関係が厳しいなどの例が挙げられます。 もしかしたら自分の性格とその会社の伝統的な社風が違う可能性も考えられます。入社してからのギャップを感じることがないよう、しっかり確認しておきましょう。

-海外で活躍できる人材になるためには、どの部署を希望するべきですか。

母体が海外にあるからこそ、海外で活躍したいと考えている方なら気になる質問です。海外研修などの制度もあり、海外で働くことを目標として描きやすい企業といえます。今後海外で働くキャリアを思い描いているのであれば、確認してみましょう。

就活の進め方に役立つ質問

-食品業界の中からネスレ日本に入社しようと思った理由はなんですか。

企業の社会人が語る会社に入りたい理由こそ、まさしく企業にとっての模範解答のような志望動機になります。実際にネスレ日本に内定したということは、その志望動機が適切だと判断されたということです。
OBの方の志望動機に共感した部分を抽出し、それを自分の考えや経験に当てはめていくことで、自分の体験に基づく、自分だけの志望動機をつくることが可能になります。

-御社のサービス・製品が競合他社と比較して優れているところは何ですか。

これは、OBの方の当事者意識について知ることのできる質問です。自分が取り組んでいる仕事への思い入れが強ければ、熱意をもって説明してくれるはずです。このような方がいる企業は社内の士気が高く、モチベーション高く仕事をすることができると考えられます。

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ネスレ日本の魅力

親会社であるネスレ社は、世界最大の食品メーカーで世界各国に事業展開をしています。ネスレ日本は、基本的に日本国内の事業展開に携わることになりますが、海外赴任の機会もあり、また外国籍の社員も多く活躍しているので、外資系企業でグローバルビジネスのノウハウを身に付けることができます。
もちろん高いスキルや自分自身で学習し、成長していくことが求められますが、いろいろな場所でいろいろなことにチャレンジできる環境が用意されています。自分の将来設計に少しでも近づけるよう、努力を惜しまない人材がネスレ日本の今後を支えていきます。