酒販業界をリードする飲料大手・アサヒビール
アサヒビールでは、研究開発技術に力を入れており、ビールだけでなく、発泡酒、焼酎、ワインなど多種多様なラインナップを展開。顧客のライフスタイルに合った商品を提供できるよう、日々、研究開発をしています。主な事業内容については下記の通りとなります。
・ビール類事業
「アサヒスーパードライ」に加え、現在では多くの種類が販売されています。また、グループが持つ欧州ブランドの販売を通して、付加価値の高い商品の提案を目指しています。さらに、ビールの楽しさと新たな飲用の場を提供する取り組みを通して、ビール市場における新たな需要を創造しています。発泡酒では、2017年まで10年連続で年間販売数量1000万箱以上を突破した「アサヒスタイルフリー」、新ジャンルでは、2017年に過去最高の3585万箱を販売した「クリアアサヒ」ブランドの強化を試みています。
・ビール類以外の酒類事業
ビール以外の酒類では、中核ブランドの育成と強化を図っています。ウイスキーでは「ブラックニッカ」「ジャックダニエル」、RTD(Ready to Drink…缶・ペットボトル飲料)では「もぎたて」「ウィルキンソン」などが有名です。
・営業活動
安心かつ安全な高い品質管理を徹底した営業活動を行っています。酒類業界最大級の販売体制を活用、売上データの分析やお客様の声を聴く市場調査を行い、多様化するお客様のニーズに応えるような営業スタイルを追求しています。
・生産・物流活動
「官能検査」「酸化防止」「化学分析」「微生物検査」「衛生管理」「外装検査」の6つの視点で品質を行い、生産した商品を顧客の元に届けるよう迅速な出荷・発送を行います。そのために卸店と適切な納品方法、納品時間を設定できるよう、定期的に卸センターに訪問し、納品環境を把握しています。
【参照】
https://www.asahibeer.co.jp/aboutus/business/
「Value経営への変革」を目指す
ここでは、アサヒビールの今後の経営方針を見ていきます。
アサヒビールでは長期経営方針を「“Value経営”への変革、お客様にとっての価値や新市場の創造を目指す」と定め「ボリュームだけを追う経営から脱却し、お客さまに提供する価値を追求する会社に生まれ変わること」を掲げています。
具体的には、今後の成長領域と位置付ける、スマートカテゴリーとプレミアム。そしてスーパードライの再成長や新たな事業へのチャレンジ、更にはサステナビリティの領域といった、将来の成長を担う領域に対して、しっかりと原資を確保し投資をしていきます。
グループ全体で「グローカルな価値創造」を目指す
ここでは、アサヒグループ過去3年間の売上と利益推移を見ていきます。
売上高
2019年12月期 20,890億円
2018年12月期 21,202億円
2017年12月期 20,849億円
営業利益
2019年12月期 2,014億円
2018年12月期 2,117億円
2017年12月期 1,832億円
当期純利益
2019年12月期 1,422億円
2018年12月期 1,510億円
2017年12月期 1,410億円
アサヒビールが属するアサヒグループは、長期的なビジョンである高付加価値ブランドを核として成長する「グローカルな価値創造企業」を実現するために事業活動を行なっています。「挑戦と革新」「最高の品質」「感動の共有」をバリューに掲げ、酒類事業ではイノベーションとコストリダクションの高度化、国内酒類のリーディングカンパニーの地位確立を、飲料事業では国内飲料トップクラスの収益性を堅持し、業界のリーディングカンパニーを、食品事業では「強み」の更なる強化と新たなマーケットの創造による成長基盤の拡大を、国際事業ではプレミアム化の推進とクロスセルの拡大展開を軸として、グループの持続的成長を牽引することを目指しています。 これらの達成のために、上記に挙げたビールやビール以外の酒類のブランドの強化、ユーザーの拡大と海外市場の拡大を進めています。グループ全体を見てもアサヒビールの今後の成長は重要視されています。
世界最大手の事業を買収!強みのビール事業で存在感を示す
OB訪問する前に、近年のアサヒビールに関するトピックスについて知っておきましょう。それぞれについて、具体的に解説します。こういったトピックスを押さえた上でOB訪問に臨むことで、会社の動きについての最新の情報を得られるなど、より有意義な訪問となるでしょう。
・世界最大手ビールメーカーの豪ビール事業の買収を発表
2019年7月に、アサヒグループHDは世界最大手ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブ社からオーストラリアのビール事業を買収する契約を結びました。1兆2000億円を超えるアサヒグループHDにとっては、過去最大の買収額。国内ビール市場が縮小する中、海外企業の買収は世界的なプレミアムビールメーカーを目指すために欠かせません。アサヒグループHDは2016年には西欧ビール4社を、2017年には中東欧5カ国のビール事業を買収しており、今回の豪ビール事業買収によって事業利益の海外比率が約4割にまで上昇しています。
【参照】
https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=1&ng=DGKKZO47573450Q9A720C1MM8000&scode=2502&ba=1
・ビールの副産物で途上国の農業支援を開始
アサヒグループHDは、ビール醸造過程で発生する副産物である「ビール酵母細胞壁」を農業資材として活用し、開発途上国での農業事業の課題解決に貢献すべく、2019年4月にJICAと連携協力することを発表しました。今回の連携協力により、インドネシア、ラオスの農業振興プロジェクトで農業資材を活用する予定です。まずは高品質で安全な園芸作物づくりを推進しつつ、将来的には市場のニーズに沿った園芸作物や、日本ブランドの野菜など高付加価値作物の生産にも貢献していくことを目指すとされています。
【参照】
https://www.asahigroup-holdings.com/news/2019/0425.html
酒税の改定により、ビール事業の注力が進む酒類業界
飲酒人口の高齢化や若者の酒離れを背景に、酒類業界全体の需要は低迷しています。そういった状況下で、それまで売れ行き好調だったビール類の出荷数は、2005年以降12年連続で減少しています。酒離れの中でも、ビールを好む人口が減ってきており、代わりに新ジャンルやリキュール・スピリッツ類への消費のシフトが進んでいます。特に、豊かな風味やアルコール度数の低い低アルコール飲料(RTD)が女性や若年層を中心に支持を集めています。
需要の多様化に対応するために、メーカー各社は、従来の売れ筋だったビールに加えて、発泡酒や新ジャンル、RTD等へ商品の幅を広げています。これに加え、酒税の税率改正などの外部要因もあります。メーカー各社では、ビール需要喚起に向けたプレミアムビールやクラフトビール、フルーツビール等ビール類の開発・販売の他、RTD等他の酒類も強化し需要の多様化への対応を進める動きや、コスト競争力を強化する動きを始めています。
また、2026年10月までに段階的に酒税改正が行われ、ビール類の酒税が一本化されます。今後アサヒビールを始め、酒類業界各社がどのような動きをするか注視する必要があります。
【参照】
https://www.smbc.co.jp/hojin/report/investigationlecture/resources/pdf/3_00_CRSDReport065.pdf
OB訪問に行く前にこれだけは準備すべし
アサヒビールへのOB訪問の時間をより有意義にするために準備しておくべきことを紹介します。事前準備をしておくことで、OB訪問でしか聞けない質問に時間を割くことができますし、会社についての前提情報を元に話を発展させ、網羅的且つリアルな情報を聞き出せるでしょう。
・「アサヒビールに入って何をするか」を明確にする
アサヒビールでは多種多様な働き方ができます。職種は事務系総合職、技術系研究開発職、技術系エンジニアリング職の3職種があり、そこからさらに細かくマーケティング、国際、業務用営業、量販営業など多岐に分かれます。エントリーは職種ごとに行うため、まずは「自分が何がしたいのか」「それはどの職種でできるのか」を事前に理解しておく必要があります。これが定まっていると質問内容もより具体的なものを用意できるので、深い話を聞くことができます。採用サイトの「仕事を知る」( https://www.asahibeer.co.jp/saiyo/works/ )を読み込んで、理解を深めておきましょう。
・ビール市場の動向を調べる
アサヒビールの看板商品はやはり「ビール」です。まずはビール市場の動向について、今どのような問題が指摘されているのか、今後どうなるのかについて調べ、自分の意見を持っておくことで、訪問時により意義のあるコミュニケーションをとれるでしょう。
・他の飲料メーカーとの違いを深掘りする
アサヒビール以外にも飲料メーカーは多数あります。そのため、「なぜアサヒビールでなくてはいけないのか」という問いへの答えを自分の中でしっかり持っておく必要があります。そこで大切なのは、他のメーカーとの違いを徹底的に比較し、深掘りすること。自分で事前に情報収集をした上でOB訪問で質問することで、ホームページや説明会だけでは分からなかった、アサヒビールならではの特徴が見えてきます。
OB/OGへの質問例
ここでは、アサヒビールへのOB訪問時の質問項目について解説します。実際に働く社員の生の声を聞ける貴重なチャンスなので、当日「ここだけは必ず聞きたい!」という質問を準備しておきましょう。
・アサヒビールを選んだ決め手を教えてください。
OBの多くは他の飲料メーカーも受けたうえで、アサヒビールに入社した可能性が高いです。この質問をすることで、アサヒビールと他のメーカーとの違いが分かります。先述の「なぜアサヒビールでなくてはいけないのか」という問いに対する自分の回答を固めるための質問と位置付けましょう。
・活躍しているのはどんなタイプの人が多いですか
採用ホームページなどに書かれている求める人材要件は、抽象的な表現が多く、イメージしづらいことも多々。実際に働いている人の視点からの見解は非常に参考になります。担当領域などで異なる可能性もあるので、できれば複数人に同じ質問を聞けるといいでしょう。
・1日のスケジュールについて教えてください。
入社後のイメージの解像度を上げることは、納得した意思決定をするために重要なことです。「1日のスケジュール」という視点で、実際入社したらどのような仕事をするのかを把握しましょう。実際の現場で働く社員のリアルなスケジュールから、メイン業務に付随する細かい業務などについても知ることができます。
OB訪問で納得できる意思決定を!
就職活動において、納得した意思決定をするために、十分に情報収集をすることは不可欠です。その中でも、OB訪問で得られるものは「一次情報」。インターネットで取得できる二次情報ではなく、貴重な生の声を聞くことができます。事前準備をする際は、OB訪問でしか聞けない情報以外は、下調べをして把握しておきましょう。そして、時間に限りのあるOB訪問では、現場で働く社員にしか話せない一次情報を引き出す。OB訪問のゴールは内定獲得ではありません。入社後も自分自身が活き活きと働けるよう、納得した意思決定をするための貴重な情報収集の機会です。有意義な時間の使い方をしていただければと思います。
アサヒビール株式会社採用担当者の声
皆さんこんにちは、アサヒビール人事総務部です。
今回はアサヒビールの記事をご覧頂きありがとうございます。
アサヒビールでは、長期経営方針にあるように「Value経営への変革」を目指して日々活動しております。
我々はメーカーではありますが、私たちの仕事の本質は、単に商品をつくって売ることではありません。お客さまに本当にうまい!と思ってもらえる商品をつくること、既存商品の価値を上げること、新たな価値を持つ商品やサービスを生み出すこと。そしてお客さまの様々な場面、お客さまの人生、更にはこの世界をより良いものにしていくこと。それが私たちの仕事であり、使命だと思っています。
また、我々アサヒビールは「挑戦」「主体性」を大切にしている会社です。
学生さんにも、新しい可能性に、あなたらしさ一人一人の個性を発揮してどんどん挑戦して欲しい、と考えています。
アサヒビールで多くの仲間と多くの挑戦をし、一緒により良い世の中を作っていきましょう!!