東京に集中しているインターン
東京は日本を代表する大都市なので、多くの優良企業、大企業、外資系、ベンチャーが集中しています。ただし、関西も負けてはいません。日本を代表する大企業もたくさん集まっています。 そんな関西で、就職を検討している人も多いでしょう。コロナ禍によりオンラインでのインターンが増加。東京の人も地方の人も、気軽に参加できる環境が整っています。関西にも魅力的なインターンがたくさんあります。インターンの種類は豊富にあるので、参考にてみてください。
そもそもインターンとは
インターンという言葉は、就活においてよく出てくる言葉です。しかし、インターンという言葉を、初めて聞いたという人もいるでしょう。そもそもインターンとはどんな意味で、具体的に何を行うのでしょうか?インターンについて解説します。
インターンは学生の職業体験
インターンとは、インターンシップという名称が略されたもの。どちらも使われている就活市場で用途は同じで、学生の職場体験を指しています。アルバイトをしている学生も多いと思いますが、アルバイトと正社員の仕事は異なります。いわゆる大手企業などでは、正社員の仕事を体験することはむずかしいとされています。そこで、インターンで仕事を体験することで、企業研究や業界研究の助けにもなります。 大学生の立場で会社に入り、企業によっては正社員と同じ業務を行って、裁量を与えられる場合もあります。例えば、実際に社員と取引先の法人と交渉を行うことさえあります。理系の技術職も、研究開発などを体験することができます。その場合、体験とはいえないレベルの業務を行うこともあるでしょう。 ただし、関西も東京も含め、すべての企業で実務が体験できるわけではないことは、留意しておく必要があります。インターンもその種類によって、内容や期間が大きく変わるからです。
インターンはいろいろな形態で行われる
インターンの内容や期間は、企業によってさまざまです。どのようなインターンがあるのかを知っておくことは、実際に参加を検討する際の判断材料になります。インターンのさまざま形態についてご紹介します。
セミナーや講義中心の1dayインターン
1dayインターンは、1日だけの短い期間で行われることが特徴です。1日という限られた時間ですから、実務を行うことはあまりありません。セミナーや座談会、トークセッションなど内容は企業によってさまざまです。 ただし一般的な説明会よりも、深く企業や業界の説明が行われますし、インターンがはじめての人でも、気軽に参加できることは大きなメリットでしょう。企業によっては、1日限りとはいえ、グループワークを行う場合もあります。
グループワークが中心の短期インターン
短期インターンは、少し期間が長く数日から1週間規模が多いです。チームを組んでグループワークを行うことが多く、実際の業務体験ができる場合もあります。 1dayインターンを体験して慣れたら、短期インターンへ積極的に参加してみましょう。もちろん、短期インターンからスタートしてもかまいません。
実際の業務体験ができる長期インターン
長期インターンは、1カ月以上の業務体験を行えます。企業にもよりますが、業務体験以上の経験を得られることが多いです。また、マーケティング、エンジニア、デザイナー、企画など、実際に入社して行うような実務も、任せられることが多いです。 社会人としてのスキルやマナーを学ぶことができ、自己成長も期待できるでしょう。実務を行いますから、自分の目で見て、聞いて、企業や業界のことを確かめられることが大きなメリットです。
インターンは企業にとってもメリットがある
インターンは、学生のためだけに開催されているわけではありません。企業にとってもメリットがあります。世界でも名前の知られた大手企業なら、黙っていても入社志望者は集まってくるでしょう。しかし、中小やベンチャーの中には、世に知られていない優良企業もたくさん存在しています。 インターンは、そのような企業がPRの場として活用している場合もあります。また事業やサービスが学生をターゲットにしている企業ならば、直接学生の声を聞くことができるのでマーケティング活動の一環として行っている場合も。企業としても学生と一緒に何かを行ったり、募集したアイデアによって組織が活性化するというメリットがあります。
インターンに参加するメリット
学生がインターンに参加するメリットを、もう少し深く掘り下げてご紹介します。インターンに参加すれば、就活をするにあたってどのような収穫があるのでしょうか?
企業や業界の研究ができる
就活において、企業や業界研究を行うことは常識です。企業や業界のことを知らずに面接を行って少し詳しい話をされても、内容が全く理解できません。しかし、企業によっては自社や業界の基本情報を知っている前提で選考を行っている場合が多いです。 企業や業界の情報は、インターネットや書籍、OB訪問などである程度、知ることはできます。しかし、実際に飛び込んでみなければ、分からないことはたくさんあります。実務を通し、企業や業界の表だけではなく、裏にも触れられるインターンは絶好のチャンスなのです。
入社後のミスマッチを防ぐことができる
学生も企業も一番回避したいことは、入社後のミスマッチです。入社しても合っていなかったからと、すぐに辞められてしまうことは企業にとっても辛いこと。新卒者を選考し、採用を行うことはコストと時間がかかるからです。辞められてしまえば、そのコストは回収できずに終わります。 学生も辞めてしまうと、新卒者という立場を失います。また、入社前後におけるイメージのギャップによって、メンタルが弱る場合もあるかもしれません。このように、ミスマッチは学生と企業、双方共に損しかないのです。 インターンはある程度の期間、働くことができるので、どんな仕事をするか職場の雰囲気などを、入社する前に確かめられます。そのため、ミスマッチを予防する助けになるのです。
自身のスキルアップにつながる
インターンでは、正社員と同じ業務を行うことも多いです。アルバイトと異なり、レベルの高い課題を解決しなければならないことも少なくありません。その中で、もがき苦しみ、ときに先輩社員からアドバイスやフィードバックをもらえます。 例えば理系の技術系インターンなら、プロのエンジニアの知識や技術に、触れることができるでしょう。営業や販売職なら考え方や仕事のスタンス、コミュニケーション能力を磨けます。そのような体験から、自己成長につなげていけるのです。
本選考の練習になる
インターンは応募をすれば、誰でも参加できるものではなく選考があります。その選考は、実際の本選考と同じ流れを辿ることが多いです。ESや面接などを行い、選ばれた人だけがインターンに採用されます。インターン選考は、本選考の練習になるという考え方もできるでしょう。 面接は独特の雰囲気があります。初めて経験すると誰しも緊張します。緊張しないためには、場馴れするしかありません。インターンで経験をしていれば、本選考でも余裕を持って面接に挑めるでしょう。
関西のインターンに行くメリット
インターンの基本を理解したうえで、なぜ関西で参加するのかという疑問に、直面した人もいるかもしれません。ただ、関西の企業でインターンを行うメリットは多いです。メリットを知れば、あえて関西の企業でインターンに参加する理由が分かるでしょう。
オンラインインターンならば、交通費が不要
コロナウィルスが広まる前は、オンラインでのインターンはほぼなく地方の人が東京でのインターンに参加するには交通費がかかっていました。今ではオンラインでのインターンがかなり増加。全国どこでも交通費と時間を気にすることなくインターンに参加できます。東京のインターンでも、関西のインターンでも、あなたが魅力的に感じる企業のインターンならば、気軽に応募しましょう。
関東の次にインターンが多い
地方によっては、まったくインターンを開催していない県もあります。インターンを開催している企業は、東京に集中していることが現実です。ただ、東京以外で多いのは関西なのです。関西には、東京と並ぶ大都市の大阪があります。そのため、大阪ではインターンを開催する企業を探しやすいといえます。 インターンを募集している企業が多いと、選択肢が広がります。自分が住む県でインターンを募集している企業をインターネットサイトで探してみたものの、1件も見つからないという場合も少なくありません。しかし、関西エリアで探したら見つかることも多いのです。
関西本社の企業は関西で開催
関西に本社がある大手企業も、少なくありません。本社がある場合、「インターンを開催するのは関西で」と考えることは自然です。東京にはレベルの高い大学が集まっているので、優秀な学生も多いです。 しかし、学歴の高さでいえば、関西にも京都大学や大阪大学などがあります。関西に本社がある企業を、第一志望に考えているなら、わざわざ東京まで行き、インターンに参加する必要はないでしょう。
2回生のインターン
インターンは、本格的に就活が始まる3回生からでなければ、参加できないものではありません。2回生からでも参加できるインターンもたくさんあります。気が早いと考える必要はありません。就活はいつスタートしても問題ありません。早めに自己分析や企業研究を行い、自分の未来をじっくり考えましょう。
2回生もインターンに参加できる
2回生だけではなく、1回生からでも参加できるインターンもあります。受け入れる企業は、優秀な学生を他社よりも早く確保したいと考えているものです。大学の2回生、1回生から働いていれば、社員とのコミュニケーションも密になります。 学生も2回生や1回生でインターンを経験すれば、3回生になり本格的な就活を行うときに、物怖じしなくても済みます。正社員として働くイメージが明確になりますし、自分が本当にやりたいことを、早い段階から見つけられる可能性も高まるでしょう。
2回生からのインターンは就活をより有利に
学生のほうも早いときから、アルバイトではなくインターンを経験することで、いざ3回生になったときの就活で、ライバルに圧倒的な差をつけられる可能性があります。インターンで得た経験は、アルバイト経験とは全く異なるレベルだからです。 企業のほうも、他社とはいえ長期インターンを、2回生や1回生のときから続けていたという経験者は、新鮮でしょう。面接官は信頼できる人材として、好印象を持つ可能性が高いです。
時間がある2回生のうちにスキルアップを
大学の2回生は、本格的な就活を行うまでには時間があります。2回生のうちにインターンへ参加すれば、3回生ではじめてインターンに参加した人より、スキルは高いはずです。もちろん、目的を持ってまじめにインターンに取り組むことが条件です。 また、この業界、企業に就職するという明確な目標がある人も、2回生や1回生で長期インターンに参加するのもよいでしょう。早期に最低限のスキルを身に着けていれば、本格的な就活でも自信を持って取り組めます。
インターンに参加する際のポイント
インターンにただ参加しても、意味はありません。ポイントを押さえることで、インターンのメリットを多く受けられます。どんなポイントがあるのかご紹介します。
参加目的を明確にする
就活がはじまり、みんながなんとなく参加しているから、自分も参加してみようでは意味がありません。なんとなくではなく、インターンに参加する自分なりの目的を明確にしてから参加しましょう。 インターンで得られるメリットはたくさんあります。1dayのような1日だけのインターンでも、企業研究や業界研究を深めるための助けになります。短期ならもっと役立つ情報を得られますし、長期インターンなら、参加していない就活生の誰よりも、企業や業界について詳しくなっているでしょう。 ほかにも、社員と人脈を作る、同期のインターン生と友人になる、スキルを磨き社会人としてのマナーを身につける、業界や仕事が自分に合っているかどうかを知るなど、目的はさまざまです。もちろん、内定直結のインターンなら、目的は内定を得ることでしょう。まずは、目的をしっかり持ってインターンに参加することが、大切なのです。
参加する前に業界研究をしておく
インターンへ参加する前に、業界研究は必須です。インターンを有意義にするためにも、参加する業界の情報は勉強しておきましょう。これは、目的を明確に持つことにもつながります。極端にいえば、将来、エンジニア志望なのに、デザイナー業界のインターンに参加することは無意味に近いでしょう。 さまざまな業種を知ることが目的なら、意味はあるかもしれませんが、そうでなければ時間の無駄になる可能性が高いです。どんな目的であれ、最低限の業界情報はしっかりと勉強して、インターンに参加することをおすすめします。
積極的な行動が大事
せっかくインターンという貴重な体験ができるのですから、消極的な態度では何も得られません。自分から何もしなければ、得られるものはほとんどないのです。先輩社員は最初こそ、ある程度は気を遣ってくれる可能性はあります。しかし積極性がなければ、指示待ち人間という評価が定着し、助けてくれることもなくなります。そうなれば、インターンに参加してもつらいだけです。 インターンは、自己成長の場でもあります。自分から積極的に動けば、働くということを深く理解できますし、助けてくれる人も多くなり、仕事で重要視されるチームワークの意味も分かってきます。
社会人としてのマナーに気を付ける
どんなに能力が高くても、社会人としてのマナーがしっかりしていなければ、インターン選考でも失敗するでしょう。また、マナーひとつで参加している会社の取引先と、トラブルになる可能性もあります。企業は社会的なマナーを、しっかり身につけている人材を求めているのです。 言葉遣いや態度、服装までしっかりとマナーを守った振る舞いをしましょう。最初は慣れないかもしれませんが、インターンで勉強できます。マナーは本選考の面接時でも、採用するかどうかの判断材料になります。
学業はきちんと優先する
インターンに参加することで生まれるデメリットは、学業との兼ね合いです。インターンが楽しくなったり、忙しくなったりすると、学生の本文である学業がおろそかになる可能性が高くなります。 人生において就職は重要ですが、インターンばかりに行って単位が取れず、卒業できなかったとなれば本末転倒でしょう。そうならないために、スケジュールを重視する必要があります。とくに長期インターンに参加する場合は注意しましょう。 長期インターンの場合、企業も参加者が学生であることは十分承知しているので、就業形態はさまざまです。学業に悪影響が出ないインターンにしましょう。
遅刻など当たり前のミスをしないこと
インターン生でも、遅刻や無断欠勤は言語道断です。これは、1dayでも短期でも長期でも大きなミスなので、気をつけましょう。プライベートでも、相手が大幅に遅刻ばかりしていたら嫌になるものです。ビジネスの現場では、遅刻が取引先をなくすきっかけにもなりかねません。インターンという立場でも、遅刻には気をつけましょう。 ただし、人間は寝坊もしますし、交通機関の乱れが生じる場合もあります。その場合、きちんと会社に連絡を入れましょう。遅刻したら連絡をとることも、最低限のマナーなのです。
インターンを利用した悪質な会社に気を付ける
インターン先の会社選びには注意しましょう。会社の中には、インターンを便利な道具として考える企業もあるからです。気をつけたいことは、正社員と同じ実務をさせているのに、無償という企業。長期インターンで、正社員と同じような実務を任せられる場合、企業は給与を支払わなければなりません。 何かと理由をつけ、インターンの費用を学生に出させる企業もあるぐらいです。このような会社は、インターンを利用した詐欺と考えたほうがよいでしょう。この場合、労働基準法にも抵触しています。 また、女性はセクハラにも注意してください。セクハラは大学のキャリアセンターや、企業の担当者に相談することをおすすめします。自分を守るためにも、悪質な会社に騙されないようにしましょう。
関西のインターンに参加しよう
インターンを検討するときに、東京ばかりに目を向けているともったいないです。関西でも多くの大手、ベンチャー企業がインターン生を募集しています。インターンを検討しているなら、関西の企業もチェックしましょう。 また、インターンに参加する際は、関西でも東京でも目的を明確化することが大切です。目的もなく参加しても、得られることは何もありません。短期でも長期でも同じです。その点を深く考え、関西のインターンに参加しましょう。