三菱電機とはどんな企業か
三菱電機は、世界規模でインフラや電機などを中心に多くの事業を展開しています。日本を代表する企業であり、就活の時期には多くの志望者が集まってきます。内定を得るには基本を押さえるだけではなく、OB訪問を充実させる必要があります。
企業概要
三菱電機は日本を代表する大手総合電機メーカーです。三菱電機グループの中核企業として、一般的な家電製品の開発から、宇宙・防衛分野まで幅広い事業展開を行っています。
そんな大企業ですから、就活での競争はかなり厳しいものです。その就活を突破するにはOB訪問が重要ですからどんなポイントを押さえればよいのかを知り、充実した就職活動にしましょう。
事業内容
三菱電機の基本的な事業を理解しましょう。三菱電機で何をしたいのか、自己分析を深めるためにも重要な情報なので押さえておきましょう。
家庭電気
三菱電機の家電は多くの家庭で一般的に使用されているものばかりです。「節電アシスト・らく楽アシスト」など三菱独自の技術や視点によって生み出された商品も豊富にあります。
他にも、省エネに重点を置いたスマート電化などの住宅用設備、家庭用ルームエアコンの「霧ヶ峰シリーズ」は、一般家庭だけではなく店舗やオフィスまで幅広く需要があります。業務用映像や画像機器なども多くの商品を世に送り出しています。
重電システム
三菱電機の重電システムとして一般的に知られている商品は、標準形エレベーターAXIEZ(アクシーズ)、エスカレーターZシリーズなどがあります。また、鉄道車両向けのインバーターは、SIC(炭化ケイ素)という半導体を使用したものを開発しており、次世代の鉄道車両用インバーターとして注目されています。
スタジアムに設置されるようなオーロラビジョンや、系統変電システム、蓄電池、設備管理とセキュリティーを統合したシステム関連など重電システムの分野にも製品を出しています。
産業メカトロニクス
産業メカトロニクス関連では、三菱による最新テクノロジーを結集させた産業用ロボットなどがあります。また、シーケンサー、MELSREVOシリーズを代表としたACサーボなど、生産現場の質を向上させる機器も多く開発しています。
さらに、数値制御装置、放電加工機、自動車で使われる電動パワーステアリング用のモーターコントローラーなど、細かくみていくと非常に幅広い分野の機器を開発しています。
情報通信システム
ビジネスの現場では、システムにトラブルが生じると大きな損失につながってしまいます。三菱の総合運用管制センサーでは、24時間365日、つまり一年中、システムの運用や監視を専門エンジニアの手で行ってくれるサービスを提供しています。
また、映像解析ソリューション「kizkia」標準衛生プラットフォームから、ネットワークカメラシステム、ブロードバンド用光アクセス装置GE―PONシステム、衛星通信用車載局まで非常に幅広いです。
電子デバイス
電子デバイスの分野でも、三菱は大きなシェアを誇っています。電鉄や電力のような大型産業機に搭載されている半導体モジュール、災害時に必要な衛星通信にも搭載される高周波デバイス、他にもパワー半導体モジュールなどがあります。
さらに、過酷な環境下においても動作するタッチパネルや、半透過型 産業用TFT液晶モジュールなどの開発も行っているのが特徴です。
過去5年間の売上/利益推移
(単位/億) | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 |
売上 | 36,394 | 35,671 | 40,543 | 43,230 | 43,943 | 42,386 |
営業利益 | 2,254 | 1,520 | 2,351 | 3,176 | 3,011 | 2,701 |
当期利益 | 1,120 | 695 | 1,534 | 2,346 | 2,284 | 2,104 |
営業利益率 | 3% | 2% | 4% | 5% | 5% | 5% |
企業の経済状況を知るためには、売上や利益推移をチェックしてみましょう。上記の表2012年から2017年までの三菱電機の売上高や利益の推移を表にしたものです。
参考:https://www.nippon-num.com/corporation/electronics/mitsubishi-elec.html
次年度の戦略
- 2020年度までに達成すべき成長目標として連結売上高5兆円以上、営業利益率8%以上。
- 持続的な成長のため2001年度から行ってきたバランス経営を持続。(これは、成長性と効率性と健全性の3つの視点に基づいたものです。)
- ROE10%以上、借入金比率15%以下を設定。
- 8つの事業について、成長のために資源投入、改善活動を進めて強化。
三菱電機の経営戦略の基本は、企業理念と7つの行動指針に基づいています。環境や資源やエネルギー問題のような社会的問題の解決のため、製品やシステムやサービスを開発し社会に貢献する形を取っています。また開発投資や設備投資を継続し、M&Aも積極的に行うという方針も掲げています。
2018年の三菱電機に関するトピックス
三菱電機は日本を代表する大手企業であり社会的な注目度も非常に高い企業の一つです。そのため、何かあればインターネットでも話題になる傾向にあります。三菱電機に関するニュースをいくつか取り上げます。
2019年8月可動に向けて電動車両用のモーター・インバーターの実験棟の建設
2018年3月に三菱電機が新実験棟の建設を発表しました。場所は兵庫県姫路市の姫路製作所で、自動車機器事業の主要生産拠点です。この動きは電動車需要を見越した流れであり、同時に、自動車分野を強化することが目的となっています。そのため電動車両用モーターやインバーターの開発、評価を行うために建設されます。
三菱電機がスイスのASTES4を子会社化して板金加工を強化
2018年8月3日に三菱電機はスイスのASTES4を子会社にしました。ASTES4は、板金レーザー加工自動化システムに関連した、仕分け装置の製造や販売を行っているスイスの企業です。
板金レーザー加工自動化機はすでに三菱電機にありますが、ASTES4の製品が加わることで自動化システムという武器が手に入ることとなります。このことにより板金加工の分野での生産効率性と向上がアップする可能性があるでしょう。
三菱電機の4月6月期は営業減益だが心配なし
三菱電機の2018年4月~6月期の営業利益は、前年と比べると18.4%減という結果となりました。具体的な数字は615億円ですが、理由は銅を代表する素材価格が上昇したこと、先行開発費用による影響を忘れてはいけません。
FA(工場の自動化システム)に関するシステム事業すべてをみると、半導体、工作機械向けの需要は安定していますし、リチウムイオン電池、自動車に関連する受注も順調に推移している状態です。そのため、大きな影響はないとみられています。
商社業界の動向
三菱グループの中には、三菱商事などもあります。三菱電機が気になりながらも、三菱商事も視野にいれている就活生もいるでしょう。では商社業界は昨今、どのような推移を辿っているのでしょうか。
商社業界の業績推移
三菱商事の2018年3月決算期をみると、プラス傾向にあります。また、このプラス傾向は三菱商事に限らず、商社業界全体が前年比からプラス傾向にあるのも注目するべきポイントでしょう。
三菱電機もグローバル化を模索していますが、総合商社業界も世界を見据えたビジネスを行うことになります。海外思考が強い人や、世界的な規模で活躍したい人は、商社業界を選択することもおすすめです。
中国経済の減速が影響したことが主な理由の一つ
総合商社業界の規模は、平成19年までは増加傾向にありました。しかし平成21年で大きく減少に転じています。これは資源価格が世界的にも高騰していた時期だったのですが、平成21年に中国経済が減速したことにより資源価格の下落が、商社業界にも大きな影を落としたのです。
商社業界は資源に依存しているため大きな影響を受けたのはしかたがないことといえます。また、中国経済の影響も大きく受けるため、中国経済が失速した平成27年度でも減収減益という結果となっています。
三菱電機へOB訪問に行く前に準備すべき3つの項目
三菱電機は競争率が激しいため、どれだけ本選考で有利になるかを考えなければなりません。そのためには実際の三菱電機のことを詳細に理解できるOB訪問が重要なポイントになるのです。
入社後重要となる人材育成についてチェック
三菱電機では人材育成にも非常に力を入れています。そのため各種支援制度が設けられています。社員の成長に合わせた能力開発、配属に関する事柄、そして評価などに分けられています。
基本的な情報はホームページに掲載されていますが、具体的にどのようなことをするのかは、三菱電機の社員にしか分からない部分は多いでしょう。実際に三菱電機で働くなることを前提に考えれば、配属先などにも関連する部分です。OB訪問で気になる点を質問するためにも、ホームページでの人材育成のページをチェックしておきましょう。
組織の三菱に相応しい人材とはなにか考えておく
三菱は、組織の三菱と呼ばれることが多いです。個人の能力より組織を重視する傾向にあると考えてもよいでしょう。OB訪問を行う際には、三菱の社風に合わせた人物像を意識することも大切です。
例えば組織の一員として活躍できるかどうかは、周囲と協力することが重要でしょう。また、責任感を持つことも重視されるはずです。三菱電機が求める組織の三菱とはどういったことなのか、じっくりと理解しておくようにしましょう。そうすることでOBの評価も変わるはずです。
三菱電機でなければならない理由を考える
三菱電機のホームページには、転職者のインタビューも掲載されています。面接などで、どうして三菱電機なのかと質問される場合もあるでしょう。そこで、福利厚生を含めた給与で魅力を感じたからという正直な答えだと、高い評価がでない場合もあります。
キャリア採用で転職をしたOBは、別の企業を知っているという特徴があります。その点を考えると、自分がどうして三菱電機でなければならなかったのか参考になる答えもあるでしょう。また、OB訪問では仕事の流れや内容を聞く場面もあるはずです。
OBはOBで三菱電機で仕事をすることに対しまた別の観点からの答えを持っている可能性もあります。この時に質問する内容も深いものでなければありませんから、ホームページの転職者インタビューはチェックしておいてもよいでしょう。
OB/OGへの質問を準備
OB/OG訪問をするのでしたら、うなるような質問を準備しておいた方がよいでしょう。しかしその質問もなかなか思いつかない人も多いのではないでしょうか。OB/OG訪問では、どのような内容の質問をすればよいのでしょうか。
会社とのマッチングについての質問
会社で長く働くためには仕事内容も大切ですが雰囲気や人間関係も大事です。しかし具体的に誰と誰の仲が悪いという質問はOBやOGを困らせるだけです。あくまで大きな枠で聞いてみましょう。また、三菱電機では宇宙事業を手がけています。興味があるようでしたら、その部署に配属されるにはどのようなスキルが必要か質問をしてもよいでしょう。
- 御社は周囲と協調することで大きな力を生み出すということですが、新人でも積極的に提案をしてもよい空気はあるのでしょうか?
三菱電機は組織の三菱と呼ばれるだけあって、チームワークを大切にしている企業です。ただ、実際の所、働いている人でなければ内情は分かりません。実際、チームワークは大切にしている企業でも、まだまだ新人では何もいわせてもらえないといった雰囲気の可能性もあります。実情はどうなのか、OB訪問で聞いても損はないでしょう。
- 御社の宇宙事業に興味があります。ただ、その宇宙事業に関する部署へ配属されるにはどのようなスキルが必要でしょうか?
三菱電機では、宇宙事業にも力を入れています。ただ、宇宙事業を行っている企業は少ないですし、どれぐらいのスキルがあれば配属される可能性が高くなるか分からないことも多いでしょう。その点をOBに質問をすることで、自分に不足している具体的なスキルが分かります。
入社後のことを想定した質問
入社後、人事に関係する情報を聞いてもよいでしょう。三菱電機では、配属についてもユニークな試みを行っています。詳細を聞いておいて損はありません。
- 御社には配属先について自己申告制度があります。ただ、その異動希望はどれくらいの確率で受け入れてもらえるのでしょうか?
三菱電機には年に一回程度で、異動などの自己申告制度が設けられています。これはシステムによりデータを入力するだけで申告できるので、希望をいいやすい環境が整っているといえるでしょう。
ただし、部門が必要としていなければ異動が却下される場合もあります。あくまで希望なだけで必ず異動できるとは限りません。では、何割ぐらいの人が異動できているのか、また、毎年何人ぐらいが希望通りに異動できているのかを知っておくとよいでしょう。
- 御社は人材育成に力を入れていることを知りました。その中でセルフディプロメント支援制度では、金銭的、時間的支援が得られるようですが、条件や、制限などはあるのでしょうか?
セルフディプロメント支援制度とは、社員のスキルアップのために会社がサポートをしてくれる三菱の制度です。社内外の教育プログラムにかかる費用や社外の資格取得に対してもサポートしてもらえます。特にスキルを磨きたい人には助かる制度でしょう。
しかし、条件面や制限など細かい部分については分からないはずです。OBに質問をぶつけてみましょう。
海外志向の人や女性が気になる質問
三菱はグローバル展開を視野に入れ事業展開をしています。しかし、海外事業で仕事をすることで、何を得られるのか、どのような感じなのか分からなければ不安なものでしょう。同じ不安でいえば、女性なら育児と仕事の両立も気になるはずです。実際、どのような状況なのか理解するために質問してみましょう。
- 三菱電機ではグローバルに活躍できる人材育成にも力を入れているそうですが、海外で活躍できる人材には何が求められるのか、また何を得られるのか教えてください。
三菱電機は積極的に海外事業を展開しています。そのためには人材が必要です。では三菱電機の社員として海外に出る人材は、何を求められているのか、海外志向が強い人は知っておいても損はないでしょう。また、OBが経験者なら、何を得られたのかも教えてもらうと参考になります。
- 御社は仕事と育児を両立するための各種支援制度が設けられていますが、実際に支援制度を気軽に受けられる雰囲気はあるのでしょうか?
三菱電機では、妊娠中は短時間勤務、出産休業、配偶者が出産した場合、有給で休むことができるなど、仕事と育児を両立させるための支援制度が設けられています。しかし、そういう制度があっても、帰ってきたら自分の居場所がなかったでは受けるに受けられない状態になってしまうでしょう。現実的に、どれぐらいの人が申し出て、スムーズに現場復帰できる雰囲気が整っているかどうかは、実際に働いている人でなければ分からないものです。
三菱電機が求める人材をイメージしてOB訪問を成功させよう
三井電機が求めている人材とは、強い意志を持って行動できる人、周囲との協調性がある人、責任感がある人と、主に3つの人物像があります。同時に採用コンセプトでは理想と、競おうという言葉が掲げられています。それは、理想を実現するために、周囲と協力をしながらチャレンジしていける人材ともいえるでしょう。OB訪問でも、このような人物像に合致する人物と思われるよう、鋭い質問を心がけましょう。もちろんそのためには、事前に深い企業研究が必要です。
三菱電機のOB訪問なら、ビズリーチ・キャンパス
ビズリーチ・キャンパスには様々な企業の社員が登録しており、皆様の訪問依頼を歓迎します。
ご協力いただいている社員たちは、様々なバックグランドを持ち、自身のストーリーを歩んでいます。
もしかしたら、あなたのバックグラウンドを理解し、あなたのキャリア形成に寄り添ってくれる先輩がいるかもしれません。
まずは行動をしてみましょう。社会人は皆さん学生の味方です。