こんにちは!ビズリーチ・キャンパス編集部です。
学生の皆さんがキャリアを描いていくうえで、必ずどこかのタイミングで触れる機会がある、グループディスカッション。就職活動においてインターンシップ選考や、新卒採用の面接選考などで用いられることが多く、自分のやりたいことができる仕事に就くためには、突破しなければいけない壁の一つでしょう。
これからサマーインターンシップなどの選考が始まる19卒の学生の方々向けにグループディスカッションについて説明をしていきたいと思います。
グループディスカッションの流れ
グループディスカッションについて具体的にご存じない方のために、簡単に流れをご説明します。
グループディスカッションでは、学生を数人のグループに分け、とあるテーマが出されます。グループディスカッションは、そのテーマに対しグループとしての結論を出させる選考方法の一つとなっています。
テーマはビジネスに関するものであったり、誰もが簡単に話せるような身近な話題など様々です。突拍子もないテーマが出題されたりする可能性もあります。
このことから決まった必勝法がなく、対策が難しい選考でもあります。
テーマが不特定で準備が難しいであるものであるため、今まで生きていく中で培われたコミュニケーション能力や思考力が試されるものと思いがちです。
しかし、グループディスカッションで選考官がはかりとっている皆さんの能力は、社会にでてからも最も必要なスキルの一つでもあります。
これを機に、グループディスカッション対策とともに、
・必要なスキルはどういったものか?
・対策ポイントはどこにあるのか?
ということを一緒に考えていきましょう。
選考でグループディスカッションが必須な理由
インターンシップや選考活動中に大企業やベンチャー企業、中小企業など問わず多くの企業が選考ステップの一つとして取り入れているグループディスカッション。なぜ、多くの企業でグループディスカッションが組み込まれているのでしょうか?
一度に複数の学生の皆さんを見て、効率的に選考することができるというふるい落としのように捉えることもできますが、グループディスカッションを通して、ビジネスの場において必要な能力の下地がしっかりできているかをポイントとして見る役割があると言えます。
実際に、面接官がグループディスカッションで評価基準としているのは次のような能力です。
①合意形成力
ビジネスにおける意思決定は、その多くが多数決では決まりません。皆さんも今までの人生を通して、複数名による議論を通して決まったことでも、「多数決で決まったけれど、なんとなく納得がいかない…。」と腹に一物を抱えた状態で組織の意思決定が進んだことがあるのではないでしょうか?その一物を抱えた状態で仕事に臨むと、モチベーションは下がり、組織としてのパフォーマンスは下がってしまいます。従って、組織で決めたことは組織全員が納得している状況を作る必要があります。
簡単に言うと、 「納得していない人を、しっかり論理立てて説明し、(無理矢理にでも)納得をさせる力」 といったところです。
②論理的思考力
ロジカルシンキングといった言葉ならなんとなく知っている方もいるはずです。自分の意見をしっかり筋道立てて話せる能力のことを指します。難しい内容でも単純明快にし、誰からみてもわかりやすいように、どのような思考を経て結論に至ったかを明確に説明できる能力のことです。
③他者への配慮・気配り
物事は1人では進みません。稀に1人で行ったほうが効率的な仕事もありますが、多くの場合はチーム内のメンバーと協力して実行に移したほうが、結果は明確に変わってきます。
他者を巻き込み、巻き込まれるためには他者への配慮が必要です。自分の仕事を推進させるためにも、周りの協力者はとても重要なのです。
ここから先は、先で述べた、グループディスカッションで見られている能力をより詳しく、そして採用担当者にこの能力を見せるための秘訣をそれぞれご紹介していきたいと思います。
ある人の100点ではなく、全員の80点を探す。
ディスカッションを推進させるために必要な能力は、「合意形成力」。
ビジネスの場では、何時間も話し合いをしているのに議論の参加者がバラバラの方向を向いてしまい、なかなか意思決定ができないことや、会議で意思決定したにも関わらずその決定事項への納得度が低く、アクションが起こせずせっかくの議論の時間が無駄になったしまうことなどがあります。
そういった状況を防ぐためにも、ディスカッションの参加者全員が納得できる落としどころを見つける、作ることを 合意形成 と言います。
物事というのは、とある方向から見たら良いことでも他方から見れば悪いこと、マイナスであるということがありえます。
そのため、参加者それぞれにとっては必ずしも最適なアイデアや案ではないかもしれません。参加者の中のとある人の100点満点の案ではなく、全員が納得できる80点の案を模索することが重要です。
合意形成は、議論の参加者それぞれの発言の裏にある理由をよく聞き、それらを整理したうえですべてを満たす案をだし、全員を納得させる力のことを指します。
グループディスカッションでは、基本的にその場で出会った人は皆初対面のはずです。どういったバックグラウンドを持っていないか不明な方との合意形成をとることはとても難しいことですが、社会で活躍するための貴重なトレーニング機会になるでしょう。
主張と根拠はワンセットに。
グループディスカッションでは、物事を論理的に捉え誰もが納得のいく意見が言えるかを求められています。これはビジネスマンにとっても必須の能力です。
グループディスカッションでは論理的思考力が見られますが、「論理的思考力」と言われてもいまいちピンと来ないのではないでしょうか。
何か主張を述べる際は、その主張の根拠までセットで明確に言えていると、周りの参加者の納得感はグンと高まります。
主張を述べる際は、「その理由は?なぜ?」とツッコまれないようにする、ということを意識してみましょう。
多くの人は、自分の主張を通すために都合の良い筋道をつくりがちです。たとえば、
●個人的な考え方、観測をまるで事実であるかのように言う
●根拠を省略して、声の大きさで押し通す
●1つの事例をすべてに通用する法則であるかのように一般的に述べている
などです。もし仮に、同じグループ内に、根拠を述べずに主張だけを押し出している人がいれば、ぜひ根拠まで探るよう意識してみましょう。相手の発言や主張にツッコミポイントがあれば、しっかりツッコミをしてあげるのです。
論理的思考力を育むためにも、主張を言いっぱなしにはせず、しっかりと主張と根拠をセットすることを日頃から心がけてみてください。
他人を巻き込み、巻き込まれるための気配り・傾聴力
あなたは今まで物事を進めるうえで、1人で何かを成し遂げたことはありますか?
恐らく誰かしらの協力を受けたり、誰かと一緒に成し遂げた経験の方が多いのではないでしょうか。
それはビジネスの場においても同じ。1人で仕事をしようとしている人は成功しません。結果をしっかりだすためには、他人を巻き込み、そして巻き込まれることが重要になってきます。
協力者をつくるために重要なことは、他人への配慮であったり、傾聴力などが挙げられます。
議論の場においては、基本的に人は自分の意見を聞いてほしいと思っています。あなた自身、自分の言いたいことが言えずそのまま議論が進んでいってしまって不快な思いをしたことはありませんか?自分の主張を真っ向から否定されたら嫌ではありませんか?
それは誰しもが同じです。
話し手は相手に聞いてもらえていないと感じたら、「話をしても無駄」と思ってしまい、せっかくの良い意見を得られるチャンスが台無しになってしまいます。
自分の意見をしっかりと主張することも重要ですが、相手が話をしているときは、
●相手の話を遮らない
●相手が話を繰り返したとしても、話の腰を折らない
●相手の話を聞く際には、相手の目を見たり、しっかり頷くなど「きちんと聞いている姿勢を見せる」
などが重要になります。
また、初対面のメンバーと気持ちよく議論を進めるためにも、グループディスカッションが始まったらまず自己紹介をするというのも、他人を巻き込むための重要なポイントの一つでしょう。
おわりに
グループディスカッションでは、どうしても「グループで結論を出す」ということを意識してしまいがちですが、結論を出すまでの過程までが最も見られているポイントです。そしてディスカッションにて活きるスキルはどれも社会で活躍するうえで必要不可欠なスキルです。
選考では、学生の皆さんが社会にでてからも即戦力として活躍できるかどうかをグループディスカッションで見ているのかもしれませんね。ビジネスマンとしてスタートダッシュを切ることができるためにも、グループディスカッションをただの選考とは考えずに、社会で活躍するためのトレーニングだと思いながら臨んでみてはいかがでしょうか?
もし対策に困ったらOB訪問で先輩にグループディスカッションについてどんなことを心掛けていたかなど聞いてみるのもいいでしょう。
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GD対策は、内定の確率を上げるのに必要なことですが、はたして「内定を獲得すること」は真のゴールといえるのでしょうか?
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