こんにちは!ビズリーチ・キャンパス編集部です。
打ち合わせ、ミーティング、会議など、ディスカッションはビジネスマンにとって欠かせない仕事のひとつ。組織で働くうえで、ほとんどのビジネスマンは仲間との様々な議論・討論をかわすことでそれぞれの仕事を進めています。
就職活動における企業のインターンシップや企業の選考ステップで、面接以外の選考としてグループディスカッション(GD)を行うのはそのためです。
グループディスカッション(GD)選考においては、テーマによって求められるものの傾向は様々で、対策方法や重要なポイントはそれぞれ異なっています。
今回は、テーマ傾向のパターン別にご紹介していき、その対策法を考えていきます。
そもそもグループディスカッション(GD)とは?という方はこちら
1.抽象テーマ・・・結果ではなく過程が重要。
お題として最も出される傾向の高いのが、抽象的なテーマです。これは誰しもが自身の意見をもつことが容易なテーマです。
- 「学生と社会人との違いを明確にしなさい。」
- 「オリンピックに4つ目のメダルがあるとしたら何色か?」
などのように、参加者誰もが意見を持つことができるテーマをイメージしてください。
抽象テーマでは、参加者それぞれが独自に意見を持つため、意見がぶつかりやすく、結果としてグループとしての答えを導けなくなる可能性があります。
また、1人1人の意見を尊重しながら議論を進めていくと、時間が確実に足りなくなってしまいます。
グループディスカッションにおいて時間内に結論が出せないと、効率的に議論ができていないと面接官に判断されるので、必ず時間内に結論を出すようにしましょう。
では、どういったことを重視すればいいのでしょうか?
抽象的なテーマでは、議論のベースとなる定義決め・条件決めがポイントです。
「学生と社会人の違いを明確にしなさい」
例えばこのテーマの場合、チームのメンバーそれぞれで、「学生」と「社会人」のイメージがずれてしまっている可能性があります。「学生」といっても、義務教育中の学生なのか、大学生なのか、専門学校生なのか。「社会人」といっても、バリバリ働いているビジネスマンなのか、専業主婦なのか。
こういった言葉の定義決めは、限られた時間の中でディスカッションを効率的に進める上で、とても重要なポイントとなります。
抽象的なテーマには、明確な正解がない場合が多く、全員の価値観や考えが違う中で同じ方向を進める必要があります。
面接官はその意思決定の過程を注意してみています。
対策のポイントとしては、まず定義を設定し、ある程度議論の幅を狭めること。そしてチームの意見をまとめ上げる司会力が重要となります。
このテーマは頻出なので、ある限られた業界というよりは、幅広くどの業界の企業でも出題されています。
2.課題が明確なテーマ・・・アイデアの出し切りと実現可能性を意識せよ。
- 「○○の売り上げを2倍にするには?」
- 「選挙の投票率を上げる方法は?」
など、課題や目標が明確で、その課題解決策を求められるようなテーマは、しっかりと現状分析ができているか、そしてその現状を打破できるような実現性の高いアイデアを出すことができるかが重要になっています。
グループで決めた定義に基づき、時間を決めてアイデアを出せるだけ出してみましょう。アイデアを出すタイミングで心掛けなければいけないことは、他人の意見を否定しないこと。あくまでブレインストーミングの段階では、アイデアを出すことだけを考えましょう。
ブレインストーミングとは:お互いに意見を出し合うことでたくさんのアイデアを生産し問題の解決に結びつける手法のこと
アイデアを出し切ったら、「どうすればそのアイデアたちは実現できるのか?」を考え、実現可能性が低いアイデアは捨てるようにしましょう。
限られた時間の中で結論を出すためには、実現可能性の高いアイデアに絞り、その詳細を議論していくことが、結論をだすための近道になります。
基本的に、時間はどう頑張っても足りないように設定されているので、いかに時間内に効率的議論をできるかということも重要な対策ポイントです。
このテーマは、アイデア力が重視される広告業界や、課題解決力が重視されるベンチャー企業、IT業界などで出題されることが多いです。
3.ディベート型のテーマ・・・冷静さとロジカルシンキング。
賛成or反対など、グループ内で立場が元々分かれているようなディベート型ディスカッションのタイプです。
- 「年功序列は維持すべきか否か?」
- 「原子力発電は必要か不要か?」
など、賛否が分かれるテーマに関しては、
自分の主張にはしっかりと根拠が紐づいており論理的に意見を述べられているか、
相手の主張を予測してそのカウンターができるか、
いきなり与えられた立場に対し柔軟に対応し冷静さを保てるか
などが選考のポイントになってきます。
ケンカ腰の議論を避けるためにも、判断の基準を設けることも重要です。意見を述べるうえで、しっかりとした判断基準を持っていれば、その主張に対しての根拠を述べやすくなるからです。
ディベート型テーマによる選考では、突然与えられた役割にいかに柔軟に対応できるかを見定めている可能性が高いです。
こうした場で培われる能力は、ジョブローテーションなどの変化に適応できるかということにも繋がるので、そのような制度のある企業、業界の面接官は注意して見ていることが多くあります。
異動などが多い会社や業界などでは必須のマインドセットなのかもしれません。
このテーマも多くの業界で出題されていますが、特にコンサル業界やシンクタンク業界などで出題されやすい傾向があります。
4.資料分析型のテーマ・・・結論がみられる傾向高し。
与えられた資料を読み解き、課題の解決を提示する形式のグループディスカッションテーマです。
実際の企業の業務事例を用いた場合も多く、正解が存在するケースもあります。意見の根拠を資料から導くため、事実ベースで議論を進めていく必要があるでしょう。
資料分析型のテーマのディスカッションでは、コミュニケーション能力や人柄、テクニックはもちろん重要ですが、
論理的思考力や、仮説を構築する力などがより重要視されています。
グループディスカッションは結果ではなく過程を見ているというケースが多いですが、資料が詳細に与えられているものに関しては、結論もとても重要であることをしっかりと意識しておいたほうがいいかもしれません。
こちらは主に、仕事でも数字の読解力や論理的思考力が求められるコンサル業界で出題されることが多いです。
おわりに
グループディスカッション(GD)と言っても様々な種類や傾向があるということ、そしてそれぞれのポイントを、この記事を通じてご理解頂けたかと思います。
全てのディスカッションに対して共通して重要だと言えることは、自分の意見を主張してばかりではなく 他人の意見をしっかり聞くこと が議論を進めるうえで重要であるということ。
主張ばかりしていても、評価はされにくいでしょう。
テーマ傾向別の対策をしっかりと抑えつつ、他のメンバーの意見をしっかりと傾聴するということを忘れないようにしてください。
コミュニケーション力・傾聴力はビジネスマンになって成功するうえでも、外せないポイントです。
就活生としてだけでなく、グループディスカッションも社会人になるために必要なスキルの一つとして考えるといいかもしれません。
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GD対策は、内定の確率を上げるのに必要なことですが、はたして「内定を獲得すること」は真のゴールといえるのでしょうか?
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